JPH07500390A - シリンダー錠のピン・タンブラと対応する鍵との改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 シリンダー錠のビン・タンブラと対応する鍵との改良技術分野 本発明は、シリンダー錠の改良に関し、特にタンブラ・ビンの先端形状と対応す る鍵の刻み面の形状とに関する。

背景技術 イエール式シリンダー錠は１８６５年以来周知のものとなっている。一般に、シ リンダー内のタンブラ・ビンの長さを漸進的に調節することによってシリンダを 異ならせ、対応する鍵の刻み深さを変化させることによって鍵を相違させている 。タンブラ・ビンの先端形状を多様化させる方法は、目新しいものではないので ある。ティラー（Ｔａｙｌｏｒ）の米国特許第５５７．７５９号（１８９１年） では、タンブラ・ビンの先端形状をこのように変化させることによって、親鍵の 性能を得ている。

錠技術において、鍵によるタンブラ・ビンの位置決めは、たゆまぬ改良や熱心な 研究の対象とされてきた。スパイン（Ｓｐａｉｎ　）らの特許である米国特許第 ３．４９９，３０２号（１９７０年）には、側棒機構とともに動作させるために 斜切りの刻みによって所定の位置に回動可能なたがね状の先端部を存したタンブ ラ・ビンが開示されている。スパインらの別の特許である米国特許第３゜７２２ ．２４０号には、別な側棒と協動する唯−無類の回動形タンブラを用いた錠機構 の改良か示されている。これらの特許は、タンブラ・ビンが従来の上下動的な位 置決めに加えて回動的に調節されるシリンダー機構内に設けられたタンブラ・ビ ンを開示することにより、シリンダー錠技術の技術水準を向上させるものとなっ た。６ビン式シリンダーの場合、スパインの方法では各々のビンが３箇所の位置 に回転可能になるため、刻みおよび組合せの潜在数は１、Ｏｏｏ、ｏｏｏから７ ２９．０００，０００に増加する。

シリンダー内においてタンブラ・ビンの位置決めを上下動的かつ回動的に行なう 方法により、タンブラ・ビン先端部および刻み面の側部と形状とがシリンダーを 動作させる上での重要な要素となった。斜切りの刻み部をシリンダーに挿入する ことによって、タンブラ・ビンを正確な位置まで回動させたのである。タンブラ ・ビンの先端部または対応する鍵の刻み面のどちらかに不規則な形状の面や不正 確な面があれば、タンブラ・ビンは正しく配置されず、シリンダーを動作させる ことができなくなるのである。これよりも新しいオリバー（０１ｉｖｅｒ）に対 する米国特許第４．６３５．４５５号（１９８７年）には、先細たがね状のタン ブラ先端部を位置ずれさせる方法が開示されている。これによって６ピン式タン ブラ・シリンダーの刻みおよび組合せの数は理論的に４６．６５６．０００，０ ００に増加する。位置ずれしたタンブラ・ビン先端部と協動させるために製作さ れた鍵と、ビン先端部が位置ずれしていないシリンダー用の鍵とは互換性がなく なる。回転式のビンを有したシリンダー錠の技術においては、こうしたわずかな 変化が意味を持つのである。

ワイデン（Ｗｉｄｅｎ　）に対する米国特許第４．７６５．１７７号（１９８８ 年）には、鍵　ブレード部の成形済み側面と協動する丸味のある指状部をビン本 体から横方向外方に突出させた回転式タンブラ・ビンが開示されている。

フォーク（Ｆａｌｋ）に対する米国特許第３，７３８．１３６号（１９７３年） には、円筒状の鍵ブレード部の軸に対して平行に位置するタンブラの構成が示さ れている。

これ以外の従来技術の特許には、平らな鍵を用いて操作されるタンブラが開示さ れている。一般にタンブラ先端部の形状は円錐台状または先細たがね状とされて いる。たとえばブレトラ−（Ｇｒｅｔｌｅｒ　）に対する米国特許第４．２８９ ．００２号（１９８１年）、ケラ　−（Ｋｅｌ　Ｉｅｒ）の米国特許第４．　３ ２５．　２４１号（１９８２年）、ファン（Ｆａｎｎ）らの米国特許第４．７６ ０．７２２号（１９８８年）を参照されたい。また、ウォルター（Ｗｏｌｔｅｒ ）に対する米国特許第３，７３１．５０７号（１９７３年）および第４，０９８ ，１０４号（１９７８年）のように、回動を防ぐために位置ずれ構成を用いたタ ンブラ・ビンも周知である。

鍵の刻みの増分数を増やすことによって、唯−無類の異なった鍵をより多数得る ことかできる。これによって自身の相手以外の鍵でシリンダー錠が操作される可 能性は大幅に減少する。市場に出回っているシリンダー錠の大部分を対象として 発行された特許はすでに期間が満了してしまっている。シーガル（Ｓｅｇａｌ） に対する米国特許１，４３９，３８２号（１９２２年）に記載のような従来式装 置を用いると、こうしたシリンダー錠の鍵を複製することができるのである。必 要なブランク鍵は、錠の製造元の管理能力を超えて、広く販売されている。斜切 りの刻みが開発されたことにより、従来の回転式装置ではこうした角度のある刻 みを複製することができなかったために、鍵の所存者にとっての防犯性は高まっ た。しかし現在では斜切りの刻みを複製できる装置が開発されており、こうした 鍵の防犯性は低下している。刻みの形状を唯−無類のものにすることと専有のブ ランク鍵の販売管理とにより、悪質な従業員の手に渡った鍵が金物店等で複製さ れる可能性を減少させることができるのである。

錠技術は熱心な研究て改良されてきたにもかかわらず、不正に複製されることの ない唯−無類の鍵を極めて多数得ることのできる機構が今なお必要とされている ことに変わりはない。鍵の偽造に使用される印象法を含めて、現代の錠前破りの 技術に抗しうる錠機構もめられている。また、錠の寸法については、従来のシリ ンダーの大きさを超えないことが望ましい。構成部材が経済的に大量生産可能で あることも同様に重要である。

発明の要約 本発明は、錠前破りに対して高い抵抗性を有するとともに工業規格の制限を超え ることのない大量生産向きの回動可能かつ上下方向および軸方向にも移動可能な 錠前用タンブラを用いて極めて多数の異なった鍵を提供するものであるこれらの 目的は、一般にタンブラの一方の側縁部がら他方の側縁部へと傾斜する先細先端 部を備えた従来技術で周知の少なくともひとつの一般形の回転式タンブラ・ピン によっである程度達成される。この先細先端部は平形または丸形（凸状または凹 状）とすることができ、あるいは部分的に平形または部分的に丸形としてもよい 。タンブラ先端部の表面は、斜面を有した実質的に相補的な形状の成形済みプレ ート面と係合するようにしてあって、両斜面が接触した時に、タンブラ・ピンが 軸方向の偏向力により鍵の斜面に沿おうとして、錐面とタンブラ・ピン先端部の 面と力恰致するまで回動するようになっており、したがってタンブラ・ピンか鍵 の刻みによって所定の位置に整合せられるのである。

図面の簡単な説明 図１ａ〜１ｇは、本発明を構成するタンブラ・ピン先端部の面と相補的な形状の 錐面とを示す側面図である。

図２は、上縁面に相補的な形状の部分が設けられた従来式の略矩形の溝付き鍵ブ レード部を示す斜視図である。

図３は、略矩形の鍵プレート部の側面に相補的な面が設けられたワイデン（Ｗｉ ｄｅｎ　）の　特許に示されている種類の鍵ブレード部の斜視図である。

図３Ａは、側面に相補的な面が見られる略矩形の鍵ブレード部を示す斜視図であ る。

図４は、両面または側縁部に相補的な面が設けられるとともに、位置ずれ状態の 刻みも例示されている平らな鍵の斜視図である。

図５は、軸方向タンブラ錠用の鍵の部分斜視図であって、形成可能な刻み面か示 されている。

好適実施例の詳細な説明 図１ａ〜１ｇにおいて、各組状の構成部材は、回転式タンブラ・ピン１０と対応 する鍵の刻み面の輪郭１６とを表している。タンブラ・ピン１ｏは、前記特許に 開示のようにタンブラ・ビン穴に保持されている。鍵の輪郭１２については、単 にタンブラ・ピンとの接触部分に位置する鍵の一部分を示したものにすぎず、実 際の鍵は図２〜５にならうこととする。

タンブラ・ピンの本体１０は略円筒状を呈するとともに穴のながて動作し、従来 技術で周知のように一般に鍵に向がって偏向力が加えられる。本発明は主として 、タンブラ・ピン先端部１４の接触面の輪郭とその相手の鍵１２の対応する接触 面１６とに関する。一般に、協動する接触面は相補的な形状となっている。［Ｊ Ｉａに示すように、タンブラ・ピンＩＯおよび鍵部分１２に参照記号「ＡＪが付 されて、双方の面が全く同しであることが示されており、タンブラ・ピン先端部 の面１４には、一方の側部２０から他方の側部２２まて傾斜する平坦な斜面１８ が設けられている。この平坦な斜面は、対応する鍵の接触面１６と全く同しであ る。錐面１６がタンブラ・ピン先端部の面１８に接触し、両者かいずれも図１ａ の形状Ａ−Ａを有している場合には、タンブラ・ピン穴にはめ込まれたタンブラ は、タンブラ・ピンに加えられるバネの偏向力または荷重その他の偏向力によっ て自身の軸のまわりて回動じて、相補的な両面１４および１６か合わさる。この ように、縫上に設けられた刻み面１６が整合することによって、タンブラ・ピン １０の回動位置か決定される。　図１ｂおよびｌＣには、タンブラＢと鍵部分Ｃ およびタンブラＣと鍵部分Ｂがそれぞれ示されている。これらの図において、タ ンブラ１０は縁部２０から反対側の縁部２２′　まで湾曲した凸状の先端部１４ を有している。凸状にすることよって、縁部２２°に頂点かてきる。鍵部分Ｃの 相要素は、鍵の輪郭面の側縁部から側縁部へと相補的に凹んだ面１６’　となっ ている。この場合も動作は同じであり、すなわち鍵の刻み部分と接触した時にタ ンブラ・ピンの先端部か完全に合わさる位置につこうとして、この合致状態に達 するまで回動するのである。このように、縫上に設けられた刻み面１６’の位置 によってタンブラ・ピン１０の位置か決まる。

［ＮＩｃにおいて、タンブラ・ピンＣは凹状、鍵部分Ｂは凸状となっている。

タンブラ・ピンＩＯの先端部１４は、側部２２から反対側の側部２０゛　まて凹 状となっており、この側部２０゛　には、鍵形状の頂点と相補的な小さな凹みか 設けられている。鍵の刻み面とタンブラ・ピンとの相互作用については前記動作 と同しである。

図１ｄおよびＩｅには、これ以外の実施可能な組合せとして、Ｂに示す凸状タン ブラ・ピンとＤに示す鍵形状との組合せおよびその逆の組合せの２つが示されて いる。タンブラＢの凸状のタンブラ・ピン先端部１４は鍵部分りの面１６′の形 状と合わさる状態になっている。図１ｅに示すように、部分りはＢの凸面と合わ さる凹状部分２４を含む一方、両側部に小さな凸状部分２６を有しており、合せ 面上の先端部３０と協動する小さな溝付き部分２８で取り囲まれている。この場 合も動作は前記と同じであり、穴内にはめ込まれるとともに鍵に向かって偏向せ られるタンブラ・ピンは、縫上に設けられた刻み面の相補的な部分に絶えず沿お うとして、前記凸面と凹面２４とが合わさった完全な合致状態に達するまで、先 端部３０を溝２６に沿わせた状態で回動する。

図ＩｆおよびＩｇにも、タンブラ・ピンまたは鍵の刻み要素ＡとＥに示す鍵の刻 みまたはタンブラ・ピンとを用いた相補的な相要素が示されている。これらの具 体例において、タンブラ・ピン先端部１４（または錐面１６”’）は、両側部に おいて先細部分３４によって取り巻かれた平坦な部分３２を有している。この場 合も動作は前記動作と同じであって、鍵をシリンダー錠に挿入することにより、 タンブラ・ピンの先端部か鍵の刻み面と接触して、回動自在なタンブラ・ピンは 、平坦面３２が相部材の対応する平坦面と接触するまで回転し、側面３４がこの 回動を補助するのである。

図２に、これら唯−無類のタンブラ・ピンを用いた錠前用の鍵の一例を示す。図 １ａ−１ｇの上段に示すタンブラ・ピンと接して前記のとおりの動作を行なわせ るために、ひとつ以上の刻み部分３６か鍵ブレード部の上縁部に沿って配置され るとともに、図１ａ−１ｇの下段の輪郭にしたがった形状、切除部または刻みか 設けられている。

図３に別の形の鍵を示す。鍵プレート部は上縁部に従来式の刻み３８を存してお り、自身のひとつ以上の下側部に沿ってまた別な刻み４０が設けられている。こ れらの第２の刻みは図１ａ−１ｇに示すような斜面を有する形状となっている。

図３Ａに、側面に第２の刻みを有した別な形の鍵を示す。鍵ブレード部は上縁部 に従来式の刻み３８′　を有しており、少なくともひとつの側面上にまた別な刻 み４０゛か設けられている。第２の刻みは、図１ａ−１ｇに示すような斜面を有 した形状となっている。

図４は、平形の鍵によってタンブラ・ピンの位置決めが行なわれる種類の錠前に 用いられる鍵４２の部分図である。たとえば米国特許第４．　２８９．　００２ 号を参照されたい。この場合は、鍵の面に設けられた刻み穴４３または鍵の側部 に設けられた刻み穴４４は、前記のように一方の縁部から他方の縁部まて先細に なっている。また、頂点かタンブラ・ビン穴の軸から位置ずれするように円錐状 の刻み穴４６を配することにより、先端部か位置ずれしたタンブラ・ピンの回動 的な位置決めか可能になっている。刻み穴４６はまた、刻み穴４３の中心を通る 線から位置ずれしている。　図５は、たとえば米国特許第３，７３８．１３６号 にあるような軸方向ビン・タンブラ錠を動作させるための鍵４８を示す部分斜視 図である。この改良において、先細の刻み面は、５２に示すシリンダーの前方端 部または５４に示す側面に配することができる。

所望の場合には、突出部（図示せず）と協動する溝等のタンブラ・ビン回動抑制 装置を用いて、タンブラ・ピンの回動を制限するとともに、タンブラ・ビン先端 部の高い縁部が鏝面の高い縁部と接触しないようにしてもよい。

前記のように、本発明は、タンブラ・ピンの面を一方の縁部から他方の縁部まて 傾斜させて、縫上に設けられた相補的な合せ面によりシリンダー錠内において正 確にタンブラ・ピンを位置決めてきるようにすることによって、タンブラ・ピン と相補的な鏝面とを製造容易なものにする上ての数多くの問題を解決するもので ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．シリンダー錠のタンブラ・ピンと鍵とにおいて；鍵ブレード面とタンブラ・ ピン先端部とが最初に部分的に接触した時に、刻みを有する鍵面によって前記タ ンブラ・ピン先端部の面が移動せられて相補的な面に沿って接触するように、前 記タンブラ・ピンの一方の側面付近から他方の側面付近まで斜面状に成形された タンブラ・ピン先端面と、前記タンブラ・ピン先端部と実質的に相補的な形状と された前記鍵ブレード面とからなり、これによって前記タンブラピンが自身の軸 のまわりで回動するとともに適正な解錠位置に配置されることを特徴とするシリ ンダー錠のタンブラ・ピンと鍵との改良。 ２．前記タンブラ・ピン先端面と鍵ブレード面とが両者の全接触面積にわたって 平坦な斜面となっていることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のシリンダー 錠のタンブラ・ピンと鍵。 ３．前記面の少なくとも一方が凸状の曲面であり、他方が凹状の曲面であること を特徴とする請求の範囲第１項に記載のシリンダー錠のタンブラ・ピンと鍵。 ４．前記料面伏のタンブラ・ピン先端面および対応する鍵ブレード面の少なくと も一方が凸状の曲面であり、他方が前記面の中央部分において部分的に凹状をな すとともに両側部において部分的に凸状の部分によって取り巻かれていることを 特徴とする請求の範囲第１項に記載のシリンダー錠のタンブラ・ピンと鍵。 ５．前記斜面状のタンブラ・ピンの先端面および対応する鍵ブレード面の少なく とも一方が平坦な斜面であり、他方の面が、斜面中央において片方の面から反対 側の面まで延在する平坦な中央部分と前記平坦な中央部分の両縁部に隣接する凸 面とを有していることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のシリンダー錠のタ ンブラ・ピンと鍵。 ６．前記凸状の曲面部分が前記タンブラ・ピン側部の縁部面の間際まで延在する とともに前記部分凹面が前記タンブラ・ピン本体の縁部まわりに延在する隆起縁 部によって取り巻かれていて、前記他方の凸面の縁部に設けられた頂点部分と協 動することを特徴とする請求の範囲第４項に記載のシリンダー錠のタンブラ・ピ ンと鍵。 ７．鍵ブレード部が、少なくとも上縁部に相補的な刻み部分が設けられた略矩形 であることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。 ８．鍵ブレード部が、少なくとも側面に相補的な刻み部分が設けられた略矩形で あることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。 ９．鍵ブレード部が、少なくとも側面に相補的な刻み部分が設けられた略平形で あることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。 １０．鍵ブレード部に実質的に円錐状の穴を設けることによって刻み部分が形成 され、前記穴の頂点がタンブラ・ピン穴の軸位置から位置ずれしていることを特 徴とする請求の範囲第９項に記載の鍵。 １１．鍵ブレード部が、相補的な刻み部分の少なくとも一部が縁部に設けられた 略平形であることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。 １２．鍵ブレード部が、相補的な刻み面の少なくとも一部が前方端部に設けられ た略円筒状であることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。 １３．鍵ブレード部が、相補的な刻み部分の少なくとも一部が側面に設けられた 略円筒状であることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の鍵。１４．請求の範 囲１に記載の刻みを有した鍵の製作に用いられる刻みのない未成形のブレード部 を有したブランク鍵。 １５．成形された鍵を用いてシリンダー錠のタンブラ・ピン穴内のタンブラピン を回動させる方法において、一般にタンブラ・ピンの一方の縁部から他方の縁部 まで傾斜した面を前記タンブラ・ピンの先端部分に設ける段階と、前記タンブラ ・ピン先端部に設けられた前記面と略相補的な面を鍵上に設ける段階と、前記鍵 をシリンダー錠に差し込んで前記面同士を接触させる段階と、前記面の一方を他 方に対して偏向させて、前記相補的な面が互いに完全に接触するまで前記タンブ ラ・ピンを回動させる段階とからなることを特徴とするタンブラ・ピンの回動方 法。