JP3220339B2 - 画像処理による水位計測方法および装置 - Google Patents

画像処理による水位計測方法および装置

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JP3220339B2
JP3220339B2 JP28194294A JP28194294A JP3220339B2 JP 3220339 B2 JP3220339 B2 JP 3220339B2 JP 28194294 A JP28194294 A JP 28194294A JP 28194294 A JP28194294 A JP 28194294A JP 3220339 B2 JP3220339 B2 JP 3220339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダムや河川などにおけ
る水位や潮位を計測する装置に係り、特に、画像処理に
より自動計測する水位計測方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ダム、樋門、河川の川岸や河口等での水
位(潮位)の測定は、量水板を人間が目視で読み取る方
式が一般的である。機械的な方法で水面位置を計測する
方法としては、「機械工学便覧;第7.6節:液位の測
定(改定第6版;日本機械学会1977)」等にいくつ
か提案されているが、川からトンネル等で陸上の井戸に
水を引き、その水面に浮かべた浮子によって計測する方
法が実用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】目視による水位の測定
は、正確ではあるが観測者の負担が大きい。また、機械
的な方法は、計測装置のコストが大なうえに、浮子など
水との接触部等の故障が多く信頼性に欠け、目視計測と
併用されているのが現状である。
【0004】本発明者等は、先に量水板の画像解析によ
って、非接触に水位を計測する方法を提案している(特
願平6−131594号、特願平6−147358
号)。図4は、その原理を説明する模式図である。
【0005】静止した水面の場合、量水板が水面に対し
て垂直に設置してあると、量水板の画像から水面境界を
認識できない。というのは、水が濁っている場合には、
水面が鏡面となり、量水板の実際の画像と水面に映った
反射像が水面をはさんで連続して見えるために、水面境
界を認識できなくなる。一方、水が透明な場合には、量
水板の水中部分が水面上に浮かび上がって見え(以下こ
れを屈折像と呼ぶ)、やはり水面境界を認識できない。
そこで、サブ量水板を利用する。
【0006】同図(a)は、静止した不透明な水面の水
位計測の例である。水面と垂直に量水板3と、その横に
斜めにサブ量水板8を設置する。量水板3はその反射像
7aが水面に生じるため、実像と写像の境界を認識でき
ず、水位9の直接の計測が困難になる。一方、サブ量水
板8は、水面に対して傾斜しているので水面表面での反
射映46aは、水面境界9に線対称の位置に現れる。そ
こでサブ量水板8の実像と反射像46aの2つの画像の
交点を求めて水面位置9とし、これを量水板3の画像上
の目盛座標により換算して水位9を計測する。
【0007】同図(b)は、静止した透明な水面の水位
計測の例である。透明な水では、水面下からの屈折像7
bが表面の反射像よりもより鮮明に現れるので、量水板
3と水面の境界は全く認識できなくなる。しかし、サブ
量水板8の屈折像46bも鮮明に得られるので、(a)
の場合と同様にして水位9を計測できる。
【0008】このように、上記先願では量水板の画像に
おける写像の問題を、斜めに設置したサブ量水板を併用
することで解決している。なお、この方式を以下では斜
板方式と呼ぶことにする。
【0009】斜板方式は、水面が静止している場合に
は、高精度に水位が計測できる。しかし、水面に生じる
波浪や渦がある程度大きくなる流水面では、同図(c)
に示すように写像76cが揺らいで明確に認識できず、
実像と写像の交点を精度よく求めることができなくなっ
て、水位計測が困難になる。
【0010】本発明の第1の目的は、水面が波浪などに
より揺らぐ場合に、画像処理により簡単且つ、高精度に
水位を計測する方法と装置を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、水面が波浪などに
より揺らぎ昼間などの明るい場合に、画像処理により水
位を計測する方法と装置を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、水面が波浪などに
より揺らぎ夜間などの暗い場合に、画像処理により高精
度に水位を計測する方法と装置を提供することにある。
【0013】本発明の第4の目的は、水面が波浪などに
より揺らぐ場合に、最適な画像処理方式を選択して高精
度に水位を計測する方法と装置を提供することにある。
【0014】本発明の第5の目的は、水面状態が静止し
たり揺らいだりして変化する場合に最適な画像処理方式
を選択して、高精度に水位を計測する方法と装置を提供
することにある。
【0015】本発明の第6の目的は、水位の変動に追従
して初期設定を修正でき、使い勝手のよい画像処理によ
る水位計測装置を提供することにある。
【0016】本発明のその余の目的は、以下の記載を通
じて明らかになる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
水面に対し垂直状に設置している量水板の画像を入力
し、所定の画像処理をして水位を計測する方式におい
て、前記量水板の画像を時系列に入力し、各入力画像の
濃度をその水平または斜め方向に微分処理したもの(微
分画像)を積算して累積濃淡画像を作成し、この累積濃
淡画像の濃度差によって前記量水板と水面を分離して水
面位置を認識することにより達成される。
【0018】あるいは、前記量水板の画像を複数回、時
系列に入力するたびに、入力画像間で差分処理したもの
(差分画像)を積算して累積濃淡画像を作成し、この累
積濃淡画像の濃度差によって前記量水板と水面を分離し
て水面位置を認識することにより達成される。
【0019】本発明の第2の目的は、前記量水板の画像
を複数回、時系列に入力するたびに、最初は入力画像
間、次いで入力画像と累積濃淡画像間で最大値処理した
ものを積算して前記累積濃淡画像を作成し、該累積濃淡
画像の濃度差によって前記量水板と水面を分離して水面
位置を認識することにより達成される。
【0020】本発明の第3の目的は、前記量水板の画像
を複数回、時系列に入力するたびに、最初は入力画像
間、次いで入力画像と累積濃淡画像間で最小値処理した
ものを積算して前記累積濃淡画像を作成し、該累積濃淡
画像の濃度差によって前記量水板と水面を分離して水面
位置を認識することにより達成される。
【0021】本発明の第4の目的は、水面に対し垂直状
に設置している量水板の画像を時系列に入力し、所定の
画像処理をして水位を計測する方式において、前記量水
板の画像を入力するたびに、入力画像または入力画像間
または入力画像と累積濃淡画像間で所定の画像処理をし
て得たもの(以下、処理画像と呼ぶ)を累積して前記累
積濃淡画像を作成し、これら処理を所定回数繰り返して
作成した累積濃淡画像を2値化して前記量水板画像にお
ける水面位置を認識すること、及び、前記所定の画像処
理は、入力画像の所定方向の濃度変化を求める微分処理
または入力画像間の濃度の差分を求める差分処理のいず
れかと、入力画像と累積濃淡画像間の濃度の最大値を求
める最大値処理と、入力画像と累積濃淡画像間の濃度の
最小値を求める最小値処理を所定条件に応じて選択して
用いることにより達成される。
【0022】本発明の第5の目的は、水面に対し垂直状
に設置している量水板の画像と、水面に対し斜めに設置
しているサブ量水板の画像を入力して水位を計測する場
合に、計測環境条件に応じて、(イ)前記量水板の画像
を時系列に入力するたびに、入力画像または入力画像間
または入力画像と累積濃淡画像間で所定の画像処理をし
て得たもの(処理画像)を累積して前記累積濃淡画像を
作成し、これら処理を所定回数繰り返して作成した累積
濃淡画像を所定の濃度しきい値によって2値化して前記
量水板画像における水面位置を認識する垂直板方式と、
(ロ)前記サブ量水板の画像を入力し、該サブ量水板の
実像と水面による写像との交点を求めて前記水面位置を
認識する斜板方式を選択して用いることにより達成され
る。
【0023】本発明の第6の目的は、水面に対し垂直状
に設置している量水板の画像を時系列に入力するカメラ
を有し、入力画像に所定の画像処理をして水位を計測す
る方法において、セットアップ時に量水板の画像上で指
示された所定目盛に対応する数字を読み取って基準位置
数字として記憶し、計測時に量水板の画像より全ての数
字を読み取り、その中に前記基準位置数字を認識できな
い場合には、前記全ての数字の中央値または中央値の近
傍値で記憶されている前記基準位置数字を更新すること
により達成される。
【0024】さらに、水位の変動に応じて前記カメラの
視角を制御することにより達成される。
【0025】
【作用】本発明の構成によれば、まず、水面に垂直に設
置した量水板の入力画像から量水板を切り出し、基準位
置となるメモリや数字を読み取る。次に、入力画像に所
定の画像処理をして水面境界を認識する。最後に、基準
位置に基づいて認識した水面境界の水位(標高)を算出
する。
【0026】上記の水面境界の画像処理による認識方法
は、静水の場合と移動水の場合では異なる。静水の場合
は、水面に垂直な量水板の画像上で量水板の実像と写像
(反射像または屈折像)が連接し、水面境界位置の認識
が困難になる。このため、上記した先願のように水面に
斜めなサブ量水板の画像を入力し、その実像と写像の交
点から水面境界位置を求める。一方、移動水の場合は写
像が揺らぐので、上記先願の斜板方式による水面境界の
認識は困難になる。
【0027】本発明では、移動水の場合の水面の揺らぎ
による写像の時間的変位を利用し、複数回の入力画像を
処理して、この写像を消去して水面上部の量水板を抽出
して水面境界位置を認識する。
【0028】前記所定の画像処理の一つである前記微分
処理は、量水板と背景の水面の境界部分の明かるさ変化
が最も顕著となることを利用したものである。前記差分
処理は、水面上の一点の時間的な明るさの変化は量水板
の一点の明るさの変化に比べて大きいくなることを利用
したものである。これらの方式は、計測環境の明るさに
関係なく昼夜を通じて使用できる。
【0029】前記最大値処理は、水面が明るくなる昼間
時には写像のない水面部が写像のある水面より明るさが
大きく、且つ、写像の位置が揺らいでいることを利用し
たものである。前記最小値処理は、水面部が写像のある
水面よりが暗く、且つ、写像の位置が揺らいでいること
を利用したものである。
【0030】本発明によれば、時間帯や計測環境の明る
さなどに応じて、前記微分処理または前記差分処理の一
つと、前記最大値処理と前記最小値処理の中から最適な
ものを選択して使用する。これによって、移動水の場合
にもその水位を非接触に精度よく計測できる。
【0031】さらに本発明によれば、風雨などにより水
面状態が変化する場合にも、静水に適する斜板方式と、
移動水に適する垂直板方式の中から適宜選択して使用す
る。このとき、垂直板方式の処理方式は明るさに応じて
選択される。これによって、あらゆる計測環境に適応で
きる水位計測方式を提供することができる。
【0032】また、本発明によれば、水面が変動するの
に追従して量水板の入力画像中の基準位置を更新する。
前回の計測水面が一定値以上変化している場合には、カ
メラ姿勢制御を行う。この場合も、同様にして基準位置
が更新される。これによれば、でカメラ位置を水位測定
に最適のシ−ンが得られるように制御すると共に、設定
されている基準位置が画像上で認識できなくなった場合
に、それを自動的に更新できるので観測者の負担が軽減
できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。
【0034】図1に、一実施例による水位計測装置の全
体構成と、水位計測の原理を模式的に示す。水位計測を
しようとする水表面4の中に水位計測用量水板3とサブ
量水板8が設置されている。量水板3は、従来の目視の
ための量水板と同様の構造で水面に垂直に設置され、水
位の国内統一基準レベルとの高低差を、数字と目盛から
読み取ることができる。サブ量水板8は、正面からみる
と斜めの長方形の板状のものを量水板3の真横に並べて
水中に設置してある。サブ量水板8は上述のように、静
水の水面位置を画像処理により認識するために設置した
ものである。
【0035】本実施例では、この量水板3または量水板
3とサブ量水板8の画像5をITVカメラ2にて取り込
み、水位自動計測装置本体1で以下に説明する画像解析
をして、水位を決定するように仕組んである。
【0036】水位計測装置本体1は、基準位置決定手段
24、水面位置認識手段25及び水位決定手段26より
なる量水板水位計測手段23と、画像処理演算手段2
7、画像メモリ28、CPU及び主メモリ29から構成
されている。本例での量水板水位計測手段23は、CP
U及び主メモリ29によって実現される機能である。
【0037】水位計測装置本体1の計測結果は、上位計
算機11に送信されデ−タベ−スに格納され必要に応じ
て表示装置56に表示させたり、他の関連システムに送
信する。上位計算機11は、計測管理30、カメラ姿勢
制御手段31、CPU及び主メモリ32から構成されて
いる。本例での手段30、31も、CPU及び主メモリ
32により実現される機能である。なお、水位計測装置
本体1と上位計算機11は、一つの計算機によって実現
してもよい。
【0038】次に、本実施例の水位計測装置の動作を説
明する。図2は、処理の概略を示すゼネラルフロー図で
ある。処理ボックスAでは、図3に示す量水板3上の目
盛数字を画像処理で取り込み、後述するように水位の変
動に応じた基準位置(図示の例では数値5に対応目盛
線)を決定する。この基準位置に対し、共通基準レベル
33からの標高値hが設定される。共通基準レベル33
は通常、国内統一基準を使用するが、その他特定場所を
基準としてもよい。なお、前回基準位置の目盛を示す数
字が認識できるときは、基準位置は変更しない。
【0039】処理ボックスBでは、量水板3の正面と水
面の境界位置を、後述する画像処理で認識する。静止水
面の位置は、量水板3の画像解析だけでは認識できない
ので、このような条件下においては、サブ量水板8の実
像と写像の画像を解析して境界位置を決定する。量水板
3とサブ量水板8は、相並んで設置されているので、同
じカメラ画面の中に取り込むのが処理上有利であるが、
別々のカメラ画面に取り込んでもよい。別々の画面の時
は、2つの画面間で物理的な垂直の位置関係が同じにな
るよう調整する。
【0040】処理ボックスCは、基準位置と境界位置か
ら水面位置を計算する。図3の量水板上における基準位
置と境界位置の画像目盛から、その目盛差に相当する実
距離Hを計算し、水位=基準位置標高H0−Hを求め
る。
【0041】次に、水面に波浪や渦を生じている流水面
(ここでは、静水面に対称する意味であり、川のような
流れの有無は問わない)に対し、画像処理による水位計
測について説明する。流水面では、上述のように斜板方
式の適用が困難になる。もちろん、垂直な量水板の直接
の画像もその写像による妨害や、水位の変動によって水
面境界を認識できない。そこで、本発明では、1回の画
像からではなく、水面の特性を利用し、一定期間に取り
込んだ複数の画像を処理して、水面境界を認識するユニ
ークな方法を実現した。
【0042】本発明では、波浪のある水面の光学的特性
を利用し、垂直に設置した量水板の濃淡画像を周期的に
取り込み、その複数の画像を処理して水面境界を認識す
る方法を実現した。以下では、この方式を垂直板方式と
呼ぶことにする。
【0043】図5と図6は、垂直板方式の一実施例であ
る微分処理による水位計測を説明する模式図である。図
5(a)は、計測エリアの量水板3の入力画像5で、水
面に揺らぎがある場合のある時刻の濃淡画像である。実
像3と写像(反射像又は屈折像)7とが連接し、境界の
認識はほとんど困難である。図5(b)は、(a)の入
力画像の濃度をX方向に1回微分処理したときの微分画
像(データ)である。
【0044】入力画像の濃度変化は、量水板3の輪郭線
部分が最も大となるので、実像3の輪郭線3aと写像7
の輪郭線38aは(a)の場合より認識しやすく、両者
にある程度の角度があれば、その交点から水面境界を求
めることができる。しかし、水面の揺らぎがバランスし
たときの画像では、図5(c)のように、微分した実像
3aと写像38aは真っすぐあるいは角度が小さく、こ
のような場合には境界の認識は困難になるので、実用に
は供しえない。
【0045】そこで、図6に示すように、所定の周期ま
たは時刻で入力し、微分した複数の画像33〜36を累
積することで、実像の輪郭線3aのみを識別する。画像
33〜36はそれぞれ、時間t1〜tnに入力した濃淡
画像をX方向に微分処理し、2値化した画像である。2
値化の濃度しきい値は、背景(水面)と像(量水板)の
輪郭が区別できるよう、適宜に設定している。
【0046】画像39は、画像33〜36の2値画像を
濃淡画像上に累積したものである。この画像で背景(水
面)の濃度値は、ノイズを無視するとゼロになる。実像
の輪郭線3aを累積した部分40が最大濃度値を示し、
n個の画像を累積したとすれば、濃度値は最大nとなる
はずである。実際には映像の誤差があり、nよりやや小
さい値になる。写像の輪郭38aの大部分は、画像が重
複せず低濃度となる。輪郭線が交叉により重複する点で
濃度値が高くなるが、最大でもn/2程度で、しかも点
または短小線となる。
【0047】そこで、累積濃淡画像39を所定のしきい
値THで2値化すると、写像の輪郭38aは消去され、
実像3の輪郭線44が識別される。輪郭線44は水面よ
り上方の量水板3の側辺の輪郭であり、線44の下端が
水面境界9を与える。なお、しきい値THは0.5n〜
0.9n(n:正の整数)程度で、画像がノイズなく安
定して得れるときはできるだけ高くする。しかし、しき
い値THが0.5n付近でも、それにより残る写像の輪
郭38aの高濃度部はわずかで、輪郭線44に極めて近
接した部分領域であり、水位の測定精度への影響は無視
できる程度のものとなる。
【0048】図7に、上記の水位計測方式(微分処理タ
イプの垂直板方式)のフローチャートを示す。
【0049】まず、初期化処理を行いカウンタのクリア
(例えばnのゼロクリアや濃淡画像メモリG2のゼロク
リア)を行う(B−501)。次に画像を取り込み濃淡
画像メモリG0に格納する(B−502)。濃淡画像メ
モリG0の内容をX方向微分を行い、結果を2値化し、
2値画像メモリB1に格納する(B−503)。次に、
2値画像メモリB1の内容を濃淡画像メモリG2(画像
39に対応する)に加算する(B−504)。なお、微
分画像を2値化せずに、そのまま加算してもよい。な
お、2値化のしきい値は、量水板と水面間の境界と背景
(水面)を分離できる程度とする。
【0050】次に、カウンタnを更新して、所定の値N
を越えるまで上記を繰返し実行する(B−505)。所
定の値Nを越えると濃淡画像G2を2値化し、2値画像
メモリB2(画像43に対応する)に格納する(B−5
06及び507)。このときの2値のしきい値THは前
述の通りで、使用環境に合わせて設定する。
【0051】画像メモリ43には、垂直に設置した量水
板3の水面より上部の直線44が現れるので、この垂直
な線状図形から1本を取りだし、その最下端座標を求め
る。あるいは2本の最下端座標の平均をとる(B−50
8)。この下端座標を、実際の量水板における物理的な
空間座標系に変換して水面位置とする。最後に、画像ワ
ークのクリアなどの後処理を行う(B−509)。
【0052】本実施例によれば、量水板と背景の水面と
間に濃度差があれば、昼夜を問わず適用可能である。な
お、夜間の場合は微光の照明が必要となることは言うま
でもない。
【0053】次に、垂直板方式による他の水位計測方法
(以下では、最大値処理タイプの垂直板方式と呼ぶ)
を、図8のフローチャートによって説明する。本方式
は、水面が量水板より明るい場合に適する。
【0054】まずイニシャル処理(B−601)ではカ
ウンターや画像メモリの初期化を行う。次に、画像を取
り込み画像メモリG0に格納する(B−602)。次
に、再び画像を取り込み、その入力画像と画像メモリG
0間で最大値処理を行い結果を再びG0に格納する(B
−603)。これにより、同じ画像位置が水面になった
り写像になったり揺らぐとき、明るい水面の濃度が採用
されてG0に格納される。この処理を一定回数繰り返す
(B−604)と、水面の写像濃度は、水面の濃度に置
き換えられる。上記処理により得られた濃淡画像を2値
化処理を行う(B−605)と、濃度の低い量水板の映
像は白ぬきされる。
【0055】図9は、このようにして得られた2値画像
の一例で、低濃度の量水板の部分17と高濃度の水面の
部分18に完全に分離される。これは、水面より上部の
量水板の白抜き画像である。この量水板の部分17の幅
に注目して、その幅が急変する垂直座標を検出し、それ
を水面との境界位置とする(B−606)。距離Hは境
界位置と基準位置との差を示す。
【0056】本実施例によれば、水面が太陽光を反射し
て量水板より明るくなる昼間に、水位を高精度に計測で
きる。
【0057】次に、垂直板方式による更に他の水位計測
方法(以下では、最小値処理タイプの垂直板方式と呼
ぶ)を、図10のフローチャートによって説明する。本
方式は、水面が量水板より暗い場合に適する。
【0058】まず、イニシャル処理(B−701)で、
カウンターや画像メモリの初期化を行う。次に画像を取
り込み画像メモリG0に格納する(B−702)。次
に、再び画像を取り込み、その入力画像と画像メモリG
0間で最小値処理を行い結果を再びG0に格納する(B
−703)。これにより、同じ画像位置が水面になった
り写像になったり揺らぐとき、暗い水面の濃度が採用さ
れてG0に格納される。この処理を一定回数繰り返す
(B−704)と、水面の明るい写像濃度は、水面の暗
い濃度に置き換えられる。上記処理により得られた濃淡
画像に、2値化処理を行う(B−705)。
【0059】図11は、このようにして得られた2値画
像の一例で、高濃度の量水板19と低濃度の水面20に
分離される。この量水板19の幅が急変する垂直座標を
検出し、それを水面との境界位置とする(B−70
6)。
【0060】本実施例によれば、水面が量水板より暗く
なる夜間に、水位を高精度に計測できる。
【0061】次に、垂直板方式による更に他の水位計測
方法(以下では、差分処理タイプの垂直板方式と呼ぶ)
を、図12のフローチャートによって説明する。本方式
は、水面の時間的な明るさの変化が量水板のそれより大
であるという特徴に注目して画像処理を行う例である。
【0062】まず、イニシャル処理でカウンターや画像
メモリの初期化を行う(B−801)。次に、画像を取
り込み画像メモリG0に格納する(B−802)。次
に、再び画像を取り込み、その入力画像を画像メモリG
1に格納し、G0とG1間で画像間演算を行い時間差分
画像を作成して画像メモリG3に格納する(B−80
3)。
【0063】この時間差分により、時間的に濃度変化の
少ない量水板より、濃度変化の大きい水面が強調され
る。画像メモリG3またはその2値化したものを濃淡画
像G4に累積する(B−804、B−805)。画像メ
モリG1のデータを画像メモリG0に転送する(B−8
06)。これらの処理を一定回数繰返し実行する(B−
807)。このようにして得られた画像を2値化する
(B−808)。なお、G0とG1に取り込む入力画像
の時間差は、ステップB−807の繰返し周期より十分
短くすると、水面の短時間における明るさの変化を有効
に検出できる。
【0064】図13は、上述により得られた2値画像
で、低濃度の量水板の部分21、高濃度の水面部分22
に分離される。水面境界は、抽出された量水板21の幅
が急変する垂直座標を検出し、それを水面との境界位置
とする(B−809)。
【0065】本実施例によれば、水面に波浪や渦のある
流水面では、水面の各位置の濃度は短時間において変化
する。しかし、量水板には殆ど変化がない。したがっ
て、水面の移動する環境下で、水面の明るさには関係な
く、画像処理による水位計測が可能になる。
【0066】以上に説明した垂直板方式による4つの水
位計測方式について、昼夜を問わず計測可能な微分また
は差分処理タイプの一つ、あるいは複数のタイプを組合
せて周囲の環境条件に応じて最適のものを選んで使用す
ることで、画像処理による水位計測の精度を向上でき
る。さらに、適用場所によっては、垂直板方式と斜板方
式を組あわせることで、どのような環境条件にも対応可
能な水位計測方式を実現できる。以下に、計測管理手段
30によって行われる計測方式の選択処理の一例を説明
する。
【0067】図14は、スケジューラの初期設定を示す
説明図である。観測者は測定の開始前に、スケジューラ
30cに測定時期指定と計測方式指定を行う。測定時期
指定の項目51は、測定時刻または1時間あたりの測定
分を設定する。もちろん、時間や分による測定周期の指
定によってもよい。計測方式指定の項目52は、計測時
間帯と計測方式を一組にして設定する。同図の4つの時
間帯は、上から昼間、夕方、早朝及び夜間で、方式1は
最大値処理タイプ、方式2は微分または差分処理タイ
プ、方式3は最小値処理タイプを設定している。
【0068】初期設定されたスケジューラは30cは、
指定された測定時期になると、水位自動計測装置本体1
に対し、その時間帯における計測方式による測定開始を
指示する。これにより、水位自動計測装置本体1は、そ
の時間帯における水面の光学的特性に最も適した計測方
式を採用して、精度の高い水位計測を実行する。
【0069】なお、上記における計測方式の選択は時間
帯の指定によって行っているが、量水板や水面の明るさ
(照度)を測定し、その絶対値と水面と量水板の明るさ
を比較し、絶対値が大きく且つ水面の方が大のときは方
式1、絶対値が低く且つ水面の方が小のときは方式3、
両者の差が小さいときは方式2を採用するようにしても
よい。
【0070】ところで、水位計測は天候によっても影響
を受ける。ダムや樋門などの計測環境は通常、水面は静
水で透明または不透明となっていることが多い。しか
し、強風時や激しい雨の時は波浪のある流水となる。一
般の河川では、その両岸付近では静水が多いが、急流の
付近では波浪や渦を生じる流水となる。さらに、潮位計
測のための下降では、海の波により流水となることが多
いが、凪などの条件下では静水に近くなる。
【0071】このような計測環境下で、静水にも流水に
も対応可能にするためには、上記した斜板方式と垂直板
方式を組みあわせ、風雨などの気象条件に応じて最適な
方式を選択する。すなわち、計測環境に応じて、風速ま
たは雨量あるいはその組合せが一定値以上のときは垂直
板方式を、そうでないときは斜板方式を採用する。これ
によって、画像処理による水位計測を種々の計測環境と
自然条件に適応させることができる。
【0072】次に、量水板の画像処理による水位計測方
式に共通する、カメラ姿勢制御とセットアップ処理を説
明する。量水板は、2m程度の高さであり、河川では洪
水時、10m以上も水位が上がるため、同一計測地点に
対し、複数の量水板を標高を変えて設置してある。水位
は、1cm程度の精度で計測する必要があり、カメラの
視野はある程度以下に押さえる必要がある。このため、
カメラアングルや水位の基準位置を、状況に応じて変更
する必要がある。
【0073】図15に、カメラアングル制御の処理手順
を示す。カメラ2の向きは、量水板と水面の境界部分が
画面の中心になるように、水位の高低に合わせて制御し
てやる必要がある。
【0074】このため、カメラ姿勢制御手段31はま
ず、前回の水位計測結果hxを格納してあるデータベー
スから読出す(D−101)。そして、今回のカメラセ
ッテイング角度θ(カメラアングル)を、以下のように
算出し(D−102)、雲母台12に装備してあるカメ
ラ姿勢制御機構に角度θを送信する(D−103)。
【0075】カメラの取付け位置の標高H0と、カメラ
2と量水板3の距離L0は、図1に示したように既知で
あるから、カメラセッテイング角度θは(数1)より計
算できる。
【0076】
【数1】θ=tan~1((H0−hx)/L0) このカメラ姿勢制御は、水位計測直前に実行するように
仕組んでおくものとする。水位計測は、水位があまり変
化しない程度の周期で行われるので、カメラセッティン
グ角を前回の水位より決定しても何ら問題はない。これ
により、水位が変化しても量水板の水面境界部分は、常
に画面中央付近となるように制御されるので、カメラの
計測視野を狭くして検出精度を向上することができる。
【0077】次に、水位計測の基準位置を容易に変更で
きるセットアップ処理を、図16と図17により説明す
る。
【0078】図16は、セットアップの処理手順を示す
説明図である。この処理は、計測対象の量水板を変更し
て立ち上げするときに行われる。同図(a)で、(1)
〜(6)は観測者の手順、E−101〜106はセット
アップ手段30dの処理を示している。
【0079】計測対象の量水板の画像5が取り込まれ同
図(b)のように表示されると、観測者はこの画面中央
付近に水面境界9のある正常なシーンか確認し、正常で
ない場合にはカメラの姿勢を操作調整する(1)。
【0080】次に、座標変換係数を得るための入力処理
が行われる。まず、カーソルでスケール基準上方点4
6、次いで下方点47を指示すると(2)〜(3)、そ
の座標P2とP1が取り込まれて記憶される(E−10
1,102)。この2点間49の実際の距離LLをキー
ボードから入力し(4)、記憶される(E−103)。
これより、座標変換係数Kが(数2)により算出される
(E−104)。
【0081】
【数2】K=LL/(P1−P2) 次に、水位計測の基準位置を設定するための処理が行わ
れる。カーソルによって、画像5上で最大値またはそれ
に準ずる数字が付記されている目盛、例えば上方点46
を基準位置48に指示すると(5)、基準位置がP2と
して取り込まれ(E−105)、その数字NMB(図で
は8)を文字認識により読み取る(E−106)。NM
Bは、観測者がキーボードから入力してもよい。最後
に、基準位置の実際の標高値50を、キーボードから入
力すると(6)、基準位置の標高hが取り込まれ記憶さ
れる(E−107)。
【0082】図17は、水位の変動に対応して基準位置
を更新しながら、水位を計測する処理フローを示したも
のである。同図(a)に示すAのステップ及びCステッ
プは、図2の処理Aと処理Cを詳細にしたものである。
ステップFは、基準位置の更新処理を示し、基準位置認
識手段24による処理Aの一部、または、セットアップ
手段30dの付加機能として実行される。
【0083】まず、量水板の画像5を取り込み(A−1
01)、画像5から全ての数字を切り出して、数字を文
字認識の手法、たとえばパターンマッチングにより読み
取り、大きさの順に並べる(A−102)。次に、読み
取った数字の中に、設定されているNMBに一致する数
字が有るかチエックする(A−103)。NMBに一致
する数字が有れば、前回計測時の基準値を用いて処理C
の水位計算が行われる。
【0084】一方、前回水位に応じてカメラ姿勢が制御
され(あるいは、前回以後の水位の変動によって)前回
のNMBが認識できなくなった場合には、格納している
NMBに一致する数字が無いので、基準位置の更新処理
が行われる。まず、読み取り数字の最大値とNMBを比
較する(F−101)。NMBの方が大きいときは、水
位が低下し前回よりカメラが下向きに修正されているよ
うな場合で、読み取った数字の中央値をNMB1とし、
NMBとの偏差△hを求める(F−102)。そして、
NMB=NMB1、基準位置の標高h=h−△hに更新
する(F−103)。
【0085】一方、NMBの方が小さい場合は、読み取
り数字の最小値がNMBより大きい判定し(F−10
4)、大きいときは前回よりカメラが上向きに修正され
ているような場合で、読み取った数字の中央値をNMB
1とし、NMBとの偏差△hを求め(F−105)、N
MB=NMB1、基準位置の標高h=h+△hに更新す
る(F−106)。なお、中央値でなくその前後の値で
もよい。
【0086】ところで、実際の量水板の目盛近くの読み
取り数字は一桁で、0〜9を繰り返し付記している。こ
の場合、ステップF101の上記の判定は、NMB≠0
のときにのみ有効である。従って、NMB=0のときに
は、読み取り数字の最大値が8〜9の場合にカメラは下
向き修正であり、判定成立(YES)とする。図17
(b)は、かかる場合の基準位置更新を示している。
【0087】同様に、ステップF104の上記の判定
は、NMB≠9のときに有効である。もし、NMB=9
のときには、読み取り数字の最小値が0〜1の場合にカ
メラは上向き修正であり、判定成立(YES)とする。
ただし、測定周期内に画像5のエリアが、2個の数字間
隔(200ミリ)を超えるようなことがないという条件
である。この条件を超えたときは、基準値の更新処理が
異常処理(F−207)となり、再度のセットアップを
要求して終了する。
【0088】なお、ステップF101やF104による
変動方向の判定に代えて、カメラ姿勢制御信号を利用し
て直接、上向き/下向きを決定するようにしてもよい。
【0089】次に、水位決定手段による処理を説明す
る。まず、NMBと同じ数字に対応(直下)する目盛の
垂直方向座標y0を読み取る(C−101)。次に、水
面位置認識手段25から、上述した画像処理(垂直板方
式あるいは斜板方式)によって検出した水面境界9の座
標h1を受け取る(C−102)。両座標から、国内統
一基準の標高による水面の位置hxを、(数3)にした
がって算出する(C−103)。
【0090】
【数3】hx = K・(h1−y0)+h このように、本実施例の基準位置更新処理とそれによる
水位計測によれば、水位が急変し、カメラ姿勢が制御さ
れるような場合にも、リアルタイムに追随して精度の高
い水位計測を可能にしている。
【0091】以上に説明した水位計測装置、リアルタイ
ムな水位計測であるが、光ディスクやVTRの画像記録
装置を備え、画像データを検索可能に蓄積して、後刻に
ヒストリカルな水位計測を行って、事故解析やシミュレ
ーションに役立てることもできる。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、従来困難であった波浪
のある流水面の水位を、画像処理による新規な計測方式
を実現できたので、観測者の負担を大幅に軽減できる効
果がある。
【0093】本発明によれば、水面の明るさに適応した
計測方式を選択でき、昼夜を問わず水位計測の精度を向
上する効果がある。
【0094】本発明によれば、水面の状態が静水から流
水あるいはその反対に変動す広範な環境に適応でき、水
位計測装置の信頼性と適用範囲を大幅に向上できる効果
がある。
【0095】本発明によれば、画像処理による水位の計
測で、水位変動に応じたカメラ姿勢制御と基準位置の更
新ができるので、水位の急変などにリアルタイムに追随
して精度よく測定でき、観測者の負担も低減できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による水位自動計測装置の全
体構成図。
【図2】水位計測処理手順の概略フロー図。
【図3】カメラによる量水板と水面境界の映像を示す画
像図。
【図4】サブ量水板を併用する斜板方式の検出原理と問
題点示す説明図。
【図5】本発明の垂直板方式の一実施例(微分処理パタ
ーン)の説明図。
【図6】微分処理方式の処理仮定を示す説明図。
【図7】微分処理パターンによる水位計測の処理手順を
示すフロー図。
【図8】本発明の垂直板方式の他の実施例(最大値処理
パターン)による水位計測の処理手順を示すフロー図。
【図9】最大値処理による処理結果の画像図。
【図10】本発明の垂直板方式の他の実施例(最小値処
理パターン)による水位計測の処理手順を示すフロー
図。
【図11】最小値処理による処理結果の画像図。
【図12】本発明の垂直板方式の他の実施例(差分処理
パターン)による水位計測の処理手順を示すフロー図。
【図13】差分処理による処理結果の画像図。
【図14】本発明の一実施例で、水位計測の画像取り込
みカメラの姿勢制御方法を説明するフロー図。
【図15】本発明の一実施例で、スケジューラーの設定
項目を示す説明図。
【図16】本発明の一実施例で、セットアップの処理手
順を説明するフロー図。
【図17】本発明の一実施例で、基準位置の更新処理
と、水位決定の処理を説明するフロー図。
【符号の説明】
1…水位計測装置本体、2…ITVカメラ、3…量水
板、4…水面、5…入力画像、6…基準位置を示す数字
及び目盛、7…量水板の写像(反射影又は屈折像)、8
…サブ量水板、9…量水板と水面の境界位置、11…上
位計算機、12…カメラ雲台、23…量水板水位計測手
段、24…基準位置認識手段、25…水面位置認識手
段、26…水位決定手段、27…画像処理演算手段、2
8…画像メモリ、29…CPU及び主メモリ、30…計
測管理手段、30a…データベース登録手段、30c…
スケジューラ手段、30d…セットアップ手段、31…
カメラ姿勢制御手段、32…CPU及び主メモリ、33
……水位等の共通基準位置(国内統一基準)、46…スケ
ール基準上方点、47……スケール基準下方点、48…
基準位置、49…スケール基準間距離、50…基準位置
標高値。

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面に対し垂直状に設置している量水板
    の画像を入力し、所定の画像処理をして水位を計測する
    方法において、 前記量水板の画像を時系列に入力し、各入力画像の濃度
    をその水平または斜め方向に微分処理したもの(微分画
    像)を積算して累積濃淡画像を作成し、この累積濃淡画
    像の濃度差によって前記量水板と水面を分離して水面位
    置を認識することを特徴とする画像処理による水位計測
    方法。
  2. 【請求項2】 水面に対し垂直状に設置している量水板
    の画像を入力し、所定の画像処理をして水位を計測する
    方法において、 前記量水板の画像を複数回、時系列に入力するたびに、
    最初は入力画像間、次いで入力画像と累積濃淡画像間で
    最大値処理したものを積算して前記累積濃淡画像を作成
    し、該累積濃淡画像の濃度差によって前記量水板と水面
    を分離して水面位置を認識することを特徴とする画像処
    理による水位計測方法。
  3. 【請求項3】 水面に対し垂直状に設置している量水板
    の画像を入力し、所定の画像処理をして水位を計測する
    方法において、 前記量水板の画像を複数回、時系列に入力するたびに、
    最初は入力画像間、次いで入力画像と累積濃淡画像間で
    最小値処理したものを積算して前記累積濃淡画像を作成
    し、該累積濃淡画像の濃度差によって前記量水板と水面
    を分離して水面位置を認識することを特徴とする画像処
    理による水位計測方法。
  4. 【請求項4】 水面に対し垂直状に設置している量水板
    の画像を入力し、所定の画像処理をして水位を計測する
    方法において、 前記量水板の画像を複数回、時系列に入力するたびに、
    入力画像間で差分処理したもの(差分画像)を積算して
    累積濃淡画像を作成し、この累積濃淡画像の濃度差によ
    って前記量水板と水面を分離して水面位置を認識するこ
    とを特徴とする画像処理による水位計測方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記差分処理は、第1の時間間隔で取り込んだ二つの入
    力画像間で行い、前記累積濃淡画像の作成は、前記第一
    の時間間隔より長い第二の時間間隔で行われることを特
    徴とする画像処理による水位計測方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5におい
    て、 前記量水板と水面の分離は、所定のしきい値による2値
    化処理によって行うことを特徴とする画像処理による水
    位計測方法。
  7. 【請求項7】 水面に対し垂直状に設置している量水板
    の画像を時系列に入力し、所定の画像処理をして水位を
    計測する方法において、 前記量水板の画像を入力するたびに、入力画像または入
    力画像間または入力画像と累積濃淡画像間で所定の画像
    処理をして得たもの(以下、処理画像と呼ぶ)を累積し
    て前記累積濃淡画像を作成し、これら処理を所定回数繰
    り返して作成した累積濃淡画像を所定の濃度しきい値に
    よって2値化して前記量水板画像における水面位置を認
    識することを特徴とする画像処理による水位計測方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記所定回数は、前記2値化によって前記量水板と水面
    の画像を識別するのに必要な値とされることを特徴とす
    る画像処理による水位計測方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 前記所定の画像処理は、入力画像の所定方向の濃度変化
    を求める微分処理または入力画像間の濃度の差分を求め
    る差分処理によることを特徴とする画像処理による水位
    計測方法。
  10. 【請求項10】 請求項7、8または9において、 前記累積濃淡画像は、前記処理画像を2値化したのちに
    累積されることを特徴とする画像処理による水位計測方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10において、 前記所定の画像処理は、さらに入力画像と累積濃淡画像
    間の濃度の最大値を求める最大値処理と、入力画像と累
    積濃淡画像間の濃度の最小値を求める最小値処理を付加
    され、これらの画像処理の一つを所定条件に応じて選択
    することを特徴とする画像処理による水位計測方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記所定条件は、1日のうちの特定の時間帯を設定する
    ことを特徴とする画像処理による水位計測方法。
  13. 【請求項13】 請求項11において、 前記所定条件は、水位の測定環境における明るさの度合
    いを設定することを特徴とする画像処理による水位計測
    方法。
  14. 【請求項14】 水面に対し垂直状に設置している量水
    板の画像と、水面に対し斜めに設置しているサブ量水板
    の画像を入力して水位を計測する場合に、計測環境条件
    に応じて下記(イ)または(ロ)を選択することを特徴
    とする画像処理による水位計測方法。 (イ)前記量水板の画像を時系列に入力するたびに、入
    力画像または入力画像間または入力画像と累積濃淡画像
    間で所定の画像処理をして得たもの(処理画像)を累積
    して前記累積濃淡画像を作成し、これら処理を所定回数
    繰り返して作成した累積濃淡画像を所定の濃度しきい値
    によって2値化して前記量水板画像における水面位置を
    認識する垂直板方式。 (ロ)前記サブ量水板の画像を入力し、該サブ量水板の
    実像と水面による写像との交点を求めて前記水面位置を
    認識する斜板方式。
  15. 【請求項15】 水面に対し垂直状に設置している量水
    板と、その画像を時系列に入力するカメラと、入力画像
    に所定処理をして水位を計測する計算機装置からなる画
    像処理による水位計測装置において、 前記入力画像中の量水板の数字と目盛から基準位置を決
    定する基準位置認識手段と、前記入力画像を入力する度
    にその入力画像または入力画像間または入力画像と累積
    濃淡画像間で所定の画像処理をして得たもの(処理画
    像)を累積して前記累積濃淡画像を作成し、これら処理
    を所定回数繰り返して作成した累積濃淡画像を所定の濃
    度しきい値によって2値化して前記量水板画像における
    水面位置を認識する水面位置認識手段と、前記基準位置
    に基づいて認識された水面位置から水位を算出する水位
    決定手段を、前記計算機装置に具備することを特徴とす
    る画像処理による水位計測装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記入力画像の微分処理、時系列に隣接する入力画像間
    の差分処理、入力画像と前記累積濃淡画像間の最大値処
    理及び入力画像と前記累積濃淡画像間の最小値処理の少
    なくとも一つの前記所定の画像処理と、前記累積濃淡画
    像の作成及び前記2値化とを行う画像処理演算手段と画
    像メモリを具備することを特徴とする画像処理による水
    位計測装置。
  17. 【請求項17】 請求項15または16において、 前記所定の画像処理を時刻および/または計測環境の明
    るさに応じて用いる最適処理選択手段を具備することを
    特徴とする画像処理による水位計測装置。
  18. 【請求項18】 水面に対し垂直状に設置している量水
    板と、その量水板に並べて水面に対し斜めに設置してい
    るサブ量水板と、量水板または量水板とサブ量水板の画
    像を時系列に入力するカメラと、入力画像に所定処理を
    して水位を計測する計算機装置からなる画像処理による
    水位計測装置において、 前記入力画像中の量水板の数字と目盛から基準位置を決
    定する基準位置認識手段と、前記量水板の画像を入力す
    る度にその入力画像または入力画像間または入力画像と
    累積濃淡画像間で所定の画像処理をして得たもの(処理
    画像)を累積して前記累積濃淡画像を作成し、これら処
    理を所定回数繰り返して作成した累積濃淡画像を所定の
    濃度しきい値によって2値化して前記量水板画像におけ
    る水面位置を認識する第1の水面位置認識手段と、前記
    サブ量水板の入力画像における実像と水面による写像の
    交点を求めて前記水面位置を認識する第2の水面位置認
    識手段と、認識された前記水面位置と前記基準位置から
    水位を算出する水位決定手段と、計測環境条件に応じて
    前記第1の水面位置認識手段と前記第2の水面位置認識
    手段の使用を選択する最適処理選択手段を具備すること
    を特徴とする画像処理による水位計測装置。
  19. 【請求項19】 水面に対し垂直状に設置している量水
    板の画像を時系列に入力するカメラを有し、入力画像に
    所定の画像処理をして水位を計測する方法において、 セットアップ時に量水板の画像上で指示された所定目盛
    に対応する数字を読み取って基準位置数字として記憶
    し、 計測時に量水板の画像より全ての数字を読み取り、その
    中に前記基準位置数字を認識できない場合には、前記全
    ての数字の中央値または中央値の近傍値で記憶されてい
    る前記基準位置数字を更新することを特徴とする画像処
    理による水位計測方法。
  20. 【請求項20】 請求項19において、 前記セットアップ時に、前記量水板の目盛間の距離換算
    係数と前記基準位置数字の標高を設定されていて、 前記基準位置数字を認識できない場合には、更新前の基
    準位置数字と更新後の基準位置数字の差分に応じて前記
    標高を補正することを特徴とする画像処理による水位計
    測方法。
  21. 【請求項21】 請求項19または20において、 水位の変動に応じて前記カメラの視角を制御することを
    特徴とする画像処理による水位計測方法。
  22. 【請求項22】 請求項21において、 前記カメラの視角は、前回計測した水位に基づいて入力
    画像中の水面境界が識別可能になるように制御すること
    を特徴とする画像処理による水位計測方法。
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