JPH0748475Y2 - 船舶用窒素ガス供給装置 - Google Patents

船舶用窒素ガス供給装置

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JPH0748475Y2
JPH0748475Y2 JP7871589U JP7871589U JPH0748475Y2 JP H0748475 Y2 JPH0748475 Y2 JP H0748475Y2 JP 7871589 U JP7871589 U JP 7871589U JP 7871589 U JP7871589 U JP 7871589U JP H0748475 Y2 JPH0748475 Y2 JP H0748475Y2
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tank
nitrogen gas
nitrogen
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valve
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JP7871589U
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学 仁藤
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興洋海運株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、パームオイルやトルエン等の荷油を運搬する
ケミカルタンカーにおいて、荷油槽の窒素シールに使用
される窒素ガス供給装置に関するものである。
〔従来の技術〕
パームオイル等の油類や、トルエン等の溶剤を船舶で輸
送する場合、これら荷油の酸化や爆発等を防止するため
に、不活性ガスとしての窒素ガスを荷油槽内に充填して
大気圧より若干高く保つ、いわゆる窒素シールが行われ
ている。
このような窒素シールをするために、従来は、船舶内に
高圧に圧縮した窒素ガスのボンベを多数積み込み、これ
らのボンベを配管と弁とによって荷油槽に接続し、荷油
槽内が大気圧より若干高くなるように窒素ガスを供給し
ていた。
また、微小なガス漏れや積み荷の点検等によって荷油槽
内部の圧力が低下した場合には、その都度、弁を手動操
作して前述のボンベから窒素ガスを補充していた。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の従来技術にあっては、ガスボン
ベ1本には、大気圧下の容積に換算して僅か8m3程度の
容量しかなく、これに対して荷油槽の容積が大きいの
で、窒素シールには多数のボンベが必要になり、ボンベ
の収容場所を確保するのが困難であり、また配管や弁も
多数必要としていた。さらに荷油槽内の圧力の管理は
人手に頼っており、手動操作によってガスの補充をしな
ければならず、メンテナンスコストもかかるという問題
もあった。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は上記の事実に鑑みてなされたもので、少容積で
大量の窒素ガスを収容でき、かつ管理の容易な船舶用窒
素ガス供給装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本考案は、液体窒素を貯蔵
するタンク2と、海水等の液体との熱交換で液体窒素を
気化させるとともに常温近くまで温める蒸発器3と、前
記タンクの下部と蒸発器とを弁6を介して接続する液体
窒素用管路4と、蒸発器から船舶内の荷油槽1へ接続さ
れる窒素ガス供給管路5と、上記窒素ガス供給管路に設
けられ、窒素ガスを大気圧より若干高めまで減圧する減
圧弁7と、前記タンクの上部と前記液体窒素用管路の中
間部との間を、安全弁9を介して接続する補助管路4aと
からなる構成を採用している。
〔作用〕
荷油槽1に大量の窒素ガスを供給する場合は、弁6を開
いて液体窒素を蒸発器3に送り、蒸発器で海水等と熱交
換させて気化させると同時に常温近くまで温める。こう
して発生した窒素ガスを、減圧弁7を介して大気圧より
若干高めの圧力で荷油槽1に供給し、窒素シールをす
る。
一方、航海中などの通常状態では、液体窒素はタンク2
内で少量づつ自然に蒸発し、その蒸発熱によって液体窒
素の液温を保ち、液体の状態を保持している。こうして
タンク内で発生したガスを、減圧弁を介して荷油槽内に
窒素シールの補充用として供給する。これによって、液
体窒素を無駄なく使用できると共に、荷油槽はガス漏れ
等による減圧分についての補充を受けることができる。
〔実施例〕
以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明する。図に
示すように、本考案は荷油槽1に、タンク2からの液体
窒素を蒸発器3で気化して供給するものである。
荷油槽1は、船舶内に複数が気密構造で形成され、それ
ぞれの荷油槽1内にはパームオイルやトルエン等の荷油
が収容されている。これらに窒素ガスを供給する液体窒
素貯蔵用のタンク2は、−196℃の液体窒素を収容する
ために、魔法ビンのような二重構造となっている。こう
してタンク2で窒素ガスを液体の状態で保有するので、
例えば、タンク容量が4.48m3の場合、大気圧下に換算し
て3365m3の窒素ガスを収容でき、圧縮ガスの状態に比
べ、格段に大量の窒素ガスを保有することができる。こ
の液体窒素を気化する蒸発器3は、内部に熱交換用のパ
イプ3aがコイル状に配置され、下方に熱交換用の液体と
しての海水が注入される入口3b、及び上方に出口3cが形
成されている。このパイプ3aはステインレス等の海水に
浸食されにくい材質のものが使用され、また、膨脹弁と
しての役割を担うものである。なお、熱交換用の液体と
しては、海水に限らず、水等の他の液体でもよい。
前述のタンク2の下部と蒸発器3の間は液体窒素用管路
4で接続され、蒸発器3と荷油槽1の間は窒素ガス供給
管路5で接続されている。また液体窒素用管路4には手
動で開閉される弁6が設けられている。
一方、蒸発器3と荷油槽1とを接続する窒素ガス供給管
路5の中間には、バイパス管路5a,5aがあり、それぞれ
に減圧弁7(共に6kg/cm2を0.1kg/cm2に減圧する。)が
取付けられている。減圧弁7をこのように並列に設けた
のは、一方が故障した場合に備えたためである。またバ
イパス管路5aと蒸発器3との間にも安全弁8が取付けら
れている。
タンク2の上部には、液体窒素用管路4の中間に接続さ
れ、蒸発器3を経て減圧弁7に連通する補助管路4aが設
けられ、この管路にはタンク2側に安全弁9(7kg/cm2
で開弁する。)が、また蒸発器3側にブリーザー弁10
(6kg/cm2で開弁する。)が接続されている。
荷油槽1の図の右上側には、ケミカルタンカーに必設と
されるエアーベントタワー11があり、この下方に油槽内
の圧力を示す圧力計12が取付けられ、上方に高速排気弁
13と負圧弁14が設けられている。
次に、窒素シールされていない荷油槽1内に大量の窒素
ガスを供給して、最初に窒素シールをする場合について
説明する。
先ず、タンク2の下方の弁6を開けると、液体窒素がタ
ンク2から液体窒素用管路4を経て蒸発器3に入り、こ
こで気化される。しかし、気化された直後の状態では窒
素ガスの温度は非常に低く、このまま荷油槽1内に供給
すると荷油が固化する等の悪影響を生じる。そこで蒸発
器3では、気化させると同時に海水によって常温近くま
で温めている。このようにして常温近くなった窒素ガス
は、6kg/cm2まで蓄圧された後、減圧弁7で大気圧より
若干高めの0.1kg/cm2程度に減圧されて、荷油槽1内に
供給される。荷油槽1内が0.1kg/cm2の窒素ガスで満た
されると、減圧弁7は閉弁するので、弁6を閉止して窒
素ガスの供給が終了する。
次に、航海中等の通常状態について説明する。
タンク2内の液体窒素は航海中に外部から温められるの
で、液体窒素の一部が自然蒸発をしてその気化熱によっ
て−196℃を保持しようとしている。この際、蒸発した
窒素ガスがタンク2内に溜まり、タンク2の圧力が上昇
する。そしてタンク2内の圧力が6.0kg/cm2に達すると
ブリーザ弁10を開弁して窒素ガスは減圧弁7まで達す
る。この場合、窒素はガスの状態でタンク2から出てく
るので、蒸発器3に海水がなくても、途中の管路等で自
然に常温近くまで温められている。
一方、荷油槽1は、気密構造になっているが、微小なガ
ス漏れや積み荷の点検等によって圧力が低下している場
合もある。
そこで、減圧弁7は、荷油槽1内が0.1kg/cm2以下であ
れば開弁して窒素ガスを荷油槽1内に送り込んでガスの
補充をする。しかし、荷油槽1内が既に0.1kg/cm2に達
していれば、窒素ガスの補充は不用なので減圧弁7は閉
弁する。この場合は、窒素ガスはタンク2内でさらに蓄
圧され、タンク2内の圧力が7kg/cm2に達すると、安全
弁9が開弁して大気に放出される。このような構成とす
ることによって、液体窒素から自然に蒸発していく窒素
ガスを窒素シールの補充用として無駄なく使用できる。
また以上の作用は自動的に行われるので、管理が容易で
ある。
次に、ケミカルタンカーが目的港に着いて荷油を揚げる
場合について説明する。本考案によれば、荷役の間も窒
素シールの状態を維持したままで行うことができる。
荷役が開始されると同時にタンク2の弁6を開け、液体
窒素を蒸発器3に送り込む。このとき弁6の開度を調節
することにより、液体窒素の流量を制御することができ
る。蒸発器3は内部に海水を循環させて液体窒素との間
で熱交換し、窒素を気化すると同時に常温近くまで温
め、大量の窒素ガスを荷油槽1内に送り込むことができ
る。荷油が減少して荷油槽内の圧力が低下するのに応じ
て窒素ガスが供給され、揚げ荷役中から荷役の終了ま
で、荷油槽1内の圧力を常に0.1kg/cm2に保つことがで
き、その間の外気の流入は一切無い。従って、次の航海
に同一品目の荷油をタンククリーニングせずに積載する
ことができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、以下の効果を奏す
る。
液体窒素を利用するので、窒素ガスのボンベに比し
て小さなスペースに大量の窒素を収容できる。そのた
め、設備全体を小型にできる。
液体窒素から自然に蒸発する窒素ガスをも窒素シー
ルの補充用に利用でき、無駄がない。また、この補充は
人手を要さず、自動的に行うことができ、窒素シールが
確実になる。
海水等との熱交換を利用して常温近くの窒素ガスを
大量に得ることができるので、ランニングコストも安価
になる。また、荷油の荷揚げの際にも、荷油槽内を常に
大気圧より若干高めに保つことができるので、タンクク
リーニングの周期を延長することも可能となり、経費節
約も図れる。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の船舶用窒素ガス供給装置の構成図である。 1…荷油槽、2…タンク、3…蒸発器、4…液体窒素用
管路、4a…補助管路、5…窒素ガス供給管路、6…弁、
7…減圧弁、9…安全弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体窒素を貯蔵するタンク2と、海水等の
    液体との熱交換で液体窒素を気化させるとともに常温近
    くまで温める蒸発器3と、前記タンクの下部と蒸発器と
    を弁6を介して接続する液体窒素用管路4と、蒸発器か
    ら船舶内の荷油槽1へ接続される窒素ガス供給管路5
    と、上記窒素ガス供給管路に設けられ、窒素ガスを大気
    圧より若干高めまで減圧する減圧弁7と、前記タンクの
    上部と前記液体窒素用管路の中間部との間を、安全弁9
    を介して接続する補助管路4aとからなることを特徴とす
    る船舶用窒素ガス供給装置。
JP7871589U 1989-07-05 1989-07-05 船舶用窒素ガス供給装置 Expired - Lifetime JPH0748475Y2 (ja)

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JPH0317993U JPH0317993U (ja) 1991-02-21
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FR2969061B1 (fr) * 2010-12-16 2013-01-04 Air Liquide Methode de gestion de l'alimentation en liquide cryogenique d'un camion de transport de produits thermosensibles fonctionnant en injection indirecte

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