JPH0750343Y2 - 集麈装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は集塵装置に係り、特に荷役物をホッパに投入す
る際に発生する粉塵を集塵するための集塵装置に関する
ものである。

［従来の技術］ 一般に、小型アンローダやトラッククレーンで穀類など
のバラ物を取り扱う場合にはホッパを介在させて搬入側
から搬出側に荷を受け渡している。

このバラ物が発塵性の高い荷役物である場合にはこれを
ホッパに投入した際に、粉塵が発生し飛散する。そのた
め、粉塵の発生を防止するための装置が必要がある。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、公共埠頭では発塵性の高い荷役物の他に種々
の荷役物が取り扱われる。そのため、発塵性の荷役物に
合わせてホッパに集塵装置を固定したのでは集塵装置が
他の荷役経路を阻害し、他の荷役の効率を低下させる問
題があった。

本考案は上記問題点を有効に解決すべく創案されたもの
である。

本考案は粉塵の飛散を防止するために必要な時にホッパ
に集塵装置を設置することにできる集塵装置を提供する
ことを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案は荷役物をホッパに投入する際に発生する粉塵を
集塵するための装置において、集塵機を搭載する台車に
俯仰自在にブームを設け、そのブームの先端部に上記ホ
ッパの投入口を覆うと共に荷役物が通過する荷役物導入
口を有するカバー部材を設け、そのカバー部材を上記集
塵機に接続したものである。

［作用］ このようにホッパの投入口を覆うカバー部材を台車で移
動させることができるので、集塵するに必要な時にカバ
ー部材をホッパに設置できる。したがって、他の荷役の
効率を低下させることはない。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を添付図面に従って詳述する。

第１図に示すように、公共埠頭１上には上方に逆円錐状
に開放されたホッパ２が、貨物船の船艙内などに荷役物
を搬送する小型アンローダ３の搬入端４に設置されてい
る。このホッパ２にはトラック４により移送される荷役
物が投入されるようになっている。このトラック４は公
共埠頭１から上方に所定の高さ段差を有して形成される
架台５上に載置されるようになっている。

また、ホッパ２にはこれに荷役物が投入される際に発生
する粉塵の飛散を防止するために集塵装置６が設けられ
る。

特に、この集塵装置６は第１図および第２図に示すよう
に、集塵機11を搭載する台車12と、その台車12に俯仰自
在に設けられたブーム13と、そのブーム13の先端部に設
けられると共に集塵機11に接続されるカバー部材14とか
ら主に構成される。

具体的には台車12は第３図に示すように、走行方向前後
に車輪21を有する一対の車輪軸22a,22bを有し、これら
車輪軸22a,22bにはステアリングロッド23により連結さ
れている。このステアリングロッド23の連結端部は車輪
軸22a,22bの中央部から互いに反対方向にずれて連結さ
れている。なお、車輪軸22a,22bには図示されない牽引
車（トラクタ）に連結されるブラケット24が設けられて
いる。

また、台車12は第１図および第４図に示すように、ブー
ム13の基端部を枢軸25により揺動自在に支持する一対の
固定フレーム26が互いに平行に設けられ、この固定フレ
ーム26の両端部はサイドフレーム27により連結されてい
る。このサイドフレーム27にはロープ28を介してブーム
13を俯仰させるためのウィンチ29が設置されている。ロ
ープ28はシーブ31、32、33、34により折り返されてい
る。シーブ32、33は固定フレーム26に連結されるステイ
35、36、37に支持されている。

また、第１図および第２図に示すように、ブーム13はく
の字状に折り曲げられて連結部材51,52,53で互いに並行
に連結された一対のブーム片13a,13bからなる。この下
方に折り曲げられたブーム13の先端部には箱型に形成さ
れたカバー部材14が設けられる。

このカバー部材14には下端部にホッパ２に形成された矩
形の投入口2aを十分に覆う開口径を有する矩形の接続口
61が形成されると共に、投入口2aに連通する荷役物導入
口62が形成されている。本実施例では荷役物を移送する
トラック４に臨んで水平方向に開口された矩形の荷役物
導入口62が形成されている。荷役物導入口62にはこれを
開閉するのれん状の開閉部材63が設けらている。この開
閉部材63は第５図に示すように、例えば細長に形成され
た複数のビニール片64により構成され、これらビニール
片64は荷役物導入口62の上部を区画する開口縁部62aか
ら垂れ下げて構成されるものである。

また、カバー部材14は第１図に示すように、吸引ホース
65を介して集塵機11に接続されている。集塵機11から延
出される吸引ホース65の先端部は荷役物導入口63に相対
向する側壁部に62b接続されている。

したがって、カバー部材14内には投入口2aを覆うべく下
方向に開口された接続口61と荷役物を導入すべく水平方
向に開口された荷役物導入口62とを結ぶ集塵通路67が形
成され、その集塵通路67に荷役物導入口62に臨んで吸引
ホース65の吸引口65aが開口されることになる。

次に上記実施例の作用について説明する。

第１図に示すように、発塵性の高い穀類など荷役物がホ
ッパ２に投入される場合にはホッパ２の上方に粉塵の飛
散を防止するためにカバー部材14を設置することにな
る。

カバー部材14を設置するにはトラクタなどの牽引車によ
り台車12を移動させてブーム13の先端部をホッパ２の上
方に移動させることになる。ホッパ２の投入口2aにこれ
を覆うようにカバー部材14をセンタリングした後、荷役
物導入口62にトラック４の後部を挿入させて荷役物をカ
バー部材14内に投入する。この荷役物投入時にあっては
集塵機11が駆動され、投入時に発生する粉塵は吸引ホー
ス65に吸い込まれて集塵機11に送られる。

なお、荷役物導入口62に設けられた開閉部材63にあって
は第１図および第５図に示すように、トラック４の後部
に接触するビニール片63のみがカバー部材14内の吸引口
65a側にトラック４の荷物により押し込まれる。そのた
め、荷役物導入口62は荷役物を導入するだけの最少径の
大きさに開口され、集塵力を低下させることはない。

集塵が完了した後は台車12をホッパ２から離間移動さ
る。台車12を移動させる場合に第６図に示すように、カ
バー部材14を格納する。すなわち、移動時のバランスや
他の例えば道路上の障害物との干渉をさけるため、ブー
ム13の先端部を降下させて水平方向に転倒させてカバー
部材14を地表側に格納することになる。

なお、上記実施例ではトラック４により荷役物をホッパ
２内に投入する例を示したが、トラッククレーンで荷役
する場合には荷役物を把持するバケットをカバー部材14
内に引き込んで開放させることになる。

そこで、第７図はカバー部材14の他の実施例を示したも
のであり、上記実施例と同様に、カバー部材14には集塵
機11から延出される吸引ホース65が接続されると共に、
カバー部材14には上方に矩形に開口された荷役物導入口
62が形成される。この荷役物導入口62にはこれを開閉す
る開閉部材71が設けられる。この開閉部材71は一対の羽
車72,72により構成されている。

各羽車72にはカバー部材14の開口縁部62aに回転自在に
支持された回転軸73が設けられ、各回転軸73には等角度
に四方に展開された４枚の開閉羽74が径方向外方に延出
され、その延出部には水平方向に付き合わされて相隣接
する開閉羽74、74を掛け渡して互いに上下に重ね合わさ
れる可撓性部材75が設けられている。この可撓性部材75
は開閉羽74の先端部を長手方向に沿って設けられたゴム
材片により構成されている。

そこで、荷役物を把持しつつ降下するバケット76はその
自重で羽車72,72を互いに反対方向に回転させて羽車7
2、72間を通ってカバー部材14内に導入されることにな
る。バケット76を開いた際に発生する粉塵は吸引ホース
65に吸引され、粉塵の飛散は防止される。

このように本考案はホッパ２を覆うカバー部材14を台車
12で移動できるように構成したため、必要なときに簡単
に集塵装置６を設置できる。したがって、他の荷役経路
を開放することができ、他の荷役の効率を低下させるこ
とはない。

［考案の効果］ 以上要するに本考案によれば、集塵装置を移動できるよ
うに構成したため、必要なときに簡単に集塵装置を設置
でき、他の荷役の効率を低下させることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る集塵装置を示す側面図、第２図は
第１図のII−II線矢視図、第３図は台車の要部を示す平
面図、第４図は第１図のIV−IV線矢視図、第５図は荷役
物投入状態を示す斜視図、第６図は集塵装置の格納状態
を示す側断面図、第７図はカバー部材の他の実施例を示
す概略図である。 図中、２はホッパ、2aは投入口、６は集塵装置、11は集
塵機、12は台車、13はブーム、14はカバー部材、62は荷
役物導入口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】荷役物をホッパに投入する際に発生する粉
   塵を集塵するための装置において、集塵機を搭載する台
   車に俯仰自在にブームを設け、該ブームの先端部に上記
   ホッパの投入口を覆うと共に荷役物が通過する荷役物導
   入口を有するカバー部材を設け、該カバー部材を上記集
   塵機に接続したことを特徴とする集塵装置。