JPH0755679B2 - 展開ラツチ機構 - Google Patents

展開ラツチ機構

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JPH0755679B2
JPH0755679B2 JP62329375A JP32937587A JPH0755679B2 JP H0755679 B2 JPH0755679 B2 JP H0755679B2 JP 62329375 A JP62329375 A JP 62329375A JP 32937587 A JP32937587 A JP 32937587A JP H0755679 B2 JPH0755679 B2 JP H0755679B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,例えば宇宙空間にて,展開可能な展開型太
陽電池パドルの展開機構に関するものである。
〔従来の技術〕
第7図〜第10図は従来の展開機構を示す図で部材(1)
(2)が取付けられたクレビス金具(4)(5)をヒン
ジピン(7)とベアリング(11)とを介して,回転自在
な連結状態とするヒンジ構造となつており,クレビス金
具(4)に,ラツチアツプピン(12)を備えたラツチア
ツプアーム(13)をシヤフト(14)を介して取付け,ま
たクレビス金具(5)にラツチアツプガイド(15)を設
けている。
さらに,ラツチアツプピン(12)がラツチアツプガイド
(15)上を滑り,最終的にクレビス金具(5)に設けら
れた溝hに嵌合するために,ラツチアツプピン(12)を
ヒンジピン(7)の方向に引きつけておくばね(16)を
設けている。
次に動作について説明する。第7図,第8図では部材
(1)(2)が格納された展開前の状態を示している
が,部材の展開が進行すると,バネ(16)の作用でラツ
チアツプピン(12)が,薄い半円板状のラツチアツプガ
イド(15)の周縁部を滑り,隣接する部材(1)(2)
が面一状態(第9図,第10図)になると,ラツチアツプ
ガイド(15)の周縁部を滑つてきたラツチアツプピン
(12)が,バネ(16)の引張力により,クレビス金具
(5)に設けられた溝hに落ち込む。その際,クレビス
金具(5)に設けられた前記溝hは第8図に示す様に奥
へ進む程その幅が狭くなつているので、ラツチアツプピ
ン(12)が,溝hに喰い込んだ状態でラツチアツプが完
了することになる。また,前記溝hは左縁部より右縁部
の方が高くなつているため,ラツチアツプ時にラツチア
ツプピン(12)が溝hを通過することなく確実にラツチ
アツプを行うことができる。
ラツチアツプが完了すると,ラツチアツプピン(12)と
溝h間の摩擦力,バネ(16)の引張力および展開余剰力
により係止力が得られ部材(1)(2)は所定の展開位
置に維持される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の様な従来の展開ラツチ機構では,二つの部材
(1)(2)が面一状態にならないとラツチしなかつ
た。
しかるに,近年第6図に示す様に,衛星(20)が遷移軌
道を飛行する状態において,発生電力の増加を図るため
に,外端の太陽電池パネル(1)のみ90度展開させた状
態で保持し,且つ静止軌道投入後に全てのパネル(1)
(2)(3)(17)を展開状態にさせるという必要性が
起つてきたが,従来の展開ラツチ機構では90度展開させ
た状態で一度保持し,その後さらに90度展開させること
は,機構の構造上問題があつた。
この発明は上記のような問題点を解消するために,なさ
れたもので,外端のパネルのみ90度の展開位置で一度保
持し,且つ,その後全てのパネルを展開状態にできる展
開ラツチ機構を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る展開ラツチ機構は外端となる第1のパネ
ルに固定された第1のヒンジクレビス金具,上記第1の
ヒンジクレビス金具と対をなし,上記第1のパネルと隣
接する第2のパネルに固定された第2のヒンジクレビス
金具,上記第2のヒンジクレビス金具と隣接し,上記第
2のパネルと隣接する第3のパネルに固定された第3の
ヒンジクレビス金具,上記第1のヒンジクレビス金具と
上記第2のヒンジクレビス金具を回転自在な連結とする
ヒンジピン,上記ヒンジピンに同軸に取り付けられ上記
第1と第2のパネルに展開力を与える巻バネ,上記ヒン
ジピンに同軸に取り付けられ,周縁部に一体で設けられ
たプーリアウタストツパ,プーリインナーストツパおよ
び当り調整ネジを有する展開同期を行うプーリ,上記第
2のヒンジクレビス金具に設けられ,その周縁部の90度
展開位置に段差,全展開位置に溝を有するラツチアツプ
ガイド,一端が上記第1のヒンジクレビス金具に上記ヒ
ンジピンと平行に組込まれたピンにより回転自在に取り
付けられ,他端には上記のラツチアツプガイド上をスラ
イドするとともに上記第1のパネルが90度展開した時に
上記のラツチアツプガイド上の90度展開位置の段差に落
ち込み,180度展開した時には,上記ラツチアツプガイド
上の180度展開位置の溝と係合するラツチアツプピンを
有するラツチアツプアーム,上記のラツチアツプアーム
と第1のヒンジクレビス金具との間に設けられ,上記の
ラツチアツプピンを上記のラツチアツプガイド上に押し
付けるように作用する板バネ,上記第1のヒンジクレビ
ス金具に固定され90度展開位置で上記プーリアウタスト
ツパに取り付けられた当り調整ネジに当ることで第1の
パネルの90度以上の展開を停止させるビームアウタスト
ツパ,上記第3のヒンジクレビス金具に固定され90度展
開時に上記ビームアウタストツパが第1のパネルの展開
を停止させたことにより上記プーリに伝わつた衝撃力を
受け止めるビームインナーストツパとを具備したもので
ある。
〔作用〕
この発明における展開ラツチ機構は,第2のパネルに固
定された第2のヒンジクレビス金具と一体に設けられ,9
0度展開位置に段差,全展開位置に溝を有した上記のラ
ツチアツプガイドが,前記外端の第1のパネルのみの第
1段階展開に伴い,前記第2のヒンジクレビス金具と対
になる第1のヒンジクレビス金具に回転自在に組込まれ
たラツチアツプアームのラツチアツプピンを案内しなが
ら回転して行くが,上記第1のクレビス金具に設けられ
たビームアウタストツパがヒンジピンと同軸のプーリに
設けられたプーリアウタストツパの当り調整ネジに当る
ことにより展開を停止し,同時に前記外端の第1のパネ
ルの90度展開位置において,上記のラツチアツプガイド
の90度展開位置の段差に,前記ラツチラツプピンが落ち
込むことにより,上記外端の第1のパネルが,90度展開
位置で停止,保持される。第2段階の展開で他のパネル
の展開が開始されると,第3のヒンジクレビス金具と,
これに隣接する前記第2のヒンジクレビス金具が離れて
いくため,前記プーリに設けられたプーリインナースト
ツパと第3のヒンジクレビス金具に設けられたビームイ
ンナーストツパの当りがはずれ,プーリの回転が他のパ
ネルの展開と同期して行えるようになるため前記外端の
第1のパネルも他のパネルと同様に再び展開を開始し,
全展開が完了すると前記ラツチアツプピンがラツチアツ
プガイドの全展開位置にある溝をとらえて,ラツチが行
われるというものである。
〔実施例〕
第1図は,この発明の一実施例を示す図である。第1図
(a),(b)において(1)は外端の第1のパネル,
(2)は第1のパネル(1)と隣接する第2のパネル,
(3)は第2のパネル(2)と隣接する第3のパネル,
(4)(5)は前記第1および第2のパネル(1)
(2)を連結する第1および第2のヒンジクレビス金
具,また(6)は第3のパネル(3)をさらに内側のパ
ネル(図示せず)に連結する第3のヒンジクレビス金
具,(7)は前記第1および第2のヒンジクレビス金具
(4)(5)の回転中心となるヒンジピン,(8)は前
記第2のヒンジクレビス金具(5)に固定され90度展開
位置アに段差,全展開位置イに溝を持つラツチアツプガ
イド,(9)は前記第1のヒンジクレビス金具(4)に
ヒンジピン(7)に平行なピン(26)によつて回転自在
で固定されたラツチアツプアーム,(10)はアツチアツ
プピン,(21)はラツチアツプアーム(9)をラツチア
ツプガイド(8)に押し付けておく板バネ,(22)は前
記第1のパネル(1)と第2のパネル(2)に前記第1
のヒンジクレビス金具(4)と第2のヒンジクレビス金
具(5)を通して展開力を与える巻バネ,(23)は展開
同期を行うプーリ(展開同期機構は図示せず),(24)
は前記第1のパネル(1)の展開を90度展開位置で停止
するプーリアウタストツパ,(25)は90度展開停止時の
衝撃を第3のパネルに伝えるプーリインナーストツパ,
(27)は90度展開時に前記プーリアウタストツパ(2
4),90度展開停止位置を調整する当り調整ネジ(29)に
外端の第1のパネル(1)を停止させるために第1のヒ
ンジクレビス金具(4)に設けられたビームアウタスト
ツパ,(28)は前記プーリインナーストツパ(25)の衝
撃を受けるために第3のヒンジクレビス金具(6)に設
けられたビームインナーストツパである。
次に動作について説明する。
第1図(a)(b)は展開前の状態を示している。(第
6図,右上図参照)第一段階の展開において外端の第1
のパネル(1)の拘束が解放される(パネルの保持解放
に関与する機構は図示されていない)と第1および第2
のヒンジクレビス金具(4)(5)に組込まれたバネ
(22)のエネルギによりヒンジピン(7)を回転中心と
して,前記外端の第1のパネル(1)のみが展開を開始
する。
展開が進行して90度展開位置にくると(第2図),ラツ
チアツプアーム(9)のラツチアツプピン(10)を,ラ
ツチアツプガイド(8)の方へ板バネ(21)の作用によ
り押し付けながら,回転していた前記第1のパネル
(1)は90度展開位置で前記プーリアウタストツパ(2
4)に設けた当り調整ネジ(29)と前記ビームアウタス
トツパ(27)が当ることによつて展開が停止し,同時に
前記ラツチアツプガイド(8)の90度展開位置に設けた
段差アに前記ラツチアツプピン(10)が板バネ(21)の
作用により落込むことによつて,収納方向への逆回転も
拘束される。この時の当りの衝撃は,前記プーリ(23)
を介して,プーリインナーストツパ(25),ビームイン
ナーストツパ(28),第3のヒンジクレビス金具
(6),第3のパネル(3)へと伝えられる。
これによつて、前記外端の第1のパネルの展開が中断さ
れ,第2図の位置で保持される。(第6図(b)) 次に第2段階の展開において,第1,第2,第3のパネル
(1)(2)(3)を含む他の全てのパネルの拘束が解
放されると,各ヒンジに組込まれたバネ(図示せず)の
エネルギにより,前記第1,第2,第3のパネル(1)
(2)(3)を含む,他の全てのパネルの展開が開始
し,前記第2のパネル(2)とこれに隣接する第3のパ
ネル(3)が互いに離れていき,前記プーリ(23)の前
記ビームインナーストツパ(28)による回転の拘束が解
除される(第3図)。すると前記第1,第2,第3のヒンジ
クレビス金具(4)(5)(6)を含む他の全てのヒン
ジクレビス金具(図示せず)に組込まれたバネ(図示せ
ず)のエネルギにより再び,展開を開始する。
これと同時に,ラツチアツプアーム(9)のラツチピン
(10)は板バネ(21)の作用により前記ラツチアツプガ
イド(8)に押し付けられながらスライドし始める。
(第4図及び第6図(c)) そして,隣接するパネル(例えば第1のパネル(1)と
第2のパネル(2))が展開完了位置(面一状態)にく
ると前記ラツチアツプピン(10)が前記ラツチアツプガ
イド(8)上の全展開位置にある溝イに係合して展開が
終了する。(第5図及び第6図(d)) 〔発明の効果〕 この発明は以上説明した通り,外端の第1のパネルに図
示した第1のヒンジクレビス金具に,ビームアウタスト
ツパ,隣接する第3のヒンジクレビス金具にビームイン
ナーストツパ,展開同期用プーリ(23)にプーリアウタ
ストツパ(24),プーリインナーストツパ(25),当り
調整ネジ(29)を設けるという,従来のヒンジに比較し
て簡単な改修を施すだけで外端の第1のパネルのみ90度
展開位置で停止保持させることができるので衛星の遷移
軌道上における発生電力の増加を図れるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は,この発明の一実施例を示す図で第1
図(a)は格能状態の正面図,第1図(b)のその側面
図,第2図は第1段階展開後状態の正面図,第3図は第
2段階展開開始後後の正面図,第4図は第2段階展開途
中の正面図,第5図は展開完了状態の正面図,第6図
は,第1図〜第5図を補足するための衛星本体と展開型
太陽電池パドルの各状態における全体図である。 第7〜第10図は従来の展開ラツチ機構を示す図で第7図
は格納状態の平面図,第8図は格納状態の正面図,第9
図は展開後の状態の正面断面図,第10図は展開後の状態
の平面図である。 図において(1)(2)(3)はパネル,(4)(5)
(6)はヒンジクレビス金具,(7)はヒンジピン,
(8)はラツチアツプガイド,(9)はラツチアツプア
ーム,(10)はラツチアツプピン,(21)は板バネ,
(26)はピンである。 なお図中同一符号は,同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】宇宙空間にて展開可能な複数枚のパネルを
    有する展開型太陽電池パドルの展開ラツチ機構におい
    て,外端となる第1のパネルに固定された第1のヒンジ
    クレビス金具,上記第1のヒンジクレビス金具と対をな
    し,上記第1のパネルと隣接する第2のパネルに固定さ
    れた第2のヒンジクレビス金具,上記第2のヒンジクレ
    ビス金具と隣接し,上記第2のパネルと隣接する第3の
    パネルに固定された第3のヒンジクレビス金具,上記第
    1のヒンジクレビス金具と上記第2のヒンジクレビス金
    具を回転自在な連結とするヒンジピン,上記ヒンジピン
    に同軸に取り付けられ上記第1と第2のパネルの展開力
    を与える巻バネ,上記ヒンジピンに同軸に取り付けら
    れ,周縁部に一体で設けられたプーリアウタストツパと
    プーリインナーストツパおよび上記プーリアウトストツ
    パに設けられた当り調整ネジを有する展開同期を行うプ
    ーリ,上記第2のヒンジクレビス金具に固定され,90度
    展開した位置に段差を,また180度展開した位置に係合
    のための溝を有するラツチアツプガイド,一端が上記第
    1のヒンジクレビス金具に上記ヒンジピンと平行に組込
    まれたピンにより回転自在に取付けられ,他端には上記
    ラツチアツプガイド上をスライドするとともに上記第1
    のパネルが90度展開した時に上記のラツチアツプガイド
    上の90度展開位置の段差に落ち,かつ180度展開した時
    に,上記ラツチアツプガイド上の180度展開位置の嵌合
    溝と係合するラツチアツプピンを有するラツチアツプア
    ーム,上記のラツチアツプアームと第1のヒンジクレビ
    ス金具との間に設けられ上記のラツチアツプピンを上記
    のラツチアツプガイド上に押付けるように作用する板バ
    ネ,上記第1のヒンジクレビス金具に固定され,90度展
    開位置で当り調整ネジに当ることで第1のパネルの90度
    以上の展開を停止させるビームアウタストツパ,上記第
    3のヒンジクレビス金具に固定され,90度展開時に上記
    ビームアウタストツパが第1のパネルの展開を停止させ
    たことにより上記プーリに伝わつた衝撃力を受け止める
    ビームインナーストツパとを具備したことを特徴とする
    展開ラツチ機構。
JP62329375A 1987-12-25 1987-12-25 展開ラツチ機構 Expired - Fee Related JPH0755679B2 (ja)

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US5673459A (en) * 1994-09-28 1997-10-07 Space Systems/Loral, Inc. Deployment hinge apparatus
JP4773493B2 (ja) 2008-09-29 2011-09-14 星野楽器株式会社 ギター用ストラップ

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