JPH0753745B2 - リン脂質誘導体を有するシス−白金(▲ii▼)錯化合物 - Google Patents

リン脂質誘導体を有するシス−白金(▲ii▼)錯化合物

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JPH0753745B2
JPH0753745B2 JP14216086A JP14216086A JPH0753745B2 JP H0753745 B2 JPH0753745 B2 JP H0753745B2 JP 14216086 A JP14216086 A JP 14216086A JP 14216086 A JP14216086 A JP 14216086A JP H0753745 B2 JPH0753745 B2 JP H0753745B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、一般式 [式中、Rは、水素原子またはC1〜30脂肪族カルボン
酸残基を;A1およびA2は、同一もしくは異なってアンミ
ンまたはC1〜6直鎖状アルキルアミン、C3〜6分枝
鎖状アルキルアミンもしくはC3〜6シクロアルキルア
ミンまたはA1とA2が一緒になってC2〜6直鎖アルキル
ジアミンもしくはC3〜6環状アルキルジアミンを示
す。] で表わされるリン脂質誘導体を有するシス−白金(II)
錯化合物に関する。
[従来の技術] 抗腫瘍作用を有するシスプラチンが開発されて以来、多
くの白金錯化合物に関する研究がなされた。例えば、マ
ロナト(1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)
{特開昭53-31648号}、スルファト(1,2−ジアミノシ
クロヘキサン)白金(II){特開昭54-44620号}、1,1
−シクロブタンジカルボナト(ジアンミン)白金(II)
{バイオシミ(Biochimie)第60巻、第835〜第850頁、1
978年}、4−カルボキシフタラト(1,2−ジアミノシク
ロヘキサン)白金(II){ジャーナル・オブ・クリニカ
ル・ヘマトロジィー・アンド・オンコロジィー(J.Cli
n.Hematol.Oncol.)第9巻、第217〜第234頁、1979年}
などの白金錯化合物が挙げられる。
[発明が解決しようとする問題点] これらの白金錯化合物は、シスプラチンの水に対する低
い溶解度または重篤な腎毒性の改善を計ることを目的と
して研究が進められているが、必ずしも十分な成果が得
られていない。
[問題を解決するための手段] このような状況下において、本発明者らは抗腫瘍作用の
増強と毒性の軽減、水に対する溶解度の改善を目的とし
て鋭意研究した結果、一種のコリン型リン脂質を導入し
た一般式[I]で表わされる白金錯化合物が目的とする
性質を有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
以下、本発明化合物について詳説する。
RにおけるC1〜30脂肪族カルボン酸残基としては、C
1〜30飽和脂肪族カルボン酸残基、C3〜30不飽和脂肪
族カルボン酸残基、C2〜30オキシ酸残基またはC
2〜30ケト酸残基が挙げられる。
1〜30飽和脂肪族カルボン酸残基としては、例えば、
ホルミルまたはアセチル、プロピオニル、ブチリル、バ
レリル、ヘキサノイル、ミリストイル、パルミトイル、
ステアロイル、エイコサノイル、ドコサノイルなどのC
2〜30アルカノイル基が挙げられ、C3〜30不飽和脂肪
族カルボン酸残基としては、例えば、9−ヘキサデセノ
イル、オレオイル、シス−9,シス−12−オクタデカジエ
ノイル、9,12,15−オクタデカトリエノイルなどのC
3〜30アルケノイル基が挙げられる。C2〜30オキシ酸
残基としては、例えば、グリコール酸、乳酸、α−ヒド
ロキシラウリン酸、α−ヒドロキシミリスチン酸、α−
ヒドロキシパルミチン酸などから誘導されるオキシ酸残
基が挙げられ、さらにC2〜30ケト酸残基としては、例
えば、ピルビン酸、アセト酢酸、レブリン酸、リカン酸
などから誘導されるケト酸残基が挙げられる。
A1およびA2におけるC1〜6直鎖状アルキルアミンとし
ては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、n−アミルアミン、n
−ヘキシルアミンが挙げられ、C3〜6分枝鎖状アルキ
ルアミンとしては、例えば、イソプロピルアミン、sec
−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、2−ペンチルア
ミン、3−ペンチルアミン、2−ヘキシルアミン、3−
ヘキシルアミンなどが挙げられ、C3〜6シクロアルキ
ルアミンとしては、例えば、シクロプロピルアミン、シ
クロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキ
シルアミンが挙げられる。A1とA2が一緒になって形成す
るC2〜6直鎖アルキルジアミンもしくはC3〜6環状
アルキルジアミンとしては、例えば、エチレンジアミ
ン、1,2−ジアミノシクロペンタン、1,2−ジアミノシク
ロヘキサン、1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘキ
サン、1−アミノ−2−アミノメチルシクロヘキサン、
1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
また、本発明は一般式[I]の化合物の幾何異性体およ
び光学異性体を包含するものであり、さらにすべての水
和物および結晶形をも包含するものである。
つぎに、本発明の一般式[I]の化合物の製造法につい
て説明する。
本発明の一般式[I]の化合物は、例えば、つぎの方法
によって製造することができる。
[式中、Mはアルカリ金属を示し、R,A1およびA2は前記
した意味を有する。] 一般式[II]の化合物と一般式[III]の化合物との反
応は、水溶媒中、0〜100℃、好ましくは0℃〜室温
で、1〜24時間実施すればよい。そして、一般式[II
I]の化合物の使用量は、一般式[II]の化合物に対し
て0.5〜2.0倍モル、好ましくは等モルである。反応混合
物の初期pHは、ほぼ中性であることが好ましいが、反応
中、特にpH調整をする必要はない。
また、一般式[III]の化合物に代えてその遊離酸を用
いる場合には、一般式[II]の化合物を含む水溶媒中に
加えた後、適当な塩基、例えば、水酸化アルカリでpHを
中性に調整すればよい。また反応の進行につれて酸性に
なるようであれば同じ塩基を用いてpHを中性に維持しな
がら反応させてもよい。
このようにして得られた目的物は、抽出、濃縮、再結
晶、カラムクロマトグラフィーなどの操作を単独または
これらを適宜組み合わせることによって単離精製するこ
とができる。
また一般式[II]の化合物は、自体公知の方法またはそ
れに準じた方法、例えば、ジャーナル・オブ・ファーマ
シュウテカル・サイエンス(J.Pharm.Sci.)第65巻、第
315〜第328頁、1976年に記載の方法により製造すること
ができる。
一般式[III]の化合物は、単離することなく系内で調
製したものを使用することができる。
次に、一般式[III]の化合物は、例えば、以下に記す
ルートにより製造することができる。
[式中、Rは前記した意味を有し、R1はカルボキシル基
の保護基を;R2はC1〜30脂肪族カルボン酸残基または
ヒドロキシル基の保護基を示す。] R1のカルボキシル基の保護基としては、通常知られてい
るもの、例えば、メトキシメチル、メチルチオメチル、
テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキ
シエトキシメチル、ベンジルオキシメチル、ベンゾイル
メチル、p−ブロモベンゾイルメチル、p−メトキシベ
ンゾイルメチル、N−フタルイミドメチル、2,2,2−ト
リクロロエチル、2−ハロエチル、トリメチルシリルエ
チル、メチルチオエチル、2−(p−ニトロフェニルス
ルフェニル)エチル、2−(p−トルエンスルホニル)
エチル、tert−ブチル、ベンジル、トリチル、ベンズヒ
ドリル、2,4,6−トリメチルベンジル、p−メトキシベ
ンジルなどが挙げられる。
R2のC1〜30脂肪族カルボン酸残基としては、Rのとこ
ろで説明したC1〜30脂肪族カルボン酸残基と同様のも
のが挙げられ、また、ヒドロキシル基の保護基として
は、通常知られているもの、例えば、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、トリクロロアセチ
ル、トリフルオロアセチル、レブリノイル、フェノキシ
アセチル、(2,6−ジクロロ−4−メチル)フェノキシ
アセチルなどの置換されていてもよいアルカノイル基、
ベンゾイル、p−クロロベンゾイルなどの置換されてい
てもよいアロイル基などのアシル基;メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル
基;トリチル基;トルメチルシリル、tert−ブチルジメ
チルシリルなどのトリアルキルシリル基などが挙げられ
る。
以下、各製造法を詳述する。
(製造法1) 一般式[IV]の化合物とホルムアルデヒドとの反応は、
例えば、ブレティン・ドゥ・ラ・ソシェティ・シミーク
・ドゥ・フランセ(Bull.Soc.Chim.)第4巻、第1410〜
第1429頁、1937年に記載の方法またはそれに準じた方法
により行われる。
(製造法2) (i) アシル化 一般式[VI]の化合物において、R2がC1〜30脂肪族カ
ルボン酸残基である化合物は、一般式 R2OH [X] の化合物またはその反応性誘導体を一般式[V]の化合
物と反応させることによって得ることができる。
この反応は、反応に不活性な溶媒の存在下で実施され
る。
一般式[X]の化合物の反応性誘導体としては、通常カ
ルボン酸の反応性誘導体として知られているものが挙げ
られ、具体的には、例えば、酸ハロゲニド;対称酸無水
物;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,6
−ジクロロ安息香酸、トリフルオロ酢酸、エチル炭酸、
クロロスルフィン酸などとの混合酸無水物;酸アジド;
酸シアニドなどが挙げられる。
また、一般式[X]の化合物を遊離酸として用いる場
合、適当な縮合剤の存在下に実施することができる。こ
こで用いることのできる縮合剤としては、N,N′−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−
N′−モルホリノエチルカルボジイミド、N−シクロヘ
キシル−N′−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)
カルボジイミド、N−エチル−N′−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミドなどのN,N′−ジ置換カ
ルボジイミドが挙げられる。縮合剤の使用量は、一般式
[X]の化合物に対して等モル以上である。
また、この反応は、一般式[X]の化合物またはその反
応性誘導体によっては、塩基の存在下に実施することが
できる。ここで用いることのできる塩基としては、例え
ば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニ
リン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、2,6−ルチジ
ン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基または
炭酸水素アルカリなどの無機塩基が挙げられる。塩基の
使用量は、一般式[X]の化合物に対して等モル以上で
ある。
また、この反応に用いられる不活性な溶媒としては、例
えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホル
ム、アセトニトリル、アセトンなどが挙げられる。
また、一般式[V]の化合物の使用量は、一般式[X]
の化合物またはその反応性誘導体に対して等モル以上で
ある。
反応温度および反応時間は、特に限定されないが、一般
式[X]の化合物またはその反応性誘導体により適宜選
択される。
(ii) ヒドロキシル基の保護 また、一般式[VI]の化合物において、R2がヒドロキシ
ル保護基である化合物は、一般式[V]の化合物に、常
法に従って、ヒドロキシル保護基を導入すればよい。
(製造法3)および(製造法4) 一般式[VI]の化合物と2−ブロモエチルホスホロジク
ロリデートとの反応(製造法3)および一般式[VII]
の化合物とトリメチルアミンとの反応(製造法4)は、
例えば、ファーマセウチカ・アクタ・ヘルベチカ(Phar
m.Acta Helv.)第33巻、第349〜第356頁、1958年に記載
の方法またはそれに準じた方法で行われる。
(製造法5)脱保護基 R1のカルボキシル基の保護基およびR2のヒドロキシル基
の保護基の脱離方法は、各々通常知られている脱離方法
が用いられ、保護基の種類によって適宜選択することが
できる。またR1とR2の該保護基を別々に脱離させてもよ
いし、同時に脱離させてもよい。
上記の製造法1〜5の反応を行った後、常法に従って、
反応混合物から、各々一般式[V]〜[IX]の化合物を
抽出、濃縮、再結晶またはカラムクロマトグラフィーな
どの操作を単独またはこれらを適宜組み合わせることに
よって単離精製することができる。
(製造法6) 一般式[III]の化合物は、水溶媒中、一般式[IX]の
化合物に対し、2倍モル程度の水酸化アルカリを加える
か、または水酸化アルカリで中性にpH調整することによ
り得ることができる。反応温度は0℃〜室温で行われ
る。このようにして得られた一般式[III]の化合物の
水溶液から水を常圧または減圧下に留去するかまたは凍
結乾燥することによって、一般式[III]の化合物を単
離することができる。
また、得られた一般式[III]の化合物の水溶液から、
一般式[III]の化合物を単離せず、そのまま一般式[I
I]の化合物を反応させることもできる。
上記の製造における諸反応条件は、これに限定されるも
のではなく、反応試剤などの種類によって適宜選択され
る。
[発明の効果] つぎに本発明の代表的化合物の薬理作用について述べ
る。
被検化合物 No.1:シス−[1−ヘプタノイル−3−[(2−トリメ
チルアンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニ
ル]トリメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレー
ト](トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)
白金(II)・水和物 No.2:シス−[1−アセチル−3−[(2−トリメチル
アンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]
トリメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート]
(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金
(II)・水和物 CDDP:シスプラチン A.抗腫瘍効果 (a) L−1210細胞に対する細胞増殖抑制作用 培養中のL−1210細胞を使用し、被検化合物をRPMI培地
中で48時間接触し生細胞数をコールターカウンターで数
え、細胞の増殖率が50%抑制される阻止量(IC50)を算
出した。その結果を表−1に示す。
(b) L−1210腹水癌に対する効果 一群6匹のCDF1系マウス(雄、5週齢、体重約25g)を
用い、L−1210細胞1×105個を腹腔内に移植した。生
理食塩水に溶解または懸濁させた被検化合物を細胞移植
後、1日目、5日目および9日目の合計3回腹腔内投与
した。
対照化合物としてCDDPを用い、対照群には生理食塩水の
みを投与した。判定は各投与群の平均生存日数(a)お
よび生理食塩水のみを投与した対照群の平均生存日数
(b)から下式に従って延命率(ILS)を算出した。そ
の結果を表−2に示す。
B.マウス急性毒性試験 一群5匹のddy系マウス(雄、5週齢)に生理食塩水に
溶解または懸濁させた被検化合物をそれぞれ腹腔内に1
回投与した。投与後14日目にマウスの生死を判定しLD50
値を算出した。その結果を表−3に示す。
以上の結果より、本発明の一般式[I]の化合物は、抗
腫瘍作用に優れ、かつ、低毒性であることが理解でき
る。
本発明の一般式[I]の化合物を医薬として用いる場
合、それ自体でまたは医薬上許容される賦形剤、担体、
希釈剤などの添加剤を適宜混合し、錠剤、カプセル剤、
顆粒剤、散剤、注射剤もしくは坐剤などの形態で経口的
または非経口的に投与できる。投与量は、通常成人1日
当たり10〜500mg程度であり、これを1回または数回に
分けて投与するが、投与量は、年齢、体重および症状に
応じて適宜選択される。
[実施例] 次に、参考例および実施例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、溶媒の混合比はすべて容量比である。
また、TLCのRf値は次の条件で測定した。
TLC:セルロース薄層クロマトグラフィー; メルク社製、アート5718 展開溶媒:n−ブタノール:酢酸:水=5:1:2 発色試薬:参考例;デイットマー(Dittmer)試薬 実施例;デイットマー(Dittmer)試薬 および5%塩化スズ/0.1N塩酸 参考例1 2,2−ジカルボキシ−1−ステアロイルトリメチレング
リコール−3−(2−トリメチルアンモニオエチル)ホ
スフェート・水和物 (1) 2,2−ジメチロールマロン酸ジベンズヒドリル
エステル マロン酸ジベンズヒドリルエステル22gをテトラヒドロ
フラン100mlに溶解させた後、無水炭酸カリウム13.9gお
よびパラホルムアルデヒド15gを加え、室温で2時間撹
伴する。次いで、不溶物を濾去し、減圧下に濾液を濃縮
する。得られた濃縮残渣を酢酸エチル100mlに溶解さ
せ、水50mlで2回洗浄する。減圧下に溶媒を留去し、得
られた残留物をエタノール50mlに溶解させた後、濃塩酸
1.0mlを加え、室温で5分間撹伴する。対で、減圧下に
溶媒を留去した後、得られた残留物を塩化メチレン100m
lに溶解させ、水50mlで2回洗浄する。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去する。得られ
た生成物を四塩化炭素200mlで再結晶すれば、無色針状
晶の2,2−ジメチロールマロン酸ジベンズヒドリルエス
テル24.0gを得る。
融点:116〜118℃ IR(KBr)cm-1 3300,1735,1595,1490,1445,1220,1130, 1090,1050,790,750,690 NMR(CDCl3)δ値: 2.82(bt,2H,J=6Hz),4.18(d,4H,J=6Hz), 6.85(s,2H),7.05〜7.55(m,20H) (2) 2−ステアロイルオキシメチル−2−メチロー
ルマロン酸ジベンズヒドリルエステル 2,2−ジメチロールマロン酸ジベンズヒドリルエステル
9.60g、ステアリン酸5.50gおよびジメチルアミノピリジ
ン2.36gを無水塩化メチレン100mlに溶解させた後、N,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド4.79gを加え、室
温で1時間撹伴する。次いで、析出物を濾去し、減圧下
に濾液を濃縮する。得られた濃縮残渣を酢酸エチル100m
lに溶解させ、少量の不溶物を濾去した後、濾液を1N塩
酸20mlで2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液20mlで1
回、順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残渣をカラムク
ロマトグラフィー(メルク社製、アート7734、溶出溶
媒;ベンゼン:酢酸エチル=1:0〜20:1)で精製すれ
ば、無色のワックス状の2−ステアロイルオキシメチル
−2−メチロールマロン酸ジベンズヒドリルエステル5.
1gを得る。
IR(KBr)cm-1: 3450,2920,2850,1735,1590,1490,1450, 1220,1180,1040,780,760,695 NMR(CDCl3)δ値: 0.89(t,3H,J=5Hz),1.05〜1.75(m,30H), 2.02(bt,2H,J=5Hz),4.08(bs,2H), 4.66(s,2H),6.82(s,2H), 7.05〜7.42(m,20H) (3) 2,2−ビス(ベンズヒドリルオキシカルボニ
ル)−1−ステアロイルトリメチレングリコール−3−
(2−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水
和物 2−ステアロイルオキシメチル−2−メチロールマロン
酸ジベンズヒドリルエステル5.00gおよび2,6−ルチジン
5.62gを無水テトラヒドロフラン40mlに溶解させた後、
2−ブロモエチルホスホロジクロリデート3.17gを加え
る。この反応混合物を50℃で1時間撹伴する。次いで、
氷冷後水40mlを加え、室温で30分間撹伴する。次いで、
酢酸エチル150mlを加え、6N塩酸でpH1.0に調整する。上
層を分取し、これに水50mlを加え、6N塩酸でpH1.0に調
整する。上層を分取し、飽和食塩水50mlで洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去す
れば、淡黄色油状物の2,2−ビス(ベンズヒドリルオキ
シカルボニル)−1−ステアロイルトリメチレングリコ
ール−3−(2−ブロモエチル)ホスフェート6.5gを得
る。これをクロロホルム50mlに溶解させた後、無水トリ
メチルアミン約10mlを加え、封管中、室温で一夜反応さ
せる。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物
にクロロホルム100ml、メタノール100mlおよび水50mlを
加えて溶解させ、6N塩酸でpH1.0に調整する。下層を分
取し、水20mlで洗浄した後、減圧下に溶媒を留去する。
得られた淡黄色油状物をカラムクロマトグラフィー(メ
ルク社製,アート7734,溶出溶媒;クロロホルム:メタ
ノール:水=65:25:0〜65:25:4)で精製すれば、無色ワ
ックス状の2,2−ビス(ベンズヒドリルオキシカルボニ
ル)−1−ステアロイルトリメチレングリコール−3−
(2−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水
和物4.10gを得る。
IR(KBr)cm-1 3400,2920,2850,1730,1450,1220,1080, 1040,960,750,695 NMR(CDCl3:CD3 OD=2:1)δ値: 0.89(bt,3H,J=5Hz),1.05〜1.75(m,30H), 1.98(bt,2H,J=5Hz),3.00(s,9H), 3.18〜3.50(m,2H),3.60〜4.20(m,2H), 4.25〜4.85(m,4H),6.80(s,2H), 7.00〜7.50(m,20H) (4) 2,2−ジカルボキシ−1−ステアロイルトリメ
チレングリコール−3−(2−トリメチルアンモニオエ
チル)ホスフェート・水和物 2,2−ビス(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−1−
ステアロイルトリメチレングリコール−3−(2−トリ
メチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物4.00g
をアニソール2.5mlに混合した後、氷冷下、トリフルオ
ロ酢酸50mlを加え、同温度で10分間、さらに室温で30分
間撹伴させる。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られ
た油状物にジイソプロピルエーテル50mlを加えて固化さ
せる。固形物を濾取し、アセトン10mlで2回洗浄した
後、乾燥すれば、淡黄色無定形状の2,2−ジカルボキシ
−1−ステアロイルトリメチレングリコール−3−(2
−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物
1.86gを得る。
融点:92℃(分解) IR(KBr)cm-1: 3450,2920,2850,2600〜2200,1930,1730, 1460,1300,1210,1160,1080,1035,970 NMR(CDCl3:CD3 OD=2:1)δ値: 0.89(bt,3H,J=5Hz),1.05〜1.80(m,30H), 2.30(bt,2H),3.22(s,9H), 3.50〜3.80(m,2H),4.00〜4.70(m,6H) Rf値:0.78 参考例2 参考例1と同様にして表−4の化合物を得る。
参考例3 2,2−ジカルボキシトリメチレングリコール−1−(2
−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物 (1) 2−トリチルオキシメチル−2−メチロールマ
ロン酸ジベンズヒドリルエステル 2,2−ジメチルロールマロン酸ジベンズヒドリルエステ
ル2.48g、トリチルクロリド1.39gおよびピリジン2.02ml
を無水テトラヒドロフラン14mlに溶解させ、4時間還流
する。次いで、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残
留物を酢酸エチル40mlおよび水20mlを加える。6N塩酸で
pH1.0に調整した後、有機層を分取する。得られた有機
層を水10ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mlおよび
飽和食塩水10mlで順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去すれば、2−トリチ
ルオキシメチル−2−メチロールマロン酸ジベンズヒド
リルエステル2.89gを得る。
(2) 2,2−ビス(ベンズヒドリルオキシカルボニ
ル)−1−トリチルトリメチレングリコール−3−(2
−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物 2−トリチルオキシメチル−2−メチロールマロン酸ジ
ベンズヒドリルエステル2.89g、2−ブロモエチルホス
ホロジクロリデート1.89gおよび2,6−ルチジン3.35gを
用いて参考例1−(3)と同様に反応させた後、トリメ
チルアミンと反応させ処理すれば、2,2−ビス(ベンズ
ヒドリルオキシカルボニル)−1−トリチルトリメチレ
ングリコール−3−(2−トリメチルアンモニオエチ
ル)ホスフェート・水和物1.07gを得る。
IR(KBr)cm-1: 3300,1720,1470,1445,1220,1070,1040, 950,740,685 NMR(CDCl3:CD3 OD=2:1)δ値: 2.60〜3.30(m,11H),3.90(b,2H), 4.20〜4.90(m,4H),6.75(s,2H), 6.80〜7.60(m,35H) (3) 2,2−ジカルボキシトリメチレングリコール−
1−(2−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート
・水和物 2,2−ビス(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−1−
トリチルトリメチレングリコール−3−(2−トリメチ
ルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物500mg、ト
リフルオロ酢酸5.0mlおよびアニソール0.5mlを用いて参
考例1−(4)と同様に反応させ処理すれば、淡黄色無
定形状の2,2−ジカルボキシトリメチレングリコール−
1−(2−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート
・水和物170mgを得る。
IR(KBr)cm-1: 3350,1900,1680,1460,1190,1025,960 NMR(D2 O)δ値: 3.20(s,9H),3.48〜3.78(m,2H), 4.06(s,2H),4.14〜4.48(m,4H) 実施例1 シス−[1−ステアロイル−3−[(2−トリメチルア
ンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]ト
リメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート]
(ジアンミン)白金(II)・水和物 シス−ジクロロジアンミン白金(II)200mgを水3.0mlに
懸濁させた後、硝酸銀215mgを加える。この混合物を60
℃で30分間、遮光下で撹伴する。次いで、室温まで冷却
した後、0.22μメンブランフィルターで濾過し、フィル
ター上を水1.0mlで洗浄すれば、淡黄色透明なシス−ジ
ニトラト(ジアンミン)白金(II)の水溶液が得られ
る。一方、2,2−ジカルボキシ−1−ステアロイルトリ
メチレングリコール−3−(2−トリメチルアンモニオ
エチル)ホスフェート・水和物389mgを水5.0mlに溶解さ
せ、1N水酸化カリウム水溶液でpH6〜7に調整する。こ
の溶液を先に得られたシス−ジニトラト(ジアンミン)
白金(II)の水溶液に加え、遮光下室温で2時間撹伴す
る。次いで、クロロホルム20mlおよびメタノール20mlを
加え、撹伴した後、有機層を分取する。有機層を水5ml
で洗浄した後、減圧下に約2mlまで濃縮すると結晶が析
出する。析出物を濾取し、メタノール2mlおよびジエチ
ルエーテル2mlで順次洗浄した後、乾燥すれば、淡黄色
無定形状のシス−[1−ステアロイル−3−[(2−ト
リメチルアンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフ
ィニル]トリメチレングリコール−2,2−ジカルボキシ
レート](ジアンミン)白金(II)・水和物340mgを得
る。
融点:110℃より着色を始め、208℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400,3220,2920,2850,1720,1620,1460, 1380,1320,1225,1180,1080,1040,965 NMR(CDCl3:CD3 OD=1:1)δ値: 0.88(bt,3H,J=5Hz),1.00〜1.90(m,30H), 2.00〜2.60(b,2H),3.35(ba,9H), 3.50〜3.85(b,2H) Rf値:0.51 実施例2 シス−[1−オレオイル−3−[(2−トリメチルアン
モニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]トリ
メチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート](ジ
アンミン)白金(II)・水和物 シス−ジクロロジアンミン白金(II)150mgおよび2,2−
ジカルボキシ−1−オレオイルトリメチレングリコール
−3−(2−トリメチルアンモニオエチル)ホスフェー
ト・水和物275mgを用いて、実施例1と同様に反応させ
処理すれば、淡黄色無定形状のシス−[1−オレオイル
−3−[(2−トリメチルアンモニオエチルオキシ)
(オキシド)ホスフィニル]トリメチレングリコール−
2,2−ジカルボキシレート](ジアンミン)白金(II)
・水和物180mgを得る。
融点:110℃より着色を始め、143℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400,3180,2900,2850,1710,1600,1440, 1350,1305,1210,1170,1070,1050,1020,960 NMR(CDCl3:CD3 OD=1:1)δ値: 0.88(bt,3H,J=5Hz),1.02〜2.60(m,28H), 3.55(bs,9H),3.50〜3.85(b,2H) 5.10〜5.60(m,2H) Rf値:0.55 実施例3 シス−[1−ステアロイル−3−[(2−トリメチルア
ンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]ト
リメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート]
(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金
(II)・水和物 シス−ジクロロ(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロ
ヘキサン)白金(II)150mgおよび2,2−ジカルボキシ−
1−ステアロイルトリメチレングリコール−3−(2−
トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物21
8mgを実施例1と同様に反応させ処理すれば、淡黄色無
定形状のシス−[1−ステアロイル−3−[(2−トリ
メチルアンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィ
ニル]トリメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレ
ート](トランス−dl−1,2jジアミノシクロヘキサン)
白金(II)・水和物245mgを得る。
融点:170℃より着色を始め、188℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3380,3200,2900,2850,1720,1600, 1440,1370,1340,1300,1220,1160, 1070,1050,1030,960 NMR(CDCl3:CD3 OD=1:1)δ値; 0.88(bt,3H,J=5Hz),1.00〜1.80(m,34H), 1.92〜2.60(m,6H),2.96〜3.48(m,11H), 3.52〜3.85(m,2H) Rf値:0.91 実施例3と同様にして、表−5の化合物を得る。
実施例4 シス−[1−アセチル−3[(2−トリメチルアンモニ
オエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]トリメチ
レングリコール−2,2−ジカルボキシレート](トラン
ス−dl−1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)・
水和物 シス−ジクロロ(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロ
ヘキサン)白金(II)135mgおよび2,2−ジカルボキシ−
1−アセチルトリメチレングリコール−3−(2−トリ
メチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物124mg
を実施例1と同様に反応させる。反応終了後、減圧下に
水溶液を乾固する。得られた残留物をクロロホルム:メ
タノール=1:1の混合溶媒10mlで抽出する。減圧下に溶
媒を留去し、ジエチルエーテルを加えて結晶化させ濾取
すれば、淡黄色無定形状のシス−[1−アセチル−3
[(2−トリメチルアンモニオエチルオキシ)(オキシ
ド)ホスフィニル]トリメチレングリコール−2,2−ジ
カルボキシレート](トランス−dl−1,2−ジアミノシ
クロヘキサン)白金(II)・水和物210mgを得る。
融点:165℃より着色を始め、190℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400,3180,2920,2850,1720,1660,1620, 1440,1370,1310,1230,1200,1170,1120, 1080,1060,1040,960 NMR(CDCl3:CD3 OD=1:1)δ値: 1.00〜2.60(m,11H),3.15〜3.50(m,11H), 3.55〜3.90(m,2H),4.00〜4.70(m,6H) Rf値:0.44 実施例5 シス−[1−ステアロイル−3[(2−トリメチルアン
モニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]トリ
メチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート](ジ
シクロペンチルアミン)白金(II)・水和物 シス−ジクロロ(ジシクロペンチルアミン)白金(II)
175mgおよび2,2−ジカルボキシ−1−ステアロイルトリ
メチレングリコール−3−(2−トリメチルアンモニオ
エチル)ホスフェート・水和物220mgを用いて実施例1
と同様に反応させ処理すれば、淡黄色無定形状のシス−
[1−ステアロイル−3[(2−トリメチルアンモニオ
エチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]トリメチレ
ングリコール−2,2−ジカルボキシレート](ジシクロ
ペンチルアミン)白金(II)・水和物235mgを得る。
融点:130℃より着色を始め、143℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400,3200,2920,2850,1720,1600,1450, 1360,1310,1220,1170,1080,1030,960 NMR(CDCl3;CD3 OD=1:1)δ値; 0.89(bt,3H,J=5Hz),1.05〜2.60(m,48H), 2.95〜3.40(m,11H),3.50〜3.80(m,2H) Rf値:0.78 実施例6 シス−[1−ステアロイル−3−[(2−トリメチルア
ンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホスフィニル]ト
リメチレングリコール−2,2−ジカルボキシレート]
(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロペンタン)白金
(II)・水和物 シス−ジクロロ(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロ
ペンタン)白金(II)100mgおよび2,2−ジカルボキシ−
1−ステアロイルトリメチレングリコール−3−(2−
トリメチルアンモニオエチル)ホスフェート・水和物15
1mgを用いて実施例1と同様に反応させ処理すれば、淡
黄色無定形状のシス−[1−ステアロイル−3[(2−
トリメチルアンモニオエチルオキシ)(オキシド)ホス
フィニル]トリメチレングリコール−2,2−ジカルボキ
シレート](トランス−dl−1,2−ジアミノシクロペン
タン)白金(II)・水和物176mgを得る。
融点:165℃で着色を始め、189℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400,3200,2920,2850,1720,1610,1460, 1360,1300,1220,1180,1080,1040,970 NMR(CDCl3:CD3 OD=1:1)δ値; 0.89(bt,3H,J=5Hz),1.00〜2.60(m,38H), 2.90〜3.40(m,11H),3.50〜3.80(m,2H) Rf値:0.85 実施例7 シス−[1−[(2−トリメチルアンモニオエチルオキ
シ)(オキシド)ホスフィニル[トリメチレングリコー
ル−2,2−ジカルボキシレート](トランス−dl−1,2−
ジアミノシクロヘキサン)白金(II)・水和物 シス−ジクロロ(トランス−dl−1,2−ジアミノシクロ
ヘキサン)白金(II)158mgおよび2,2−ジカルボキシト
リメチレングリコール−1−(2−トリメチルアンモニ
オエチル)ホスフェート・水和物130mgを用いて実施例
4と同様に反応させ処理すれば、淡黄色無定形状のシス
−[1−[(2−トリメチルアンモニオエチルオキシ)
(オキシド)ホスフィニル]トリメチレングリコール−
2,2−ジカルボキシレート](トランス−dl−1,2−ジア
ミノシクロヘキサン)白金(II)・水和物235mgを得
る。
融点:180℃から着色を始め、204℃で発泡して分解 IR(KBr)cm-1: 3400〜3100,1600,1350,1220 1070,1020,960 NMR(D2 O)δ値; 0.90〜2.63(m,8H),3.00〜3.44(m,11H), 3.52〜4.44(m,8H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 一色 由美子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Rは、水素原子またはC1〜30脂肪族カルボン
    酸残基を;A1およびA2は、同一もしくは異なってアンミ
    ンまたはC1〜6直鎖状アルキルアミン、C3〜6分枝
    鎖状アルキルアミンもしくはC3〜6シクロアルキルア
    ミンまたはA1とA2が一緒になってC2〜6直鎖アルキル
    ジアミンもしくはC3〜6環状アルキルジアミンを示
    す。] で表わされるリン脂質誘導体を有するシス−白金(II)
    錯化合物。
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