JPH0754286B2 - カロリ−メ−タの前処理装置 - Google Patents

カロリ−メ−タの前処理装置

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JPH0754286B2
JPH0754286B2 JP62082643A JP8264387A JPH0754286B2 JP H0754286 B2 JPH0754286 B2 JP H0754286B2 JP 62082643 A JP62082643 A JP 62082643A JP 8264387 A JP8264387 A JP 8264387A JP H0754286 B2 JPH0754286 B2 JP H0754286B2
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solvent
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pipe
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直治 林田
祐一 藤岡
高則 山口
嘉勝 本村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は石炭ガス化炉から発生する石炭ガス中のガスカ
ロリー値をモニターするためのカロリーメータ計の前処
理装置に関する。
近年、エネルギー源の多様化と発電の高効率化を図る目
的で石炭から発電用燃料ガス(以下石炭ガスと省略)を
製造する流動床石炭ガス化プロセスの研究が進められて
いる。
石炭ガスにはH2,CO,CO2,炭化水素の他にタール、ダス
ト及び水分を多量に含んでいる。
電力消費に追従して、石炭ガス化炉の部分負荷運転及び
定常運転が行なわれるが、この運転方法の目安として、
石炭ガスのカロリー値を迅速かつ連続で正確にモニター
計測することがで石炭ガス化プロセスを確立するうえで
重要な役割となっている。しかしまだ十分なモニター計
測がなされていないのが現状である。
石炭ガスカロリー値のモニター計測計として、ガス熱量
計によるガス燃焼温度の測定や、ガスクロマトグラフィ
ーによるガス中の組成分析値からカロリー値を求めてい
る。
ガスクロマトグラフィーによるガス組成分析は連続分析
計でないため連続モニター計測を行うのには複数のガス
クロマトグラフィーを組合せることが必要となり保守管
理面が非常に面倒である。
ガス熱量計(以下カロリーメータ計と称す)によるガス
燃焼温度測定は連続測定が可能であるため、ガス化炉の
負荷変動にも追従が容易に行えるため石炭ガスカロリー
値のモニター計測計として有効な計測計である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしいずれの連続モニター計測計でも石炭ガスモニタ
ー計測計に導入する際 (1)タール(特に昇華の性質を持つナフタリン) (2)水分 (3)ダクト (4)高温高圧 等により試料ガス導入配管及びモニター計測計内で閉塞
が頻繁に起こり、カロリー値の連続モニターに支障を来
し、保守管理に手間がかかり面倒であった。
そこで、本発明は高温高圧の石炭ガスに含まれるター
ル,水分,ダクトを連続でかつ完全に除去でき、これに
より迅速な石炭ガスカロリー値のモニタ計測が連続して
容易に行えるカロリメータの前処理装置を提供すること
を目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するため、低温恒温槽内に配置
され石炭ガスと冷却したソルベントを撹拌するスクラバ
ーと、前記低温恒温槽を貫通して前記スクラバー下方に
連結された石炭ガス導入管と、この石炭ガス導入管の途
中に設置され、石炭ガスに含まれるダストを除去するフ
ィルターと、前記石炭ガス導入管の先端に設置され、前
記スクラバー下方内部に位置するノズルと、前記スクラ
バー上方内部に配置され水分及びタールとソルベントを
分離させるソルベントスプレーノズルと、前記スクラバ
ー上方内部に連通され、途中に減圧弁を介して前記低温
恒温槽を貫通して外部でカロリーメータに連結された石
炭ガス吐出管と、前記スクラバー下部と連通されたソル
ベント供給タンクと、このソルベント供給タンクの下部
を連通した水タンクと、前記ソルベント供給タンク内部
で開口し前記ソルベントスプレーノズルに連通したソル
ベント供給管とからなるものである。
[作用] 本発明は上記のように構成することにより、石炭ガス化
炉から発生する高温高圧の石炭ガスに含まれるダストは
フィルターで脱塵され、タール及び水分はスクラバー内
で強制冷却したソルベントで洗浄抽出される。
またソルベントスプレーノズルによりソルベント及び水
分及びタールは分離され、更にソルベントのみを回収し
スクラバーへ再供給され、ソルベントで洗浄抽出後のク
リーンな石炭ガスをカロリメータへ導入できる圧力まで
減圧弁で減圧させ、連続的に石炭ガスカロリー値をモニ
ター計測することができる。
[実施例] 本発明によるカロリメータの前処理装置の一実施例につ
いて第1図に従って説明する。ダスト脱塵用のフィルタ
ー1a,1bが運転中でも容易にフィルター交換を行えるよ
うに石炭ガス導入管2にフィルター導入バルブ3a,3b,3
c,3dを設けて並列に設置した。フィルター1a,1bの材質
はポリプロピロン製の円筒で10μ以上の粒子除去が可能
である。
脱塵後のタール及び水分を含んだ石炭ガスを石炭ガス導
入管2の先端に接続されたφ6×φ4mmのステンレスパ
イプのφ1.5mmノズルからバブリングしながらスプレー
ノズル5付円筒上部フランジ型のステンレス製であるス
クラバー4に導入する。スクラバー4の内容積は約0.8l
である。ソルベント(媒質)噴霧用のスプレーノズル5
の充円錐ノズルをスクラバー4内に設けた。先端にスプ
レーノズル5が接続されたソルベント冷却用スパイラル
管6と石炭ガス冷却用スパイラル管7とは耐圧,耐食性
でかつ熱交換の表面積を出来るだけ多くする為ステンレ
ス製のフレキシブルパイプφ15.6×4000mmの長さでスパ
イラル形状になっており、先端をスクラバー4に挿入し
た。
スクラバー4により回収したタール成分溶解ソルベント
と水分分離を行なうソルベントタンク8は竪円筒上部フ
ランジ型で材質はステンレス製であり、スクラバー4の
底部と配管9によって連結されている。なお、ソルベン
トタンク8の内容積は約5.5lである。ソルベントタンク
8の上部フランジに付設したセパルターX10はφ1.5穴開
きのパンチングメタル(φ76×250mmの円筒で下部は目
盲)に巻き付けた。セパルターX10を通過したソルベン
トの回収用にパンチングメタルの内部にφ6ステンレス
パイプを挿入した。
スクラバー4及びソルベントタンク8を冷却する為、低
温恒温槽11a,11bを設けた。低温恒温槽11a,11bは竪2重
円筒型冷却槽で防熱材は硬質ポリウレタンを使用してい
る。
ソルベントタンク8で分離した水分はソルベントタンク
8の底部と水タンク12とを連結したソルベントレベル管
13を通り水タンク12へ貯蔵される。なお、水タンク12は
下部に水タンクバルブ25が付設された竪円筒上部フラン
ジ型のステンレス製で、内容積は約10lである。さらに
ソルベント供給タンク14はソルベント供給タンクバルブ
15を介装したソルベント供給管16によって配管9に接続
した。
ソルベントタンク8よりスクラバー4のスプレノズル5
に供給する為のメンブランポンプ17は油圧ダイヤフラム
方式の吐出量1.1/minを用いた。
スクラバー4、ソルベント冷却用スパイラル管6、石炭
ガス冷却用スパイラル管7及びソルベントタンク8を冷
却する為の冷凍機18は温度制御範囲−20℃〜45℃を用い
た。石炭ガス温度を制御する為の温度センサー19はCC熱
電対を石炭ガス冷却用スパイラル管7内に挿入した。
尚減圧弁20及び調圧筒21はカロリメータ計22の付属部品
を流用した。又前処理装置の稼動時に生じる圧力バラン
ス変動を防止して円滑な運動を行うため、均圧ライン24
を水タンク12とソルベントタンク8及びスクラバー4に
設けた。なお、N2昇圧バルブ23が均圧ライン24には介装
されている。ソルベントを移送する各配管はφ8×φ6m
mのステンレスパイプで均圧ライン24はφ6×φ4mmのス
テンレスパイプを用いた。ソルベント供給タンク14、冷
凍機18、低温恒温槽11a,11b、調圧筒21及びカロリメー
タ計22以外の容器と配管系統とは高圧に耐える構造にな
っている。
前記ソルベントとしてはタール成分(ナフタリン,アン
トラセン,フェナントレン等)の溶解度が大きく(例え
ばキシレン中のナフタリン溶解度16.5g/2℃100溶液,ト
ルエン中のナフタリン溶解度18g/2℃100溶液)蒸気圧が
低く(例えばキシレン1.7mmHg/2℃,トルエン6.5mmHg/2
℃)かつ安価なソルベントが好適である。
次に作用について説明する。
スクラバー4内のソルベント量はソルベントレベル管13
を設けてレベルを一定量にコントロールを行っている。
ソルベントと水分の分離はスクラバー4の下部からソル
ベントと水分をソルベントタンク8に移送し、ソルベン
トタンク8内比重差によるソルベントと水分の分離を行
い、更に分離効果を上げるためポリ四フッ化エチレンで
形成した多孔膜を穴あきの円筒管に巻いたセパルターX1
0(多孔膜はソルベントのみを通過させる。商品名はコ
クボ精器製の分離器セパルターX)をソルベントタンク
8内に設けソルベントのみをメンブランポンプ17で吸引
しスプレノズル5からスクラバー4に再噴霧させる。循
環ソルベントの使用期間はタール成分及びタール濃度に
左右されるが、ソルベントのタール溶解度が低下し石炭
ガス冷却用スパイラル管7がタール成分で閉塞を起こす
までを目安として使用可能である。
一方水分のみはソルベントタンク8の下部からソルベン
トレベル管13を経由して水タンク12に溜める。
スクラバー4及びソルベントタンク8へのソルベント供
給は前処理装置が稼動する前にあらかじめソルベントと
水数lをソルベント供給タンク14からソルベント供給タ
ンク14の下部に設けたソルベント供給タンクバルブ15を
開けてソルベントタンク8を経由しスクラバー4に供給
を行い、ソルベントレベル管13から水がオーバフローし
水タンク12の下部に設けた水タンクバルブ25から流出す
るまでソルベントを供給する。水流出後はソルベント供
給タンクバルブ15を閉めて水タンクバルブ25を閉める。
カロリメータ前処理装置に石炭ガスを通気する前準備と
して(1)装置の気密試験(2)装置冷却部の冷却
(3)ソルベント供給(4)運転の順で作動を行った。
次に本装置の操作手順を示す。
(1)装置の気密試験 1)フィルター導入バルブ3a,3b,減圧弁20、水タンクバ
ルブ25、ソルベント供給タンクバルブ15を閉にしてN2
圧バルブ23を開けN2ボンベ(図示せず)よりN2ガスを運
転圧の1.5倍(9kg/cm2G)の圧力を保持して配管系統及
びフランジ部続手部の気密試験を行った。
2)漏洩箇所がなければN2昇圧バルブ23を閉めて水タン
クバルブ25を徐々に開け、大気圧まで降圧した。
(2)装置冷却部の冷却 1)スクラバー4及びソルベントタンク8の低温恒温槽
11a,11bに不凍液約55lを仕込む。
2)冷凍機18のスイッチをONにして設定温度を0℃に設
定(設定温度は石炭ガス冷却用スパイラル管出口に挿入
した温度センサー19のガス温度)し不凍液を冷凍機18か
らスクラバー4の低温恒温槽11aの上部へ更に低温恒温
槽11bの下部からソルベントタンク8の低温恒温槽11bの
下部に供給し、低温恒温槽11bの上部から冷凍機18に循
環させる。
(3)ソルベント供給 1)ソルベント供給タンクバルブ15を閉めてソルベント
供給タンク14にキシレン(ソルベント)7lと水1.5lを仕
込む。
2)ソルベント供給タンクバルブ15を開けてソルベント
タンク8とスクラバー4、及び配管9に供給しソルベン
ト供給タンク14中のキシレンが約4l前後に供給された後
メンブランポンプ17を始動させた。
3)水分がソルベントレベル管13からオーバフローし水
タンクバルブ25から流出したことを確認してソルベント
供給タンクバルブ15を閉めてキシレンの供給を停止し
た。
(4)運転 1)フィルター導入バルブ3a,3b、水タンクバルブ25、
ソルベント供給タンクバルブ15及び減圧弁20を閉にして
前処理装置に導入する石炭ガス圧力と前処理装置内の圧
力を同圧にする為、N2昇圧バルブ23を開けて前処理装置
内を昇圧させる。昇圧後はN2昇圧バルブ23は閉。
2)石炭ガスはフィルター導入バルブ3aを徐々に開けて
全開し、フィルター1aからスクラバー4へ通気し、減圧
弁20で圧力を0.02kg/cm2Gに減圧、一定流量でカロリメ
ータ計22へ通気した。
以上の操作でカロリメータ前処理装置に某試験場の石炭
ガス化炉から発生した石炭ガス(90℃、圧力6kg/cm2G、
タール濃度2g/Nm3、ダスト濃度10mg/Nm3、水分濃度10
%)を10Nl/minで通気した結果、前処理装置内でトラブ
ルがなく(タール、及びダストによる閉塞)カロリメー
タ計22へ安定してガス供給ができ、炉負荷変動に応じて
カロリメータ計22のカロリー値も追従できた。なお、ガ
スクロマトグラフィーから求めたカロリー値と良く一致
し、約1.5l/日の水分を回収できた。
以上述べた本発明の実施例によれば、高温高圧下におけ
る石炭ガス中のダストは前記フィルター1a,1bで脱塵さ
れ、タール及び水分を含んだ石炭ガスは上記スクラバー
4に導入され、上記スクラバー4内でタール及び水分を
強制冷却したソルベントと噴霧を併用して洗浄抽出され
る。そして、タール及び水分を除いたクリーンな石炭ガ
ス中に洗浄抽出に用いたソルベントの一部が蒸発し、石
炭ガスカロリー値を過大に測定するおそれがある為蒸発
ソルベント量を極力低く(蒸発ソルベントのカロリー値
を無視できる蒸発量)おさえるのに、ソルベント及びソ
ルベント冷却用スパイラル管6とスクラバー4とを冷却
し、更に石炭ガス冷却用スパイラル管7を用いてクリー
ンな石炭ガス温度を1℃以下にコントロールする。(一
定温度) ソルベントは冷凍機18により冷却される。そして一定温
度にコントロールしたクリーンな石炭ガスが減圧弁20、
調圧筒21を介してカロリメータ22へ導入される。
従って、タール、水分、ダストを連続でかつ安全に除去
でき、これにより迅速な石炭ガスカロリー値のモニタ計
測が連続して容易に行える。
[発明の効果] 以上述べた本発明によれば、高温高圧の石炭ガスに含ま
れるタール,水分,ダストを連続でかつ完全に除去で
き、これにより迅速な石炭ガスカロリー値のモニタ計測
が連続して容易に行えるカロリーメータの前処理装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概略構成を説明するための
図である。 1a,1b……フィルター、2……石炭ガス導入管、3a,3b,3
c,3d……フィルター導入バルブ、4……スクラバー、5
……スプレーノズル、6……ソルベント冷却用スパイラ
ル管、7……石炭ガス冷却用スパイラル管、8……ソル
ベントタンク、9……配管、10……セパルターX、11a,
11b……低温恒温槽、12……水タンク、13……ソルベン
トレベル管、14……ソルベント供給タンク、15……ソル
ベント供給タンクバルブ、16……ソルベント供給管、17
……メンブランポンプ、18……冷凍機、19……温度セン
サー、20……減圧弁、21……調圧筒、22……カロリメー
タ計、23……N2昇圧バルブ、24……均圧ライン、25……
水タンクバルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 高則 長崎県長崎市飽の浦町5番7号 菱興ビル 別館5階 長菱エンジニアリング株式会社 内 (72)発明者 本村 嘉勝 長崎県長崎市飽の浦町5番7号 菱興ビル 別館5階 長菱エンジニアリング株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭61−42318(JP,A) 特開 昭56−117140(JP,A) 特開 昭57−112611(JP,A) 特開 昭54−145186(JP,A) 特開 昭57−80540(JP,A) 実開 昭61−46440(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温恒温槽内に配置され石炭ガスと冷却し
    たソルベントを撹拌するスクラバーと、 前記低温恒温槽を貫通して前記スクラバー下方に連結さ
    れた石炭ガス導入管と、 この石炭ガス導入管の途中に設置され、石炭ガスに含ま
    れるダストを除去するフィルターと、 前記石炭ガス導入管の先端に設置され、前記スクラバー
    下方内部に位置するノズルと、 前記スクラバー上方内部に配置され水分及びタールとソ
    ルベントを分離させるソルベントスプレーノズルと、 前記スクラバー上方内部に連通され、途中に減圧弁を介
    して前記低温恒温槽を貫通して外部でカロリーメータに
    連結された石炭ガス吐出管と、 前記スクラバー下部と連通されたソルベント供給タンク
    と、 このソルベント供給タンクの下部を連通した水タンク
    と、 前記ソルベント供給タンク内部で開口し前記ソルベント
    スプレーノズルに連通したソルベント供給管とからなる
    カロリーメータの前処理装置。
JP62082643A 1987-04-03 1987-04-03 カロリ−メ−タの前処理装置 Expired - Lifetime JPH0754286B2 (ja)

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