JPH0751739B2 - ガス浸炭方法 - Google Patents
ガス浸炭方法Info
- Publication number
- JPH0751739B2 JPH0751739B2 JP29630386A JP29630386A JPH0751739B2 JP H0751739 B2 JPH0751739 B2 JP H0751739B2 JP 29630386 A JP29630386 A JP 29630386A JP 29630386 A JP29630386 A JP 29630386A JP H0751739 B2 JPH0751739 B2 JP H0751739B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- furnace
- carburizing
- oxidizing gas
- cutting oil
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被処理品に付着している加工油等の洗浄工程を
不要としたガス浸炭方法に関するもので、極めて経済的
であることを特徴とするものである。
不要としたガス浸炭方法に関するもので、極めて経済的
であることを特徴とするものである。
浸炭処理等の熱処理を施す被処理品には生産加工工程で
使用された切削油等が付着している。
使用された切削油等が付着している。
従来は浸炭処理等の熱処理に先立つて上記切削油等を除
去していた。
去していた。
すなわち、切削油等を付着させたまま浸炭処理等の熱処
理を施すと雰囲気が乱され、均一な処理層が生成され
ず、さらに表面に汚点が残る場合等があつた。
理を施すと雰囲気が乱され、均一な処理層が生成され
ず、さらに表面に汚点が残る場合等があつた。
そのため、切削油等を除去する方法として、従来洗浄液
を使用する方法(特公昭56−5826号公報)あるいは切削
油を燃焼除去する方法(特公昭54−37432号公報)等が
採用されている。
を使用する方法(特公昭56−5826号公報)あるいは切削
油を燃焼除去する方法(特公昭54−37432号公報)等が
採用されている。
上記洗浄液を使用する方法は必然的に洗浄装置が必要と
なるとともに洗浄液の準備、公害源となる排水の回収等
高価な費用がかかる欠点がある。
なるとともに洗浄液の準備、公害源となる排水の回収等
高価な費用がかかる欠点がある。
また、切削油を燃焼除去する方法は専用の切削油燃焼除
去用炉を準備する必要があり、さらに炉内温度を200℃
〜400℃に上昇させなければならず、浸炭処理とは別に
電力消費等経費がかかり経済的とは言えない側面があつ
た。
去用炉を準備する必要があり、さらに炉内温度を200℃
〜400℃に上昇させなければならず、浸炭処理とは別に
電力消費等経費がかかり経済的とは言えない側面があつ
た。
本発明は上記のごとき欠点を除去したもので、さらに被
処理品に付着している切削油を浸炭工程の所期において
熱分解させて利用するものであり、極めて経済的である
ものである。
処理品に付着している切削油を浸炭工程の所期において
熱分解させて利用するものであり、極めて経済的である
ものである。
本発明では上記問題点を解決するため、予め、変成炉で
変成したガスを使用することなく、炉内に直接原料ガ
ス、具体的には炭化水素ガスと酸化性ガスを供給し、炉
内で変成ガスを生成させる方法(特開昭61−159567号公
報参照)が採用される。
変成したガスを使用することなく、炉内に直接原料ガ
ス、具体的には炭化水素ガスと酸化性ガスを供給し、炉
内で変成ガスを生成させる方法(特開昭61−159567号公
報参照)が採用される。
すなわち、本発明は炉内に被処理品を装入した後、浸炭
炉内に油脂残留中は酸化性ガスのみを供給して油脂成分
及び析出炭素を減少させ、つぎに炭化水素ガスと酸化性
ガスを供給して浸炭処理を施すものである。
炉内に油脂残留中は酸化性ガスのみを供給して油脂成分
及び析出炭素を減少させ、つぎに炭化水素ガスと酸化性
ガスを供給して浸炭処理を施すものである。
本発明は切削油等がC及びHを主成分とするものである
ことに着目し、さらにそれらを熱分解させ、油脂成分及
びそれらによつて生じた析出炭素を浸炭処理過程で減少
させるものである。
ことに着目し、さらにそれらを熱分解させ、油脂成分及
びそれらによつて生じた析出炭素を浸炭処理過程で減少
させるものである。
すなわち、従来から一般に採用されている変成ガスを使
用する方法では炉内にCO,H2等が存在し、上記切削油等
を炉内で熱分解させることが困難であり、それを強行す
るとスーテイング等の現象が生じるものである。そこで
本発明では原料ガス、すなわち、炭化水素ガスと酸化性
ガスを直接炉内に供給する方法が採用される。したがつ
て被切削油等が付着した被処理品が炉内に装入された場
合、すなわち、初期には酸化性ガスのみを供給して熱分
解させることができるものである。
用する方法では炉内にCO,H2等が存在し、上記切削油等
を炉内で熱分解させることが困難であり、それを強行す
るとスーテイング等の現象が生じるものである。そこで
本発明では原料ガス、すなわち、炭化水素ガスと酸化性
ガスを直接炉内に供給する方法が採用される。したがつ
て被切削油等が付着した被処理品が炉内に装入された場
合、すなわち、初期には酸化性ガスのみを供給して熱分
解させることができるものである。
詳細に述べると、被処理品の装入から昇温、さらには浸
炭に至る工程において酸化性ガスのみを供給すれば切削
油の熱分解によるCと酸化性ガス中のOが反応しCOある
いはCO2ガスに変化する。
炭に至る工程において酸化性ガスのみを供給すれば切削
油の熱分解によるCと酸化性ガス中のOが反応しCOある
いはCO2ガスに変化する。
もつとも、低温時あるいは一時的に酸化性ガス中のOと
反応できないCがある場合には析出炭素が生じる。しか
し、それらも酸化性ガスの供給を継続すると減少させる
ことができる。
反応できないCがある場合には析出炭素が生じる。しか
し、それらも酸化性ガスの供給を継続すると減少させる
ことができる。
そして上記油脂成分及び析出炭素の減少状態を酸素セン
サーあるいは赤外線分析計で確認をし、その後の浸炭処
理に問題がない場合に炉内に原料ガス、すなわち、炭化
水素ガスと酸化性ガスを供給し、炉内で変成ガス(RX類
似ガス)を発生させて処理を行うものである。
サーあるいは赤外線分析計で確認をし、その後の浸炭処
理に問題がない場合に炉内に原料ガス、すなわち、炭化
水素ガスと酸化性ガスを供給し、炉内で変成ガス(RX類
似ガス)を発生させて処理を行うものである。
したがつて、本発明によれば独立の切削油除去工程が不
要となるため、そのための各種装置を準備する必要がな
く、さらに原料ガスも節約でき、極めて経済的である効
果が得られるものである。
要となるため、そのための各種装置を準備する必要がな
く、さらに原料ガスも節約でき、極めて経済的である効
果が得られるものである。
第1図には本発明をバツチ炉で実施する場合の工程図が
示されている。
示されている。
同図中、曲線Aは炉内温度曲線、Bは炭化水素ガス供給
曲線、Dは酸化性ガス供給曲線、EはCO2の濃度曲線で
ある。
曲線、Dは酸化性ガス供給曲線、EはCO2の濃度曲線で
ある。
第1図を説明すると、被処理品の装入により炉内温度が
一時的に低下するが、ヒータ表面は730℃以上に制御さ
れており、炉内温度は曲線Aのごとく、昇温工程
(X)、浸炭工程(Y)、拡散工程(Z)及び焼入降温
工程(K)にしたがつて制御される。
一時的に低下するが、ヒータ表面は730℃以上に制御さ
れており、炉内温度は曲線Aのごとく、昇温工程
(X)、浸炭工程(Y)、拡散工程(Z)及び焼入降温
工程(K)にしたがつて制御される。
本発明では昇温工程(X)あるいはさらに浸炭工程
(Y)の初期にかけて炭化水素ガスは供給されず酸化性
ガスのみが供給される。
(Y)の初期にかけて炭化水素ガスは供給されず酸化性
ガスのみが供給される。
すなわち、酸化性ガスとして空気のみが供給される。
その結果、被処理品に付着して炉内に持込まれた切削油
等が熱分解し、そのCと酸化性ガス中のOが反応し、炉
内にはCOあるいはCO2ガスが生成される。
等が熱分解し、そのCと酸化性ガス中のOが反応し、炉
内にはCOあるいはCO2ガスが生成される。
そして、低温時等においてはCO2が増加し炭素の析出現
象も生ずる場合がある。しかしながら、酸化性ガスの供
給を継続すると析出炭素も減少させられる。
象も生ずる場合がある。しかしながら、酸化性ガスの供
給を継続すると析出炭素も減少させられる。
そして、例えばCO2濃度を測定し、その後の浸炭処理に
問題がない状態が確認されたら曲線Bのごとく、炉内に
炭化水素ガスが供給され、さらにそれに合せて必要量の
酸化性ガスが供給される。
問題がない状態が確認されたら曲線Bのごとく、炉内に
炭化水素ガスが供給され、さらにそれに合せて必要量の
酸化性ガスが供給される。
なお、図面実施例の場合は炉内に供給する炭化水素ガス
を定量とし、酸化性ガスの供給量を制御している。
を定量とし、酸化性ガスの供給量を制御している。
すなわち、炉内に定量の炭化水素ガスを供給し、炉内に
配置した酸素センサーにより酸素濃度を検出し、該検出
信号により酸化性ガスの供給量を制御しているものであ
る。
配置した酸素センサーにより酸素濃度を検出し、該検出
信号により酸化性ガスの供給量を制御しているものであ
る。
つぎに本発明を連続炉で実施する場合について述べる。
本発明を連続炉で実施する場合には第2図示のごとき構
造の連続炉が使用される。
造の連続炉が使用される。
すなわち、炉内各ゾーン間に二重のドロツプアーチ
(1)をそれぞれ設けてゾーン内の雰囲気を独立させ、
昇温ゾーン(X′)には酸化性ガスの供給口(2)を設
け、その後の浸炭ゾーン(Y′)、拡散ゾーン(Z)及
び焼入降温ゾーン(K′)には酸化性ガスの供給口
(2)の他に炭化水素ガスの供給口(3)をそれぞれ設
ければよいものである(特公昭49−29055号公報参
照)。
(1)をそれぞれ設けてゾーン内の雰囲気を独立させ、
昇温ゾーン(X′)には酸化性ガスの供給口(2)を設
け、その後の浸炭ゾーン(Y′)、拡散ゾーン(Z)及
び焼入降温ゾーン(K′)には酸化性ガスの供給口
(2)の他に炭化水素ガスの供給口(3)をそれぞれ設
ければよいものである(特公昭49−29055号公報参
照)。
図中(4)は前室、(5)は撹拌フアン、(6)は焼入
れ油槽である。
れ油槽である。
もつとも、ドロツプアーチ(1)を設けずに昇温ゾーン
(X′)と浸炭ゾーン(Y′)間に開閉扉を設けてもよ
いものである。) 〔発明の効果〕 本発明によれば、被処理物に切削油等が付着している場
合であつてもそのまま浸炭処理を行うことができる。
(X′)と浸炭ゾーン(Y′)間に開閉扉を設けてもよ
いものである。) 〔発明の効果〕 本発明によれば、被処理物に切削油等が付着している場
合であつてもそのまま浸炭処理を行うことができる。
したがつて、洗浄装置、洗浄液あるいは切削油等の燃焼
除去用炉等が不要であり、それらの維持費、使用経費等
を節約できるとともに浸炭処理のための原料ガスも節約
でき、極めて経済的である効果を有するものである。
除去用炉等が不要であり、それらの維持費、使用経費等
を節約できるとともに浸炭処理のための原料ガスも節約
でき、極めて経済的である効果を有するものである。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図はバツチ
炉における工程図、第2図は連続炉の断面図である。
炉における工程図、第2図は連続炉の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 洋 神奈川県横浜市港北区箕輪町字舟下785番 地 東京熱処理工業株式会社内 (72)発明者 藤田 一良 神奈川県横浜市港北区箕輪町字舟下785番 地 東京熱処理工業株式会社内 (72)発明者 横瀬 敬二 神奈川県横浜市港北区箕輪町字舟下785番 地 東京熱処理工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−159567(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】浸炭炉内に油脂残留中は酸化性ガスのみを
供給して油脂成分及び析出炭素を減少させ、つぎに炭化
水素ガスと酸化性ガスを供給して浸炭処理を行うことを
特徴とするガス浸炭方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29630386A JPH0751739B2 (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | ガス浸炭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29630386A JPH0751739B2 (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | ガス浸炭方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63149366A JPS63149366A (ja) | 1988-06-22 |
JPH0751739B2 true JPH0751739B2 (ja) | 1995-06-05 |
Family
ID=17831805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29630386A Expired - Lifetime JPH0751739B2 (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | ガス浸炭方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0751739B2 (ja) |
-
1986
- 1986-12-12 JP JP29630386A patent/JPH0751739B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63149366A (ja) | 1988-06-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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