JPH07504739A - 内燃機関のピストン・トップ・リング - Google Patents

内燃機関のピストン・トップ・リング

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JPH07504739A
JPH07504739A JP6512660A JP51266094A JPH07504739A JP H07504739 A JPH07504739 A JP H07504739A JP 6512660 A JP6512660 A JP 6512660A JP 51266094 A JP51266094 A JP 51266094A JP H07504739 A JPH07504739 A JP H07504739A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関のピストン・トップ・リング 本発明は、内燃機関、特に、大型の2行程エンジンのピストンのピストン・トッ プ・リングであって、該リングが、ピストンの側壁のリング溝内に取り付けたと きに膨張し得るように切断されており、また、その切断部分におけるリングの両 端が、シリンダ内の燃焼室内のガスがその切断部分を通って流動するのを実質的 に防止し得るような構造とされた、ピストン・トップ・リングに関する。
従来の構造のピストン・トップ・リングは、4半径方向に切断することにより、 切断部分が形成されている。このトップ・リングを有するピストンをシリンダ内 に取り付けたならば、リングの切断部分の中心線がリングの摩耗に伴って半径方 向外方に移動する結果、該リングの両端の相互の距離は、リングの摩耗と共に増 大し、このため、リングの直径が増し、リングの両端間の隙間が増大する。燃焼 室内のガスは、シリンダライナーとピストンとの間の隙間を通ってリングの空隙 から下方に流動し、このリングの空隙は、ピストンリングの摩耗に伴って増大す るから、貫通して流動するガスの量も増し、そのリングの空隙の周囲の領域内に おけるシリンダライナー及びピストンに対する熱負荷が増大する。エンジンが作 動しているとき、ピストン・トップ・リングは、通常、リング溝の周方向に変位 されているが、経験によれば、トップ・リングの動きが停止することがあり、そ の結果、その下方にあるピストン・リングに及びリングの空隙の反対側にあるシ リンダライナーに大きな熱負荷が加わる場合があることが判明している。トップ ・リングが停止している場合に、局部的な熱負荷が増すことは、亀裂、及びその 他の望ましくない材料の腐食を生じ易くする。
過度の熱負荷を回避することが望ましいため、そのリングの両端が相互に重なり 合う突片を有し、その突片がリングの空隙の少なくとも主要部分を塞ぎ、燃焼ガ スがそのリングの空隙を通って流動する可能性を少なくするようにした、幾つか の異なる型式のピストン・トップ・リングが構成されている。かかるピストン・ トップ・リングは、低質油を燃料とするエンジンで使用することが出来、この場 合、トップ・リングは、燃焼残留物がトップ・リングの下方のリングバック内ま で下方に侵入するのを阻止する。しかし、これらのいわゆる気体密のピストン・ トップ・リングは、摩耗し易(、そのリングの摩耗量は、トップ・リングの頂部 側と下方側との間の圧力差に依存する。
本発明の目的は、リングの寿命中、ガスの流量を制御して略一定にする長寿命の ピストン・トップ・リングを提供することである。
この目的に鑑みて、本発明によるピストン・トップ・リングは、シリンダ壁に接 触するリングの外側が該リングの頂部側から下方側まで伸長する少な(とも2つ の溝を備考、それらの溝の合計幅寸法がリングの外周の0.1乃至1パーセント 、望ましくは、その0.2乃至0.5バーセンであることを特徴とする。
これらの溝は、燃焼室からリングの下方側へのガスの流動が次のように制御され 且つ規制されたものにすることを可能にする。即ち、圧力低下の相当部分がトッ プ・リング上で生ずる結果、ピストン・トップ・リングが、一方で燃焼生成物の 大部分がトップリングの下方に配置されたリングパックに影響を及ぼすのを防止 すると共に、他方でリング上における圧力低下の程度が公知の気密のピストント ップリングにおける圧力低下よりも少ない結果、その溝により、リングの摩耗が 許容可能な制限値以内に維持され得るようにする。ガスは、従来の公知のリング 空隙を通って流動するのではなく、溝を通って流動するため、ガスの流量は、リ ングの寿命中、略一定であり、このことは、シリンダライナー、ピストン及びピ ストン・トップ・リングに対する熱負荷を均一にし且つ適正に設定されたものと する。2又はそれ以上の溝の間のガスの流量を規制することにより、その溝に隣 接する領域における局部的な熱負荷を顕著に軽減することが可能となる。ガスが 切断部分を通って流動することが実質的に防止されるから、ガスの流動に起因す る局部的な熱負荷は、ガスの流量が規制された公知のトップ・リングにおけるよ りも小さいことに加えて、しかも、略一定であり且つリングの摩耗と無関係とな る。
所期の効果を得るためには、溝の合計幅寸法がリングの外周の0.1乃至1パー セントであることが重要である。その溝の合計幅寸法がリングの外周の0.1パ ーセント以下であるならば、リングの摩耗は、相対的に顕著となる一方、その合 計幅寸法が外周の1パ一セント以上であれば、その下方にあるピストンリングに 対する圧力の作用が増大する。一方でリングの摩耗が少ないことと、他方でその 下方にあるリングを十分に保護することとの間における妥当な調和は、溝の合計 幅寸法がリングの外周の0.2乃至0.5パーセントのピストン・トップ・リン グにより実現された。
これらの溝は、リングの面に関して、斜めに、望ましくは、45°の角度で適宜 に伸長させることが出来る。これは、リングの周方向の張力を小さくするが、よ り重要なことは、斜めの溝の間をガスが流動するのを規制することは、エンジン が作動している間にトップ・リングの動きを継続することに寄与し、このため、 トップ・リングは、リングの溝の周方向に絶えず、変位される。このことは、シ リンダライナーとその下方にあるピストン・リングとの局部的な過熱を防止する 。
変位作用を加減しようとする場合には、これらの溝は、リングの面に関して、例 えば、30″乃至60°といった、より鋭角又はより鈍角な角度で形成すること が可能である。
リングの寿命中、ガスが溝を通って流動する状態を維持することが望まれる場合 、その溝の深さは、リングの予想される半径方向への摩耗量以上にする必要があ る。溝が相対的に深いにも拘わらず、この溝を通るガスの流量は、ピストンの側 壁に形成したリング溝の半径方向外側の溝の面積によって決まる。換言すれば、 ガスの流量は、溝の周方向への幅、及びシリンダライナーの内側とピストンの外 側との間の隙間寸法によって決まる。
溝の周囲の領域内の熱負荷を規制するためには、その溝の幅は、適度に狭小でな ければならない。このため、溝の幅は、リングが摩耗していないとき、その深さ の約1/2の寸法とすることが出来る。
リングの寿命中、摩耗すると考えられるシリンダライナーと共にピストン・トッ プ・リングが使用される場合、その溝の側壁は、適度に半径方向外方に拡げるこ とが出来る。シリンダライナーとピストンとの間の隙間の寸法が増せば、露出す る溝の部分がより多(なるが、これと同時に、ピストン・トップ・リングが摩耗 すると、溝の幅が内方に狭小となっているため、その溝の露出面積、従って、そ の熱負荷が略一定となる。
燃料として、重油を使用する場合、燃焼生成物は、スラグ物質を含んでおり、こ のため、個々の溝の幅は、そのスラグ物質が溝に詰まるのを防止すべく、1mm 以上とし、又、溝を貫通して、その下方にあるピストン・リングに侵入するスラ グ物質の量を制限すべく、3mm以下とすることが望ましい。
その溝の合計幅寸法がリングの外周に関して過度に太き(なく、又、個々の溝の 幅がその溝に煤及びその他の燃焼残留物が詰まるほど過度に小さくないことを考 慮すると、その溝の数は、最大、8つであることが望ましく、また、3乃至5つ であることが適当である。
本発明の実施例の一例について、概略図を参照しつつ、以下に更に詳細に説明す る。概略図においで、 図1は、シリンダライナーに取り付けられたピスト/の一部の断面図、図2は、 切断部分の周囲の領域内における、本発明によるピストン・トップ・リングの概 略図的な拡大斜視図、 図3は、装填前のピストン・トップ・リングの全体的な平面図、図4及び図5は 、溝の周囲の領域内における図3のリングの一部のそれぞれ平面図及び側面図、 図6は、本発明による別の実施例の図4に対応した図である。
図1には、ピストン1が示してあり、該ピストンの円筒状側壁2には、幾つかの リング溝3が形成されており、これらのリング溝の内、頂部溝は、ピストン・ト ップ・リング4を受け入れ、また、下部溝は、給油リング5を受け入れる一方、 中間の溝には、通常のピストン・リング6が挿入される。これらのピストンリン グは、シリンダライナー7内におけるピストンの半径方向位置を制御し且つ燃焼 室8内のガス圧力がピストンの下方のスペース内に侵入するのを阻止する。上記 給油リング5の外側には、斜めの通路が多数、形成されており、これらの通路は 、互いに近接しているため、これらの通路は、シリンダライナーの内側全体に広 がり、潤滑油をその内面に薄い膜として分配する。しかし、給油手段自体が潤滑 油を適当に分配することが出来るならば、その給油リングは省略することが可能 である。
該ピストン・トップ・リングは、切断部分9を有しており、このため、リング溝 3内に取り付けたときにリングの直径を膨張させ、リングが摩耗するのに伴って 、リングの両端が互いに後退することを可能にする。
図2には、リングの切断部分の一例が示してあり、この切断部分は、ガスがその 切断部分を通って流動するのを略阻止する。このリング溝の外縁は、点線10で 示しである。このリングの外側部11は、図示しないシリンダライナーに接触し ている。このリングの一端は、リングの他端の対応する凹所内に嵌入する突出型 の突片12を備えている。この突片12は、半径方向にリング4よりも小さく、 リングの内側部の凹所13は、突片の内側部に当接する垂直壁と境を接している 。
突片12の軸方向高さは、リングの高さよりも低く、このため、凹所13は、上 方にて、突出部分14と境を接しており、該凹所の下側は、突片12の上側と当 接している。突片12が幅及び高さ方向に凹所13を完滲弓ご議たすと、突片が 凹所13の底部から周方向に離間され”(いるか否かに関係なく1.燃焼ガスが 切断部リングの外側部は、4つの溝を備えており、これらの溝は、図5に示すよ うに、リングの面に対して角度αで斜めに伸長している。この角度αが25乃至 65゜の範囲である場合、リングには、適度に小さい張力が得られる。図示した 実施例において、この角度αは、45°である。
ピストンの直径が例えば、0.9mのような大型で低速のディーゼルエンジンに 該ピストン・トップ・リングを使用することを目的とする場合、エンジンが新品 であるときのピストンとピストンライナーとの間の約0.3mmの隙間に対応し て、溝の幅すは、例えば、2mmとし、溝の深さtは、5mmとすることが出来 る。
このため、リングの幅が4.5mm以上、摩耗しなければ、溝の底部が隙間に現 れ始めない。
図4において、溝の側壁は、略平行であるが、図6に示すように、側壁16が半 径方向外方に拡がった溝を構成することも可能である。この側壁の構造は、長期 間の運転後に生ずるピストンとピストンライナーとの間のより大きい隙間を自動 的に補正し、リングの寿命中、リングの溝3の外側における溝15の露出面積が 略一定であるようにする。
勿論、リングの切断部分を異なる略気密の方法で構成すると同時に、本発明によ る溝を利用することも可能であり、これは、ピストン・トップ・リングの頂部側 から下方側へのガスの流動を制御し、その結果、個々の溝を通るガスの流量が均 一で且つ適度に規制されたものであるようにする。
また、ガスの流量を2乃至8つの溝の間で分配することは、個々の溝に加わる熱 負荷を軽減することにもなる。
本発明によれば、同一の単一のピストンに複数のピストン・トップ・リングを使 用することが可能であり、このため、そのトップリングが抗すべきき圧力低下は 、幾つかのリングに分担される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.内燃機関、特に、大型の2行程エンジンのピストンのピストン・トップ・リ ング(4)であって、ピストンの側壁(2)のリング溝(3)内に取り付けたと きに該リングが膨張し得るように、該リングが切断されており、また、その切断 部分(9)におけるリングの両端が、シリンダ内の燃焼室(8)内のガスが該切 断部分を適って流動するのを実質的に防止し得るような構造とされた、ピストン ・トップ・リング(4)にして、 シリンダ壁に接触することを目的とするリングの外壁(11)がリングの頂部側 から下方側まで伸長する少なくとも2つの溝(15)を備え、該溝の幅(b)の 合計寸法が、リング(4)の外周の0.1乃至1パーセント、望ましくは、その 0.2乃至0.5パーセントであることを特徴とするピストン・トップ・リング 。
  2. 2.請求の範囲第1項に記載のピストン・トップ・リングにして、前記溝(15 )が、前記リングの面に関して、望ましくは、45°の角度で斜めに伸長するこ とを特徴とするピストン・トップ・リング。
  3. 3.請求の範囲第1項又は第2項に記載のピストン・トップ・リングにして、前 記溝(15)の深さ(t)が、前記リングの予想される半径方向の摩耗量以上で あることを特徴とするピストン・トップ・リング。
  4. 4.請求の範囲第3項に記載のピストン・トップ・リングにして、前記リング( 4)が摩耗していいないとき、前記溝(15)の幅(b)が、その深さ(t)の 1各1/2であることを特徴とするピストン・トップ・リング。
  5. 5.請求の範囲第1項乃至第4項の何れかの項に記載のピストン・トップ・リン グにして、前記溝(15)の側壁(16)が、半径方向外方に拡がることを特徴 とするピストン・トップ・リング。
  6. 6.請求の範囲第1項乃至第5項の何れかの項に記載のピストン・トップ・リン グにして、前記個々の溝(15)の幅(b)が、1.0乃至3mm、望ましくは 、約2mmであることを特徴とするピストン・トップ・リング。
  7. 7.請求の範囲第1項乃至第6項の何れかの項に記載のピストン・トップ・リン グにして、前記溝(15)の数が、最大で8つ、適宜には、3乃至5つであるこ とを特徴とするピストン・トップ・リング。
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