JPH0753582B2 - 炭酸ニッケルの製造方法 - Google Patents

炭酸ニッケルの製造方法

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JPH0753582B2
JPH0753582B2 JP30946887A JP30946887A JPH0753582B2 JP H0753582 B2 JPH0753582 B2 JP H0753582B2 JP 30946887 A JP30946887 A JP 30946887A JP 30946887 A JP30946887 A JP 30946887A JP H0753582 B2 JPH0753582 B2 JP H0753582B2
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洋一 高沢
光昭 木村
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G53/00Compounds of nickel
    • C01G53/06Carbonates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、炭酸ニッケルの製造方法に関するものであ
り、特には、アンモニアを含有する硫酸ニッケル水溶液
から低アンモニア含有量の炭酸ニッケルを製造する方法
に関する。本発明は、特にニッケルめっきにおけるニッ
ケル源として用いられるスルファミン酸ニッケルの原料
としての炭酸ニッケルの製造に有用であり、本発明によ
りニッケルや銅の精練工程から産出される硫酸ニッケル
水溶液から低アンモニア含有量の炭酸ニッケルが製造さ
れ得る。
従来技術とその問題点 近時、半導体デバイスの発展に伴ない、ニッケルめっき
は益々重要なものとなっている。
ニッケルめっきにおいては、そのニッケル源として、ニ
ッケルメタル粉は高価なため、スルファミン酸ニッケル
が用いられ、その原料として炭酸ニッケルが必要とされ
る。
炭酸ニッケルは、従来、ニッケルや銅の精練工程から産
出される硫酸ニッケル水溶液を原料として、そこに重炭
酸ソーダ等を含めての炭酸アルカリ剤を添加して炭酸ニ
ッケルを沈殿せしめた後、付着アンモニアを除去するべ
く水洗を行なうことにより製造されていた。
半導体デバイスに代表されるニッケルめっきへの品質要
求が厳しくなるに伴い、この炭酸ニッケルから調製され
たスルファミン酸ニッケルを用いてのニッケルめっきに
おいて、めっき面の仕上りが悪く、めっき液の寿命が短
いことが改めて認識されるようになった。
発明の概要 本発明者等は、この問題について原因の究明に検討を重
ねた結果、残留するアンモニアが犯人であることを突き
止めるに至った。すなわち、炭酸ニッケルはニッケルや
銅の精練工程から産出される硫酸ニッケル水溶液を原料
として製造されるため不可避的にアンモニアを含んでい
る。従来の水洗工程においてアンモニアの除去は一応は
もたらされるものの、これだけでは表面に付着するもの
しか除去しえず、製品炭酸ニッケル中にアンモニアが残
留し、このアンモニアがスルファミン酸ニッケル中にも
残って有害作用を及ぼしていたことがここに初めて判明
したものである。
残留アンモニアを最小限まで除去するには、単に水洗を
重ねるだけでは不十分で、別途の対策が必要である。試
行を重ねた結果、次亜塩素酸ソーダを添加してアンモニ
ア化合物を分解除去することが有効であることがわかっ
た。更には、次亜塩素酸ソーダの添加を効果的たらしめ
るには、その前に付着アンモニアを充分水洗して除去し
ておく必要があることも判明した。
この知見に基ずいて、本発明は、アンモニアを含有する
硫酸ニッケル水溶液に炭酸アルカリ剤を添加して炭酸ニ
ッケルを沈殿せしめ、付着アンモニアを除去するに充分
水洗し、次いで次亜塩素酸ソーダを添加してアンモニア
化合物を分解除去することを特徴とする低アンモニア含
有量の炭酸ニッケルの製造方法を提供するものである。
次亜塩素酸ソーダの添加は、ORPの管理の下で、ORPが60
0mV付近で平衡となるまで複数回にわけて回分的に行な
うことが好ましい。次亜塩素酸ソーダの添加前の炭酸ニ
ッケルの水洗を、少なくとも2回のデカンテーションに
よりもたらすことが好ましい。
発明の具体的説明 ニッケルや銅の非鉄精練工程で副産する硫酸ニッケルは
一般に0.3〜0.5%程度のアンモニアを含有している。硫
酸ニッケルから炭酸ニッケルを製造するに当たり、この
アンモニアを有害作用を及ぼさない程度にまで除去する
技術の開発が本発明の課題である。スルファミン酸ニッ
ケル用の炭酸ニッケル製品のアンモニア品位規格は0.05
%以下とされている。
硫酸ニッケルは、水蒸気の加温の下で水に溶解されて硫
酸ニッケル水溶液とされる。
炭酸ニッケル製造工程は、硫酸ニッケル水溶液に炭酸ア
ルカリ剤を添加して炭酸ニッケルを沈殿せしめる工程で
ある。これは、例えば、従来法の一態様に従えば、硫酸
ニッケル水溶液に重炭酸ソーダが添加されて炭酸ニッケ
ルを生ぜしめる。重炭酸ソーダを添加して炭酸ニッケル
を製造する。
従来、このあとは、デカンテーションにより水洗を繰り
返し実施し、過後製品炭酸ニッケルとしていたのであ
るが、単なる水洗だけでは付着アンモニアは除去しえて
も、化合物として炭酸ニッケル中に包蔵されるアンモニ
アは除去しえない。
そこで、本発明に従えば、次亜塩素酸ソーダを用いるこ
とにより炭酸ニッケル中に包蔵される化合物アンモニア
を分解除去する。
この際に重要なことは、次亜塩素酸ソーダを添加する前
に付着残留アンモニアを充分洗浄除去しておかないと、
次亜塩素酸ソーダの添加効果が薄くなることである。例
えば、炭酸ニッケルパルプに水を加えて30分程度撹拌
し、自然沈降後上澄み液を捨てるデカンテーションを一
回行なう程度の水洗では、次亜塩素酸ソーダの添加によ
るアンモニア低減効果は見られない。水洗の仕方にもよ
るが、上記のようなデカンテーションを少なくとも2〜
3回、好ましくは3〜5回繰り返す必要がある。
こうして、付着残留アンモニアを充分洗浄除去した炭酸
ニッケルには、水パルプ状態において次亜塩素酸ソーダ
が添加される。好ましくは、次亜塩素酸ソーダの添加は
酸化還元電位ORPの管理の下で行なわれる。ORPは、炭酸
ニッケルが酸化ニッケルに変換する目安となりうる電位
を表わすものである。図面は、炭酸ニッケル生成反応
後、炭酸ニッケルパルプに水を加えて30分程度撹拌し、
自然沈降後上澄み液を捨てるデカンテーションを四回行
なった後、五回目の水を張り、次亜塩素酸ソーダを添加
していった場合のORP及びアンモニア品位の経時変化を
示す。ORPが550〜600mV付近に達すると炭酸ニッケル中
のアンモニア品位は製品規格の0.05%以下となることが
わかる。ORPが600mVを越えるとき、急激にORPの上昇が
始まり、炭酸ニッケル製品は黒色酸化ニッケルとなる。
従って、脱アンモニア反応の管理点としてORPが重要で
あり、且つORP管理により反応の進行状況が的確に把握
出来るので便宜でもある。
斯様に、次亜塩素酸ソーダの添加は、ORPの管理の下
で、ORPが600mV付近で平衡となるまで複数回にわけて回
分的に行なうことが好ましい。添加中炭酸ニッケルパル
プは撹拌される。最後添加後、撹拌を行ない、次亜塩素
酸ソーダを洗い流すに充分水洗される。水洗は、上記と
同様デカンテーションにより行なうのが好都合である。
最後に、遠心分離等により脱水して製品炭酸ニッケルが
製造される。
発明の効果 1.従来からの製造フローを変更することなく次亜塩素酸
ソーダの添加のみで低アンモニア炭酸ニッケルの製造を
可能とした。
2.スルファミン酸ニッケル用の炭酸ニッケル製品のアン
モニア品位規格0.05%以下を満足する製品が安定して製
造される。
3.ORP管理により反応の進行状況が的確に把握出来る。
実施例1 Ni濃度50g/lそしてNH4濃度4g/lの硫酸ニッケル水溶液8m
3に対してNi量の3倍の重炭酸ソーダを添加し、3時間
撹拌を行なった。液温は30℃以下に保った。次で、水蒸
気を加えつつソーダ灰をバッチ当たり75kg添加した、液
温は60〜65℃に保った、同液温を保って3時間撹拌を行
なった。
こうして、炭酸ニッケル沈殿物を得た。
炭酸ニッケル1.2トン(パルプとして2m2)に7.0〜7.5m3
の水を加えて30分撹拌し、撹拌後に、自然沈降させて上
澄み液を捨てるデカンテーション操作を四回行なった
後、五回目の水を張った時に次亜塩酸ソーダ112〜160
を6回に分けて添加し、ORPを600mVまで上昇させた。そ
の後、15分撹拌し、自然沈降させて上澄み液を捨てた。
最後に、上述の方法で2回水洗し、遠心分離機で脱水し
て製品炭酸ニッケルとした。次表の通り低アンモニア含
有量の製品炭酸ニッケルが得られた。No Ni(%) NH4(%) 1 28.08 0.04 2 29.71 0.05 3 28.52 0.05 4 28.86 0.05 5 29.69 0.04 比較例(従来法) 上記と同じ炭酸ニッケルに7.0〜7.5m3の水を加えて30分
撹拌し、撹拌後に、自然沈降させて上澄み液を捨てるデ
カンテーション操作を七回行なった。最後に、遠心分離
機で脱水して製品炭酸ニッケルとした。次表の通り、水
洗だけでは回数を増やしても高いアンモニア含有量の製
品炭酸ニッケルしか得られなかった。No Ni(%) NH4(%) 1 29.43 0.20 2 29.18 0.18 3 28.72 0.19 4 30.07 0.17 5 29.39 0.19 参考例 実施例において、次亜塩素酸ソーダ添加前の水洗を一回
しか行なわなかった。製品炭酸ニッケルのアンモニア含
有量は0.17〜0.20%の高い水準に留まった。
【図面の簡単な説明】
図面は、炭酸ニッケル生成反応後、水洗後、少量ずつ次
亜塩素酸ソーダを添加していった場合のORP及びアンモ
ニア品位の経時変化を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンモニアを含有する硫酸ニッケル水溶液
    に炭酸アルカリ剤を添加して炭酸ニッケルを沈殿せし
    め、付着アンモニアを除去するに充分水洗し、次いで次
    亜塩素酸ソーダを添加してアンモニア化合物を分解除去
    することを特徴とする低アンモニア含有量の炭酸ニッケ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】次亜塩素酸ソーダの添加は、ORPの管理の
    下で、ORPが600mV付近で平衡となるまで行なう特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】次亜塩素酸ソーダの添加前の炭酸ニッケル
    の水洗が少なくとも2回のデカンテーションによりもた
    らされる特許請求の範囲第1項記載の方法。
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