JPH0750021Y2 - ファインブランキング型 - Google Patents

ファインブランキング型

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JPH0750021Y2
JPH0750021Y2 JP222890U JP222890U JPH0750021Y2 JP H0750021 Y2 JPH0750021 Y2 JP H0750021Y2 JP 222890 U JP222890 U JP 222890U JP 222890 U JP222890 U JP 222890U JP H0750021 Y2 JPH0750021 Y2 JP H0750021Y2
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則雄 伊藤
康晴 中島
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、はす歯歯車等、外周面あるいは内周面がねじ
れた形状を有する機械要素の打抜きが可能なファインブ
ランキング型に関するものである。
従来の技術 金属の打抜加工に使用される金型の一種として、ファイ
ンブランキング型が知られている。ファインブランキン
グ型は、例えば、ファインツール(Feintool)社発行の
技術資料(題名なし)の第1頁ないし第10頁や、第10頁
の図11,図12等に示されているように、(a)基端部に
おいて第一保持部材に保持され、先端部の外周面が素材
を打ち抜くべき形状に対応した雄型面を成すポンチと、
(b)その雄型面に対応する雌型面を備え、第二保持部
材に保持されたダイと、(c)前記ポンチの外周におい
て前記素材のポンチ側面を押圧する押圧面を備え、第三
保持部材に保持された押さえ部材と、(d)前記ダイの
内側において前記素材のダイ側面を押圧する押圧面を備
え、第四保持部材に保持された逆押さえ部材とを含むよ
うに構成され、ポンチと逆押さえ部材とが素材の中央部
を両側から挟み、ダイと押さえ部材とが素材の周辺部を
両側から挟んだ状態で、ポンチおよび逆押さえ部材がダ
イおよび押さえ部材に対して軸方向に相対移動させられ
ることにより、素材の中央部を打ち抜くものである。
通常のプレス型により打抜加工を行うと、打抜き後の素
材の断面が、上端から約1/3が平滑な剪断面となり、残
りの部分が粗雑な破断面となるため、打抜き後、切削あ
るいは研削等の仕上げ加工を施さなければならないが、
上記のようなファインブランキング型を使用すれば、断
面がすべて剪断面となるため、後加工が不要となり、あ
るいは少しで済むこととなって、作業能率が向上し、製
造コストを低減させることができる。
また、ポンチの雄型面とダイの雌型面とに軸方向に平行
に延びる歯型を形成すれば、前記ファインツール社発行
の技術資料の写真9,写真12等に示されているような、す
ぐ歯を有する機械要素を容易にしかも精度よく打ち抜く
ことができる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記ファインブランキング型において
は、内周面または外周面がねじれた形状を有する機械要
素(以下、ねじれた機械要素という)を加工することが
できないという問題があった。
本考案は、この問題に鑑み、ねじれた機械要素の打抜き
が可能なファインブランキング型を得ることを課題とし
て為されたものである。
課題を解決するための手段 そして、本考案の要旨は、前記(a)ポンチ,(b)ダ
イ,(c)押さえ部材,(d)逆押さえ部材とを備えた
ファインブランキング型において、雄型面および雌型面
を軸方向に関して同角度ずつねじれたものとし、ポンチ
とダイとの少なくとも一方とその一方を保持する保持部
材との間に、その一方とその保持部材との相対回転を許
容する第一回転許容装置を設けるとともに、ポンチとダ
イとの間に、ねじれた案内部とその案内部に案内される
被案内部とを備え、ポンチとダイとの軸方向の相対移動
に伴って両者に前記雄型面および雌型面のねじれの角度
に対応した相対回転を生じさせる相対回転発生装置を設
け、かつ、押さえ部材と逆押さえ部材との少なくとも一
方とその一方を保持する保持部材との間に、それら押さ
え部材と逆押さえ部材とが少なくとも素材の打抜き中
は、前記ポンチとダイとの相対回転と同じ相対回転を行
うことを許容する第二回転許容装置を設けたことにあ
る。
ポンチとダイとは軸方向に相対移動させられればよく、
ポンチが移動させられても、ダイが移動させられても、
両者が移動させられてもよい。また、相対回転発生装置
は、ポンチとダイとの軸方向の相対移動に伴って両者を
相対回転させるものであればよく、ポンチとダイとのう
ち軸方向に移動させられるものを回転させるものであっ
ても、軸方向に移動させられないものを回転させるもの
であってもよい。
さらに、押さえ部材や逆押さえ部材は、対向するダイや
ポンチが回転する場合に単にその回転に連れて回転する
ようにしてもよく、両押さえ部材の間にポンチとダイと
の間と同様の相対回転発生装置を設けて、積極的に回転
させるようにしてもよい。
作用 上記のように構成されたファインブランキング型におい
て、素材を打ち抜くためにポンチとダイとが軸方向に相
対移動させられる際、それらが相対回転発生装置により
相対回転させられる。そのためにポンチとダイとの少な
くとも一方が回転させられることとなるが、その回転に
つれて、素材の中央部と周辺部とのうち回転する部材に
対応する部分も共に回転する。そして、押さえ部材と逆
押さえ部材とのうち素材の回転する部分に接している部
材も第二回転許容装置により回転を許容されて回転し、
結局、ポンチと逆押さえ部材とが素材の中央部を挟み、
ダイと押さえ部材とが素材の周辺部を挟んだ状態で、軸
方向に相対移動しつつ相対回転することとなり、素材中
央部が製品となる場合にはそれの外周面が、素材周辺部
が製品となる場合にはそれの内周面がそれぞれねじれた
形状となる。
押さえ部材と逆押さえ部材との間に相対回転発生装置が
設けられる場合には、素材中央部と周辺部とが特に良好
に相対回転させられることとなり、一層精度の良いはす
歯等が形成される。
考案の効果 本考案のファインブランキング型によれば、ねじれた機
械要素の打抜加工を容易にかつ精度よく行うことができ
る。しかも、駆動装置等を特別に設けることなく、通常
のプレス装置に取り付けて使用することが可能であり、
装置コストを低く抑えることができる。
また、ポンチ,ダイ,押さえ部材および逆押さえ部材の
うち回転するものとそのものの保持部材との間には回転
許容装置が設けられているため、保持部材は回転する必
要がなく、ファインブランキング型のプレス装置への取
付けが容易であることも本考案の効果の一つである。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本考案の一実施例であるファインブランキング
型を示す図であり、左半分が打抜加工開始時、右半分が
完了時の状態を示す図である。図において、ポンチ10は
大径の基端部12側において保持部材(第一保持部材)14
に保持されている。保持部材14は回転許容装置(第一回
転許容装置)16によって基端部12と連結されており、図
示しないプレス装置の第一ラムにより上下動させられ
る。回転許容装置16はフランジ18を有する軸部材20を備
えている。軸部材20は取付部材22とベアリング24,26と
によって基端部12に回転可能に取り付けられるととも
に、保持部材14に螺合により固定されている。したがっ
て、第一ラムにより保持部材14が上下動させられれば、
ポンチ10が上下動させられ、かつ、保持部材14とポンチ
10との相対回転が許容される。一方、ポンチ10の先端部
は小径とされており、先端面が素材28と当接可能な当接
面30とされるとともに、先端部の外周面には、素材28を
打ち抜くべき形状に対応した複数のはす歯32(第2図参
照)を有する雄型面34が形成されている。
ポンチ10の下方には、ダイ38が配設されている。ダイ38
は保持部材(第二保持部材)40を介してベース42に固定
されており、ベース42はプレス装置のボルスタに固定さ
れている。ダイ38は支持面44において素材28を支持す
る。また、ダイ38の中央部にはポンチ10が嵌合可能なダ
イ孔46が形成されており、ダイ孔46の内周面には雄型面
34のはす歯32に対応するはす歯溝47を有する雌型面48が
形成されている。これら雄型面34のはす歯32と雌型面48
のはす歯溝47とは、軸方向に関して同角度ずつねじれて
いる。
また、ダイ38の上方に押さえ部材たる板押さえ50が配設
されている。板押さえ50は、中央部に雄型面34のはす歯
32に対応するはす歯溝51を有する嵌合孔52を備えるとと
もに、下端面が素材28のポンチ側面を押圧する押圧面53
とされている。
板押さえ50は2つの回転許容装置54,55および中継部材5
6を介して保持部材(第三保持部材)57に回転可能に保
持されている。保持部材57はポンチ10を上下動させるた
めの第一ラムとは独立に作動する第二ラムによって上下
動させられる。また、保持部材57は複数のロッド58およ
び円環状の加圧板59を有しており、加圧板59は取付部材
60およびベアリング62,64から成る回転許容装置55を介
して回転板66を回転可能に保持している。回転板66の中
央部には、保持部材14および回転許容装置16が通過可能
な貫通孔68が形成されており、回転板66のダイ側の面か
らは複数の中継ロッド70が下方へ突出させられている。
これら中継ロッド70は、ポンチ10の軸心に対称に設けら
れており、ポンチ10の基端部12を軸方向に貫通する複数
の貫通孔72を通って延びている。中継ロッド70の下端は
円環状の中継板74に固定されており、以上、回転板66,
中継ロッド70および中継板74が加圧板59の加圧力を中継
する中継部材56を構成している。そして、この中継部材
56に板押さえ50が、環状の取付部材75,76およびベアリ
ング77,78から成る回転許容装置54を介して回転可能に
取り付けられている。なお、中継板74および取付部材76
はそれぞれ中央部に貫通孔84,86を備えており、ポンチ1
0の通過を許容するようにされている。
また、ダイ38の支持面44および板押さえ50の押圧面53に
はそれぞれダイ孔46および嵌合孔52の外周において、互
いに向き合う円環状の突起88,89が形成されている。こ
れら突起88,89は素材28の打抜き時に、素材28の外周部
に食い込んで材料の流動を押さえることにより打抜部の
静水圧を上げて素材28の延性を高め、剪断部のクラック
発生を防止するためのものである。
さらに、ダイ38のダイ孔46内には逆押さえ部材たるエジ
ェクタ90が配設されている。エジェクタ90の外周面には
ダイ38のはす歯溝47に対応する、すなわちポンチ10の雄
型面34のはす歯32と同様なはす歯91が形成されるととも
に、上端面が素材28のダイ側面を押圧する押圧面92とさ
れている。また、エジェクタ90の基端部は大径とされて
おり、この基端部において取付部材94,ベアリング96,98
および軸部材100から成る回転許容装置(第二回転許容
装置)101を介して保持部材(第四保持部材)102に回転
可能に取り付けられている。保持部材102はベース42お
よび保持部材40に形成された貫通孔104,106を通って延
びており、図示しないプレス装置のエジェクタシリンダ
により上下動させられるようになっている。
ポンチ10,ダイ38および板押さえ50は、円筒状の案内部
材108の嵌合孔110に嵌合されている。案内部材108は保
持部材40を介してベース42に固定されており、嵌合孔11
0の内周面には、案内部たる複数のはすば歯溝112が形成
されている。また、ポンチ10,ダイ38および板押さえ50
の外周部は、それぞれはす歯溝112に対応するはす歯116
を備えた歯部118,120および122とされており、案内部材
108のはす歯溝112に嵌合されることにより、互いに同心
に位置決めされている。つまり、ポンチ10の歯部118お
よび板押さえ50の歯部122ははす歯溝112に案内される被
案内部として機能し、ポンチ10および板押さえ50がそれ
ぞれ軸方向に移動させられる際、はす歯溝112に案内さ
れて回転させられるようになっているのである。歯部11
8,120および122のはす歯116のリード角は、それらはす
歯溝112に案内されて回転する際、ポンチ10,ダイ38およ
び板押さえ50が雄型面34および雌型面48のねじれの角度
に対応した角度だけ回転する大きさとされている。本実
施例においては、案内部材108および歯部118,120,122が
相対回転発生装置124を構成しているのである。案内部
材108の周壁には、ダイ38の支持面44の高さの位置にお
いて、素材28の供給ならびに打抜き後のブランクと製品
とを取り出すための出し入れ口126,128が設けられてい
る。
以上のように構成されたファインブランキング型におい
て、素材28の打抜き加工を行う場合には、まず、ポンチ
10および板押さえ50を上昇端に移動させておき、ダイ38
の支持面44とエジェクタ90の押圧面92とが同じ高さとな
るように、エジェクタ90を移動させ、出し入れ口126,12
8から適宜の装入排出装置によりそれら支持面44および
押圧面92上に素材28を装入する。このとき、エジェクタ
90のはす歯91がダイ38の雌型面48のはす歯溝47に螺合し
て、エジェクタ90が回転しつつ移動させられるが、この
エジェクタ90の回転は回転許容装置101により許容され
る。
次に、保持部材57を下降させ、回転許容装置55,中継部
材56および回転許容装置54を介して板押さえ50を下降さ
せ、押圧面53とダイ38の支持面44との間で素材28の周辺
部を挟ませる。このとき、板押さえ50が歯部122におい
て案内部材108に案内され、回転しながら下降するが、
この回転は回転許容装置54により許容される。
次に、保持部材14を下降させてポンチ10をダイ38に接近
させ、素材28に当接させると同時に、保持部材102およ
び回転許容装置101を介してエジェクタ90に加圧力を加
え、ポンチ10の当接面32とエジェクタ90の押圧面92とに
素材28の中央部を挟ませる。このとき、ポンチ10が相対
回転発生装置124により回転させられるが、この回転は
回転許容装置16により許容され、ポンチ10の回転に伴う
中継部材56の回転は回転許容装置54,55によって許容さ
れる。ポンチ10とエジェクタ90とで素材28の中央部が挟
まれた後も更に、保持部材14を下降させれば、ポンチ10
が案内部材108に案内されて一定角度ずつ回転しながら
下降し、それに伴って素材28の中央部およびエジェクタ
90もポンチ10と同様に適正な加圧力を発生させつつ回転
しながら下降する。その結果、ポンチ10とダイ38との間
で素材28が剪断され、その中央部が製品としてのはす歯
歯車となる。
本実施例においては、ポンチ10,ダイ38,板押さえ50が共
通の案内部材108に嵌合されているため、ポンチ10とダ
イ38との心ずれが防止され、素材28の打抜精度が高くな
る。また、ポンチ10とダイ38との相対移動が案内部材10
8により精度よく案内されるため、通常のプレス装置を
用いてファインブランキングを行うことができ、設備コ
ストを低く抑えることができる。
さらに、ポンチ10,ダイ38および板押さえ50はすべての
歯部118,120,122において案内部材108に案内されている
ため、これらの軸方向の相対位置がどのように変わろう
とも、ダイ38のはす歯溝47と板押さえ50のはす歯溝51と
が共に同じ仮想はす歯溝の一部を構成し、ポンチ10のは
す歯32が必ずその仮想はす歯溝と嵌合可能な相対位相に
あることが保証される。つまり、ダイ38および板押さえ
50が軸方向にどの位置にあろうとも、ポンチ10が必ずそ
れらと嵌合し得ることが保証されるのである。
なお、第3図に示すように、ポンチ10の歯部118,ダイ38
の歯部120および板押さえ50の歯部122に形成されるはす
歯116の数を、雄型面34のはす歯32の数よりも少なくし
てもよい。
次に、本考案の別の実施例を第4図に示す。なお、前記
実施例と同様の部材には同一の符号を付して、詳細な説
明は省略する。
本実施例において、案内部材130はプレート132を介して
ベース42に固定されており、保持部材134はダイ38のみ
を保持するものとされている。プレート132および保持
部材134にはそれぞれ貫通孔136,138が形成されており、
エジェクタ140の通過が許容されている。エジェクタ140
の基端部には、第5図に示すように、半径方向に延び出
させられた係合突部142が約90度間隔で4箇所に形成さ
れており、各係合突部142の先端面には案内部材130の嵌
合孔144内に形成された案内部たるはす歯溝146に対応す
るはす歯147が形成されている。また、保持部材134の下
部には、軸方向孔138から半径方向に保持部材134を貫通
し、約90度の間隔で円周方向の4箇所に形成された開口
148が形成されており、エジェクタ140の各係合突部142
がそれぞれ開口148を経て案内部材130のはす歯溝146に
係合されている。したがって、素材28の打抜時に、ポン
チ10の下降に伴ってエジェクタ140が下降させられる
際、エジェクタ140が直接案内部材130に案内されて回転
させられる。案内部材130および係合突部142によって、
逆押さえ部材としてのエジェクタ90と押さえ部材として
の板押さえ50との相対回転発生装置149が構成されてい
るのである。
本実施例においては、ポンチ10,ダイ38,板押さえ50と共
にエジェクタ140も案内部材130に案内されるため、逆押
さえ力を大きくした時に生じる回転力増加に対する受圧
面積の拡大が可能となり、逆押さえ力をより大きくでき
る。したがって、ダレの少ない打抜面が得られるととも
に、切断面に静水圧をより大きくかけられるので、小モ
ジュール等の細かい形状でも隅部まで形状崩れの少ない
精度の良い打抜きが可能となる。また、静水圧を上げる
ことにより被加工物の加工可能範囲も拡大し、より難加
工材の加工が可能となる。
第6図ないし第8図にそれぞれ、本考案のさらに別の実
施例を示す。
第6図において、ポンチ150の外周面にはほぼ90度の間
隔で4箇所にねじれた突条152が形成されており、案内
部材154の嵌合孔156内には、各突条152が嵌合可能な案
内部たるねじれ溝158が形成されている。そして、これ
ら各突条152とねじれ溝158との間には、それぞれローラ
部材160が複数個ずつ配設され、ポンチ150と案内部材15
4とが直接接触しないようにされている。これらローラ
部材160はポンチ150の案内部材154内の移動に伴って自
転する。
本実施例においては、ポンチ150がローラ部材160を介し
て案内部材154に案内されるため、ポンチ150がねじれ溝
158に直接接触して溝158内を摺動する場合に比較して摩
擦抵抗が減少し、打抜荷重が減少する。また、摺動時に
発生し易いスティックスリップの発生も防止されるた
め、比較的容量が小さく、剛性の低いプレス装置を使用
することができる。
また、突条152およびねじれ溝158の摩耗が低減し、メン
テナンス性が向上する。特に、ローラ部材160を突条152
やねじれ溝158よりも摩耗し易い材料で製造すれば、ロ
ーラ部材160を交換するのみでファインブランキング型
の精度を長期間維持することができ、コストを低減させ
ることができる。また、突条152やねじれ溝158が摩耗し
た場合に、ローラ部材160の寸法をその摩耗量に合わせ
て変更することにより精度を維持することも可能であ
る。
第7図に示す実施例においては、ポンチ162の外周面お
よび案内部材164の嵌合孔166の内周面にほぼ90度間隔
で、それぞれ断面形状がV字形、例えば直角三角形を成
すねじれ溝168,170が形成され、それらねじれ溝168,170
に跨がってボール174がプリロードを掛けた状態で複数
個嵌合されている。
また、第8図に示す実施例においては、ポンチ180の外
周面にほぼ60度の間隔で6箇所に、断面形状がほぼ台形
を成すねじれた突条182が形成され、案内部材184の嵌合
孔内に各突条182が嵌合可能なねじれ溝188が形成されて
おり、各突条182とねじれ溝188との間に複数のローラ部
材190が嵌合されることにより、ポンチ180と案内部材18
4とが直接接触しないようにされている。
これら第7図および第8図の実施例においても、第6図
の実施例と同様の効果が得られる。なお、これらの実施
例においてはポンチの外周面を例に挙げて代表的に説明
したが、ダイや板押さえ等の外周面も同様に形成されて
おり、案内部材に案内されるようになっている。
その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施
した態様で、本考案を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるファインブランキング
型の正面断面図であり、第2図は第1図のII−II断面図
である。第3図は本考案の別の実施例を示す平面断面図
である。第4図は本考案の別の実施例の正面断面図であ
り、第5図は第4図のV−V断面図である。第6図ない
し第8図はそれぞれ本考案のさらに別の実施例を示す平
面断面図である。 10:ポンチ、14:保持部材 16:回転許容装置、28:素材 34:雄型面、38:ダイ 40:保持部材、48:雌型面 50:板押さえ、57:保持部材 90:エジェクタ、101:回転許容装置 102:保持部材、108:案内部材 112:はす歯溝 118,120,122:歯部 124:相対回転発生装置 130:案内部材、134:保持部材 140:エジェクタ、142:係合突部 149:相対回転発生装置 150:ポンチ、152:突条 154:案内部材、158:ねじれ溝 160:ローラ部材、162:ポンチ 164:案内部材 168,170:ねじれ溝 174:ボール、180:ポンチ 182:突条、184:案内部材 188:ねじれ溝、190:ローラ部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】基端部において第一保持部材に保持され、
    先端部の外周面が素材を打ち抜くべき形状に対応した雄
    型面を成すポンチと、 その雄型面に対応する雌型面を備え、第二保持部材に保
    持されたダイと、 前記ポンチの外周において前記素材のポンチ側面を押圧
    する押圧面を備え、第三保持部材に保持された押さえ部
    材と、 前記ダイの内側において前記素材のダイ側面を押圧する
    押圧面を備え、第四保持部材に保持された逆押さえ部材
    と を備え、前記ポンチと前記逆押さえ部材とが前記素材の
    中央部を両側から挟み、前記ダイと前記押さえ部材とが
    素材の周辺部を両側から挟んだ状態で、ポンチおよび逆
    押さえ部材がダイおよび押さえ部材に対して軸方向に相
    対移動させられることにより、前記中央部を打ち抜くフ
    ァインブランキング型において、 前記雄型面および前記雌型面を軸方向に関して同角度ず
    つねじれたものとし、前記ポンチと前記ダイとの少なく
    とも一方とその一方を保持する前記保持部材との間に、
    その一方とその保持部材との相対回転を許容する第一回
    転許容装置を設けるとともに、前記ポンチと前記ダイと
    の間に、ねじれた案内部とその案内部に案内される被案
    内部とを備え、ポンチとダイとの軸方向の相対移動に伴
    って両者に前記雄型面および雌型面のねじれの角度に対
    応した相対回転を生じさせる相対回転発生装置を設け、
    かつ、前記押さえ部材と前記逆押さえ部材との少なくと
    も一方とその一方を保持する前記保持部材との間に、そ
    れら押さえ部材と逆押さえ部材とが少なくとも前記素材
    の打抜き中は、前記ポンチとダイとの相対回転と同じ相
    対回転を行うことを許容する第二回転許容装置を設けた
    ことを特徴とするファインブランキング型。
JP222890U 1990-01-13 1990-01-13 ファインブランキング型 Expired - Lifetime JPH0750021Y2 (ja)

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