JPH075498A - 消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子 - Google Patents

消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子

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JPH075498A
JPH075498A JP5144064A JP14406493A JPH075498A JP H075498 A JPH075498 A JP H075498A JP 5144064 A JP5144064 A JP 5144064A JP 14406493 A JP14406493 A JP 14406493A JP H075498 A JPH075498 A JP H075498A
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JP
Japan
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adhesive
color
layer
transparent
colored
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Withdrawn
Application number
JP5144064A
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English (en)
Inventor
Tadahiko Saito
忠彦 斉藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH075498A publication Critical patent/JPH075498A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板(1)とこの上に順に形成されたエレク
トロクロミック素子構造(2〜4)、接着剤層(5)及
び封止板(6)からなるエレクトロクロミック素子にお
いて、接着剤層(5)が予め着色されている。 【効果】 EC物質(3)の着色色と異なる豊富な彩色
の素子が提供される。接着剤層(5)の厚さを傾斜させ
れば、着色濃度が傾斜した素子が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、消色時にも彩色され
ているエレクトロクロミック素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミック(以下、単にEC
と略す)素子は、電気化学的反応に伴う物質の可逆的な
光学濃度変化を利用した光量制御素子であり、外部から
供給する電流によって、光の透過率を任意に調整できる
という特徴を持つ。EC素子には構造上さまざまなタイ
プがあるが、そのうちイオン導電層も含めて全て固体薄
膜で構成されているものが全固体型EC素子である。
【0003】代表的な全固体型EC素子の構造(特開昭
60−222827号参照)を示したものが図3である。構造を
簡単に説明すると、基板(1)上に下部電極層(2)、
酸化反応により着色する第1EC物質層、イオン導電層
及び還元反応により着色する第2EC物質層からなるE
C3層(3)並びに上部電極層(4)が順次積層されて
いる。ただし、上部又は下部電極層の少なくとも一方は
透明でなければならさない。
【0004】一般に、全固体型EC素子は真空蒸着やス
パッタリングなどの薄膜形成プロセスで製造される。し
かし、このようにして形成された薄膜表面は機械的に弱
く、また、原理的に電気化学的活性が高い素子であるこ
とから外部の雰囲気に対しても敏感である。そこで、通
常は、最後の薄膜の上に封止板(6)を接着剤(5)で
接着し薄膜面を保護する。これを封止すると言う。接着
剤は封止樹脂とも呼ばれる。もちろん全固体型以外のE
C素子でも同様な封止板の接着は行われることがある。
【0005】こうして製造されたEC素子に取り出し電
極(7)を通じて、電極層(1)−(4)間に電圧を印
加すると、着色層内部で電気化学反応が起こり、素子は
着色する。また、着色とは逆方向に電圧を印加すると逆
反応により素子は消色し、無色透明になる。この場合の
酸化反応により着色する第1EC物質としては、酸化イ
リジウムや酸化ニッケルが知られており、発色時の色調
はそれぞれ灰色、茶褐色である。還元反応により発色す
る第2EC物質としては、着色効率が高いこと、繰り返
し耐久性が高いことなどにより、酸化タングステンが広
く用いられている。外に酸化モリブデンもある。酸化タ
ングステンは着色反応により無色から青色に変化する。
イオン導電層には、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化ハフニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、フッ化マグネシ
ウムなどが使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなEC素子
の応用分野としては、調光窓ガラスのように光量制御機
能を直接利用するもののほか、図形や文字などの特定パ
ターンを電流によって出現、消去させるような、二次的
な機能を利用する表示素子がある。このEC素子を応用
する場合、特に宣伝広告などを目的とする場合には、注
意を引くために、様々な色調、彩色のEC素子が要求さ
れる。しかしながら、従来のEC素子は、EC物質の色
調変化をそのまま表示色として利用してきるため、その
応用にはおのずと制約があった。すなわち、たとえば、
酸化着色性EC層に酸化イリジウム、還元着色性EC層
に酸化タングステンを使用した相補型の素子の場合に
は、色調は消色時で無色、着色時で濃い青色であって、
これ以外の色調は得られない。実際、現在のところ実用
的な耐久性が認められているEC物質は無機遷移金属化
合物が中心であり、色調のバリエーションが非常に少な
いのが実情である。
【0007】そのため、EC素子はメモリー性(着色後
に電圧印加を止めて着色状態が保持される)、その他の
優れた特徴を持ちながらも、用途分野が広がらないとい
う問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の問題
点を解決するために、EC素子構造体において、封止板
を接着する接着剤を着色したことを特徴としている。
【0009】
【作用】従来のEC素子においては、接着剤として無色
透明なものを使用するため、透過光及び反射光の色調
は、EC物質の着色色そのものとなる。それに対し、こ
の発明の素子は、接着剤が着色されているため、消色時
には封止樹脂層の色が、また着色時にはEC層の着色色
と接着剤層の色の合成色が見えることになる。この効果
により、接着剤を着色又は染色する染料や顔料に様々な
ものを用いることで、EC物質の単独の色調だけでなく
多種多様な色を表示する素子を極めて容易に作成するこ
とができる。
【0010】この場合、接着剤を着色する第一の手段と
しては、染料や顔料を積極的に混入する方法が挙げられ
る。たとえば、接着剤がエポキシ樹脂の場合、液状の主
剤にオイルイエローやオイルレッドなどの油溶性染料を
混合(溶解)すれば、接着剤樹脂を透明なまま着色する
ことができる。染料や顔料は必ずしも接着剤に溶解しな
くても、分散させるだけでもよい。この場合には、接着
剤は透明にはなり難いが、反射型の素子ならば差し支え
ない。染料はフォトクロミック染料でもよい。
【0011】場合によって接着剤(樹脂分子)自身が着
色したものを用いてもよい。接着剤中に溶解した染料に
よる光の吸収は、基本的にランバートベールの法則に従
うと考えられ、この場合、吸光度は接着剤層の厚さに直
接比例する。このためEC素子の透過率を表示面全体で
均一にするには、接着剤層の厚さを一定に保つ工夫が必
要になる。接着剤層の厚さを一定に保つ手段としては、
様々な方法が考えられるが、最も単純な方法は、液晶素
子等に広く用いられている一定球径のポリスチレンビー
ズなどのスペーサーを接着剤中に分散する方法がある。
【0012】なお、吸光度が樹脂層厚に比例するという
ことは、一見欠点のようにも思われるが、これを逆に利
用して接着剤の厚さを積極的に制御することで、EC素
子の表示面内に吸光度の勾配を持たせることができる。
以下、図面を引用してこの発明の実施例を具体的に説明
するが、この発明はこれに限られるものではない。
【0013】
【実施例】実施例1 図1に例示したように、10cm角の透明なガラス基板
(1)を用意し、この上にスパッタリング法により酸化
イリジウム−酸化スズ混合物(ITO)からなる透明な
下部電極層(2)を成膜した。下部電極層(2)は可視
光透過率が80%、シート抵抗が10Ω/□であった。
【0014】続けて、第1EC物質である酸化イリジウ
ム層、イオン導電層である酸化タンタル層及び第2EC
物質である酸化タングステン層からなるEC3層(3)
を順次スパッタリング法により積層した。更に、その上
にITOからなる透明な上部電極層(4)をスパッタリ
ング法により積層した。これにより、基板上に全固体型
のEC素子構造(2〜4)が形成される。
【0015】接着剤として、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂(液状の主剤)を用意し、これに油溶性染料であ
るオイルレッドAS(東京化成)を0.1 重量%混合し、
更に当量のポリアミン硬化剤と直径10μmのポリエチレ
ンビーズからなるスペーサー(8)を添加して混合、脱
泡した。この接着剤を前記EC素子構造の上に塗布し、
透明なガラス板からなる封止板(6)を貼り合わせた。
全体を80℃に加熱して接着剤(エポキシ樹脂)を硬化さ
せた。硬化した接着剤層(5)の厚さは10μであった。
【0016】こうして製造されたEC素子は、消色状態
では染料の明るい紅色を示した。取り出し電極(7)を
通じて電極層(1)−(4)間に1.3Vの直流電圧を
印加すると、EC層の着色が進むにつれて、色調は紅色
から濃い紫色に連続的に変化した。実施例2 実施例1と同様に、図2に例示したように、ガラス基板
(1)上に全固体型のEC素子構造を形成した。この正
方形のガラス基板の(1)の一辺に厚さ50μm、幅2mm
のポリイミドテープを貼ってスペーサー(9)とした。
【0017】他方、接着剤として、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂(液状の主剤)を用意し、これに油溶性染
料であるオイルブラック2HB(東京化成)を0.1 重量
%混合し、更に当量のポリアミン硬化剤を添加して混
合、脱泡した。この接着剤を前記EC素子構造の上に塗
布し、透明なガラス板からなる封止板(6)を貼り合わ
せた。全体を80℃に加熱して接着剤(エポキシ樹脂)を
硬化させた。硬化した接着剤層(5)の厚さは、スペー
サー(9)を設けた一辺から対向する一辺へと連続して
減少する。これに伴って透過率も連続的に変化した。
【0018】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、EC物
質の着色色と異なる豊富な彩色のEC素子が提供され
る。また、接着剤層の厚さを傾斜させることで、着色濃
度が傾斜したEC素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係わるEC素子の垂直断面
を示す概念図である。
【図2】他の実施例に係わるEC素子の垂直断面を示す
概念図である。
【図3】従来のEC素子の垂直断面を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極層 3 EC3層 4 上部電極層 5 接着剤 6 封止板 7 取り出し電極 8,9 スペーサー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板とこの上に順に形成されたエレクト
    ロクロミック素子構造、接着剤層及び封止板からなるエ
    レクトロクロミック素子において、前記接着剤層が予め
    着色されていることを特徴とするエレクトロクロミック
    素子。
JP5144064A 1993-06-15 1993-06-15 消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子 Withdrawn JPH075498A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5144064A JPH075498A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子

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JP5144064A JPH075498A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子

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Publication Number Publication Date
JPH075498A true JPH075498A (ja) 1995-01-10

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ID=15353468

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JP5144064A Withdrawn JPH075498A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 消色時にも彩色されているエレクトロクロミック素子

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010204687A (ja) * 2002-09-03 2010-09-16 E Ink Corp 電気光学ディスプレイ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20000905