JPH075279Y2 - 扇風機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案はバッテリー電源を内蔵する扇風機に関し、特に
その安全機構に係る。

〈従来技術〉 従来より一般家庭用の扇風機は、家庭用電源コンセント
に電源コードのプラグを差し込むことにより単相交流10
0Vの給電を受けて駆動される。しかし、このような扇風
機は電源コンセントから遠い場所や電源コンセントのな
い場所での使用が困難である。例えば風呂場の脱衣所、
便所、玄関口、何か乾したいものがある場所、物置きな
どで扇風機を使う場合は、長い延長コードを以って電源
コンセントに接続するしかなく、扇風機の使用場所に規
制があった。

そこで、扇風機内部にバッテリー電源を内蔵するように
すれば、使用場所に規制を受けることもないのである
が、羽根を清掃する場合に危険が伴なう虞れがある。つ
まり、羽根を清掃する場合にはガードを取り外して行う
が、バッテリーを備えない扇風機では電源コードをコン
セントに差し込みさえしなければ、間違って選択スイッ
チが操作されても羽根が回転することがない。しかし、
バッテリー電源を備える場合、コードをコンセントに差
し込んでいなくても、間違って選択スイッチが操作され
ると羽根が回転してしまう。このため、「コンセントに
接続していない」と安心してガードを取り外して羽根を
清掃している時に間違って選択スイッチが操作される
と、羽根が回転して使用者がけがをする虞れがあった。

〈問題点を解決するための手段〉 上記問題点を解決するために本考案の扇風機は、ファン
を囲繞するガードを分割可能とすると共に、そのファン
を駆動するファンモータに給電するバッテリー電源から
の給電回路及び交流電源からの給電回路とを備え、その
バッテリー電源の給電回路若しくは交流電源の給電回路
からの選択スイッチの操作にての給電によりファンモー
タを駆動させる扇風機において、上記ガードの分割によ
って上記バッテリー電源の給電回路と交流電源の給電回
路との両方からのファンモータへの給電を強制的にOFF
させるスイッチを設けてなるものである。

〈作用〉 ガード分割時にはスイッチがOFFとなってファンモータ
への給電回路を形成しない。そのため、選択スイッチを
操作しても、ファンモータに給電は行われない。

ガード接合時にはスイッチがONとなってファンモータへ
の給電回路が形成され、選択スイッチを操作することに
よりファンモータの駆動が行われる。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を図面に従って説明する。

第１図は本考案実施例の回路図である。この第１図にお
いて、１は扇風機本体、２はこの本体１に着脱自在に装
着されるアダプタである。

このアダプタ２は、電源コンセント（図示せず）に接続
されるプラグ３を備え、このアダプタ２に設けられたジ
ャック４を本体１のコネクタ５に接続することにより、
プラグ３からの電力を本体１側に供給するものである。
６はこのアダプタ２に設けられたトランスであって、プ
ラグ３より供給される交流電圧を低電圧に変圧する。7,
7はダイオードであって、トランス６からの交流電源を
直流に変換する。

８は本体１内に設けられた選択スイッチであって、この
スイッチ８は「運転（D.C.電源）」a,「充電」b,「切」
c,「運転（バッテリー）」ｄの４つの端子を２組備え、
これら２組の各端子（ａ〜ｄ）に択一的に給電するよう
に接点を切り換えるように連動するスイッチを一対内蔵
するものである。９は給電により励磁するリレーコイル
であって、このコイル９の励磁によりスイッチ9a,9bが
共にONとなる。このスイッチ9a,9bは上記選択スイッチ
８に接続されており、ONとなることにより選択スイッチ
８側に給電を行う。10はバッテリーであって、充電端子
ｂ及び運転（バッテリー）端子ｄに接続されている。11
はファンモータであって、運転（D.C.電源）端子ａ及び
バッテリー10に接続されている。

12はファンモータ11に直列に接続されたスイッチであっ
て、このスイッチ12は羽根（図示せず）を囲繞するガー
ド（図示せず）を接合、離脱（分割）することによりO
N,OFFするものである。例えばガードが前・後に分割可
能に形成されている場合には、前ガード、後ガードのそ
れぞれにスイッチ端子を対応して設け、両ガードを接合
することにより端子同志が接続される構造、前ガード若
しくは後ガードにプッシュ式のスイッチを設けて、ガー
ドの接合によりプッシュ式のスイッチが押圧される構造
などが考えられる。

上記構成の扇風機の動作について説明する。

先ず、家庭用のD.C.電源を用いて扇風機を駆動する場
合、つまり扇風機の近くにコンセントがある場合には、
アダプタ２のジャック４をコネクタ５に接続してプラグ
３をコンセントに接続し、本体１の選択スイッチ８の接
点を運転（D.C.電源）端子ａに接続する。このようにす
ると、プラグ３より供給されるD.C.電源はトランス６で
電圧降下した後、ダイオード７で直流に変換され本体１
に供給される。この本体１への給電によりリレーコイル
９は励磁されスイッチ9a,9bをONにする。この時選択ス
イッチ８は運転（D.C.電源）端子ａに接続されているた
め、ファンモータ11を含む閉回路がD.C.電源側に接続さ
れ、ファンモータ11はD.C.電源により駆動されることに
なる。

次に、選択スイッチ８を充電端子ｂに接続すると、ファ
ンモータ11への給電回路は形成されず、バッテリー10を
含む給電回路が形成される。バッテリー10はこの給電に
より蓄電する。

次に、バッテリー10の電力によりファンモータ11を駆動
する場合は、アダプタ２のジャック４を本体１のコネク
タ５より取り外して、本体１を所望の場所に移動する。
この状態で選択スイッチ８を運転（バッテリー）端子ｄ
に接続すると、バッテリー10、ファンモータ11を含む閉
回路が形成され、その結果ファンモータ11がバッテリー
10の電力により駆動されることになる。

又、運転を行わない場合は、選択スイッチ８を切端子Ｃ
に接続する。このようにすると、D.C.電源もバッテリー
電源もファンモータ11への給電回路を形成しない。

このような扇風機において、ガードを外すと、上記スイ
ッチ12がOFFとなる。このため、選択スイッチ８の接点
が運転端子a,bに接続されていても、ファンモータ11へ
の給電回路は形成されないためファンモータ11は駆動さ
れない。従って、特にバッテリー電源10使用時に羽根を
清掃する場合、ガードを外せば、選択スイッチ８が間違
って操作されてもファンモータ11は駆動されず、羽根の
回転による事故を未然に阻止できる。

〈効果〉 本考案の扇風機は上記のような構成であるから、選択ス
イッチの操作にてバッテリー電源の給電回路若しくは交
流電源の給電回路からファンモータへ給電される状態で
あっても、バッテリー電源の給電回路と交流電源の給電
回路との両方からのファンモータへの給電を一個のスイ
ッチにて強制的にOFFさせることができ、夫々の給電回
路にファンモータへの給電を強制的にOFFさせるスイッ
チを設けるものに比較して、回路構成を簡素化すること
ができると共に、使用するスイッチの数も最小限にする
ことができて構成全体を簡素化することができ、また、
ガード分割時に間違って選択スイッチを操作しても、上
記スイッチにてバッテリー電源の給電回路と交流電源の
給電回路との両方からのファンモータへの給電を強制的
にOFFさせるので、そのファンモータの駆動停止を確実
に行うことができ、ファンが回転することがなく、使用
者にて惹起されるけが等の事故を確実に未然に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案実施例の回路図。 1:本体、10:バッテリー、11:ファンモータ、12:スイッ
チ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ファンを囲繞するガードを分割可能とする
   と共に、そのファンを駆動するファンモータに給電する
   バッテリー電源からの給電回路及び交流電源からの給電
   回路とを備え、そのバッテリー電源の給電回路若しくは
   交流電源の給電回路からの選択スイッチの操作にての給
   電によりファンモータを駆動させる扇風機において、 上記ガードの分割によって上記バッテリー電源の給電回
   路と交流電源の給電回路との両方からのファンモータへ
   の給電を強制的にOFFさせるスイッチを設けたことを特
   徴とする扇風機。