JPH075144A - 静電容量式アルコール濃度測定装置 - Google Patents

静電容量式アルコール濃度測定装置

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JPH075144A
JPH075144A JP16867693A JP16867693A JPH075144A JP H075144 A JPH075144 A JP H075144A JP 16867693 A JP16867693 A JP 16867693A JP 16867693 A JP16867693 A JP 16867693A JP H075144 A JPH075144 A JP H075144A
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秀樹 上岡
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進 坂上
Manabu Iwasaki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電容量センサの検出信号に含まれる内部抵
抗を除去し、被測定流体の静電容量の高精度検出を行な
う。 【構成】 静電容量センサ1を含んでブリッジ回路2を
構成し、ブリッジ回路2の入力側には交流電圧Eを印加
する発振回路5と直流電圧Vを印加する直流電源11を
接続する。一方、出力側には差動増幅回路7を介して交
流分を直流に変換するA−Dコンバータ8と直流分を出
力するLPF12を接続する。また、補正用LPF14
からの補正電圧VH で出力電圧VB ,V2 を補正する。
これにより、立上り時の特性を補正し、静電容量Cおよ
び内部抵抗RC を正確に演算し、アルコール濃度を測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアルコール混合
ガソリン、印刷機用湿し水等の液体中に含まれるアルコ
ール濃度を測定するのに好適に用いられる静電容量式ア
ルコール濃度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図8に従来技術による静電容量
式アルコール濃度測定装置としての濃度検出回路を示し
説明する。
【0003】図中、1は検出部となる静電容量式センサ
を示し、該静電容量式センサ1は平行平板型または同軸
円筒型電極等からなり、各電極間をアルコール(IP
A)の混合された印刷機用の湿し水等の被測定流体が流
通するように構成され、該静電容量式センサ1は被測定
流体中の静電容量Cを検出するようになっている。
【0004】2はブリッジ回路を示し、該ブリッジ回路
2は抵抗値Rを有する基準抵抗3,3、静電容量式セン
サ1および補償コンデンサ4から構成され、各基準抵抗
3の接続点aが後述する発振回路5の出力側にバッファ
回路6を介して接続され、静電容量式センサ1と補償コ
ンデンサ4との接続点bはアースに短絡されている。ま
た、一方の基準抵抗3と補償コンデンサ4との接続点
c、他方の基準抵抗3と静電容量式センサ1との接続点
dは後述する差動増幅回路7の入力端子にそれぞれ接続
されている。そして、当該ブリッジ回路2は交流電圧E
が印加されることで、交流ブリッジ回路として構成され
ている。
【0005】5は交流電圧発生回路としての発振回路を
示し、該発振回路5は周波数f(例えばf=1MHz )
の交流電圧Eをバッファ回路6を介してブリッジ回路2
の接続点aから印加するものである。なお、バッファ回
路6はオペアンプを含む電子部品により構成されてい
る。
【0006】7はオペアンプにより構成され、前記ブリ
ッジ回路2の後段に接続された差動増幅回路を示し、該
差動増幅回路7の反転入力端子にはブリッジ回路2の接
続点cが、非反転入力端子にはブリッジ回路2の接続点
dがそれぞれ接続され、ブリッジ回路2の平衡が崩れた
ときに、その差をα倍に増幅し出力電圧E0 として出力
するものである。
【0007】8は交流を直流に変換して出力する交流電
圧分出力手段としてのA−Dコンバータを示し、該A−
Dコンバータ8は差動増幅回路7の出力端子に接続さ
れ、交流の出力電圧E0 を直流出力電圧VA に変換す
る。
【0008】9は増幅回路を示し、該増幅回路9はA−
Dコンバータ8の出力側に接続され、A−Dコンバータ
8からの直流出力電圧VA を増幅して検出電圧VB とし
て外部の制御装置等に出力するものである。
【0009】このように構成される濃度検出回路におい
ては、静電容量式センサ1の電極間に空気(誘電率=
1)が存在しているときには、ブリッジ回路2は平衡状
態を保つように構成されている。
【0010】ここで、例えば前記静電容量式センサ1の
電極間に、被測定流体(例えば、印刷機に用いられるイ
ソプロピルアルコール(以下、「IPA]という)を混
合した湿し水)が流通すると、該静電容量式センサ1で
はIPAの濃度(即ち、比誘電率)に対応した静電容量
Cを検出し、この検出信号に従ってブリッジ回路2の平
衡が崩れ、この崩れを差動増幅回路7で出力電圧E0 と
して出力し、A−Dコンバータ8および増幅回路9を介
して直流の検出電圧VB として検出する。そして、この
検出電圧VB はIPAの濃度に対応しているから、容易
にIPAの濃度を知ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、湿し水の溶
媒として例えば水道水を用いた場合には、該湿し水中に の濃度の影響で図8に示すような内部抵抗RC を静電容
量式センサ1で検出することになる。
【0012】このため、ブリッジ回路2の接続点b,d
間には静電容量式センサ1で検出されたIPAの濃度,
陰イオンの濃度による静電容量C,内部抵抗RC の検出
信号が出力されているから、差動増幅回路7から出力さ
れる出力電圧E0 にも、IPAの濃度変化分だけでなく
陰イオンの濃度による変化量も含まれていることにな
る。
【0013】従って、湿し水中の陰イオンの導電率によ
り内部抵抗RC が変化することにより、静電容量式セン
サ1からの検出信号には静電容量Cだけでなく内部抵抗
RCも関与するから、外部に出力される検出電圧VB の
値は静電容量Cおよび内部抵抗RC の変化による出力と
なる。
【0014】このため、従来技術による静電容量式アル
コール濃度測定装置では、正確なアルコール濃度検出を
行うことができないという問題がある。
【0015】そして、印刷機の湿し水中のIPA濃度測
定にこの濃度測定装置を用いた場合には、濃度の調整を
適確に行うことができず、印刷物を奇麗に仕上げること
ができないという問題がある。
【0016】この従来技術における問題を解決するため
に、本出願人は先に特願平5−28695号(以下、
「先行技術」という)に、被測定流体中の静電容量およ
び抵抗値を検出することで、被測定流体中のアルコール
濃度を検出するものを出願している。
【0017】この先行技術における静電容量式アルコー
ル濃度測定装置は、アルコールの混合された被測定流体
の比誘電率により静電容量を検出する静電容量演算手段
と、前記被測定流体中の導電率により抵抗値を検出する
抵抗演算手段と、既知の被測定流体のアルコール濃度お
よび導電率を可変としたときに、抵抗演算手段および静
電容量演算手段からのそれぞれの検出信号に基づいて作
成され、アルコール濃度に対する静電容量演算手段の検
出信号を抵抗演算手段の検出信号毎に作成した複数の特
性が記憶された記憶手段と、未知の被測定流体につい
て、前記抵抗演算手段からの検出信号に基づいて該記憶
手段の一つの特性を選択する選択手段と、前記静電容量
演算手段からの検出信号に基づいて該選択手段で選択さ
れた一つの特性に対応するアルコール濃度を演算するア
ルコール濃度演算手段とから構成されている。
【0018】そして、この先行技術では、従来技術の被
測定流体中に含まれる陰イオンによる検出誤差を除去
し、被測定流体中のアルコール濃度を正確に検出するこ
とができるものである。
【0019】しかし、この先行技術においては、発振回
路から発生する発振周波数は周波数が高いために、濃度
検出回路中に多数使用されているオペアンプを発熱す
る。このため、濃度測定装置の起動時と時間経過後では
オペアンプの温度変化による電圧の変動が検出信号とし
て検出され、立上り時に正確な検出信号を得ることがで
きないという未解決な問題があった。
【0020】本発明は上述した先行技術の未解決な問題
に鑑みなされたもので、本発明は装置立上げ時における
検出信号の誤差を除去し、被測定流体中の静電容量およ
び抵抗を正確に演算し、被測定流体中のイオンに拘らず
アルコール濃度を正確に測定できるようにした静電容量
式アルコール濃度測定装置を提供することを目的として
いる。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の静電容量式アルコール濃度測定装置
は、一対の電極により形成され、該各電極間にアルコー
ルの混合された被測定流体が流通する検出部と、前記検
出部に交流電圧を印加する交流電圧発生回路および交流
電圧分出力手段からなり、該交流電圧発生回路からの交
流電圧を前記検出部に印加した状態で、該交流電圧分出
力手段によって前記検出部から出力される交流出力を被
測定流体の比誘電率に対応した直流電圧として演算する
静電容量演算手段と、前記検出部に直流電圧を印加する
直流電圧発生回路および直流電圧分出力手段からなり、
該直流電圧発生回路からの直流電圧を前記検出部に印加
した状態で、該直流電圧分出力手段によって該検出部か
ら出力される直流出力を被測定流体の導電率に対応した
直流電圧として演算する抵抗演算手段と、前記交流電圧
発生回路および直流電圧発生回路と検出部との間に接続
されたオペアンプを用いたバッファ回路と、前記バッフ
ァ回路中のオペアンプの温度変化を直流の補正電圧とし
て検出する温度変化検出手段と、前記温度変化検出手段
からの補正電圧に基づいて、前記静電容量演算手段およ
び抵抗演算手段からの検出信号を補正する電圧補正手段
とから構成したことにある。
【0022】
【作用】温度変化検出手段からの補正電圧で静電容量演
算手段および抵抗演算手段からの検出信号を補正するこ
とによって、濃度測定装置の起動時および時間経過後の
検出信号の変動を防止し、装置立上げ時の検出信号の誤
差を除去する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図7に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0024】まず、図1に基づいて、本発明の実施例に
よる静電容量式アルコール濃度測定装置の濃度検出回路
について説明する。
【0025】図1中、11は直流電圧発生回路としての
直流電源を示し、該直流電源11は発振回路5の入力側
に接続され、直流電圧Vを交流電圧Eに重畳させるよう
になっている。
【0026】12は直流電圧分出力手段としてのローパ
スフィルタ(以下、「LPF12」という)を示し、該
LPF12は前記差動増幅回路7の出力側にA−Dコン
バータ8とは分岐して接続され、遮断周波数f0 (例え
ばf0 =1kHz )となるように設定されている。そし
て、該LPF12は出力電圧E0 中の遮断周波数f0以
下の電圧を通過させることにより、直流出力電圧V1 を
後述の増幅回路13に出力する。なお、LPF12の後
段に平滑回路を接続してもよい。
【0027】13は増幅回路を示し、該増幅回路13は
A−Dコンバータ8の出力側に接続された増幅回路9と
同じ増幅率を有し、直流出力電圧V1 を増幅させた検出
電圧V2 を出力する。
【0028】14は温度補正検出手段としての補正用ロ
ーパスフィルタ(以下、「補正用LPF14」という)
を示し、該補正用LPF14はバッファ回路6の出力側
に接続され、該バッファ回路6中のオペアンプの温度変
化を直流の補正電圧VH として検出し、出力するもので
ある。
【0029】ここで、図2は装置立上げ時における補正
用LPF14からの補正電圧VH の変化を示したもの
で、その特性は対数的に変化し、バッファ回路6中のオ
ペアンプが発振回路5からの交流電圧Eの周波数fによ
り加熱され、オペアンプが一定温度(電圧VH0)になる
まで変動するものである。
【0030】15,16は補正用LPF14の後段に接
続され、それぞれ増幅回路9,13に接続された電圧補
正手段としての調整回路を示し、該調整回路15,16
は補正用LPF14からの補正電圧VH に基づいて増幅
回路9,13からの検出電圧VB ,V2 に温度変化によ
る直流電圧分が含まれるのを除去し、検出電圧VB ,V
2 に温度変化の影響が加わるのを防止している。
【0031】即ち、本実施例の調整回路15,16から
は、図2の補正電圧VH が一定となる電圧VH0と、その
ときの補正電圧VH との差が出力され、この差がそれぞ
れ増幅回路9,13に加算されるもので、装置立上り時
における検出電圧VB ,V2の電圧低下を防止し、常に
電圧VH0の直流電圧が検出電圧VB ,V2 に加算するよ
うに補正している。
【0032】このように構成される濃度検出回路におい
ては、従来技術で述べた如く、発振回路5からの交流電
圧Eによって、静電容量式センサ1の静電容量Cの変化
分を検出電圧VB として検出する動作は従来技術と同様
である。
【0033】然るに、本実施例で付加された直流電源1
1,LPF12および増幅回路13により、ブリッジ回
路2には交流電圧E+直流電圧Vの電圧が印加され、該
ブリッジ回路2における静電容量Cおよび内部抵抗RC
の変化分を差動増幅回路7から出力電圧E0 として出力
し、この出力電圧E0 をA−Dコンバータ8,LPF1
2で交流分と直流分とに区別し、それぞれ直流出力電圧
VA ,V1 として増幅回路9,13で検出電圧VB ,V
2 として出力するものである。
【0034】ここで、前記差動増幅回路7から出力され
る出力電圧E0 は、次の数1に示す交流成分E0 (AC)と
直流成分E0 (DC)とに分けることができる。
【0035】
【数1】
【0036】さらに、本実施例による濃度検出回路にお
いては、交流分(数1のE0 (AC))の演算回路(即ち、
発振回路5,ブリッジ回路2,差動増幅回路7,A−D
コンバータ8および増幅回路9)が静電容量演算手段と
しての交流インピーダンス演算手段Aとなり、直流分
(数1のE0 (DC))の演算回路(即ち、直流電源11,
ブリッジ回路2,差動増幅回路7,LPF12および増
幅回路13)が抵抗演算手段としての直流抵抗演算手段
Bとなる。また、交流インピーダンス演算手段Aによる
検出電圧VB は湿し水中の比誘電率(静電容量C)によ
る検出信号、直流抵抗演算手段Bによる検出電圧V2 は
湿し水中の抵抗率または導電率(内部抵抗RC )による
検出信号を示している。
【0037】また、補正用LPF14によって、バッフ
ァ回路6中のオペアンプの温度変化を補正電圧VH とし
て演算するようにし、この補正電圧VH で増幅回路9,
13からの検出電圧VB ,V2 を調整回路15,16で
補正しているから、装置を立上げた時の誤差検出を防止
でき、交流インピーダンス演算手段A,直流抵抗演算手
段Bで演算される検出電圧VB ,V2 は、被測定流体中
の静電容量C,内部抵抗RC を正確に演算し、出力する
ことができる。
【0038】次に、図3ないし図7に基づいて、静電容
量式アルコール濃度測定装置の濃度測定処理回路につい
て説明する。
【0039】図3中、17は濃度測定処理回路としての
コントロールユニットを示し、該コントロールユニット
17はマイクロコンピュータ等からなり入出力制御回路
18,処理回路19および記憶回路20とから大略構成
されている。また、該入出力制御回路18の入力側には
前述した交流インピーダンス演算手段Aおよび直流抵抗
演算手段Bがそれぞれの増幅回路9,13を介して接続
されて検出電圧VB ,V2 が入力され、出力側にはIP
Aの濃度を表示する表示器21が接続されている。さら
に、記憶回路20内には後述する図7に示すような演算
処理プログラムが内蔵され、その記憶エリア20A内に
は図6に示すような特性データが格納されている。
【0040】ここで、図4および図5に示す特性線図お
よび図6に示す特性データに基づいて、検出電圧VB ,
V2 の関係について説明する。
【0041】まず、水道水(陰イオンを含む)およびI
PAの混合割合が全体として100%となるように確定
した湿し水を、IPAおよび陰イオンを既知の割合で変
えた湿し水を多数種類用意する。そして、これら多数種
類の湿し水に対して、交流インピーダンス演算手段A,
直流抵抗演算手段Bによりそれぞれ測定し、検出電圧V
B ,検出電圧V2 を得る。
【0042】そして、図4に示す特性線図は、横軸にI
PA濃度、縦軸に検出電圧V2 を取り、直流抵抗演算手
段Bにより測定した多数種類の湿し水の測定結果に基づ
き、陰イオンの濃度毎に特性線L1 ,L2 ,L3 ,…L
x ,…Ln を求めたもので、湿し水中の陰イオンによる
導電率の内部抵抗RC の抵抗値変化はIPA濃度に無関
係であるから、特性線L1 ,L2 ,L3 ,…Lx ,…L
n は横軸に対して平行になる。
【0043】また、図5に示す特性線図は、横軸にIP
A濃度、縦軸に検出電圧VB を取り、交流インピーダン
ス演算手段Aにより測定した多数種類の湿し水の測定結
果に基づき、陰イオンの濃度毎に特性線LA ,LB ,L
C ,…L0 ,…LN を求めたもので、各陰イオンの濃度
毎に固有の特性線を得ることができる。
【0044】なお、図4および図5の各特性線L1 〜L
n ,LA 〜LN のうち、L1 とLA,L2 とLB ,…,
Ln とLN は同一の湿し水を測定した結果であるから、
図6に示すような特性データを得ることができる。即
ち、特性データには直流抵抗演算手段Bによって検出さ
れた特性線L1 ,L2 ,L3 ,…Ln はIPA濃度に依
存しないから検出電圧V2 の電圧値vが検出されれば、
特性線L1 〜Ln のうち1本を確定できる。また、特性
線L1 〜Ln と特性線LA 〜LN とはそれぞれ一対一で
対応しているから、図4の特性線L1 〜Ln のうち1本
が確定できれば、図5の特性線LA 〜LN のうち1本も
確定できる。そして、この関係は図6に示すように、検
出電圧V2 の電圧値vと図5で示した特性線LA ,LB
,LC ,…LN (傾きα1 ,α2 ,α3 …αn および
切片β1 ,β2 ,β3 …βn )とは一対一の関係とな
る。さらに、この特性データが記憶エリア20A内に記
憶され、この特性データが記憶手段の具体例である。
【0045】次に、IPA濃度の検出方法について、図
7を参照しつつ述べる。
【0046】まず、ステップ1で直流抵抗演算手段Bに
より湿し水中の陰イオンによる導電率の変化を抵抗値の
変化となる検出電圧V2 としての電圧値v0 を読込み、
ステップ2では図6に示す特性データに基づいて、検出
電圧V2 の電圧値v0 に対応した傾きα0 および切片β
0 (特性線L0 )を選択して読出す。
【0047】また、ステップ3では交流インピーダンス
演算手段Aにより湿し水中の誘電率による静電容量Cの
変化となる検出電圧VB としての電圧値v0Bを読込み、
ステップ4ではステップ2で読出した傾きα0 および切
片β0 により次の数2のようにIPA濃度を演算する。
【0048】
【数2】
【0049】そして、ステップ5でこのIPA濃度(図
5では約50%)を表示器21で表示する。
【0050】従って、本実施例による静電容量式アルコ
ール濃度測定装置においては、湿し水のように被測定流
体中に陰イオン等の導電率が含まれている場合でも、そ
の内部抵抗RC による誤差を除去することができ、アル
コール(IPA)の濃度を正確に検出することができ
る。
【0051】かくして、本実施例によれば、静電容量式
センサ1を含むブリッジ回路2に交流電圧Eと直流電圧
Vを重畳させて印加することにより、簡単な回路構成で
ある 検出電圧VB で検出し、直流電圧Vの変化により湿し水
中の導電率(陰イオン)の変化を検出電圧V2 として検
出できる。
【0052】また、図4に示すように検出電圧V2 は陰
イオン濃度を変化させた場合でも、IPA濃度に依存せ
ずに、常に一定の電圧値を示すことから、前述した図7
に示すような処理動作でIPA濃度を容易に検出するこ
とができる。しかも、このIPA濃度には陰イオンによ
る湿し水中の導電率の影響を除去しているか、正確にI
PA濃度を測定することができ、湿し水のIPA濃度を
適確に調整でき、印刷物の仕上げを奇麗に行うことがで
きる。
【0053】一方、補正用LPF14でバッファ回路6
内のオペアンプの温度変化を補正電圧VH として検出
し、この補正電圧VH に基づき調整回路15,16で増
幅回路9,13から出力される検出電圧VB ,V2 を補
正することで、該検出電圧VB,V2 中にオペアンプの
温度変化による誤差が含まれるのを防止する。
【0054】そして、装置の立上げ時における検出電圧
VB ,V2 の誤検出を防止でき、装置立上げ時において
も湿し水中の比誘電率および導電率を正確に検出し、湿
し水中のIPA濃度を正確に検出できる。
【0055】さらに、バッファ回路6,差動増幅回路7
および増幅回路9,13の各オペアンプに同一のオペア
ンプを用いることが望ましく、これにより調整回路1
5,16で補正を簡単にすることができる。
【0056】なお、前記実施例では、静電容量式アルコ
ール濃度測定装置を印刷機の湿し水中のIPA濃度測定
に用いるものとして述べたが、本発明はこれに限るもの
でなく、自動車等のアルコール混合ガソリンのアルコー
ル濃度等の測定にも用いてもよい。
【0057】また、前記実施例では静電容量演算手段お
よび抵抗演算手段からの各検出信号を検出電圧VB ,V
2 としたが、静電容量C,内部抵抗RC として、比誘電
率,導電率として検出してもよい。
【0058】さらに、前記実施例による図7の処理プロ
グラム中におけるステップ2の選択手段を、特性線LA
〜LN のうち、1本の特性線を選択し、この傾きαおよ
び切片βを用いて演算するようにしたが、本発明はこれ
に限らず、補間法等により傾きαおよび切片βを算出し
て演算するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、検
出部と交流電圧発生回路および直流電圧発生回路との間
に接続されたバッファ回路に用いられるオペアンプの温
度変化を直流の補正電圧として温度変化演算手段で検出
し、この補正電圧に基づいて、静電容量演算手段および
抵抗演算手段からの出力電圧を電圧補正手段で補正する
ようにしたから、装置の起動時と時間経過後の検出信号
の立上り時の誤差を除去し、被測定流体中の静電容量お
よび抵抗を正確に測定することができる。しかも、被測
定流体中の導電率が変化した場合でも、この変化分に拘
らず、アルコール濃度を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による静電容量式アルコール濃
度測定装置の回路構成図である。
【図2】起動時の時間経過に伴うLPFからの補正電圧
を示す特性線図である。
【図3】実施例によるコントロールユニットを示すブロ
ック図である。
【図4】アルコール(IPA)濃度に対する抵抗演算手
段からの検出電圧を示す特性線図である。
【図5】アルコール(IPA)濃度に対する静電容量演
算手段からの検出電圧を示す特性線図である。
【図6】図3および図4により作成された特性データを
示す図である。
【図7】IPA濃度の演算処理を示す流れ図である。
【図8】従来技術による静電容量式アルコール濃度測定
装置の回路構成図である。
【符号の説明】
1 静電容量式センサ(検出部) 2 ブリッジ回路 5 発振回路(交流電圧発生回路) 6 バッファ回路 8 A−Dコンバータ(交流電圧分出力手段) 9,13 増幅回路 11 直流電源(直流電圧発生回路) 12 LPF(直流電圧分出力手段) 14 補正用LPF(温度変化演算手段) 15,16 調整回路(電圧補正手段) 17 コントロールユニット 18 入出力制御回路 19 処理回路 20 記憶回路 20A 記憶エリア VB ,V2 検出電圧(検出信号) VH 補正電圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極により形成され、該各電極間
    にアルコールの混合された被測定流体が流通する検出部
    と、 前記検出部に交流電圧を印加する交流電圧発生回路およ
    び交流電圧分出力手段からなり、該交流電圧発生回路か
    らの交流電圧を前記検出部に印加した状態で、該交流電
    圧分出力手段によって前記検出部から出力される交流出
    力を被測定流体の比誘電率に対応した直流電圧として演
    算する静電容量演算手段と、 前記検出部に直流電圧を印加する直流電圧発生回路およ
    び直流電圧分出力手段からなり、該直流電圧発生回路か
    らの直流電圧を前記検出部に印加した状態で、該直流電
    圧分出力手段によって該検出部から出力される直流出力
    を被測定流体の導電率に対応した直流電圧として演算す
    る抵抗演算手段と、 前記交流電圧発生回路および直流電圧発生回路と検出部
    との間に接続されたオペアンプを用いたバッファ回路
    と、 前記バッファ回路中のオペアンプの温度変化を直流の補
    正電圧として検出する温度変化検出手段と、 前記温度変化検出手段からの補正電圧に基づいて、前記
    静電容量演算手段および抵抗演算手段からの検出信号を
    補正する電圧補正手段と、 から構成してなる静電容量式アルコール濃度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001013451A1 (de) * 1999-08-16 2001-02-22 Siemens Aktiengesellschaft Bestimmung der brennstoffkonzentration im elektrolyt von mit flüssigem brennstoff betriebenen brennstoffzellen
CN107782775A (zh) * 2016-08-26 2018-03-09 南阳盛世光明软件有限公司 一种电化学酒精浓度测试仪

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WO2001013451A1 (de) * 1999-08-16 2001-02-22 Siemens Aktiengesellschaft Bestimmung der brennstoffkonzentration im elektrolyt von mit flüssigem brennstoff betriebenen brennstoffzellen
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