JPH0752277B2 - マイクロフィルムリーダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の分野］ 本発明は多数の画像コマが記録されているマイクロフィ
ルムの画像を順次スクリーンに投影して観察するマイク
ロフィルムリーダに関するものである。

［従来技術］ 従来、検索装置を備えたマイクロフィルムリーダでは、
第３図に示すマイクロフィルム１が使用され、フイルム
１の一側縁に各コマ毎に周辺と濃度が異なる検索用マー
ク２が付されており、この各コマ毎のマークを計数器で
計数することによって所望のコマが検索されるようにな
っている。

上記検索装置は第２図に示すようにフイルム１の各コマ
毎に付されたマーク２を挟んで対持しているランプ３と
受光素子４とから成るマーク検出器を有し、ランプ３の
光束を上記マーク２が横切ることにより受光素子４の出
力信号波形が第４図に示す如く変化し、受光素子がマー
クを検出したとき出力するマーク信号Ｐが計数器に印加
されて各コマの計数が行なわれるようになっている。そ
して計数器に印加された上記マーク信号は記憶部に記憶
された所望コマの位置信号（アドレス信号）と比較部に
おいて対比され、上記両信号が一致したときに比較部か
ら制御部に信号が発せられ、制御部はフイルムの駆動系
に指令を出し、同駆動系を停止させ、所望の画像コマを
投影位置に停止させ、この所望画像をスクリーン上に投
影して検索を行なうようにしている。この検索方式は一
般に自動検索といわれるもので、目的の画像コマのアド
レスが予めわかっている場合に利用されている。

一方、目的の画像コマのアドレスがわからない場合は半
自動検索方式により検索を行なうようにしている。この
検索方式はマイクロフィルム上の各画像コマを順次スク
リーン上に投影してこれを観察することにより目的の画
像コマを探し出すもので、任意の画像コマを投影位置に
低速度で移送し、マークを検知したらフィルムを停止
し、投影位置に置かれた該任意の画像コマをスクリーン
上に投影し、一定時間停止した後、再び低速度で移送
し、次の画像コマを該投影位置に停止させる動作を順次
繰り返すことにより各画像コマを順次検索する方式で、
この検索方式は一般にブラウジング検索といわれてい
る。

このような半自動検索装置を備えたマイクロフィルムリ
ーダでは、画像コマが略一定間隔で配列されているフイ
ルムを使用しているときは問題ないが、第３図に示した
ように項目別に分類されたコマ群とコマ群の間に１コマ
分以上の長さの空白部５が設けてあるフイルムや、編集
の都合でフイルムの途中に１コマ分以上の空白部が設け
てあるフイルムを用いた場合は、半自動検索時に空白部
が長いと次の画像が検索されるまで時間がかかり、能率
が悪い欠点があった。

［発明の目的］ 本発明はマイクロフィルム上の各画像コマを検索する時
間を短縮し、多数の画像を効率よく観察して検索作業能
率を向上することができるマイクロフィルムリーダを提
供する。

［問題を解決するための手段］ 本発明は、多数の画像コマとこれらの画像コマに対応し
て付されたマークとを有するマイクロフィルムの画像を
スクリーン上に投影して観察するマイクロフィルムリー
ダにおいて、マイクロフィルム上の多数の画像コマのう
ち任意の画像コマを投影位置に低速度で移送し、マーク
検知手段がマークを検知することにより停止して該投影
位置に置かれた該任意の画像コマをスクリーン上に投影
し、一定時間停止した後、次の画像コマを該投影位置ま
で移送する動作を順次繰り返して行う移送手段と、マイ
クロフィルムを低速度で移送中にマークの間隔を測定
し、マークを設定期間検知しない場合は高速駆動信号を
発生する間隔測定手段と、マイクロフィルムを低速度で
移送中に該高速駆動信号が発生したときマイクロフィル
ムを高速度で移送するように制御する移送制御手段とを
有することを特徴とする。

［実施例］ 第１図は本発明を適用したマイクロフィルムリーダに取
り付けた検索装置の回路のブロツク図を示すもので、10
は検索すべき所望の画像のコマ番号を入力するキーボー
ド、11は検索すべき画像のコマ番号を記憶する記憶回
路、12はフイルム上の検索用マークを光学的に検出し、
マークを検出したときマーク信号を発生するマーク検出
器、13はマーク信号を計数する加減算計数器である。計
数器13はフイルムの送給方向に応じて加算状態または減
算状態に切換えられ、加算状態にあるときはマーク検出
器から送られたマーク信号を加算計数し、減算状態にあ
るときはマーク検出器から送られたマーク信号を減算計
数する。14は計数器13の内容と記憶回路11の内容とを比
較する比較回路で、減算回路からなり、計数器13の内容
（計数値）Ａと記憶回路11の内容（コマ番号）Ｂとの差
を減算し、Ａ−Ｂ＝ＣとしたときＣ＝０の場合は一致信
号を出力し、Ｃ≠０の場合は高レベルの駆動信号を出力
すると共にＣの値の正，負に応じてフイルム移送用モー
タの回転方向を決定する正転信号，逆転信号を出力す
る。この正転信号或は逆転信号は計数器13に印加され、
この信号に応じて計数器は加算状態又は減算状態に切換
えられる。

15はフィルム上のマークの間隔を検知する第１タイマー
（間隔測定手段）で、マーク検出器12から出力するマー
ク信号によってフイルム移動量に対応する時間の計測を
開始し、第１タイマーの設定時間経過する前にマーク検
出器12からマーク信号が印加されるとリセツトされ、設
定時間経過する前にマーク信号が印加されなければ高レ
ベルの駆動信号を出力する。16は比較回路14の出力信号
と第１タイマーの出力信号とマーク検出器12の出力信号
とを受ける速度切換回路（移送制御手段）で、これらの
出力信号に応じてフイルム移送用モータ17の駆動速度が
制御される。第４図に示すように第１タイマーの設定時
間t_tはフイルムの低速移送時において、所定の間隔で設
けられているフイルム上の検索用マークを検出する毎に
発生するマーク信号Ｐの１周期t_nより長い時間に設定さ
れる。従ってフイルム上のコマとコマの間に所定間隔よ
り長い空白部が設けられているフイルムを用いた場合
は、この空白部の前後にあるマークとマークの間隔が所
定の間隔より長くなるので空白部の手前のマークによる
マーク信号によって第１タイマー15が計測を開始した後
空白部の後方のマークによるマーク信号を発生する前に
第１タイマーが働き、第１タイマーから駆動信号を出力
する。

速度切換回路16は第５図に示したようにフリツプフロツ
プ回路20、アンドゲート回路21、オアゲート回路22,2
6、第２タイマー24を有し、フリツプフロツプ回路20は
第１タイマー15から出力する駆動信号によってセツトさ
れ、マーク検出器12から出力するマーク信号によってリ
セツトされる。アンドゲート回路21は比較回路14から出
力する駆動信号とフリツプフロツプ回路20のリセツト側
出力とを受け、フリツプフロツプ回路20がリセツト状態
にあるときに比較回路14から駆動信号が印加された場合
は低速駆動信号を出力する。フリツプフロツプ回路20は
セツト状態にあるときセツト側出力からオアゲート22を
介して高速駆動信号を出力する。尚、オアゲート22は接
続線23から制御信号を受けたときも高速駆動信号を出力
する。

第２タイマー24はオアゲート22から出力する高速駆動信
号により時間の計測を開始し、タイマー時間設定手段25
により設定された時間t_s（最も長いコマ間隔より少し長
い距離だけフイルムを高速度で送給するのに要する時間
に設定する）経過する前にマーク検出器12からマーク信
号が印加されるとリセツトされ、設定時間t_s経過する前
にマーク信号が印加されなければ第２タイマーからフイ
ルム停止信号を出力する。

前記第２タイマー24からフイルム停止信号が出たとき、
或は比較回路14から一致信号が出たときフイルムの移送
が停止される。

上記装置において、キーボード10を操作して順方向（ま
たは逆方向）へのブラウジング検索を指令した場合、検
索指令信号により記憶回路11は現在所定の投影位置に停
止しているコマのコマ番地Ａすなわち計数器13の計数値
Ａより１だけ大きいＡ＋１のコマ番号（またはＡ−１の
コマ番号）を記憶する。

計数器13の内容と記憶回路11の内容とが一致しないこと
により比較回路14は駆動信号を出力する。このときフリ
ツプフロツプ回路20がリセツト状態にあり、このためア
ンドゲート回路21が開いて低速駆動信号を出力し、フイ
ルム移送用モータ17が低速駆動される。一方、計数器の
内容と記憶回路の内容との差の値の正負に応じて比較回
路14から正転信号（または逆転信号）が出て、この信号
により計数器13が加算状態（または減算状態）に切換え
られると共にモータ17が正転（または逆転する）。従っ
てフイルムは順方向（または逆方向）に低速度で移送さ
れる。フイルムの低速走行中、マーク検出器12がマーク
信号を出力すると第１タイマー15が計測を開始し、マー
ク信号が所定の時間間隔t_nで発生すると第１タイマーが
リセツトされて第１タイマーが初期状態に戻り、再び計
測を開始する。低速走行中、コマとコマの間に大きな空
白部があると第１タイマー15の設定時間t_t経過する前に
マーク信号が発生しないので設定時間経過したとき第１
タイマー15から駆動信号が出て、この駆動信号によって
フリツプフロツプ回路20がセツトされ、オアゲート回路
22を介して高速駆動信号が出る。この高速駆動信号によ
りモータ17が高速駆動され、フイルムは高速度で移送さ
れる。高速駆動信号が出力したとき第２タイマー24が作
動して計測を開始する。

高速走行中、第２タイマー24の設定時間t_s経過する前に
マーク検出器12からマーク信号が出るとフリツプフロツ
プ回路20がリセツトされ、フイルムは再び低速度で移送
される。

マーク検出器12がマーク信号を出力したとき計数器13の
計数値がＡ＋１となり、比較回路14は一致信号を出力す
る。この一致信号によりモータ17が停止するとともにブ
レーキ装置（不図示）が働きフイルムが停止する。フイ
ルムが停止したときコマ番号Ａ＋１（またはＡ−１）の
コマが所定の投影位置に置かれ、このコマの画像がスク
リーンに投影される。

フイルムが所定時間だけ停止すると、再び検索指令信号
が出て、記憶回路11は計数器13の計数値Ａ＋１より１だ
け大きいＡ＋２のコマ番号を記憶し、フイルムは再び順
方向へ低速度で移送され、以後前述の動作を繰り返す。
このブラウジング検索中にキーボード10よりストツプボ
タン（不図示）を操作すると、フイルムが停止し、ブラ
ウジング検索が終了する。

高速走行中、マーク検出器12がマーク信号出力せずに第
２タイマー21の設定時間t_s経過すると、第２タイマー24
からフイルム停止信号を出力し、このフイルム停止信号
によってモータ17が止まる。

フイルムの移動量を測定する手段として、時間を測定す
ることにより移動量を計測する機械的、電気的タイマー
や、フイルムの移送速度に比例した数のパルスを発生す
るエンコーダからのパルスを計数することにより移動量
を計測するパルスカウンタを用いることができる。

上記各コマ毎に付したマークはフイルムのコマとコマの
間に存する間隔を利用してこれをマークに代替して計数
するようにしても良いことは勿論である。

なお、低速時及び高速時の移送速度はマークの間隔、利
用者の能力等により適宜の速度に設定される。また、各
タイマーの設定時間は適宜に設定される。

［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、マイクロフィルムを低速
度で間欠的に移送し、任意の画像コマをスクリーン上に
順次投影してこれを観察するブラウジング検索中、マー
クの間隔が長い空白部を検知したらマイクロフィルムを
高速度で移送するようにしたから、多数の画像コマを短
時間で効率よく検索することができる。

また高速度で移送中にマークが所定期間検知されない場
合はマイクロフィルムを停止しているので、マイクロフ
ィルムが終端まで送られたときのフィルムの破損を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用したマイクロフィルムリーダの検
索回路のブロツク図、第２図はマーク検出器の１例を示
す図、第３図はマークが付されたフイルムの正面図、第
４図はマーク検出器の出力波形を示す図、第５図は速度
切換回路の１例を示す図である。 10……キーボード、12……マーク検出器、13……計数
器、15……第１タイマー、16……速度切換回路、24……
第２タイマー。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の画像コマとこれらの画像コマに対応
   して付されたマークとを有するマイクロフィルムの画像
   をスクリーン上に投影して観察するマイクロフィルムリ
   ーダにおいて、 マイクロフィルム上の多数の画像コマのうち任意の画像
   コマを投影位置に低速度で移送し、マーク検知手段がマ
   ークを検知することにより停止して該投影位置に置かれ
   た該任意の画像コマをスクリーン上に投影し、一定時間
   停止した後、次の画像コマを該投影位置まで移送する動
   作を順次繰り返して行う移送手段と、 マイクロフィルムを低速度で移送中にマークの間隔を測
   定し、マークを設定期間検知しない場合は高速駆動信号
   を発生する間隔測定手段と、 マイクロフィルムを低速度で移送中に該高速駆動信号が
   発生したときマイクロフィルムを高速度で移送するよう
   に制御する移送制御手段とを有することを特徴とするマ
   イクロフィルムリーダ。
2. 【請求項２】マイクロフィルムを高速度で移送中にマー
   クを第２の設定期間検知しないときマイクロフィルムを
   停止するように制御することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載のマイクロフィルムリーダ。