JPH0754104A - 高靭性鋼管 - Google Patents

高靭性鋼管

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JPH0754104A
JPH0754104A JP21897993A JP21897993A JPH0754104A JP H0754104 A JPH0754104 A JP H0754104A JP 21897993 A JP21897993 A JP 21897993A JP 21897993 A JP21897993 A JP 21897993A JP H0754104 A JPH0754104 A JP H0754104A
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Toru Okazawa
亨 岡沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 降伏点550N/mm2以上、引張強さ62
0N/mm2以上の高強度と、−20℃における破壊靭
性Keeが180N/mm2√m以上を満足させる。 【構成】 C:0.02〜0.06%、Si:0.05
〜0.35%、Mn:1.00〜1.50%、Cu:
1.00〜1.50%、Ni:1.50〜2.50%、
Cr:0.40〜0.80%、Mo:0.40〜0.6
0%、Al:0.005〜0.050%、Nb:0.0
20〜0.060%、P:0.015%以下、S:0.
010%以下、O:0.0010%以下を含有し、残部
がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を用いて製管し
たのち、焼ならし−焼入れ−焼入れ−焼戻しの繰返し熱
処理してなる。 【構成】 深海域での石油、天然ガス用のプラットホー
ム用などとして好適に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高強度と優れた破壊
靭性を有し、深海域での石油、天然ガスの開発、生産に
用いられる海上プラットフォーム用に適した高靭性鋼管
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、原油の油井、天然ガスのガス井は
ますます深くなる傾向にあり、特に深海域での石油、天
然ガスの開発が進むにつれて、ますます高深度化し、海
上プラットフォームには、種々のものが採用されている
が、設置期間の短縮、使用鋼材の低減、操作の安全性の
高さ等の点で、テンションレグプラットフォームが最も
有望視されている。このテンションレグプラットフォー
ムに用いられる鋼材は、従来の海上プラットフォーム用
鋼材に比較し、高強度ならびに海水中疲労強度が要求さ
れると同時に、従来と同等の破壊靭性値と溶接性が必要
である。さらに、石油、ガス中の硫化水素の増大に伴
い、一部の鋼材には耐硫化物応力腐食割れ(耐SSC
C)性が要求される。
【0003】従来、優れた破壊靭性を得るためには、9
%Ni鋼のような高Ni鋼材が利用されてきたが、最近
の鋼材性能に対する要求が高強度化、破壊靭性の低温度
化しており、従来技術では対応できなくなっている。高
強度および高破壊靭性の双方を満足させる鋼管として
は、C:0.1〜0.5%、Si:0.1〜0.3%、
Mn:0.2〜0.8%、Cr:1.0〜4.0%を含
み、Al:0.005〜0.1%であって、PおよびS
共に0.005%以下、そしてN:0.004%以下に
それぞれ低減し、かつMo:0.2〜1.0%、Nb:
0.01〜0.1%を、Zrおよび/またはTiの合計
量0.005〜0.1%とともに含有する成分組成にな
る継目無鋼管素材に熱間加工を施したあと調質圧延する
際に、焼入れに引続く焼戻し処理中、620℃以上Ac1
点以下の温度範囲で、管の肉厚tに応じて所定時間保持
する高強度継目無鋼管の製造法(特公平2−25969
号公報)、C:0.15〜0.40%、Si:0.05
〜0.50%、Mn:0.50〜2.00%、Cr:
1.00〜3.00%、Mo:0.10〜1.00%、
Al:0.005〜0.050%、Nb:0.005〜
0.050%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純
物からなり、不純物中のPが0.025%以下、Sが
0.015%以下、Oが0.0010%以下である高靭
性継目無鋼管(特開平5−51699号公報)等が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平2−259
69号公報に開示の方法により得られる鋼管は、焼入れ
に引続く焼戻し処理のみで高強度と優れた靭性を有する
が、低温における破壊靭性Keeについては考慮されて
いない。1回の焼入れ焼戻し処理のみでは、到底所期の
破壊靭性Keeが得られない問題点がある。また、特開
平5−51699号公報に開示の鋼管は、熱間圧延まま
で高強度と優れた靭性を有するが、低温における破壊靭
性Keeについては考慮されていない。
【0005】この発明の目的は、降伏点550N/mm
2以上、引張強さ620N/mm2以上の高強度と、−2
0℃における破壊靭性Keeが180N/mm2√m以
上を満足する高靭性鋼管を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験研究を重ねた。その結果、適量の
Niを含有させ、酸素含有量を極力低く抑制することに
よって、優れた破壊靭性を有する鋼管が得られること、
また、該鋼管に焼ならし−焼入れ−焼入れ−焼戻しの繰
返し熱処理を施すことによって、優れた破壊靭性を有す
る鋼管が得られることを究明し、この発明に到達した。
【0007】すなわちこの発明は、C:0.02〜0.
06%、Si:0.05〜0.35%、Mn:1.00
〜1.50%、Cu:1.00〜1.50%、Ni:
1.50〜2.50%、Cr:0.40〜0.80%、
Mo:0.40〜0.60%、Al:0.005〜0.
050%、Nb:0.020〜0.060%、P:0.
015%以下、S:0.010%以下、O:0.001
0%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなる鋼を用いて製管したのち、焼ならし−焼入れ−焼
入れ−焼戻しの繰返し熱処理したことを特徴とする高靭
性鋼管である。
【0008】
【作用】以下にこの発明の鋼管を構成する鋼に含まれる
各成分元素の作用効果とそれらの含有量の限定理由につ
いて説明する。Cは鋼の強度を高める元素であるが、
0.06%を超えると靭性に悪影響を及ぼす。一方、
0.02%未満では十分な強度が得られないため、0.
02〜0.06%とした。Siは製鋼時の脱酸剤として
必要不可欠な元素であるが、0.05%未満では十分な
脱酸効果が得られず、0.35%を超えると効果が飽和
するので、0.05〜0.35%とした。Mnは鋼の強
度を高める元素であるが、1.00%未満では十分な強
度が得られず、1.50%を超えると強度が高くなりす
ぎて靭性に悪影響をおよぼすので、1.00〜1.50
%とした。
【0009】Cuは鋼の強度を高める元素であるが、
1.00%未満では十分な効果が得られず、1.50%
を超えると効果が飽和するので、1.00〜1.50%
とした。Crは鋼の強度を高める元素であるが、0.4
0%未満では十分な効果が得られず、0.80%を超え
ると効果が飽和するので、0.40〜0.80%とし
た。Moは鋼の強度を高める元素であるが、0.40%
未満では十分な効果が得られず、0.60%を超えると
効果が飽和するので、0.40〜0.60%とした。N
iは鋼の強度と靭性を高める元素であるが、1.50%
未満では十分な効果が得られず、2.50%を超えると
効果が飽和すると共に、経済的でないので、1.50〜
2.50%とした。
【0010】Alは鋼の脱酸に用いる元素であるが、
0.005%未満では十分な脱酸効果が得られず、0.
050%を超えると効果が飽和するので、0.005〜
0.050%とした。Nbは微量含有させることにより
鋼の強度と靭性を向上させる効果を有するが、0.02
0%未満では十分な効果が得られず、0.060%を超
えると効果が飽和するので、0.020〜0.060%
とした。Pは鋼の熱間での加工性を低下させると共に、
靭性を低下させるために極力低減させることが望ましい
ので、0.015%以下とした。SはPと同様鋼の熱間
での加工性を低下させると共に、靭性を低下させるため
に極力低減させることが望ましいので、0.010%以
下とした。Oは降伏点550〜650N/mm2級の高
強度材の靭性に大きく影響する。破壊靭性Keeを向上
させるためには、その含有量を極力低減させる必要があ
り、−20℃程度の寒冷地での使用を考慮して0.00
10%以下とした。
【0011】この発明の鋼管を製造するには、上記各化
学成分を含有する鋼をマンネスマン・マンドレルミル方
式等、通常の継目無鋼管製管法により熱間圧延を行って
継目無鋼管となし、次いで焼ならし−焼戻し−焼戻し−
焼戻しの繰返し熱処理を施す。焼ならし−焼戻し−焼戻
し−焼戻しの繰返し熱処理は、鋼の結晶粒を微細化させ
るために行うものである。なお、焼ならしは、炭化物の
均一固溶をも目的としており、後記するとおり比較的高
温加熱とする。また、焼戻しは、強度を所定値に調整す
るために行う。以上の熱処理を行うことによって、鋼の
結晶粒を微細化させた低温で優れた破壊靭性を有する鋼
管が得られる。
【0012】
【実施例】表1に示す化学成分の鋼を用い、通常のマン
ネスマン・マンドレルミルにより熱間圧延して外径32
3.9mm、肉厚60mmの継目無鋼管を製管し、表2
に示す熱処理を施した。次いで熱処理した継目無鋼管に
ついて、引張試験(降伏点および引張強さ)と破壊靭性
試験(Keeの測定、ASTM E992による)を行
った。その結果を表2に示す。破壊靭性試験は、AST
M E992に準じて切欠き先端に疲労亀裂を入れた試
験片を、−20℃の雰囲気下で引張り破断させることに
よりKee値を求めた。なお、表2中の熱処理欄のNは
980℃での焼ならし、Qは920℃での焼入れ、Tは
640℃での焼戻しを示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表2に示すとおり、本発明の鋼管は、降伏
点が550N/mm2を超える高強度を有すると共に、
−20℃でも180N/mm2√m以上の優れた破壊靭
性Keeを示している。これに対し比較例の鋼管は、降
伏点が550N/mm2を超える高強度を有している
が、−20℃での破壊靭性Keeは何れも165N/m
2√m以下と破壊靭性が大幅に低下している。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の鋼管は、
高強度と優れた破壊靭性を示し、深海域での石油、天然
ガスの開発および生産に用いられる海上プラットホーム
用鋼材として、あるいはその他の機械構造用部材として
好適な鋼管である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.02〜0.06%、Si:0.
    05〜0.35%、Mn:1.00〜1.50%、C
    u:1.00〜1.50%、Ni:1.50〜2.50
    %、Cr:0.40〜0.80%、Mo:0.40〜
    0.60%、Al:0.005〜0.050%、Nb:
    0.020〜0.060%、P:0.015%以下、
    S:0.010%以下、O:0.0010%以下を含有
    し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を用い
    て製管したのち、焼ならし−焼入れ−焼入れ−焼戻しの
    繰返し熱処理したことを特徴とする高靭性鋼管。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5464850A (en) * 1991-10-04 1995-11-07 Ciba Corning Diagnostics Corp. Synergistic preservative systems for chemistry reagents
CN105256243A (zh) * 2015-10-23 2016-01-20 北大方正集团有限公司 一种油井用耐腐蚀钢及其生产方法

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CN105256243A (zh) * 2015-10-23 2016-01-20 北大方正集团有限公司 一种油井用耐腐蚀钢及其生产方法

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