JPH0748179A - 不定形耐火物 - Google Patents

不定形耐火物

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JPH0748179A
JPH0748179A JP5214950A JP21495093A JPH0748179A JP H0748179 A JPH0748179 A JP H0748179A JP 5214950 A JP5214950 A JP 5214950A JP 21495093 A JP21495093 A JP 21495093A JP H0748179 A JPH0748179 A JP H0748179A
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fiber
polyvinyl alcohol
refractory
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Kenji Ichikawa
健治 市川
Ryosuke Nakamura
良介 中村
Shoichi Tanigawa
正一 谷川
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Shinagawa Refractories Co Ltd
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Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャスタブル耐火物の添加水分の増大、耐食
性及び強度の低下をもたらすことなく、耐爆裂性を向上
させ得る不定形耐火物を提供すること。 【構成】 (1)オキシアルキレン基含有ポリビニルアル
コ−ル系樹脂から製造される温水可溶性繊維を0.01〜1.
0重量%添加してなる不定形耐火物。 (2)上記樹脂とデンプンとの組成物から製造される温水
可溶性繊維を0.005〜0.4重量%添加してなる不定形耐火
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属と接触する各
種炉や高温雰囲気下で使用される炉などの裏張り用、内
張り用として好適な不定形耐火物に関する。特に本発明
は、不定形耐火物の持つ本来の品質特性を低下させるこ
となく、加熱乾燥時の耐爆裂性を向上させ、且つ高温で
の焼結による収縮を抑制して耐スポ−リング性を向上し
た、水を用いて施工される不定形耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】不定形耐火物は、一般に水を用いて流し
込み、吹付け、スタンプ等の方法により施工される。従
って、この施工体中には水が残存しているので、高温で
使用する前にこの水分を乾燥除去する必要がある。
【0003】水は大気圧下では100℃の沸点を持つた
め、耐火物施工体をこの温度以上で加熱乾燥すると、含
有水分が急激に沸騰し多量の水蒸気が発生する。この時
の蒸気圧により耐火物施工体の組織を破壊し、爆裂現象
を生じることがある。
【0004】近年、不定形耐火物に超微粉及び分散剤を
添加することにより、強度と耐食性を向上させたものが
多く使用されるようになった。しかしながら、この種の
高密度化を図った不定形耐火物では、組織が緻密である
ため、急激な加熱乾燥を行うと、亀裂を発生したり、爆
裂現象を生じやすい欠点を有している。
【0005】この欠点を解決する手段として、従来から
様々な方法が提案されている。例えば、金属アルミニウ
ム等の金属粉を添加し、施工に用いる水との水和反応で
水素ガスを発生させることにより、施工体組織中に水分
の蒸発経路となる通気孔を形成させる方法が提案されて
いる。
【0006】また、特開昭61−10079号公報には、ビニ
ロン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の合成繊維を配合することが、特開平4−428
67号公報には、ポリビニルアルコ−ル繊維を配合するこ
とが、それぞれ開示されており、施工体の加熱乾燥時に
このような繊維を溶融、分解或いは熱水に溶解させるこ
とにより、施工体組織中に通気孔を形成させる方法が提
案されており、その他、麻、綿、パルプ等の天然の有機
繊維を添加することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
アルミニウム等の金属粉を添加し、水素ガスを発生させ
て通気孔を形成する方法では、この水素ガスの発生に伴
い施工体組織の一部が破壊されたり、また、発生した水
素ガスが引火し、爆発が生じる危険性を有するという欠
点を有している。
【0008】また、前記の合成繊維や天然繊維を添加す
る方法では、いずれの場合も施工に必要な添加水分量の
大幅な増加をもたらし、不定形耐火物施工体の強度及び
耐食性を低下させるという欠点を有している。その上、
前記特開昭61−10079号公報に記載の合成繊維は、100℃
を越えた温度で加熱しないと溶融や分解が始まらないの
で、耐爆裂性の向上効果はあまり期待できるものではな
い。
【0009】また、前記特開平4−42867号公報に記載の
ポリビニルアルコ−ル繊維は、温水に可溶の繊維であ
り、50℃程度の溶解温度を持つ繊維もあるが、溶解速度
が小さいため、施工体の爆裂を防止し得る効果的な通気
孔の形成には不十分なものであった。
【0010】本発明は、従来の上記欠点、問題点を解決
することを技術的課題として成されたものであって、そ
の目的は、キャスタブル耐火物の添加水分の増大、耐食
性及び強度の低下をもたらすことなく、耐爆裂性を向上
させ得る不定形耐火物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、(1) オキシアルキレン基含有ポリビニルア
ルコ−ル系樹脂から製造される温水可溶性繊維を添加す
ること(添加量:0.01〜1.0重量%)、又は、(2) 該樹脂
とデンプンとの組成物から製造される温水可溶性繊維を
添加すること(添加量:0.005〜0.4重量%)、を特徴とし
(本発明の第1の特徴点)、また、上記(1)又は(2)の温水
可溶性繊維と共に粒径5μm以下の超微粉及び分散剤を
添加することを特徴とする(本発明の第2の特徴点)。
【0012】本発明で添加する前記(1)、(2)の温水可溶
性繊維は、従来の前記した合成繊維や天然繊維と異なる
特性を有している。即ち、この温水可溶性繊維は、親水
性を有するため、水に分散しやすく、その上、温水に対
する溶解速度が非常に大きいので、加熱乾燥中の水の温
度上昇と共に容易に溶解するという性質を有しているも
のであり、この両性質を利用して前記従来の欠点、問題
点を解決したものである。
【0013】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて、前記(1)、(2)の温水可溶性繊維を製造するための
オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂と
しては、例えばオキシアルキレン基含有エチレン性不飽
和モノマ−とビニルエステルとを、必要に応じて他の共
重合可能なモノマ−と共に重合し、ケン化することによ
り得られる。
【0014】オキシアルキレン基含有エチレン性不飽和
モノマ−としては、 ・ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレ−ト、 ・ポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、 ・ポリオキシアルキレン[1-(メタ)アクリルアミド-1,1
-ジメチルプロピル]エステル、 ・ポリオキシアルキレン(メタ)アリルエ−テル、 ・ポリオキシアルキレンビニルエ−テル、 などが挙げられ、「オキシアルキレン」とは、オキシエ
チレン、オキシプロピレンなどである。
【0015】また、他の共重合可能なモノマ−として
は、例えば ・α-オレフィン(エチレン、プロピレン、長鎖α-オレ
フィン等)、 ・エチレン性不飽和カルボン酸系モノマ−(アクリレ−
ト、メタクリレ−ト、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、塩化ビニル、ビニルエ−テル等)、 が挙げられる。
【0016】本発明において、前記(1)、(2)の温水可溶
性繊維を製造するための最も好ましいオキシアルキレン
基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂としては、オキシア
ルキレンアリルエ−テルタイプのビニルアルコ−ル系重
合体であり、具体的には次の式で表わされる市販の重合
体が好ましい。
【0017】
【化1】
【0018】ここで前記(2)の温水可溶性繊維を製造す
るためのオキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル
系樹脂と組合わせられる“デンプン”について説明す
る。本発明で使用できるデンプンとしては、生デンプン
(トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、小麦デンプ
ン等)の他、 ・物理変成デンプン、 ・化学分解変成デンプン、 ・酵素変成デンプン、 ・エステル化デンプン(酢酸エステル化デンプン、硝酸
エステル化デンプン、リン酸エステル化デンプン等)、 ・エ−テル化デンプン(アリルエ−テル化デンプン、メ
チルエ−テル化デンプン、カルボキシメチルエ−テル化
デンプン、ヒドロキシエチルエ−テル化デンプン等)、 ・カチオン化デンプン(デンプンと2-ジエチルアミノエ
チルクロライドの反応物等)、 等の化学変成デンプン誘導体を用いることができ、ま
た、必要に応じアルギン酸ソ−ダ、キトサン、ニトロセ
ルロ−ス等の高分子化合物も併用できる。
【0019】オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ
−ル系樹脂とデンプンとの混合割合は、重量比で90:10
〜20:80の範囲、好ましくは80:20〜50:50である。デ
ンプンの割合が多すぎる場合、繊維の強度が低くなり、
耐火材料と混合、混練している間に該繊維が耐火材料粒
子との摩擦によって切断されてしまい、繊維の形状を保
持して通気孔を形成することが困難になる。一方、デン
プンの割合が少ない場合、後に詳記する“デンプン”に
基づく改善効果が生じ難い。
【0020】本発明の第1の特徴は、前記した(1)オキ
シアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は
(2)該樹脂と前記デンプンとの組成物を用い、これを通
常の押し出し成形法等の溶融成形手段により繊維(温水
可溶性繊維)を作製し、該繊維を配合する点にある。
【0021】オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ
−ル系樹脂及び該樹脂とデンプンとの組成物から製造さ
れた温水可溶性繊維は、親水性を有し、水に対する繊維
自体の分散性が良好であるため、不定形耐火物を施工す
るために必要な添加水分を大幅に増加させる必要がな
い。このため、本発明では、本来の不定形耐火物の持つ
充填性や強度特性を劣化させることが少なく、安定した
品質の施工体を得ることができる。
【0022】また、不定形耐火物は、施工後養生を行
い、硬化してから加熱乾燥するが、この加熱乾燥時に、
施工に用いた水の温度上昇と共に前記(1)、(2)の温水可
溶性繊維が水に容易に溶解する。この時、不定形耐火物
は既に硬化しているので、該繊維の存在していた体積分
により孔を形成し、この孔が水分の蒸発経路となる通気
孔となり、これにより施工体の加熱乾燥時に発生する爆
裂を防止するものである。
【0023】オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ
−ル系樹脂から製造される温水可溶性繊維は、例えば95
℃の水中に該繊維を入れて攪拌した後の未溶解残分は5
%程度である。また、該樹脂とデンプンとの組成から製
造される温水可溶性繊維は、同じく95℃の水中に該繊維
を入れて1分間攪拌した後の未溶解分は0である。これに
対して、従来のポリビニルアルコ−ル繊維は、およそ30
〜50%が未溶解で残存する。
【0024】このようにオキシアルキレン基含有ポリビ
ニルアルコ−ル系樹脂及び該樹脂とデンプンとの組成物
から製造される温水可溶性繊維は、従来のポリビニルア
ルコ−ル繊維と比較して、温水に対する溶解速度が非常
に大きいので、このような温水可溶性繊維を配合するこ
とにより、施工体内に確実に通気孔が形成される。そし
て、不定形耐火物施工体が100℃以上に加熱される時点
では、既に十分な通気孔を形成しているので、水蒸気発
生による施工体の内部蒸気圧の上昇が少なく、爆裂現象
を大幅に抑制することができる利点を有する。
【0025】さらに、本発明で用いるオキシアルキレン
基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプ
ンとの組成物から製造された繊維は、溶解速度が大きい
ので施工体が乾燥される前に殆ど完全に水中に溶解し、
耐火物マトリックス中に拡散することができる。
【0026】このようにマトリックス中に拡散したオキ
シアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は該
樹脂とデンプンとの組成物から製造された繊維は、加熱
に伴い分解していくが、一部は微細なカ−ボンとして残
留し、高温で超微粉が焼結反応を生じるとき、過焼結に
よる収縮を防止する効果があり、耐火物施工体の耐スポ
−リング性を大幅に向上させることができる利点を有す
る。
【0027】本発明において、オキシアルキレン基含有
ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプンとの
組成物から製造される繊維は、直径が0.1μm以上のも
のが好ましい。繊維の直径が0.1μm未満では、形成さ
れる通気孔の断面積が小さいため、加熱により発生する
水蒸気を十分に逃すことができず、爆裂防止効果が小さ
いので好ましくない。
【0028】繊維の直径としてかなり大きいもの、例え
ば500μm程度のものが含まれても大きな問題ではない
が、通常超微粉により形成される施工体のマトリックス
部において、有効な通気孔を与えるという目的において
は、300μm以下の直径のものが好ましい。300μmを超
えた直径の繊維だけを使用すると、不定形耐火物が使用
される状況下で、スラグや溶融金属などが浸透し易くな
り、耐食性を低下させることがあるので好ましくない。
【0029】また、オキシアルキレン基含有ポリビニル
アルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプンとの組成物から
製造される繊維は、その長さが1mm以上、20mm以下
のものが好ましい。長さが1mm未満の繊維では、個々
の繊維により形成される通気孔が連続しにくいため、爆
裂防止効果に乏しい。一方、長さが20mmを超えると不
定形耐火物の流動性等の施工性を低下させることが多い
ので、いずれも好ましくない。
【0030】本発明において、オキシアルキレン基含有
ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプンとの
組成物から製造される繊維は、水への溶解温度が45℃以
上で100℃未満であるものが望ましい。夏場の高温時に
混練中の機械的摩擦によって混練物の温度が40℃付近に
なることがあるので、繊維の水への溶解温度が45℃未満
では、混練中に繊維が溶解してしまい、施工後の加熱乾
燥時に形成されるべき通気孔を形成することができない
場合があり、好ましくない。また、加熱乾燥時に施工体
温度が100℃以上になると、不定形耐火物施工体内部の
蒸気圧が上昇し始めるので、爆裂防止効果の点では、10
0℃未満で溶解して通気孔を形成する繊維でなければな
らない。
【0031】本発明において、前記(1)のオキシアルキ
レン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂から製造される
繊維を使用する場合、その添加量は、耐火材料と結合剤
との合量100重量%に対し、0.01〜1.0重量%が望まし
い。0.01重量%未満では、繊維により形成される通気孔
の絶対量が不足し、爆裂防止効果が小さい。一方、1.0
重量%を超えると、繊維の体積絶対量に比例する気孔体
積が増加し過ぎるので、不定形耐火物使用時のスラグや
溶融金属に対する耐食性の低下をもたらす。
【0032】一方、本発明において、前記(2)のオキシ
アルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂とデンプ
ンとの組成物から製造される繊維を使用する場合、その
添加量は、前記(1)の繊維の添加量と異なり、耐火材料
と結合剤との合量100重量%に対し、0.005〜0.4重量%
が望ましい。この繊維は、従来のポリビニルアルコ−ル
繊維等とは異なり、また、本発明における前記(1)の繊
維と比較して温水への溶解性がより一層改善され、その
溶解性が非常に良好となるので、比較的その添加量が少
なくても耐爆裂性改善の効果が大きい。しかし、0.005
重量%未満では繊維により形成される通気孔の絶対量が
不足し、爆裂防止効果が不十分であり、また、加熱時の
過焼結抑制に伴う収縮抑制効果も少ないので好ましくな
い。
【0033】爆裂防止のための繊維の添加量は、一般に
最大1%程度であることが多く、本発明の前記(1)の繊
維の場合もその最大添加量を1.0重量%としているが、
この理由は、前記したとおり、1重量%を超えると、繊
維の体積絶対量に比例する気孔体積が増加し過ぎるの
で、不定形耐火物使用時のスラグや溶融金属に対する耐
食性の低下をもたらすからである。これに対して、本発
明の不定形耐火物に用いる前記(2)の繊維の場合、従来
の繊維や前記(1)の繊維より少ない添加量で良く、その
添加量が0.4重量%で十分な爆裂防止効果が生じ、ま
た、焼結収縮の抑制効果も有する。これは、前記(1)の
繊維をさらに改善した前記(2)の繊維における“デンプ
ン”に基づく改善効果である。
【0034】本発明において、耐火材料としては、電融
アルミナ、焼結アルミナ、合成ムライト、ボ−キサイ
ト、シリマナイト、アンダリュサイト、ばん土頁岩、珪
石、珪砂、ろう石、シャモット、電融スピネル、焼結ス
ピネル、クロム鉱、電融マグネシア、焼結マグネシア、
マグクロクリンカ−、ジルコン、ジルコニア、炭化珪
素、黒鉛、炭素など一般に耐火物原料として使用される
ものを使用することができる。上記耐火材料の種類と乾
燥爆裂との間に相関がないので、本発明では、この耐火
材料について、特に限定されるものではない。
【0035】本発明の第1の特徴は、以上詳記したとお
り、(1)オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル
系樹脂から製造される温水可溶性繊維又は(2)該樹脂と
デンプンとの組成物から製造される温水可溶性繊維を添
加し、不定形耐火物の品質特性をほとんど低下させるこ
となく、加熱乾燥時の耐爆裂性を向上させることにある
が、この特徴は、特に耐火材料中に5μm以下の超微粉
を3〜20重量%含有し、且つ適当な分散剤を0.01〜1.0%
添加した不定形耐火物において顕著な効果をもたらす。
従って、本発明の第2の特徴は、上記(1)又は(2)の温水
可溶性繊維と共に粒径5μm以下の超微粉(配合量:3〜2
0重量%)及び分散剤(添加量:0.01〜1.0重量%)を添加
することにある。
【0036】即ち、不定形耐火物の施工時に水と混練す
ると、先ず添加した分散剤が水に溶解し、耐火材料中に
含まれる5μm以下の超微粉が混練物中で分散された状
態となる。この時、オキシアルキレン基含有ポリビニル
アルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプンとの組成物から
製造される繊維は、親水性を有するので、繊維自体も水
に分散しやすく、分散された状態の超微粉の粒子間に入
り込み、あたかも耐火材料の一部の如く振る舞い、その
まま成形、施工される。
【0037】結合剤もしくは凝集剤の働きにより不定形
耐火物は硬化するが、同時に分散状態の5μm以下の超
微粉は凝集し、緻密なマトリックス組織を形成するの
で、耐火物としては低気孔率で耐食性に優れたものとな
る。ところで、この緻密なマトリックス組織は、緻密で
あるが故に通気性が非常に小さく、このため加熱乾燥時
に爆裂を生じやすい。
【0038】しかしながら、本発明では、5μm以下の
超微粉で形成される緻密なマトリックス組織中に、オキ
シアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂又は該
樹脂とデンプンとの組成物から製造された繊維が均一に
包含された状態となるので、前記したように、加熱乾燥
時の水の温度上昇と共に該繊維が水に溶解し、有効に通
気孔を形成することができるため、不定形耐火物の爆裂
を大幅に抑制することができる。
【0039】5μm以下の超微粉としては、仮焼アルミ
ナ等のアルミナ、シリカフラワ−等のシリカ、粘土、ジ
ルコン、ジルコニア、炭化珪素、チタニア、酸化クロム
などのうち1種又は2種以上が使用できる。耐火材料中の
5μm以下の超微粉は、その量が3重量%未満では、マト
リックス組織の緻密化にあまり効果がなく、一方、20重
量%を超えると、加水混練時の抵抗が大きくなり、混練
中の材料の摩擦発熱も大きく、かつ不定形耐火物の施工
も困難になるので好ましくない。
【0040】なお、本発明において、超微粉の粒子サイ
ズを5μm以下とした理由は、10μm程度の粒子の場合
には必ずしも緻密なマトリックス組織が形成されるもの
ではなく、また、耐火物の耐食性の向上効果も大きくは
ないが、5μm以下の粒子からなる超微粉を用いること
により、緻密な組織が得られ、しかも耐食性の向上が大
きいからである。
【0041】分散剤としては、ピロリン酸ソ−ダ、トリ
ポリリン酸ソ−ダ、テトラポリリン酸ソ−ダ、ヘキサメ
タリン酸ソ−ダ等の各種リン酸塩及びリン酸ガラスや芳
香族スルホン酸系、カルボン酸系、ポリオ−ル系、エ−
テル系等の界面活性剤などのうち1種又は2種以上が使用
できる。添加量は、外掛で0.01〜1.0重量%が望まし
い。0.01重量%未満では超微粉の分散効果が不十分であ
り、1.0重量%を超えた場合には添加量に見合った効果
が得られず、経済性の点で不利である。
【0042】本発明の不定形耐火物に用いられる結合剤
としては、アルミナセメント、リン酸塩、珪酸塩、塩化
物、硫化物、シリカゾル、アルミナゾル、ρ−アルミナ
などの無機結合剤や各種樹脂、有機糊剤等の有機結合剤
が使用できる。このうち例えばアルミナセメントの場
合、分散している超微粉を凝集させる凝集剤としての働
きもある。アルミナセメントの場合、添加量は1〜15重
量%が望ましい。1重量%未満では十分な結合強度が得
られず、一方、15重量%を超えると耐食性の低下が大き
くなるので好ましくない。
【0043】なお、本発明の不定形耐火物には、硬化時
間を調整するため、消石灰等のカルシウム化合物、珪酸
ソ−ダ等の珪酸アルカリ塩、炭酸リチウムや炭酸ソ−ダ
等の炭酸塩、クエン酸や酒石酸等のカルボン酸、硼砂、
硼酸アルカリ塩などの硬化調整剤を少量添加することが
できる。また、本発明の不定形耐火物は、流し込み施
工、吹付け施工、スタンプ施工、圧入施工、パッチング
施工、振動施工等の各種施工方法に適した性状に調整し
て使用することができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例(1〜18)を比較例(1〜
9)と共に挙げ、本発明をより具体的に説明する。
【0045】(実施例1〜9)本実施例1〜9は、オキシア
ルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂から製造さ
れた温水可溶性繊維を使用した例であり、具体的には、
次の式で表わされる市販のオキシエチレンアリルエーテ
ルタイプのビニルアルコール系重合体から製造した繊維
を用いた。
【0046】
【化2】
【0047】不定形耐火物として、表1に示す配合割合
のアルミナ質キャスタブル耐火物を作製した。得られた
キャスタブル耐火物について、その耐爆裂性、耐食性、
強度を試験し、その結果を表1に併記した。
【0048】表1における耐爆裂性は、80φ×80mmの
形状にキャスタブル耐火物を流し込み成形し、室温で24
時間養生した後、所定の温度に保持した電気炉に投入
し、爆裂したものを×、爆裂程度が激しく粉々に飛散し
たものを××、爆裂しなかったものを○として評価し
た。耐食性は、回転侵食試験法で評価した。試料の侵食
深さを測定し、実施例1を100とした指数で表示した。
数値が小さいほど侵食量が小さいことを示す。加熱後曲
げ強さは、表1の示す各温度で加熱後の曲げ強度をJIS
−R2553に従って測定した。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例10〜18)本実施例10〜18は、オキ
シアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系樹脂とデン
プンとの組成物から製造された温水可溶性繊維を使用し
た例である。具体的には、前記1〜9で用いたと同じ市販
のオキシエチレンアリルエーテルタイプのビニルアルコ
ール系重合体を用い、これと小麦デンプンとの組成物か
ら製造された温水可溶性繊維を使用した。なお、重合体
とデンプンとの混合割合は重量比で80:20である。
【0051】不定形耐火物として、表2に示す配合割合
のアルミナ質キャスタブル耐火物を作製した。得られた
キャスタブル耐火物について、その耐爆裂性、耐食性、
強度を試験し、その結果を表2に併記した。なお、表2
中の耐爆裂性、耐食性(侵食深さ指数)、加熱後曲げ強さ
については、前記実施例と同じ測定法である。
【0052】
【表2】
【0053】(比較例1〜9)比較のため、不定形耐火物
として、表3に示す配合割合のアルミナ質キャスタブル
耐火物を作製した。得られたキャスタブル耐火物につい
て、その耐爆裂性、耐食性、強度を試験し、その結果を
表3に併記した。なお、表3中の耐爆裂性、耐食性(侵
食深さ指数)、加熱後曲げ強さについては、前記実施例
と同じ測定法である。
【0054】
【表3】
【0055】表1(実施例1〜9)、表2(実施例10〜18)と
表3(比較例1〜9)との対比から、次の事実が認められ
る。実施例1,10は、比較例1,2と同様の耐火材料と結合
剤を用いたものである。本発明の実施例1,10は、繊維を
添加していない比較例1に比べて耐爆裂性が大きく向上
し、添加水分の増大、耐食性の低下もごく僅かである。
一方、比較例2はビニロン繊維を添加したものである
が、耐爆裂性の向上は少なく、耐食性の低下が大きいこ
とが認められる。
【0056】実施例4,13は、5μm以下の超微粉(仮焼ア
ルミナ)と分散剤を含む配合物であり、比較例4,5と同様
の耐火材料と結合剤及び分散剤を用いたものである。本
発明の実施例4及び13は、繊維を添加していない比較例4
に比べて爆裂限界温度はそれぞれ300℃及び400℃向上
し、施工必要水分は同等で、耐食性の低下もごく僅かで
ある。一方、比較例5は、ポリエステル繊維を実施例4と
同一量を、実施例13の2倍の量を添加したものである
が、耐爆裂性の向上は認められず、耐食性及び曲げ強度
の低下が大きい。
【0057】他の実施例、比較例との関係においても、
同様に、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル
系樹脂又は該樹脂とデンプンとの組成物から製造された
繊維を添加した本発明の実施例は、いずれもキャスタブ
ル耐火物の添加水分の増大、耐食性及び強度の低下をも
たらすことなく、耐爆裂性を向上させることが確認でき
た。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、不定形
耐火物の配合成分として、オキシアルキレン基含有ポリ
ビニルアルコ−ル系樹脂又は該樹脂とデンプンとの組成
物から製造される温水可溶性繊維を用いることを特徴と
し、これによりキャスタブル耐火物の添加水分の増大、
耐食性及び強度の低下をもたらすことなく、耐爆裂性を
向上させることができる効果が生じる。
【0059】そして、本発明により、溶融金属と接触す
る各種炉や高温雰囲気下で使用される炉などの裏張り用
及び内張り用として、特に好適な不定形耐火物を提供す
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火材料と結合剤との合量100重量%に
    対し、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系
    樹脂から製造される温水可溶性繊維を0.01〜1.0重量%
    添加してなることを特徴とする不定形耐火物。
  2. 【請求項2】 5μm以下の超微粉を3〜20重量%含有す
    る耐火材料と結合剤との合量100重量%に対し、分散剤
    0.01〜1.0重量%と、オキシアルキレン基含有ポリビニ
    ルアルコ−ル系樹脂から製造される温水可溶性繊維0.01
    〜1.0重量%とを添加してなることを特徴とする不定形
    耐火物。
  3. 【請求項3】 耐火材料と結合剤との合量100重量%に
    対し、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコ−ル系
    樹脂とデンプンとの組成物から製造される温水可溶性繊
    維を0.005〜0.4重量%添加してなることを特徴とする不
    定形耐火物。
  4. 【請求項4】 5μm以下の超微粉を3〜20重量%含有す
    る耐火材料と結合剤との合量100重量%に対し、分散剤
    0.01〜1.0重量%と、オキシアルキレン基含有ポリビニ
    ルアルコ−ル系樹脂とデンプンとの組成物から製造され
    る温水可溶性繊維0.005〜0.4重量%とを添加してなるこ
    とを特徴とする不定形耐火物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9556539B2 (en) 2007-08-31 2017-01-31 Es Fibervisions Co., Ltd. Shrinkable fiber for porous molded body
CN113526967A (zh) * 2021-07-09 2021-10-22 中冶武汉冶金建筑研究院有限公司 一种废旧耐材为主材的新型铁沟浇注料

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9556539B2 (en) 2007-08-31 2017-01-31 Es Fibervisions Co., Ltd. Shrinkable fiber for porous molded body
CN113526967A (zh) * 2021-07-09 2021-10-22 中冶武汉冶金建筑研究院有限公司 一种废旧耐材为主材的新型铁沟浇注料
CN113526967B (zh) * 2021-07-09 2023-08-15 中冶武汉冶金建筑研究院有限公司 一种废旧耐材为主材的铁沟浇注料

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