JPH075330A - プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び装置 - Google Patents
プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び装置Info
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- JPH075330A JPH075330A JP5144678A JP14467893A JPH075330A JP H075330 A JPH075330 A JP H075330A JP 5144678 A JP5144678 A JP 5144678A JP 14467893 A JP14467893 A JP 14467893A JP H075330 A JPH075330 A JP H075330A
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- polymer
- plastic optical
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び
その装置を提供する。 【構成】 軸を中心に回転する円筒体11の内面に、有
機材料を噴霧し、堆積・乾燥させプラスチック光ファイ
バ母材を製造する方法において、重合体A(屈折率:N
a)と、この重合体Aとは屈折率が異なる化合物とを用
いて屈折率が低い初期噴霧溶液を作製し、当該屈折率の
低い初期噴霧溶液を円筒体11の内面にノズル12から
噴霧し、この噴霧を重ねる毎に、該噴霧溶液中に配合さ
れる上記化合物の配合割合を変化させて、屈折率を順次
上昇させ、光ファイバ母材の中心から外径方向に向って
その屈折率を漸次降下してなる屈折率分布を形成する。
その装置を提供する。 【構成】 軸を中心に回転する円筒体11の内面に、有
機材料を噴霧し、堆積・乾燥させプラスチック光ファイ
バ母材を製造する方法において、重合体A(屈折率:N
a)と、この重合体Aとは屈折率が異なる化合物とを用
いて屈折率が低い初期噴霧溶液を作製し、当該屈折率の
低い初期噴霧溶液を円筒体11の内面にノズル12から
噴霧し、この噴霧を重ねる毎に、該噴霧溶液中に配合さ
れる上記化合物の配合割合を変化させて、屈折率を順次
上昇させ、光ファイバ母材の中心から外径方向に向って
その屈折率を漸次降下してなる屈折率分布を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック光ファイ
バ母材の製造方法及びその装置に関する。
バ母材の製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】コアも
クラッドも共にプラスチックの光ファイバは、光信号の
送受を行う例えば電子装置間において、その伝送損失が
問題とされない近距離の光伝送路として、ガラスファイ
バと比べて使いやすく低価格なために、多用されてお
り、特にLAN,ISDN等の次世代通信網構想におい
て重要となっている。
クラッドも共にプラスチックの光ファイバは、光信号の
送受を行う例えば電子装置間において、その伝送損失が
問題とされない近距離の光伝送路として、ガラスファイ
バと比べて使いやすく低価格なために、多用されてお
り、特にLAN,ISDN等の次世代通信網構想におい
て重要となっている。
【0003】従来においては、図5に示すようにこのプ
ラスチック光ファイバ01は、コア02にPMMA(ポ
リメチルメタクリレート樹脂),PC(ポリカーボネー
ト樹脂)又はこれらの共重合樹脂等を用い、クラッド0
3にフッ素樹脂を用いてなる図5(B)に示すような屈
折率分布を有する、ステップインデックス(SI)型光
ファイバが実用化されている。
ラスチック光ファイバ01は、コア02にPMMA(ポ
リメチルメタクリレート樹脂),PC(ポリカーボネー
ト樹脂)又はこれらの共重合樹脂等を用い、クラッド0
3にフッ素樹脂を用いてなる図5(B)に示すような屈
折率分布を有する、ステップインデックス(SI)型光
ファイバが実用化されている。
【0004】また、このSI型光ファイバに対して時間
当りの情報量を多量に送れる、図5(C)に示すような
屈折率分布を有する、グレートインデックス(GI)型
光ファイバは、例えば特公昭52−5857号,特公昭
54−30301号,特開昭61−130904号,特
開昭61−162008号等の各公報等に開示されてい
るが、製造上等の観点から種々の問題があり、未だ所望
のものが得られていない。
当りの情報量を多量に送れる、図5(C)に示すような
屈折率分布を有する、グレートインデックス(GI)型
光ファイバは、例えば特公昭52−5857号,特公昭
54−30301号,特開昭61−130904号,特
開昭61−162008号等の各公報等に開示されてい
るが、製造上等の観点から種々の問題があり、未だ所望
のものが得られていない。
【0005】すなわち、従来においては、反応性の差
や、ゲル効果等を利用して屈折率分布を形成するため、
所望の屈折率を得るためには、母材の大きさや、材料の
種類等が大きく制限されていた。従って、量産化が困難
であったり、伝送特性,信頼性に優れた材料を得ること
ができないという問題が生じた。また、従来においては
反応を自由に制御することが困難なため、理想的なGI
型の屈折率分布を有するファイバを歩留り良く得ること
ができなかった。
や、ゲル効果等を利用して屈折率分布を形成するため、
所望の屈折率を得るためには、母材の大きさや、材料の
種類等が大きく制限されていた。従って、量産化が困難
であったり、伝送特性,信頼性に優れた材料を得ること
ができないという問題が生じた。また、従来においては
反応を自由に制御することが困難なため、理想的なGI
型の屈折率分布を有するファイバを歩留り良く得ること
ができなかった。
【0006】さらに、特開平2−16504号公報に
は、屈折率の異なる2種以上の重合性混合物の積層状物
を同心円状に押し出す手法が開示されているが、以下の
ような問題がある。すなわち、積層押し出し法であるた
め、10層程度の押し出しステップしか形成できず、こ
の結果得られる屈折率分布は階段状のものとなり、多く
の情報量を送ることができない。また、押し出し後に単
量体を拡散させ、連続したなめらかな屈折率分布とする
ことも提案されるが、この場合には、工程が増え生産性
が悪化し、さらに拡散という制御の困難な操作を行うた
め、理想的なGI型屈折率分布を得ることができないと
いう問題がある。
は、屈折率の異なる2種以上の重合性混合物の積層状物
を同心円状に押し出す手法が開示されているが、以下の
ような問題がある。すなわち、積層押し出し法であるた
め、10層程度の押し出しステップしか形成できず、こ
の結果得られる屈折率分布は階段状のものとなり、多く
の情報量を送ることができない。また、押し出し後に単
量体を拡散させ、連続したなめらかな屈折率分布とする
ことも提案されるが、この場合には、工程が増え生産性
が悪化し、さらに拡散という制御の困難な操作を行うた
め、理想的なGI型屈折率分布を得ることができないと
いう問題がある。
【0007】一方、本出願人も円筒内に屈折率差の異な
る二種の材料を注入して遠心力作用下で重合積層させる
ことを繰返して屈折率が連続的に変化するプラスチック
光ファイバ用プリフォームの製造方法について先に提案
したが(特開昭60−119509号公報参照)、所望
の設計値通りに屈折率を管理するために手間がかかり、
廉価に製造できないという問題がある。
る二種の材料を注入して遠心力作用下で重合積層させる
ことを繰返して屈折率が連続的に変化するプラスチック
光ファイバ用プリフォームの製造方法について先に提案
したが(特開昭60−119509号公報参照)、所望
の設計値通りに屈折率を管理するために手間がかかり、
廉価に製造できないという問題がある。
【0008】本発明は上記問題に鑑み、所望の屈折率変
化を有し、且つ製造が簡易で廉価となるプラスチック光
ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
化を有し、且つ製造が簡易で廉価となるプラスチック光
ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る第1のプラスチック光ファイバの製造方法は、
軸を中心に回転する中空の円筒体の内面に、有機材料を
噴霧し、堆積・乾燥させプラスチック光ファイバ母材を
製造する方法において、重合体A(屈折率:Na)と、
この重合体Aとは屈折率が異なる化合物とを用いて、屈
折率が低い初期噴霧溶液を作製し、当該屈折率の低い初
期噴霧溶液を中空の円筒体の内面に噴霧し、この噴霧を
重ねる毎に、該噴霧溶液中に配合される上記化合物の配
合割合を変化させて、屈折率を順次上昇させ、光ファイ
バ母材の中心から外径方向に向ってその屈折率を漸次降
下してなる屈折率分布を形成することを特徴とする。
明に係る第1のプラスチック光ファイバの製造方法は、
軸を中心に回転する中空の円筒体の内面に、有機材料を
噴霧し、堆積・乾燥させプラスチック光ファイバ母材を
製造する方法において、重合体A(屈折率:Na)と、
この重合体Aとは屈折率が異なる化合物とを用いて、屈
折率が低い初期噴霧溶液を作製し、当該屈折率の低い初
期噴霧溶液を中空の円筒体の内面に噴霧し、この噴霧を
重ねる毎に、該噴霧溶液中に配合される上記化合物の配
合割合を変化させて、屈折率を順次上昇させ、光ファイ
バ母材の中心から外径方向に向ってその屈折率を漸次降
下してなる屈折率分布を形成することを特徴とする。
【0010】また、重合体A(屈折率:Na)を主成分
としてなり、重合体とは屈折率が異なる化合物が該重合
体Aの屈折率(Na)より高い屈折率(Nb)を有する
材料Bであり、配合割合を徐々に上昇させることを特徴
とする。
としてなり、重合体とは屈折率が異なる化合物が該重合
体Aの屈折率(Na)より高い屈折率(Nb)を有する
材料Bであり、配合割合を徐々に上昇させることを特徴
とする。
【0011】上記構成において、重合体A(屈折率:N
a)と該重合体Aより低い屈折率(Nc)を有する材料
Cとから初期噴霧溶液を作製し、噴霧溶液中の材料Cの
配合割合を徐々に減少させることを特徴とする。
a)と該重合体Aより低い屈折率(Nc)を有する材料
Cとから初期噴霧溶液を作製し、噴霧溶液中の材料Cの
配合割合を徐々に減少させることを特徴とする。
【0012】一方、本発明に係る第1のプラスチック光
ファイバの製造装置の構成は、中空の円筒体をその軸回
りに回転自在に支持する回転装置と、上記中空の円筒体
の軸心中央に配され該軸方向に移動自在であると共に有
機材料を噴霧する噴霧装置と、中空の円筒体の内部に堆
積した有機材料を加熱して溶媒を除去する乾燥装置とを
具備することを特徴とする。
ファイバの製造装置の構成は、中空の円筒体をその軸回
りに回転自在に支持する回転装置と、上記中空の円筒体
の軸心中央に配され該軸方向に移動自在であると共に有
機材料を噴霧する噴霧装置と、中空の円筒体の内部に堆
積した有機材料を加熱して溶媒を除去する乾燥装置とを
具備することを特徴とする。
【0013】以下、本発明の内容を説明する。
【0014】図1は本発明に係るプラスチック光ファイ
バ製造装置の概略図である。同図に示すように、本装置
は、中空の円筒体11をその軸回りに回転自在に支持す
る回転装置(図示せず)と、上記中空の円筒体の軸心中
央に配され該方向に移動自在であると共に、有機材料を
噴霧するノズル12と、中空の円筒体11の内部に堆積
した有機材料を加熱して溶媒を除去する乾燥装置(リン
グヒータ)13と、有機材料を供給する供給タンク14
と屈折率調整タンク15とを具備するものである。
バ製造装置の概略図である。同図に示すように、本装置
は、中空の円筒体11をその軸回りに回転自在に支持す
る回転装置(図示せず)と、上記中空の円筒体の軸心中
央に配され該方向に移動自在であると共に、有機材料を
噴霧するノズル12と、中空の円筒体11の内部に堆積
した有機材料を加熱して溶媒を除去する乾燥装置(リン
グヒータ)13と、有機材料を供給する供給タンク14
と屈折率調整タンク15とを具備するものである。
【0015】ここで、本発明の有機材料の一種である重
合体(以下「重合体A」という)とは、メチルメタクリ
レートの単独重合体(ポリメチルメタクリレート:PM
MA)、ポリカーボネート(PC)、及び例えば単官能
の(メタ)アクリレート類,弗素化アルキル(メタ)ア
クリレート類,多官能(メタ)アクリレート類,多官能
(メタ)アクリレート類,アクリル酸,メタクリル酸,
スチレン,クロルスチレン等の単量体とメチルメタクリ
レートとの透明な共重合体をいう。
合体(以下「重合体A」という)とは、メチルメタクリ
レートの単独重合体(ポリメチルメタクリレート:PM
MA)、ポリカーボネート(PC)、及び例えば単官能
の(メタ)アクリレート類,弗素化アルキル(メタ)ア
クリレート類,多官能(メタ)アクリレート類,多官能
(メタ)アクリレート類,アクリル酸,メタクリル酸,
スチレン,クロルスチレン等の単量体とメチルメタクリ
レートとの透明な共重合体をいう。
【0016】尚、上述したものの内で、代表的な重合体
Aとしては、ポリメテルメタクリレート(n=1.49
0),ポリカーボネート(n=1.59)を用いるのが好
適である。
Aとしては、ポリメテルメタクリレート(n=1.49
0),ポリカーボネート(n=1.59)を用いるのが好
適である。
【0017】また、上記重合体Aの屈折率(Na)と異
なる屈折率を有する材料とは、重合体Aの屈折率(N
a)よりも高い屈折率(Nb)を有する材料(以下、
「材料B」という)であっても、低い屈折率(Nc)を
有する材料(以下、「材料C」という)であってもよ
く、単量体に限定されることはない。
なる屈折率を有する材料とは、重合体Aの屈折率(N
a)よりも高い屈折率(Nb)を有する材料(以下、
「材料B」という)であっても、低い屈折率(Nc)を
有する材料(以下、「材料C」という)であってもよ
く、単量体に限定されることはない。
【0018】ここで、重合体Aをポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)(Na:n=1.49)とした場合にお
ける材料の具体例としては、高屈折率の材料Bとして
は、例えばフタル酸ブチルベンジルエステル(Nb:n
=1.536),フタル酸ブチルベンジルエステル(n=
1.536),酢酸2−フェニルエテル(n=1.51),
フタル酸ジメチル(n=1.515),ジフェニルスルフ
ィド(n=1.635),安息香酸ビニル(n=1.57
7),ベンジルメタクリレート(n=1.568),フタ
ル酸ジアリル(n=1.518)等を例示することができ
る。尚、上述したものの中で安息香酸ビニル,ベンジル
メタクリレート,フタル酸ジアリルは重合性の材料であ
る。また、一方の低屈折率の材料Cとしては、例えば酢
酸ヘキシル(Nb:n=1.408),フタル酸ビス
(3,5,5−トリメチルヘキシル)(n=1.48
7),フタル酸ビス(2−メチルヘキシル)(n=1.4
86),酢酸ヘキシル(n=1.408)等を例示するこ
とができる。
ート(PMMA)(Na:n=1.49)とした場合にお
ける材料の具体例としては、高屈折率の材料Bとして
は、例えばフタル酸ブチルベンジルエステル(Nb:n
=1.536),フタル酸ブチルベンジルエステル(n=
1.536),酢酸2−フェニルエテル(n=1.51),
フタル酸ジメチル(n=1.515),ジフェニルスルフ
ィド(n=1.635),安息香酸ビニル(n=1.57
7),ベンジルメタクリレート(n=1.568),フタ
ル酸ジアリル(n=1.518)等を例示することができ
る。尚、上述したものの中で安息香酸ビニル,ベンジル
メタクリレート,フタル酸ジアリルは重合性の材料であ
る。また、一方の低屈折率の材料Cとしては、例えば酢
酸ヘキシル(Nb:n=1.408),フタル酸ビス
(3,5,5−トリメチルヘキシル)(n=1.48
7),フタル酸ビス(2−メチルヘキシル)(n=1.4
86),酢酸ヘキシル(n=1.408)等を例示するこ
とができる。
【0019】本発明方法は、製造工程において特異な化
学反応を使用しないので、作製する母材の大きさや材料
の種類を任意に選定することができる。従って、特性の
優れた材料を使用し、生産システムに適した大きさの母
材を容易に製造でき、所望の母材の量産化が可能とな
る。特に、伝送特性的に優れた非重合性の材料を、重合
体Aとは異なる屈折率を有する材料として選ぶことがで
きる点で、本製造方法は優れている。
学反応を使用しないので、作製する母材の大きさや材料
の種類を任意に選定することができる。従って、特性の
優れた材料を使用し、生産システムに適した大きさの母
材を容易に製造でき、所望の母材の量産化が可能とな
る。特に、伝送特性的に優れた非重合性の材料を、重合
体Aとは異なる屈折率を有する材料として選ぶことがで
きる点で、本製造方法は優れている。
【0020】次に、プラスチック光ファイバ用母材を製
造する一例を図1を参照して説明する。重合体Aは該重
合体Aを溶解し得る溶剤と共に噴霧原料とし供給タンク
14内に注入されており、一方の材料Bは屈折率調整タ
ンク15内に貯溜されており、噴霧を重ねるごとに、あ
らかじめ設定された光学的屈折率の勾配(屈折率分布)
を得るために、供給タンク14内に屈折率調整タンク1
5から材料Bを導入することにより、供給タンク14内
の屈折率を徐々に変化させている。
造する一例を図1を参照して説明する。重合体Aは該重
合体Aを溶解し得る溶剤と共に噴霧原料とし供給タンク
14内に注入されており、一方の材料Bは屈折率調整タ
ンク15内に貯溜されており、噴霧を重ねるごとに、あ
らかじめ設定された光学的屈折率の勾配(屈折率分布)
を得るために、供給タンク14内に屈折率調整タンク1
5から材料Bを導入することにより、供給タンク14内
の屈折率を徐々に変化させている。
【0021】そして、図1に示すように中空の円筒体1
1を回転させながら、ノズル12を、軸方向に往復動さ
せ、噴霧すると共に、乾燥器13による乾燥を行って、
漸次屈折率が変化した噴射原料を噴霧し、母材の中心か
ら外径方向に向って屈折率が漸次降下してなるクラッド
層を形成する。
1を回転させながら、ノズル12を、軸方向に往復動さ
せ、噴霧すると共に、乾燥器13による乾燥を行って、
漸次屈折率が変化した噴射原料を噴霧し、母材の中心か
ら外径方向に向って屈折率が漸次降下してなるクラッド
層を形成する。
【0022】噴霧が終了した後は、図3(A)に示すよ
うに、中心軸においてノズル12の部分が軸方向に空洞
部16aを有する母材16が得られるので、加熱溶融し
てコラップス化させる。尚、図3(B)はコラップス化
前の屈折率分布図を示す。
うに、中心軸においてノズル12の部分が軸方向に空洞
部16aを有する母材16が得られるので、加熱溶融し
てコラップス化させる。尚、図3(B)はコラップス化
前の屈折率分布図を示す。
【0023】図4(A)は、このようにして得られたプ
ラスチック光ファイバ母材17を示し、図4(B)はそ
のGI型の屈折率分布を示す。
ラスチック光ファイバ母材17を示し、図4(B)はそ
のGI型の屈折率分布を示す。
【0024】上述したようにして得られた光ファイバ母
材は、通常の線引き操作、例えば当該光ファイバ母材を
鉛直状態に保持して加熱溶融し、所望のプラスチック光
ファイバを得る。
材は、通常の線引き操作、例えば当該光ファイバ母材を
鉛直状態に保持して加熱溶融し、所望のプラスチック光
ファイバを得る。
【0025】図2は、上述した円筒内に堆積させて母材
を作る方法において、中空の円筒体11の軸方向に亙っ
て複数の噴霧孔18を設けたノズル12を用い、当該ノ
ズル12を軸方向に移動させることなく堆積する方法の
一例を示すものである。
を作る方法において、中空の円筒体11の軸方向に亙っ
て複数の噴霧孔18を設けたノズル12を用い、当該ノ
ズル12を軸方向に移動させることなく堆積する方法の
一例を示すものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を説明する。
【0027】(実施例1)前述した図1を参照して実施
例1を説明する。透明な重合体Aとしては、ポリメチル
メタクリレート(PMMA;屈折率(Na)=1.49
0)を用い、この重合体Aを主成分として中空の円筒体
11を形成した。供給タンク14内には、重合体A(P
MMA)を溶剤(テトラヒドロフラン:THF)に所定
割合で溶解したものを注入する。材料Bとしては重合体
Aより高い屈折率を有するフタル酸ベンジルエステル
(屈折率(Nb)=1.536)をTHFに溶解し、屈折
率調整タンク15に貯溜した。上記得られた中空の円筒
体11を図示しない回転装置に設置し、供給タンク14
からの原料をノズル12を用いて軸方向に亙って均一に
噴霧した。
例1を説明する。透明な重合体Aとしては、ポリメチル
メタクリレート(PMMA;屈折率(Na)=1.49
0)を用い、この重合体Aを主成分として中空の円筒体
11を形成した。供給タンク14内には、重合体A(P
MMA)を溶剤(テトラヒドロフラン:THF)に所定
割合で溶解したものを注入する。材料Bとしては重合体
Aより高い屈折率を有するフタル酸ベンジルエステル
(屈折率(Nb)=1.536)をTHFに溶解し、屈折
率調整タンク15に貯溜した。上記得られた中空の円筒
体11を図示しない回転装置に設置し、供給タンク14
からの原料をノズル12を用いて軸方向に亙って均一に
噴霧した。
【0028】この噴霧に際し、供給タンク14内に屈折
率調整タンク15から材料Bを徐々に供給して、材料B
の配合割合を各噴霧毎に上げて噴霧液の屈折率を上昇さ
せ、100回の繰返しで母材の中心から外周方向に向っ
て屈折率が漸次降下していく、図4(A),(B)に示
す、GI型屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ
母材17を得た。
率調整タンク15から材料Bを徐々に供給して、材料B
の配合割合を各噴霧毎に上げて噴霧液の屈折率を上昇さ
せ、100回の繰返しで母材の中心から外周方向に向っ
て屈折率が漸次降下していく、図4(A),(B)に示
す、GI型屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ
母材17を得た。
【0029】(実施例2)実施例1と同様に、前述した
図1を参照して実施例2を説明する。透明な重合体Aと
して、ポリメチルメタクリレート(PMMA;屈折率
(Na)=1.490)を用い、この重合体Aの屈折率
(Na)より低い屈折率を有する材料Cとして、酢酸ヘ
キシル(屈折率(Nc)=1.408)を用い、この両者
を混合して初期噴霧溶液を作製し、供給タンク14内に
は、この混合液を溶剤(テトラヒドロフラン:THF)
に溶解したものを注入する。また、同組成による混合液
を主成分として中空の円筒体(屈折率:1.410)11
を作製した。屈折率調整タンク15には、重合体AをT
HFに溶解して貯溜した。上記得られた中空の円筒体1
1を図示しない回転装置に設置し、供給タンク14から
の原料を当該中空の円筒体11の内面にノズル12を用
いて軸方向に亙って均一に噴霧した。
図1を参照して実施例2を説明する。透明な重合体Aと
して、ポリメチルメタクリレート(PMMA;屈折率
(Na)=1.490)を用い、この重合体Aの屈折率
(Na)より低い屈折率を有する材料Cとして、酢酸ヘ
キシル(屈折率(Nc)=1.408)を用い、この両者
を混合して初期噴霧溶液を作製し、供給タンク14内に
は、この混合液を溶剤(テトラヒドロフラン:THF)
に溶解したものを注入する。また、同組成による混合液
を主成分として中空の円筒体(屈折率:1.410)11
を作製した。屈折率調整タンク15には、重合体AをT
HFに溶解して貯溜した。上記得られた中空の円筒体1
1を図示しない回転装置に設置し、供給タンク14から
の原料を当該中空の円筒体11の内面にノズル12を用
いて軸方向に亙って均一に噴霧した。
【0030】この噴霧に際し、供給タンク14内に屈折
率調整タンク15から原料Aを徐々に供給して、原料A
の配合割合を各噴霧毎に上げて噴霧液の屈折率を漸次上
昇させ、100回の繰り返しで母材の中心から外周方向
に向って屈折率が漸次降下していく、図4(A),
(B)に示す、GI型屈折率分布を有するプラスチック
光ファイバ母材17を得た。
率調整タンク15から原料Aを徐々に供給して、原料A
の配合割合を各噴霧毎に上げて噴霧液の屈折率を漸次上
昇させ、100回の繰り返しで母材の中心から外周方向
に向って屈折率が漸次降下していく、図4(A),
(B)に示す、GI型屈折率分布を有するプラスチック
光ファイバ母材17を得た。
【0031】(伝送特性評価)上記の各母材を溶融線引
して、1mmφの長さ100mオールプラスチック光ファ
イバ(APF)を作製した。これらのファイバの、0.6
58μmの伝送損失と帯域を評価した結果を下記「表
1」に示す。尚、光源は、伝送損失、帯域共に波長0.6
58μmのLDを使用。また、帯域測定は光源に半値幅
60psecのパルスを発生させ、FFT型光オシロ
(浜松ホトニクス製)にて測定した。
して、1mmφの長さ100mオールプラスチック光ファ
イバ(APF)を作製した。これらのファイバの、0.6
58μmの伝送損失と帯域を評価した結果を下記「表
1」に示す。尚、光源は、伝送損失、帯域共に波長0.6
58μmのLDを使用。また、帯域測定は光源に半値幅
60psecのパルスを発生させ、FFT型光オシロ
(浜松ホトニクス製)にて測定した。
【0032】
【発明の効果】以上、実施例と共に述べたように本発明
によれば、従来の方法では極めて困難であった屈折率分
布の制御を容易で且つ簡易な方法で、均質なGI型のプ
ラスチック光ファイバ母材を得ることができる。
によれば、従来の方法では極めて困難であった屈折率分
布の制御を容易で且つ簡易な方法で、均質なGI型のプ
ラスチック光ファイバ母材を得ることができる。
【図1】回転式堆積方法の概略図である。
【図2】回転式堆積方法の概略図である。
【図3】堆積によって得られた母材とその屈折率分布図
である。
である。
【図4】プラスチック母材とその屈折率分布図である。
【図5】(A)はプラスチック母材の概略図であり、
(B)はSI型の屈折率分布図、(C)はGI型の屈折
率分布図である。
(B)はSI型の屈折率分布図、(C)はGI型の屈折
率分布図である。
11 中空の円筒体 12 ノズル 13 乾燥装置 14 供給タンク 15 屈折率調整タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 裕男 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】 軸を中心に回転する中空の円筒体の内面
に、有機材料を噴霧し、堆積・乾燥させプラスチック光
ファイバ母材を製造する方法において、 重合体A(屈折率:Na)と、この重合体Aとは屈折率
が異なる化合物とを用いて屈折率が低い初期噴霧溶液を
作製し、 当該屈折率の低い初期噴霧溶液を中空の円筒体の内面に
噴霧し、 この噴霧を重ねる毎に、該噴霧溶液中に配合される上記
化合物の配合割合を変化させて、屈折率を順次上昇さ
せ、 光ファイバ母材の中心から外径方向に向ってその屈折率
を漸次降下してなる屈折率分布を形成することを特徴と
するプラスチック光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、重合体A(屈折率:
Na)を主成分としてなり、重合体とは屈折率が異なる
化合物が該重合体Aの屈折率(Na)より高い屈折率
(Nb)を有する材料Bであり、配合割合を徐々に上昇
させることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1において、重合体A(屈折率:
Na)と該重合体Aより低い屈折率(Nc)を有する材
料Cとから初期噴霧溶液を作製し、噴霧溶液中の材料C
の配合割合を徐々に減少させることを特徴とするプラス
チック光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項4】 中空の円筒体をその軸回りに回転自在に
支持する回転装置と、上記中空の円筒体の軸心中央に配
され該軸方向に移動自在であると共に有機材料を噴霧す
る噴霧装置と、中空の円筒体の内部に堆積した有機材料
を加熱して溶媒を除去する乾燥装置とを具備することを
特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5144678A JPH075330A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び装置 |
PCT/JP1994/000963 WO1994029758A1 (fr) | 1993-06-16 | 1994-06-14 | Materiau de base pour fibre optique plastique, sa production, et procede et appareil pour sa production |
EP94917812A EP0664463A4 (en) | 1993-06-16 | 1994-06-14 | BASE MATERIAL FOR PLASTIC OPTICAL FIBER, ITS PRODUCTION, AND METHOD AND APPARATUS FOR ITS PRODUCTION. |
US08/381,875 US5614253A (en) | 1993-06-16 | 1994-06-14 | Plastic optical fiber preform, and process and apparatus for producing the same |
US08/775,881 US5851666A (en) | 1993-06-16 | 1997-01-02 | Plastic optical fiber preform, and process and apparatus for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5144678A JPH075330A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH075330A true JPH075330A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=15367711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5144678A Withdrawn JPH075330A (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | プラスチック光ファイバ母材の製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075330A (ja) |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP5144678A patent/JPH075330A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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