JPH0753457A - ナフタレンジカルボン酸の連続製造法 - Google Patents

ナフタレンジカルボン酸の連続製造法

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JPH0753457A
JPH0753457A JP5200622A JP20062293A JPH0753457A JP H0753457 A JPH0753457 A JP H0753457A JP 5200622 A JP5200622 A JP 5200622A JP 20062293 A JP20062293 A JP 20062293A JP H0753457 A JPH0753457 A JP H0753457A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジメチルナフタレン及び/又はその酸化誘導
体を連続的に酸化せしめる改良法の提供。 【構成】 ジメチルナフタレン又はその酸化誘導体を出
発原料とし、該原料の2重量倍以上の低級脂肪族カルボ
ン酸(例酢酸)溶媒を用いて、コバルト、マンガン、臭
素に更にセリウムを触媒として、分子状酸素によって酸
化を行い、ナフタレンジカルボン酸を連続的に製造する
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジメチルナフタレン及
び/又はその酸化誘導体を酸化してナフタレンジカルボ
ン酸(以下、NDCAと略称することがある)を連続的
に製造する方法に関するものである。更に詳しくは、酸
化反応触媒を循環再使用した酸化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】NDCA及びそのエステル(以下、ND
CA等と略称することがある)は、高分子材料、染料中
間体等として有用な物質である。特に2,6―NDCA
等とエチレングリコールとから形成されるポリエチレン
ナフタレートはポリエチレンテレフタレートよりも耐熱
性、破断強度等に優れており、フィルム、食品包装材料
等の素材として注目されている。更に、ポリブチレンナ
フタレート樹脂はポリブチレンテレフタレート樹脂に比
べて、結晶化速度が大きく、高い耐湿熱性を有している
ので、NDCA等は樹脂原料としても有用である。
【0003】従来、NDCAの製造方法としては、ジア
ルキルナフタレン及び/又はその酸化誘導体をコバル
ト、マンガン、臭素等を触媒に用いて、低級脂肪族カル
ボン酸溶媒中、分子状酸素により酸化する方法が提案さ
れている。
【0004】この方法は、その反応様式によって回分
式、半連続式又は連続式に分類され、また、触媒を回収
・再使用する場合としない場合とに分類される。
【0005】NDCAを工業的規模で安価に製造するた
めには、回分式又は半連続式の反応様式では装置効率が
低いため、連続運転方式にして装置効率を高める必要が
ある。また、一般に芳香族炭化水素の液相酸化によるカ
ルボン酸の製造では、比較的高価な触媒を使用するた
め、触媒を循環再使用する、即ち、反応混合物から生成
粗NDCAを回収した残りの反応母液及び/又は生成粗
NDCAの洗浄濾液を循環再使用することが、プロセス
の経済性を高める上で有利である。
【0006】酸化反応触媒を酸化反応混合物から回収し
循環再使用する方法の一つとして、反応混合物から触媒
のみを回収する方法が提案されている。例えば、2,6
―ジイソプロピルナフタレンの酸化反応において、コバ
ルト、マンガン、セリウム及び臭素を触媒として反応を
行う際、反応母液から触媒を回収するためにアルカリを
使用する方法(特開平2―250850号公報)、硫酸
を使用する方法(特開平2―250851号公報)、硫
酸及びアルカリを使用する方法(特開平2―25261
3号公報)等が提案されている。しかし、いずれの方法
も、装置材質に対する腐食性、あるいは操作性という面
からみて、NDCAを工業的規模で安価に製造しようと
するためには、現実性、経済性ともに十分とはいえな
い。
【0007】一方、酸化反応触媒を酸化反応混合物から
回収し循環再使用する他の一つの方法として、反応濾液
を循環使用する方法が提案されている。例えば、2,6
―ジイソプロピルナフタレンの酸化反応において、コバ
ルト、マンガン、セリウム及び臭素を触媒として反応を
行う際、2段反応を行って、反応濾液を循環使用する方
法(特開平4―330039号公報)が提案されている
が、この方法は、後酸化という工程を有しているため、
プロセスの初期投資が増大し、経済性の面で有利とはい
えない。
【0008】更に、2,6―ジイソプロピルナフタレン
又は2,6―ジエチルナフタレンの酸化方法として、反
応母液を再使用する方法が提案されている(特開平4―
266846号公報)。この方式による循環酸化反応は
基本的には可能であるが、2,6―ジイソプロピルナフ
タレンや2,6―ジエチルナフタレンの酸化反応の場
合、反応母液分離後の粗NDCA中には未だ多量のコバ
ルト、マンガンが同伴されていることを考慮すると、粗
NDCAを酢酸、水等で洗浄してこれらの触媒を回収し
て、触媒コストの低減化を図る必要がある。ところで、
ジメチルナフタレンについては当該方式での酸化反応に
ついて何等言及されていない。しかも、本発明者らの検
討によると、ジメチルナフタレンの場合、当該方式で酸
化反応を行うと循環初回で反応が停止してしまうという
重大な問題が発生した。
【0009】本発明者らは、この原因について鋭意究明
を行ったところ、2,6―ジイソプロピルナフタレンや
2,6―ジエチルナフタレンの場合と異なって、ジメチ
ルナフタレンの場合では循環初回で反応が停止してしま
う原因は、ナフタレン核開裂副生成物であるトリメリッ
ト酸、フタル酸、メチル置換フタル酸などのオルソ―ベ
ンゼンジカルボン酸類(以下、ODCAと略称すること
がある)が重金属酸化触媒と安定なキレート型錯体を形
成して触媒を不活性化してしまうため、粗NDCAに同
伴された触媒を補充するだけでは有効な触媒量が不足し
てしまうことによるためであることを明らかにできた。
【0010】これらの問題を回避するための方策とし
て、多量の重金属触媒を使用するという手段が考えられ
るが、ジメチルナフタレンの場合(2,6―ジイソプロ
ピルナフタレンや2,6―ジエチルナフタレンの場合と
異なって)、収率上適正な触媒濃度が比較的低く、徒ら
に多量の触媒を使用すると、NDCA収率は逆に低下す
る。加えて生成粗NDCAが過剰に添加された重金属が
酸化反応の間に変質して、生成した酸化物が変質した触
媒の作用により濃灰色に着色してしまい、精製が非常に
難しくなること、更に、溶媒として用いている低級脂肪
族カルボン酸の燃焼ロスが増大するという、非常に不利
な結果を招く。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かような状
況を解消すべく、ジメチルナフタレン及び/又はその酸
化誘導体からNDCAを製造するに際し、コバルトやマ
ンガンと錯体を形成してその酸化活性を不活性化するO
DCAを選択的に除去して、酸化による連続製造法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記方法
を確立するために鋭意検討を行い、重金属及び臭素を触
媒に用いたジメチルナフタレン及び/又はその酸化誘導
体の液相酸化反応において、重金属酸化触媒としてコバ
ルト、マンガンに加うるにセリウムを添加すれば、セリ
ウムが反応系内に存在するODCAと選択的にキレート
型錯体を形成し、コバルト、マンガンの酸化活性の不活
性化を防ぎ、且つ固体として析出して粗NDCAに同伴
されることにより、ODCAを反応母液から除去できる
ことを見い出し、本発明を完成した。
【0013】即ち、本発明は、低級脂肪族カルボン酸溶
媒中で、重金属酸化触媒及び臭素からなる触媒の存在下
に、分子状酸素含有ガスを用いて、ジメチルナフタレン
及び/又はその酸化誘導体を酸化する方法において、触
媒を循環再使用するに際し、重金属酸化触媒としてコバ
ルト、マンガン及びセリウムを添加することによって、
コバルト、マンガンの活性を維持し、ODCAを選択的
に反応系外に除去して、反応母液及び/又は生成ケーク
の洗浄濾液を全量循環再使用して行うNDCAの連続製
造法である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明で酸化原料として用いるジメチルナ
フタレン及び/又はその酸化誘導体は通常どのような方
法で得られたものでもよい。またそれらの混合物でもよ
い。酸化誘導体としては、ホルミルナフトエ酸、メチル
ナフトエ酸等が挙げられるが、これらには何等限定され
ない。そして、これらのうち、特に2,6―体が工業的
に有用である。酸化原料は高純度のものが好ましく、純
度95%以上、好ましくは98%以上であるが、収率に
影響を及ぼさない程度及び酸化反応終了後生成物を各種
方法で精製した際除去できる程度であれば2,6―体以
外の成分、例えば2,7―ジメチルナフタレン等の異性
体を含んでいても差し支えない。
【0016】本発明方法においては、炭素数1乃至5個
の脂肪族モノカルボン酸、即ち、蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、バレリアン酸、ブロモ酢酸等、あるいはこ
れらの混合物が溶媒の低級脂肪族カルボン酸として使用
できるが、これらの中では酢酸、プロピオン酸が好まし
く、特に酢酸が好ましい。
【0017】本発明方法において使用される溶媒は、上
記脂肪族モノカルボン酸に5〜45重量%、好ましくは
7〜35重量%、更に好ましくは10〜30重量%の水
を含んだものである。溶媒中の水分がこれより少ないと
脂肪族モノカルボン酸の燃焼ロスが大きく、反対に、こ
れより多いとNDCAの収率低下、純度低下を招き好ま
しくない。
【0018】なお、原料であるジメチルナフタレン及び
/又はその酸化誘導体に対する溶媒の使用量は通常2〜
15重量倍、好ましくは3〜10重量倍である。
【0019】本発明で使用する酸化触媒は、コバルト、
マンガン、セリウムからなる重金属化合物及び臭素化合
物である。重金属酸化触媒は蟻酸塩、酢酸塩、プロピオ
ン酸塩等の有機酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化
物、炭酸塩等の形で用いられ、脂肪酸塩、特に酢酸塩及
び臭化物が好ましい。
【0020】本発明方法における重金属酸化触媒の使用
量は、その合計濃度が、溶媒に対して0.2重量%以上
4重量%以下であり、好ましくは0.4重量%以上2.
0重量%以下である。重金属酸化触媒の使用量がこれよ
り少ない、又は多い場合、NDCAの収率低下、純度低
下を招き好ましくない。コバルトに対するマンガンの比
率(グラム原子比)は特に規制されないが、ODCA等
の収率を考慮すると、この比率は好ましくは1.0以下
である。セリウムの添加量は副生するODCAとモル数
で等量か、もしくはそれ以上の範囲であることが望まし
い。
【0021】一方、臭素化合物としては、酸化反応系に
溶解し、臭素イオンを発生するものであれば有機化合物
又は無機化合物のいずれであってもよく、具体的には、
分子状臭素(Br2 )、臭化水素、臭化ナトリウム、臭
化カリウム、臭化アンモニウム等の無機臭化物、又は臭
化アルキル、ブロモ酢酸のごとき臭素化脂肪酸等の有機
臭化物が挙げられる。臭化水素、臭化ナトリウム、臭化
カリウム、臭化コバルト及び臭化マンガン等が特に好ま
しい例である。臭素は、重金属酸化触媒の合計に対して
原子比で0.01〜2の範囲で通常使用できる。
【0022】本発明方法における酸化反応温度は180
〜230℃、好ましくは190〜220℃の範囲であ
る。反応温度が低いと反応速度が低下し、反対に高い場
合は副反応生成物が増加してNDCAの純度が低下す
る。反応圧力は前期反応温度において反応系が液相に保
持される圧力であることが条件で、通常10〜30kg
/cm2 程度が適当である。
【0023】本発明方法において使用する分子状酸素含
有ガスとしては、酸素ガス又はそれを窒素などの不活性
ガスで希釈した混合ガスが使用される。工業的には空気
が最も入手しやすく好ましい。
【0024】本発明の方法は回分式酸化法、半連続式酸
化法又は連続式酸化法のいずれに適用しても有効である
が、特に連続式酸化法の場合に効率的である。
【0025】酸化反応によって生成した粗NDCAは反
応生成物を固液分離することにより固相側に得ることが
できる。固液分離によって得られた粗DNCAは、酢酸
等による洗浄、水洗浄によって付着触媒溶液、酸化反応
中間体及びODCA触媒金属錯体を除去することがで
き、高純度化が可能である。更に必要な場合は、公知の
方法として知られている通常のNDCA精製法を用いれ
ば、極めて高純度のNDCAを得ることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法によれば、NDCAを工業
的規模で効率よく、かつ連続的に製造することができ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基いて、本発明を具体的に説
明する。なお、実施例及び比較例における部及び%はそ
れぞれ重量部及び重量%を示す。また、低級脂肪族カル
ボン酸の分解率は、生成物組成のガスクロマトグラフ分
析値より求めた。
【0028】
【実施例1】還流冷却器を付したガス排出管、ガス吹込
管、原料連続送入ポンプ、触媒液連続送入ポンプ、生成
物抜出管及び攪拌機を有するチタン製オートクレーブに 酢酸 160部 酢酸コバルト・4水塩[Co(OOCCH3 2 ・4H2 O] 2.36部 酢酸マンガン・4水塩[Mn(OOCCH3 2 ・4H2 O] 1.26部 酢酸セリウム・1水塩[Ce(OOCCH3 3 ・1H2 O] 3.50部 47%臭化水素水 0.93部 水 17部 を送入した。この触媒液中の水分濃度は10%であっ
た。この触媒液を、温度200℃、圧力20kg/cm
2 の条件下で激しく攪拌しながら、これに 2,6―ジメチルナフタレン 42部 を連続的に1時間かけて送入するとともに過剰の圧縮空
気を流通して酸化反応を行った。2,6―ジメチルナフ
タレンの送入開始1時間経過後、2,6―ジメチルナフ
タレンの送入を継続しつつ、上記組成の触媒液の送入を
開始した。その後、オートクレーブ内の反応混合物の量
を一定に維持するために、反応混合物の一部を抜出しつ
つ反応を継続し、計15時間反応を行った。
【0029】抜出した反応混合物から主としてNDCA
よりなる固体沈澱を分離して反応母液を得た。固体沈澱
を、酢酸洗浄した後固液分離して洗浄濾液を得た。固体
沈澱の分離性は良好であった。この時NDCAの収率9
3.9モル%、ODCAの収率3.7モル%、酢酸の分
解率は5.0%であった。また、反応母液と洗浄濾液に
含まれるODCAはすべてセリウムと錯体を形成してい
た。
【0030】反応母液と洗浄濾液を全量合一後、濃縮し
て過剰な水分を除去した。この時、反応に使用したコバ
ルト、マンガン、セリウムのうち、それぞれ98.5
%、97.5%、6.0%が濃縮後の液中に含まれてい
た。また、発生したODCAのうち、濃縮後の液中に含
まれていたのは3.7%であった。
【0031】
【実施例2】実施例1で得た濃縮液に、洗浄ケークに同
伴されたものと同量のコバルト、マンガン、セリウム、
臭素を添加して、実施例1で使用した触媒液と、触媒濃
度が等しくなるように酢酸と水とを添加して触媒液を調
製した。この触媒液を用いた以外は実施例1と同様の操
作を行った。反応液の固体沈澱の分離性は良好であっ
た。この時NDCAの収率93.7モル%、ODCAの
収率3.6モル%、酢酸の分解率は5.2%であった。
また、反応母液と洗浄濾液に含まれるODCAはすべて
セリウムと錯体を形成していた。反応母液と洗浄濾液を
全量合一した後、濃縮して過剰な水分を除去した。この
時、使用したコバルト、マンガン、セリウムのうち、そ
れぞれ97.5%、96.0%、7.0%が濃縮後の液
中に含まれていた。また、反応混合物中に含まれるOD
CAのうち、濃縮後の液中に含まれていたものは3.5
%であった。
【0032】
【実施例3〜11】実施例2で得た濃縮液を用いて実施
例2と同様の操作を行った。以下、これと同様の操作を
繰返し、計10回反応を行った。各回の反応における固
体沈澱の分離性は良好であった。また、副生成物の蓄積
も見られなかった。反応結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示す通り、コバルト、マンガンは、
その大部分が液側に回収され、ODCAの大部分が反応
系から除去できた。また、生成粗DNCAに同伴される
コバルト、マンガン、セリウム、臭素を補充して、反応
母液、洗浄濾液を循環再使用することにより、これらの
液に溶解している反応中間体から生成するNDCAを回
収できることから、NDCA収率は、実施例1に比べて
実施例2、3で向上し、以降良好なレベルを維持してい
ることが判った。
【0035】
【比較例1】実施例1で得た濃縮液に、セリウムを添加
しなかった以外は実施例2と同様の操作を行った。この
時、NDCAの収率92.0モル%、ODCAの収率
4.9モル%、酢酸の分解率は5.4%であった。この
時、反応に使用したコバルト、マンガンのうち、それぞ
れ80.0%、65.0%が反応母液、洗浄濾液中に含
まれていた。また、ODCAのうち、72.0%が濃縮
後の液中に含まれていた。
【0036】
【比較例2】比較例1で得た濃縮液を用いて、比較例1
と同様の操作を行った。この時、2,6―ジメチルナフ
タレン送入開始40分間後に酸素吸収が停止し、反応の
回復は不可能であった。なお、2,6―ジメチルナフタ
レンの転化率は65%であった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジメチルナフタレン及び/又はその酸化
    誘導体を原料とし、該原料の少なくとも2重量倍の低級
    脂肪族カルボン酸溶媒を用いて、コバルト、マンガン及
    び臭素からなる触媒の存在下に、分子状酸素含有ガスを
    用いて酸化する方法において、(i)セリウムを添加し
    て副生するオルソ―ベンゼンジカルボン酸類と選択的に
    キレート錯体を形成させ、(ii)該キレート錯体を反応
    系外に除去せしめ、(iii )コバルト、マンガンの触媒
    活性を維持して循環再使用せしめることを特徴とするナ
    フタレンジカルボン酸の連続製造法。
  2. 【請求項2】 反応混合物を固液分離後、生成ケーク又
    はこれを低級脂肪族カルボン酸で洗浄して得られた洗浄
    ケークに同伴されるコバルト、マンガン、セリウム及び
    臭素を補充して、反応母液及び/又は生成ケークの洗浄
    濾液を全量循環再使用することからなる請求項1に記載
    のナフタレンジカルボン酸の連続製造法。
  3. 【請求項3】 溶媒中の触媒濃度が0.2重量%以上で
    ある請求項1に記載のナフタレンジカルボン酸の連続製
    造法。
  4. 【請求項4】 低級脂肪族カルボン酸が酢酸である請求
    項1に記載のナフタレンジカルボン酸の連続製造法。
  5. 【請求項5】 酸化を反応温度180〜230℃で行う
    請求項1に記載のナフタレンジカルボン酸の連続製造
    法。
  6. 【請求項6】 溶媒中の水分濃度が5〜45重量%であ
    る請求項1に記載のナフタレンジカルボン酸の連続製造
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999018059A1 (en) * 1997-10-03 1999-04-15 Eastman Chemical Company Preparation of 2,6-naphthalenedicarboxylic acid
KR100717650B1 (ko) * 2002-08-08 2007-05-11 에스케이케미칼주식회사 나프탈렌 디카르복실산의 제조 방법

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