JPH0753423A - 光学活性シクロプロパン誘導体の製造法 - Google Patents

光学活性シクロプロパン誘導体の製造法

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JPH0753423A
JPH0753423A JP5219233A JP21923393A JPH0753423A JP H0753423 A JPH0753423 A JP H0753423A JP 5219233 A JP5219233 A JP 5219233A JP 21923393 A JP21923393 A JP 21923393A JP H0753423 A JPH0753423 A JP H0753423A
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JP
Japan
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aromatic group
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Application number
JP5219233A
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Susumu Kobayashi
進 小林
Nobuyuki Imai
信行 今井
Hideyori Takahashi
秀依 高橋
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Publication of JPH0753423A publication Critical patent/JPH0753423A/ja
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シクロプロパン骨格の安全かつ簡便な不斉合
成法を確立する。 【構成】 下記一般式 【化1】 で表わされるアリルアルコールに、下記一般式 【化2】 で表わされる光学活性アルミニウム錯体の存在下に、ジ
アルキル亜鉛およびジヨードメタンを反応させることを
特徴とする、下記一般式 【化3】 で表わされる光学活性置換シクロプロピルメタノール誘
導体の製造法(式中、R1、R2、R3は水素原子、置換
もしくは未置換のアルキル基、または置換もしくは未置
換の芳香族基を表わし、ただしR1とR2がともに水素原
子である場合を除く。また、R1〜R3は結合している炭
素原子と一体となって環を形成していてもよい。R4
置換もしくは未置換のアルキル基、または置換もしくは
未置換の芳香族基を表わし、R5は炭素数1〜5の低級
アルキル基を表わす)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品をはじめとする
機能性分子の興味ある構造単位の一つで、下記一般式
【0002】
【化4】
【0003】で表わされる光学活性置換シクロプロピル
メタノール誘導体もしくはその対掌体の製造法に関す
る。
【0004】
【従来の技術】既知骨格へのシクロプロパン環の導入
は、立体配座をある特定のものに固定化するための手段
の一つとして、これまで医薬品をはじめとする機能性分
子の開発研究でよく行われてきた。しかしながら、エナ
ンチオ選択的にシクロプロパン環を効率良く導入する技
術はこれまでほとんど確立されていなかった。最近、キ
ラルな銅錯体の存在下におけるオレフィンとジアゾ酢酸
エステルとの反応による不斉合成法が報告された(例え
ば、D. A. Evans et al., J. Am. Chem. Soc., 113, 72
6 (1991).)。しかしながら、この方法は爆発性のある
危険なジアゾ酢酸エステルを使用するため、工業的な製
造法には到底なりえないと考えられる。一方、本発明者
らは既に、ジアルキル亜鉛、ジヨードメタン、およびキ
ラルなジスルホンアミド配位子で修飾された亜鉛錯体を
用いる、アリルアルコール類の触媒的不斉シクロプロパ
ン化反応を開発している(H. Takahashi et al., Tetra
hedronLett., 33, 2575 (1992).)。しかし、この方法
においては、キラルな亜鉛錯体の難溶解性が大量合成を
行う際の問題点となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、医薬
品をはじめとする機能性分子の開発における興味ある構
造単位の一つで、今後、重要性が益々増すことが予想さ
れるシクロプロパン骨格の安全かつ簡便な不斉合成法を
確立することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ジアルキ
ル亜鉛とジヨードメタンを用いるシモンズ-スミス型の
シクロプロパン化反応について鋭意検討した結果、キラ
ルなジスルホンアミド配位子で修飾されたアルミニウム
錯体の存在下にアリルアルコール誘導体の不斉シクロプ
ロパン化反応が進行することを見いだし、本発明を完成
させるに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1とR2は水素原子、置換もしく
は未置換の直鎖状または分枝状のアルキル基、または置
換もしくは未置換の芳香族基を表わし、ただしR1とR2
がともに水素原子である場合を除く。R3は水素原子、
置換もしくは未置換の直鎖状または分枝状のアルキル
基、または置換もしくは未置換の芳香族基を表わす。ま
た、R1とR2、R2とR3、R1とR3、もしくはR1とR2
とR3はそれらが結合している炭素原子と一体となって
環を形成していてもよい)で表わされるアリルアルコー
ルに、下記一般式
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R4は置換もしくは未置換の直鎖
状または分枝状のアルキル基、または置換もしくは未置
換の芳香族基を表わし、R5は炭素数1〜5の直鎖状ま
たは分枝状のアルキル基を表わす)で表わされる光学活
性アルミニウム錯体、もしくはその対掌体の存在下に、
ジアルキル亜鉛およびジヨードメタンを反応させること
を特徴とする、下記一般式
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1とR2は水素原子、置換もしく
は未置換の直鎖状または分枝状のアルキル基、または置
換もしくは未置換の芳香族基を表わし、ただしR1とR2
がともに水素原子である場合を除く。R3は水素原子、
置換もしくは未置換の直鎖状または分枝状のアルキル
基、または置換もしくは未置換の芳香族基を表わす。ま
た、R1とR2、R2とR3、R1とR3、もしくはR1とR2
とR3はそれらが結合している炭素原子と一体となって
環を形成していてもよい)で表わされる光学活性置換シ
クロプロピルメタノール誘導体もしくはその対掌体の製
造法に関する。
【0014】上記一般式[I]で表わされるアリルアル
コールの置換基R1、R2、R3としては、置換基を有し
ていてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソプロピル
基、s-ブチル基、t-ブチル基、t-ペンチル基、シクロプ
ロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの
アルキル基、および置換基を有していてもよいフェニル
基、フリル基、ピリジル基、チエニル基、インドリル基
などの芳香族基を例示できる。また、R1とR2が一体と
なって環を形成するものとしては、テトラメチレン基、
ペンタメチレン基などを例示できる。また、R1とR2
結合している炭素原子と一体となって環を形成するもの
としては、2-ヒドロキシエチリデンシクロペンタン、2-
ヒドロキシエチリデンシクロヘキサンなどを例示でき、
また、R1とR3が結合している炭素原子と一体となって
環を形成するものとしては、1-ヒドロキシメチルシクロ
ペンテン、1-ヒドロキシメチルシクロヘキセンなどを例
示でき、また、R2とR3が結合している炭素原子と一体
となって環を形成するものとしては、Z-1-ヒドロキシメ
チルシクロドデセンなどを例示でき、また、R1とR2
3が結合している炭素原子と一体となって環を形成す
るものとしては、2-ヒドロキシメチルビシクロ[4.4.
0]-1-デセンなどを例示できる。また、置換基としては
反応に関与しないものであれば如何なるものでもよく、
例えば芳香族基、ハロゲン原子、保護されていてもよい
水酸基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ニ
トロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基などを例示す
ることができる。
【0015】また、上記一般式[II]で表わされるキラ
ルなアルミニウム錯体の置換基R4としては、メチル
基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基などのアルキル
基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル基など
のパーフルオロアルキル基、フェニル基、p-トリル基、
o-ニトロフェニル基、m-ニトロフェニル基、p-ニトロフ
ェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、3,5-ビス
トリフルオロメチルフェニル基などの置換フェニル基を
例示できる。また、R5としては、メチル基、エチル
基、イソブチル基などの低級アルキル基を例示すること
ができる。
【0016】また、上記一般式[II]で表わされるキラ
ルなアルミニウム錯体は、文献記載の方法(例えば、S.
Kobayashi et al., Tetrahedron, 48, 5691 (1992).)
で合成することができる(1R,2R)-1,2-ビス(置換スルホ
ニルアミノ)シクロヘキサン、あるいは、その対掌体で
ある(1S,2S)-1,2-ビス(置換スルホニルアミノ)シクロ
ヘキサンとトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジイソブ
チルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物とから
調製することができる。キラルなアルミニウム錯体の調
製は一般に溶媒中で行われ、用いられる溶媒としては反
応に関与しないものであれば如何なるものも使用できる
が、好適にはペンタン、ヘキサンなどの炭化水素系溶
媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの
エーテル系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、あるいは、
それらを混合した溶媒が用いられる。反応は通常-50℃
から150℃で行われ、好適には0℃から100℃で行われ
る。上記反応で調製されるキラルなアルミニウム錯体は
そのままシクロプロパン化反応に供することもでき、あ
るいは減圧下に溶媒を留去した後、他の溶媒に置き換え
てからシクロプロパン化反応を行うこともできる。
【0017】ジアルキル亜鉛としては、ジメチル亜鉛、
ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジペンチル亜鉛等を例示
できるが、入手の容易さの点で、ジエチル亜鉛が好適に
使用される。
【0018】本発明の方法における触媒的不斉シクロプ
ロパン化反応は、上記方法で調製したキラルなアルミニ
ウム錯体の存在下にアリルアルコール、ジアルキル亜
鉛、ジヨードメタンを反応させることで行うことができ
る。用いるキラルなアルミニウム錯体の量はアリルアル
コールに対して0.01-0.3モル量用いられ、好適には0.1-
0.2モル量使用される。また、ジアルキル亜鉛、ジヨー
ドメタンはアリルアルコールに対してそれぞれ、2〜4
倍モル、1〜5倍モル用いられ、好適にはそれぞれ2〜
3倍モル、3〜4倍モル使用される。
【0019】シクロプロパン化反応は一般に溶媒中で行
われ、用いられる溶媒としては反応に関与しないもので
あれば如何なるものも使用できるが、好適にはペンタ
ン、ヘキサンなどの炭化水素系溶媒、エーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジク
ロロメタン、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化
水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素系溶媒、あるいは、それらを混合した溶媒が
用いられる。より好適にはジクロロメタン、1,2-ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒が用いられ
る。反応は通常-78℃から80℃で行われ、好適には-30℃
から50℃で行われる。
【0020】以下、実施例および参考例により本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
ないことは言うまでもない。
【0021】
【実施例】
実施例1
【0022】
【化8】
【0023】アルゴン雰囲気下、(1R,2R)-1,2-ビス(p-
ニトロベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(24
mg, 0.05mmol)をジクロロエタン(3mL)に溶解し、室
温でトリメチルアルミニウム(0.99M ヘキサン溶液, 40
μL, 0.04mmol)を滴下した。同温度で30分撹拌した
後、80℃下3時間加熱した。室温に戻した後、減圧下溶
媒を留去した。得られた(1R,5R)-N,N-ビス(p-ニトロベ
ンゼンスルホニル)-3-メチル-2,4,3-ジアザアルミノビ
シクロ[4.3.0]ノナンにジクロロメタン(14mL)を加
えて溶解させ、-50℃に冷却してからジエチル亜鉛(0.9
8Mヘキサン溶液,1mL, 1mmol)、シンナミルアルコール
(2Mジクロロメタン溶液, 250μL, 0.5mmol)、ジヨー
ドメタン(121μL, 1.5mmol)を順次滴下し、-20℃で5
時間撹拌した。トリエチルアミン(0.3mL)を加えて反
応を停止させた後、エーテル(20mL)を加えた。反応溶
液を2N塩酸、2N炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順
次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで分離精製し、(2R,3R)-3-フェニル-2,3-メタノプロ
パン-1-オール(73mg, 収率99%)を無色油状物質として
得た。絶対構造および光学純度は光学活性なカラムを用
いる高速液体クロマトグラフィー(キラルカラム;ダイ
セル社製キラルカラムOD:移動相;5%イソプロパノール
-ヘキサン:流速;1mL/min:温度;25℃:検出;UV 25
4nm:保持時間;20min (2R,2R-体), 14min (2S,3S体))
で標品(H. Takahashi et al., Tetrahedron Lett., 3
3, 2575 (1992).)と比較し、それぞれ2R,3R-体、69%e.
e.と決定した。
【0024】IR (neat): 3335, 3064, 3026, 2923, 287
1, 1605, 1497, 1462, 1444, 1413, 1091, 1032, 1020,
743, 697cm-1.1 H-NMR (400mHz, CDCl3): δ=0.96 (2H, m), 1.43 (1H,
br), 1.44 (1H, m), 1.84 (1H, ddd, J=5.0, 5.0, 8.5
Hz), 3.64 (2H, br), 7.08 (2H, m), 7.16 (1H,m), 7.2
6 (2H, m). EI-MS: m/z=148 (M+), 130, 117, 115, 104. HR-MS (C10H12O): 計算値 148.0887. 実測値 148.0874.
【0025】実施例2
【0026】
【化9】
【0027】アルゴン雰囲気下、(1R,2R)-1,2-ビス(p-
ニトロベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(24
mg, 0.05mmol)をジクロロエタン(3mL)に溶解し、0℃
で水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93Mヘキサン溶
液, 43μL, 0.04mmol)を滴下し、同温度で30分撹拌し
た後、80℃下3時間加熱した。室温に戻した後、減圧下
溶媒を留去した。得られた(1R,5R)-N,N-(p-ニトロベン
ゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジアザアルミノ
ビシクロ[4.3.0]ノナンにジクロロメタン(14mL)を
加えて溶解させ、-50℃に冷却してからジエチル亜鉛
(0.98Mヘキサン溶液, 1mL, 1mmol)、シンナミルアル
コール(2Mジクロロメタン溶液, 250μL, 0.5mmol)、
ジヨードメタン(121μL, 1.5mmol)を順次滴下し、-20
℃で12時間反応させた。実施例1と同様な操作で後処理
を行い(2R,3R)-3-フェニル-2,3-メタノプロパン-1-オー
ル(74mg, 収率>99%)を無色油状物質として得た。この
もののIRおよび1H-NMRスペクトルデータは実施例1で得
た化合物のそれと完全に一致した。絶対構造および光学
純度も実施例1と同様な方法により2R,3R-体、73%e.e.
と決定した。
【0028】実施例3
【0029】
【化10】
【0030】実施例2と同様な方法で(1R,2R)-1,2-ビス
(ベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(20mg,
0.05mmol)と水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93M
ヘキサン溶液, 43μL, 0.04mmol)から(1R,5R)-N,N-ビ
ス(ベンゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジアザ
アルミノビシクロ[4.3.0]ノナンを調製し、引き続
き、実施例1と同様な方法でジエチル亜鉛(0.98Mヘキ
サン溶液, 1mL, 1mmol)、シンナミルアルコール(2M
ジクロロメタン溶液, 250μL, 0.5mmol)、ジヨードメ
タン(121μL, 1.5mmol)を加え-20℃で14時間反応させ
ることにより(2R,3R)-3-フェニル-2,3-メタノプロパン-
1-オール(74mg, 収率>99%)を無色油状物質として得
た。このもののIRおよび1H-NMRスペクトルデータは実施
例1で得た化合物のそれと完全に一致した。絶対構造お
よび光学純度も実施例1と同様な方法により2R,3R-体、
76%e.e.と決定した。
【0031】実施例4
【0032】
【化11】
【0033】実施例2と同様な方法で(1R,2R)-1,2-ビス
(p-トリフルオロメチルベンゼンスルホニルアミノ)シ
クロヘキサン(27mg, 0.05mmol)と水素化ジイソブチル
アルミニウム(0.93Mヘキサン溶液, 43μL, 0.04mmo
l)から(1R,5R)-N,N-ビス(p-トリフルオロメチルベン
ゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジアザアルミノ
ビシクロ[4.3.0]ノナンを調製し、引き続き、実施例
1と同様な方法でジエチル亜鉛(0.98Mヘキサン溶液,
1mL, 1mmol)、シンナミルアルコール(2Mジクロロメ
タン溶液, 250μL, 0.5mmol)、ジヨードメタン(121μ
L, 1.5mmol)を加え-20℃で18時間反応させることによ
り(2R,3R)-3-フェニル-2,3-メタノプロパン-1-オール
(74mg, 収率>99%)を無色油状物質として得た。このも
ののIRおよび1H-NMRスペクトルデータは実施例1で得た
化合物のそれと完全に一致した。絶対構造および光学純
度も実施例1と同様な方法により2R,3R-体、66%e.e.と
決定した。
【0034】実施例5
【0035】
【化12】
【0036】実施例3と同様な方法で(1R,2R)-1,2-ビス
(ベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(20mg,
0.05mmol)と水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93M
ヘキサン溶液, 43μL, 0.04mmol)から(1R,5R)-N,N-ビ
ス(ベンゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジアザ
アルミノビシクロ[4.3.0]ノナンを調製し、引き続
き、実施例1と同様な方法でジエチル亜鉛(1.00Mヘキ
サン溶液, 1mL, 1mmol)、Z-3-フェニル-2-プロペン-1-
オール(68mg, 0.5mmol)、ジヨードメタン(121μL,
1.5mmol)を加え-20℃で19時間反応させることにより(2
R,3S)-3-フェニル-2,3-メタノプロパン-1-オール(75m
g, 収率>99%)を無色油状物質として得た。絶対構造お
よび光学純度は光学活性なカラムを用いる高速液体クロ
マトグラフィー(キラルカラム;ダイセル社製キラルカ
ラムOJ:移動相;2%イソプロパノール-ヘキサン:流
速;1mL/min:温度;25℃:検出;UV 254nm:保持時
間;59min (2R,3S-体), 48min (2S,3R-体))で標品(H.
Takahashi et al., Tetrahedron Lett., 33, 2575 (19
92).)と比較し、それぞれ2R,3S-体、73%e.e.と決定し
た。
【0037】IR (neat): 3345, 3061, 3025, 2936, 287
6, 1603, 1497, 1449, 1325, 1161, 1088, 1026, 770cm
-1.1 H-NMR (400mHz, CDCl3): δ=0.89 (1H, ddd, J=5.4,
5.4, 5.4Hz), 1.05 (1H,ddd, J=5.4, 8.5, 8.5Hz), 1.1
1 (1H, br), 1.51 (1H, m), 2.31 (1H, ddd, J=5.4, 8.
5, 8.5Hz), 3.27 (1H, dd, J=8.7, 11.6Hz), 3.47 (1H,
br), 7.27 (5H,m). EI-MS: m/z=148 (M+), 130, 117, 115, 104. HR-MS (C10H12O): 計算値 148.0887. 実測値 148.0875.
【0038】実施例6
【0039】
【化13】
【0040】実施例3と同様な方法で(1R,2R)-1,2-ビス
(ベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(192mg,
0.49mmol)と水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93
Mヘキサン溶液, 0.42mL, 0.39mmol)から(1R,5R)-N,N-
ビス(ベンゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジア
ザアルミノビシクロ[4.3.0]ノナンを調製し、引き続
き、実施例1と同様な方法でジエチル亜鉛(1.00Mヘキ
サン溶液, 9.8mL, 9.8mmol)、E-5-フェニル-2-ペンテ
ン-1-オール(790mg, 4.88mmol)、ジヨードメタン(1.
18mL, 14.6mmol)を加え-20℃で5時間反応させることに
より(2R,3R)-5-フェニル-2,3-メタノペンタン-1-オール
(817mg, 収率95%)を無色油状物質として得た。絶対構
造および光学純度は光学活性なカラムを用いる高速液体
クロマトグラフィー(キラルカラム;ダイセル社製キラ
ルカラムAD:移動相;2%イソプロパノール-ヘキサン:
流速;0.5mL/min:温度;25℃:検出;UV 254nm:保持
時間;29min (2R,3R-体), 33min (2S,3S-体))で標品
(H. Takahashi et al., Tetrahedron Lett., 33, 2575
(1992).)と比較し、それぞれ2R,3R-体、79%e.e.と決
定した。
【0041】IR (neat): 3345, 3062, 3025, 2997, 292
1, 2855, 1723, 1603, 1584, 1495, 1453, 1289, 1202,
1140, 1062, 1018, 908, 870cm-1.1 H-NMR (400mHz, CDCl3): δ=0.36 (2H, m), 0.63 (1H,
m), 0.84 (1H, m), 1.17 (1H, t, J=5.5Hz), 1.58 (2
H, m), 2.72 (2H, m), 3.40 (2H, m), 7.26 (5H,m). EI-MS: m/z=176 (M+), 158, 143, 129, 117, 105. HR-MS (C12H16O): 計算値 176.1199. 実測値 176.1175.
【0042】実施例7
【0043】
【化14】
【0044】実施例3と同様な方法で(1R,2R)-1,2-ビス
(ベンゼンスルホニルアミノ)シクロヘキサン(20mg,
0.05mmol)と水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93M
ヘキサン溶液, 43μL, 0, 04mmol)から(1R,5R)-N,N-ビ
ス(ベンゼンスルホニル)-3-イソブチル-2,4,3-ジアザ
アルミノビシクロ[4.3.0]ノナンを調製し、引き続
き、実施例1と同様な方法でジエチル亜鉛(1.00Mヘキ
サン溶液, 1mL, 1mmol)、E-4-トリフェニルメチルオキ
シ-2-ブテン-1-オール(154mg, 0.47mmol)、ジヨード
メタン(121μL, 1.5mmol)を加え-20℃で12時間反応さ
せることにより(2R,3R)-4-トリフェニルメチルオキシ-
2,3-メタノブタン-1-オール(133mg, 収率83%)を無色
油状物質として得た。絶対構造および光学純度は光学活
性なカラムを用いる高速液体クロマトグラフィー(キラ
ルカラム;ダイセル社製キラルカラムOD:移動相;2%イ
ソプロパノール-ヘキサン:流速;1mL/min:温度;25
℃:検出;UV 254nm:保持時間;29min (2R,3R-体), 2
1min (2S,3S-体))で標品(H.Takahashi et al., Tetra
hedron Lett., 33, 2575 (1992).)と比較し、それぞれ
2R,3R-体、80%e.e.と決定した。
【0045】IR (KBr): 3335, 3057, 3029, 2921, 285
7, 1595, 1491, 1447, 1379, 1215, 1154, 1121, 1073,
1038, 986, 928, 901, 779, 762, 750, 708cm-1.1 H-NMR (400mHz, CDCl3): δ=0.47 (2H, m), 0.99 (2H,
m), 1.36 (1H, br), 2.89 (1H, dd, J=6.6, 9.7Hz),
3.06 (1H, dd, J=5.7, 9.7Hz), 3.45 (1H, br), 3.53
(1H, br), 7.26 (9H, m), 7.44 (6H, m). EI-MS: m/z=344 (M+), 313, 267, 259, 243, 183, 165,
105. HR-MS (C24H24O2): 計算値 344.1775. 実測値 344.1780.

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 (式中、R1とR2は水素原子、置換もしくは未置換の直
    鎖状または分枝状のアルキル基、または置換もしくは未
    置換の芳香族基を表わし、ただしR1とR2がともに水素
    原子である場合を除く。R3は水素原子、置換もしくは
    未置換の直鎖状または分枝状のアルキル基、または置換
    もしくは未置換の芳香族基を表わす。また、R1とR2
    2とR3、R1とR3、もしくはR1とR2とR3はそれら
    が結合している炭素原子と一体となって環を形成してい
    てもよい)で表わされるアリルアルコールに、下記一般
    式 【化2】 (式中、R4は置換もしくは未置換の直鎖状または分枝
    状のアルキル基、または置換もしくは未置換の芳香族基
    を表わし、R5は炭素数1〜5の直鎖状または分枝状の
    アルキル基を表わす)で表わされる光学活性アルミニウ
    ム錯体、もしくはその対掌体の存在下に、ジアルキル亜
    鉛およびジヨードメタンを反応させることを特徴とす
    る、下記一般式 【化3】 (式中、R1とR2は水素原子、置換もしくは未置換の直
    鎖状または分枝状のアルキル基、または置換もしくは未
    置換の芳香族基を表わし、ただしR1とR2がともに水素
    原子である場合を除く。R3は水素原子、置換もしくは
    未置換の直鎖状または分枝状のアルキル基、または置換
    もしくは未置換の芳香族基を表わす。また、R1とR2
    2とR3、R1とR3、もしくはR1とR2とR3はそれら
    が結合している炭素原子と一体となって環を形成してい
    てもよい)で表わされる光学活性置換シクロプロピルメ
    タノール誘導体もしくはその対掌体の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525324A (ja) * 2004-12-24 2008-07-17 ジボダン エス エー シクロプロパン化の方法

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JP2008525324A (ja) * 2004-12-24 2008-07-17 ジボダン エス エー シクロプロパン化の方法

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