JPH0753177B2 - β2―ミクログロブリンの吸着除去方法 - Google Patents

β2―ミクログロブリンの吸着除去方法

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JPH0753177B2
JPH0753177B2 JP63003100A JP310088A JPH0753177B2 JP H0753177 B2 JPH0753177 B2 JP H0753177B2 JP 63003100 A JP63003100 A JP 63003100A JP 310088 A JP310088 A JP 310088A JP H0753177 B2 JPH0753177 B2 JP H0753177B2
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microglobulin
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力夫 谷岡
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特定の構造を有する吸着剤によってβ2−ミ
クログロブリンを吸着除去する方法に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
国内の人工透析患者は年々増加しており、現在約7万人
といわれている。この中で長期間に渡って透析を受けて
いる患者に於いて、体液中にβ2−ミクログロブリンが
生じ、アミロイド沈着によって合併症を生ずるという問
題がある。そのため、この低分子蛋白質であるβ2−ミ
クログロブリンの除去を目的として、多孔性中空糸膜及
び吸着剤を用いた例が報告されている。(第25回日本人
工臓器学会大会予稿集第30〜34頁、1987年)それによれ
ば、PMMA微粒体、コラーゲンビーズ、HEMAコーティング
活性炭などがβ2−ミクログロブリン吸着能を有してお
り、平衡吸着量はそれぞれ5.9、1.9、1.3g/kg吸着剤と
報告されている。しかしながら、この程度の吸着能では
β2−ミクログロブリンを十分吸着除去することはでき
ず、長期透析時に生成するβ2−ミクログロブリンによ
るアミロイド沈着を防止することはできなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、特定の組成及び構造を有する吸着剤によっ
て、前記β2−ミクログロブリンを血液中から吸着除去
する方法に関する。
即ち、本発明は、水酸基を有する水不溶性高分子化合物
に、分子内に2個以上のイソシアナート基を有する化合
物を介して、 次式(I): (式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに独立して、水素原
子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは10〜200
の整数を表す) で示される化合物を結合させてなる吸着剤を用いること
を特徴とするβ2−ミクログロブリンの吸着除去方法に
関する。
本発明に用いる水酸基を有する高分子化合物は、水不溶
性のものであれば、如何なるものでもよく、例えば、ア
ガロース、セルロース、デキストラン、ポリエチレング
リコールが挙げられ、これらは単独でも2種以上の混合
物として用いてもよいが、架橋したものを用いることが
好ましい。その形状は、粒子状、繊維状、膜状など特に
制限はないが、担持反応及び取り扱いの容易さから粒子
状及び繊維状のものが好ましい。粒子状の場合、カラム
に充填した時の目詰まり及び吸着物の吸着速度の面から
球径が20〜5000μ、好ましくは100〜1000μであるが、
これらに限定されるものではない。
分子内に2個以上のイソシアナート基(−NCO)を有す
る化合物としては、例えば、 次式、OCN−R−NCO (式中、Rは炭素数1〜12の脂肪族鎖又は炭素数6〜15
の芳香族鎖を表す)で示される二官能性イソシアナート
の他、三官能性以上の多官能性イソシアナートが挙げら
れる。
二官能性イソシアナートとしては、例えば、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナー
ト、o−トリジンイソシアナート、トリレンジイソシア
ナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアナートなどが挙げられ、三
官能性イソシアナートとしては、例えば、トリフェニル
メタン−4,4′,4″−トリイソシアナートが挙げられ
る。これらの化合物の中では、ヘキサメチレンジイソシ
アナートが、得られる吸着剤の吸着活性が特に高く好ま
しい。
前記式(I)で示される化合物としては、例えば、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
−(1,2−ブタンジオール)などが挙げられ、特に、ポ
リエチレングリコールが、得られる吸着剤の吸着活性が
高く好ましい。
前記式(I)に於いて、nが10〜200である化合物は、
平均分子量500〜50000のものに相当する。吸着剤として
用いられる化合物としては、前記式(I)に於いて、n
が40〜100である化合物(平均分子量2000〜20000に相
当)が特に好ましい。
本発明の吸着剤は、例えば、次の様にして製造すること
ができる。
水酸基を有する水不溶性高分子化合物は、乾燥状態のも
のを使用する。該高分子化合物が水分を含有する場合に
は、通常の手段によって乾燥するか、無水有機溶媒で置
換処理を繰り返した後使用する。置換に用いる有機溶媒
は、通常、反応に用いる溶媒と同一のものであればよ
く、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などが挙げられる。
反応は、有機溶媒に水酸基を有する水不溶性高分子化合
物を懸濁させ、分子内に2個以上のイソシアナート基を
有する化合物を加え、通常、10〜200℃、好ましくは30
〜110℃で撹拌しながら行う。この場合、水酸基を有す
る水不溶性高分子化合物に存在する水酸基(−OH)と、
分子内に2個以上のイソシアナート基を有する化合物に
存在するイソシアナート基(−NCO)との割合は特に制
限はないが、好ましくは−NCO/−OH>1である。所定時
間撹拌し、水酸基とイソシアナート基が反応した後、過
剰で未反応のイソシアナート化合物及びその他の副生成
物を除去するため、溶媒で繰り返し反応生成物を洗浄す
る。洗浄液がイソシアナート化合物を含まないことを確
認した後、反応生成物と溶媒からなる系に、前記式
(I)で示される化合物を加え、通常、10〜200℃、好
ましくは50〜110℃で撹拌しながら反応を行う。以上の
反応は全て反応系に水分が入らない条件で行う。所定時
間撹拌して反応を行った後、反応系に水を加える。反応
物を吸引濾過した後、反応溶媒中に投入し、常温で暫く
撹拌して残余の未反応物を溶媒に溶解させる。反応物を
吸引濾過し、水で繰り返し洗浄し、通常は生理食塩水中
ウェット状態で保存する。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
吸着剤の製造 架橋アガロース〔商品名セファロースCL−4B(ファルマ
シア社製)〕を蒸留水で繰り返し洗浄し、吸引濾過して
水を充分絞り切った。この様にして得たウェット状の架
橋アガロース10.0g(絶乾状態で0.77g)を、脱水したジ
メチルスルホキシド(以下「DMSO」という)50ml中に加
え、常温で2時間撹拌した。水分の入らない系でDMSOを
除去した後、新たに脱水DMSO30mlを加えて、常温で1時
間撹拌した。以下同様に30ml(12.5時間)、30ml(3時
間)の操作を繰り返し、最後にDMSO20mlを加えた。この
時の系内のDMSO中の水分をカールフィッシャー法で分析
すると10ppm位であった。この系にヘキサメチレンジイ
ソシアナート(以下「HMDI」という)1.0gを脱水DMSO10
mlに加えた溶液を仕込み、100℃で2時間撹拌して反応
を行った。反応溶媒を除去後、新たなDMSO25mlを仕込
み、常温で1.5時間撹拌して洗浄を行った。以後、同様
に25ml(1.5時間)、20ml(1.5時間)、20ml(1.5時
間)、20ml(11.5時間)、20ml(2.5時間)の条件で順
次洗浄した。最後の洗浄液20ml中のイソシアナート基を
滴定分析したが、イソシアナート基は検出されなかっ
た。引き続き、脱水DMSO30mlと平均分子量6000のポリエ
チレングリコール(以下「PEG」という)14.3gを仕込
み、100℃で1.3時間撹拌して反応を行った後、水30mlを
加えて反応を停止した。反応物を吸引濾取し、DMSO20ml
中で室温で一夜撹拌した後、再び濾取し、大多量の水で
繰り返し洗浄した。吸引濾過後、生理食塩水に浸漬し、
吸引濾過で水を絞り切った吸着剤で吸着試験を行った。
実施例 上記の方法で製造した吸着剤0.5ml(乾燥重量0.1g)
と、長期透析患者のβ2−ミクログロブリン高値血漿1.
5mlを充分混合した後、37℃で2時間保持した。この間3
0分毎に震盪した。遠心分離(3000rpm、15分間)操作に
より上澄みを採取し、RIA法でβ2−ミクログロブリン
を定量した。その結果を第1表に示す。
比較例 吸着剤としてポリメチルメタアクリレートのビーズ0.1g
を用いた他は、実施例と同様にして吸着試験を実施し
た。血漿としては第1表の血漿例3の透析患者の血漿1.
5mlを用いた。その結果、β2−ミクログロブリンの吸
着量は0.280〔mg/吸着剤(g)〕であった。
〔発明の効果〕
本発明の特定の組成及び構造を有する吸着剤を用いれ
ば、長期に渡って透析を実施している患者の血液中に生
成するβ2−ミクログロブリンを効率良く吸着除去する
ことができ、合併症の発症を防止することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基を有する水不溶性高分子化合物に、
    分子内に2個以上のイソシアナート基を有する化合物を
    介して、 次式(I): (式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに独立して、水素原
    子又は炭素数1〜3アルキル基を表し、nは10〜200の
    整数を表す) で示される化合物を結合させてなる吸着剤を用いること
    を特徴とするβ2−ミクログロブリンの吸着除去方法。
JP63003100A 1988-01-12 1988-01-12 β2―ミクログロブリンの吸着除去方法 Expired - Fee Related JPH0753177B2 (ja)

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