JPH074836U - 原動機のミスト冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温圧縮空気を所定の温度に低下させること
や原動機の燃焼室で完全燃焼させて原動機の性能を向上
させること、完全燃焼により発生する排気ガスを少なく
して低公害にすることである。 【構成】 原動機に設けた過給機の出口側又は過給機の
出口側に接続したパイプに、冷却液噴霧器を、設けたこ
とを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は過給機からの高温圧縮空気を水で冷却する原動機のミスト冷却装置 に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の原動機は、空気密度を増加させた圧縮空気を原動機の燃焼室に送るため に原動機に過給機を設けたものがある（実公平４ー３５５４１号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の過給機を設けた原動機では、過給機で空気を圧縮して空気密度を増 加させたることにより高温化した高温圧縮空気を原動機の燃焼室に送ると、過給 機からの圧縮空気の温度が高すぎて低温時より空気（酸素）が稀薄であるために 燃焼室で完全燃焼されないとともに有害ガスを発生するという問題点があったし 、エンジン性能が低下するという問題点があった。

【０００４】 この考案は従来の過給機を設けた原動機が有するこれらの問題点を解消し、高 温圧縮空気を所定の温度に低下させることや原動機の燃焼室で完全燃焼させて原 動機の性能を向上させること、そして完全燃焼により発生する排気ガスを少なく して低公害にすることなどを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の原動機のミスト冷却装置は過給機の出口側又は過給機の出口側に接 続したパイプに冷却液噴霧器を設けたものである。

【０００６】

【作用】

この原動機のミスト冷却装置の過給機で空気を圧縮して空気密度を増加させた 高温圧縮空気は過給機の出口側又は過給機の出口側に接続したパイプに設けた冷 却液噴霧器から霧状に噴霧された水により強制的に冷却されるとともに噴霧され た水が気化されるので空気密度が大きくなるために原動機の燃焼室に酸素を含有 する圧縮空気が充分に供給される。 所定の温度に冷却されたことにより密度が大きい圧縮空気は原動機の燃焼室に 送られてガソリンなどの燃料とともに効率良く完全燃焼されることにより有毒ガ ス（ＣＯ、ＨＣ、ＮＯＸなど）が減少されるし、かつ原動機出力が向上される。 そして過給機と原動機の燃焼室との間に温度センサーと冷却液噴霧制御装置を 設けておくことにより、冷却液噴霧量などを調整して高温圧縮空気は常に最適温 度まで冷却される。

【０００７】

【実施例】

次にこの考案の原動機のミスト冷却装置を１実施例について図面とともに説明 する。 図１に図示したように、過給機１の出口側に冷却液噴霧器２を設け、この過給 機１はパイプ３により空気分配器４を介して原動機の燃焼室５に接続されている 。 冷却液噴霧器２にはタンク６とポンプ７とがパイプ８により接続されている。 過給機１からのパイプ３に温度センサー９を設け、この温度センサー９と前記 冷却液噴霧器２との間に冷却液噴霧制御装置１０を設けた原動機のミスト冷却装 置１１である。

【０００８】 この実施例の原動機のミスト冷却装置１１を使用する際は、過給機１で空気が 圧縮されて高温化した高温圧縮空気は過給機１の出口側に設けた冷却液噴霧器２ で冷却液、例えば冷却水が霧状に噴霧されて冷却される。 冷却液噴霧器２にはタンク６に収容した水がポンプ７とパイプ８とで供給され る。 冷却された圧縮空気はパイプ３により空気分配器４に流入させ、更に原動機の 燃焼室５に流入させて通常どうりにガソリンなどとともに燃焼する。 冷却された圧縮空気がパイプ３を通過する際にパイプ３の中間部に設けた温度 センサー９により圧縮空気の温度を測定し、測定した温度により冷却液噴霧制御 装置１０で冷却液噴霧器２の冷却液噴霧量などを制御することにより圧縮空気は 所定の最適温度に冷却される。 実施例では冷却液噴霧器２を過給機１の出口側に設けたものについて説明した が、図２に図示したように、冷却液噴霧器２２を過給機２１の出口側に接続した パイプ２３に設けた原動機のミスト冷却装置３１でもよい。

【０００９】

【考案の効果】

この考案の原動機のミスト冷却装置は、高温圧縮空気を冷却液噴霧器からの冷 却液噴霧により冷却して所定の温度に低下することができるし、空気密度を増加 させたことと温度に低下させた圧縮空気を原動機の燃焼室に流入することにより 原動機の燃焼室でほぼ完全燃焼させて原動機の性能を向上することができる。 そして原動機の燃焼室でほぼ完全燃焼させることにより発生する排気ガスや有 毒ガスを減少することができるとともに排気ガス公害を軽減することができる。 請求項３の原動機のミスト冷却装置においては、温度センサーと冷却液噴霧制 御装置とにより冷却液噴霧器からの冷却液噴霧量などを調整して高温圧縮空気を 常に最適温度に冷却することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の原動機のミスト冷却装置の系統図であ
る。

【図２】本考案の別の原動機のミスト冷却装置の系統図
である。

【符号の説明】

１ 過給機 ２ 冷却液噴霧器 ３ パイプ ４ 空気分配器 ５ 燃焼室 ６ タンク ７ ポンプ ８ パイプ ９ 温度センサー １０ 冷却液噴霧制御装置 １１ 原動機のミスト冷却装置 ２１ 過給機 ２２ 冷却液噴霧器 ２３ パイプ ３１ 原動機のミスト冷却装置

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 過給機を設けた原動機において、該過給
   機の出口側に冷却液噴霧器を設けたことを特徴とする原
   動機のミスト冷却装置。
2. 【請求項２】 過給機の出口側に接続したパイプに冷却
   液噴霧器を設けたことを特徴とする原動機のミスト冷却
   装置。
3. 【請求項３】 過給機と原動機の燃焼室との間に温度セ
   ンサーを設けるとともに冷却液噴霧制御装置を設けたこ
   とを特徴とする請求項１又は請求項２の原動機のミスト
   冷却装置。