JPH0747966Y2 - 電動ポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は電動ポンプに関し、詳しくはブラシがコンミ
ュテータに軸方向で圧接する型式のモーター部を備えた
電動ポンプに関する。

（従来技術） この種の電動ポンプはハウジングの内部にモータ部のア
ーマチュアを配置し、このアーマチュアの軸の両端部を
ハウジングに取付けられたカバー部材により軸受を介し
て支承し、かつアーマチュアの軸の一端側をポンプ部に
連結し、ポンプ部側のカバー部材にはポンプ部により汲
上げられた流体をハウジング内に導くための流通口を、
また他方のカバー部材にはハウジング内に導かれた流体
を外部に導くための吐出口と、アーマチュアの軸に取付
けられたコンミュテータにアーマチュアの軸方向で圧接
するブラシと、該ブラシに通電するための電極ターミナ
ルと、該電極ターミナルとブラシとの間に介在されたチ
ョークコイルとを設けて構成されている。

上記他方のカバー部材すなわちモータ部側のカバー部材
は従来、特開昭第63-243489号公報及び同第63-272994号
公報に示されるように、覆い部材とベアリング保持部材
との２体構造となっている。ここで、覆い部材には電極
ターミナル（端子棒）が一体で固着され、ベアリング保
持部材にはブラシの挿通孔と、コンミュテータに相対す
る側と反対側に形成された有底のチョークコイル挿通穴
とが設けられ、同じくコンミュテータに相対する側と反
対側にチョークコイルとブラシとの間の電気的な接続手
段を兼ねるブラシ押え板と、チョークコイルと電極ター
ミナルとの電気的な接続用の金属プレートとが固着され
ている。

このようなカバー部材はまずベアリング保持部材の対応
する挿通穴にブラシを軸方向で挿通してブラシとブラシ
押え板との間にスプリングを介在させ、同様にチョーク
コイルを対応する挿通穴に挿通し、この状態でブラシの
ピッグテールをブラシ押え板に電気的に接続し、さらに
チョークコイルの両端をブラシ押え板及び金属プレート
に電気的に接続する。次にベアリング保持部材に覆い部
材を被せて金属プレートと電極ターミナルとの電気的な
接続を行い、さらにこれらをハウジングの上端にかしめ
つけることでカバー部材の組付けが行われている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら上記従来の電動ポンプでは、モータ部側の
カバー部材が覆い部材とベアリング保持部材との２体構
造となっているため、組付け作業として覆い部材とベア
リング保持部材相互の組付けとこれらのハウジングへの
組付けの２つの作業を行わねばならないため組付け作業
が煩雑となる。また、覆い部材とベアリング保持部材と
は組付け時における電極ターミナルの金属プレートへの
電気的な接続やチョークコイルの収容性等を考慮した複
雑な形状に形成する必要がある。さらに、ブラシのピッ
グテールとブラシ押え板との電気的な接続はスプリング
を押し縮めた状態で行なわねばならず、また覆い部材と
ベアリング保持部材との組付け後においてはブラシがカ
バー部材の外に飛出さないように保持しておく必要が有
るため作業性が悪い欠点が有る。さらに、ブラシ及びチ
ョークコイルの取付け後にブラシのピッグテールとブラ
シ押え板との間、チョークコイルの両端とブラシ押え板
及び金属プレートとの間の多数の箇所で電気的な接続作
業を行わなければならないため、作業がさらに煩雑とな
る。また、このような接続はハンダによって行われるこ
とが通常であるが、ハンダ玉が残るためその処理をさら
に行う必要があり、このような処理により電気的な接続
が逆に損われ、接続不良を生ずるおそれが有った。さら
に、これらの電気的な接続部はベアリング保持部材と覆
い部材とを組付けた状態では内側に隠れてしまうため、
外部から接続状態を確認できない欠点を有していた。

（課題を解決するための手段） 上記従来技術の課題を解決するため本考案の電動ポンプ
はハウジングの内部にモータ部のアーマチュアを配置
し、このアーマチュアの軸の両端部を前記ハウジングに
取付けられたカバー部材により軸受を介して支承し、か
つ前記アマーチュアの軸の一端側をポンプ部に連結し、
前記ポンプ部側のカバー部材には前記ポンプ部により汲
上げられた流体を前記ハウジング内に導くための流通口
を、また他方のカバー部材には前記ハウジング内に導か
れた流体を外部に導くための吐出口と、前記アーマチュ
アの軸に取付けられたコンミュテータに前記アーマチュ
アの軸方向で圧接するブラシと、該ブラシに通電するた
めの電極ターミナルと、該電極ターミナルと前記ブラシ
との間に介在されたチョークコイルとを設けてなる電動
ポンプであって、前記ブラシのピッグテールと前記チョ
ークコイルとをコネクタを介して連結してサブアッセン
ブリを形成し、前記コネクタには前記ブラシの前記ピッ
グテール側の端部に対面する突片を設け、前記他方のカ
バー部材には前記電極ターミナルを一体で設け、かつ該
他方のカバー部材には、前記ブラシ及び前記チョークコ
イルを前記サブアッセンブリ状態で組付けるための、そ
れぞれ前記コンミュテータ側が開放した有底の第１の挿
通穴及び第２の挿通穴を前記アーマチュアの軸方向で設
け、前記第１の挿通穴は前記チョークコイルを挿通可能
となっており、一方前記第２の挿通穴は、前記ブラシの
前記端部と前記コネクタの前記突片との間に介在されて
前記ブラシを前記コンミュテータに向けて付勢する圧縮
スプリングを前記ブラシ及び前記突片とともに挿通可能
となっており、前記サブアッセンブリの前記ブラシの前
記端部と前記突片との間の距離は前記ピッグテールが最
大に伸長した状態で前記第２の挿通穴の深さよりも短く
設定され、しかも前記コネクタと前記チョークコイルと
の間の連結距離は前記突片が少なくとも前記第２挿通穴
の底部に当接した状態で前記チョークコイルが前記第１
挿通穴内に位置されるように設定されており、前記ブラ
シを前記突片とともに前記圧縮スプリングをこれらの間
に介在させた状態で前記第２挿通穴内に前記突片が前記
第２挿通穴の底部に当接する位置まで挿通し、同時に前
記チョークコイルを前記第１の挿通穴に挿通することで
前記サブアッセンブリを前記他方のカバー部材に組付け
ると、前記圧縮スプリングによりピッグテールが最大に
伸長した状態で前記ブラシの一部が前記第２挿通穴内に
位置保持され、同時に前記チョークコイルが前記第１挿
通穴内に位置保持されるように構成されており、また前
記サブアッセンブリを前記他方のカバー部材にこのよう
に組付けた状態で該他方のカバー部材を前記ハウジング
に取り付けると、前記ブラシが前記コンミュテータに当
接して前記圧縮スプリングが圧縮され、前記突片が前記
第２挿通穴の前記底部に当接して前記チョークコイルが
位置保持されるように構成したこを特徴とする。

（作用） イ．モータ側のカバーはアーマチュア軸の軸受保持部と
電極ターミナル、ブラシ及びチョークコイルその他の必
要な電気部品の保持部を一体で有しているので、カバー
のハウジングへの組付けを一度の作業で行うことができ
る。

ロ．電極ターミナルはモータ部側のカバーに予め一体化
されているので、モータ部側のカバーへの電極ターミナ
ルの取付作業が不要となる。

ハ．ブラシとチョークコイルとはカバーへの取付に先立
ちコネクタにより接続されたサブアッセンブリとして準
備されるので、これらの接続作業を、カバーへのこれら
の部材の取付け、あるいはカバーのハウジングへの組付
けとは独立して確実に行うことができる。しかもカバー
をサブアッセンブリに取り付けた後の接続作業としては
電極ターミナルとチョークコイルとの接続作業だけで済
み、このような接続作業が終わればカバーをハウジング
に単に取り付けるだけで良い。

ニ．サブアッセンブリの第１及び第２の挿通穴はカバー
の一面側にアーマチュアの軸方向で設けられているの
で、ブラシとチョークコイル、チョークコイルと電極タ
ーミナルとの接続状態をハウジングへの取付に先立ち容
易に確認できる。

ホ．サブアッセンブリのチョークコイルとブラシを圧縮
スプリングとともに対応する第１及び第２挿通穴に挿通
して、コネクタの突片が第２挿通穴の底に達した状態と
すると、圧縮スプリングによりブラシが第２挿通穴から
抜け出る方向に付勢されてはいるものの、その飛び出し
がピッグテールにより防止されているので、一旦サブア
ッセンブリをカバーに組付けてしまえば、カバーのハウ
ジングへの取付けに先立ってブラシを押し込み状態に保
持しておく必要がなくなる。

ヘ．またホの状態においては、チョークコイルが第１挿
通穴から抜け出ることなく仮保持された状態となるの
で、チョークコイルと電極ターミナルとの接続作業を容
易に行うことができる。

ト．また、ホの組付状態からカバーをハウジングに取り
付けると、ブラシがコンミュテータに当接して前記圧縮
スプリングが圧縮され、コネクタの突片が第２挿通穴の
底部に当接して位置保持され、これによりコネクタに連
結されたチョークコイルが同時に位置保持されることと
なるので、チョークコイルを積極的に位置固定するため
の手段が不要となる。

（実施例） 次にこの考案の一実施例を自動車等の車両におけるエン
ジンへの燃料供給に利用される電動燃料ポンプに関連し
て説明する。

第１図に示した電動燃料ポンプは円筒状のハウジング１
を有しており、該ハウジング１の内部にはモータ部２の
アーマチュア３が配置されている。ハウジング１の内周
面にはアーマチュア３に対し適宜隙間を隔ててマグネッ
ト4,4が固定されている。アーマチュア３の軸５の両端
部はアッパーボデー６と、ウエスコ型式のポンプ部７の
ポンプハウジングを構成するロワボデー８とによりそれ
ぞれ軸受9,10を介して支承されており、アッパーボデー
６とロワボデー８とはそれぞれハウジング１の上下端に
かしめつけられている。アーマチュア３の軸５の下端は
ロワボデー８内部において２枚のインペラ11,11に連結
されており、ポンプ部７はインペラ11,11の回転により
燃料をロワボデー８の下部に設けられた吸入口12を通じ
てロワボデー８内に導き、さらにロワボデー８の上部に
設けられた流通口13を経てハウジング１内に導くように
なっている。

次に上記アッパーボデー６の構成を説明すると、アッパ
ーボデー６のアーマチュア３に対面する側には第２図に
示すように上記軸受９の取付け穴14と，該取付け穴14の
両側部に配置された一対のブラシ15,15の挿通穴16,16
と、これらの挿通穴16,16に連続してそれぞれ隣合わせ
に配置されたチョークコイル17,17の挿通穴18,18とがそ
れぞれ軸方向（ハウジング１もしくはアーマチュ３の軸
５と平行な方向で、以下特記しない限り軸方向とはこの
方向をさす）で設けられており、これらはいずれも有底
穴として形成されている。さらに、アッパーボデー６に
は上記ポンプ部７からハウジング１内に導かれた燃料を
吐出させるための吐出口19が軸方向に貫通形成されてお
り、第１図に示すように吐出口19の内部には逆止弁20が
装着されている。また第３図に示すようにアッパーボデ
ー６には各チョークコイル17の挿通穴18に隣接して電極
ターミナル21が同様に軸方向で固定されており、各電極
ターミル21の一端はアッパーボデー６に一体形成された
ソケット部22内に突出している。また上記各挿通穴16内
には対応するブラシ15をアーマチュア３の軸５に固定さ
れたコンミュテータ23に向けて付勢するスプリング24が
装着されている（第１図参照）。

ここで、アッパーボデー６は電極ターミナル21とともに
樹脂により一体成形されており、アッパーボデー６のハ
ウジング１への組付けは、ブラシ15,15及びチョークコ
イル17,17を装着した後、これらを対応する電極ターミ
ナル21,21に電気的に接続し、この状態でハウジング１
の端部にかしめつけることで行われ、以下、アッパーボ
デー６へのブラシ15,15及びチョークコイル17,17の装着
と、これらの対応する電極ターミル21,21への電気的な
接続に関し詳しく説明する。なお、アッパーボデー６へ
のブラシ15,15及びチョークコイル17,17への取付けは、
アッパーボデー６を裏返しにした状態すなわち吐出口19
の出口を下向きにした状態で行われ、以下の取付けの説
明は、吐出口19の出口側を下側として行う。

ブラシ15,15及びチョークコイル17,17はアッパーボデー
６への装着に先立ち第４図に示すようにこれらの電気的
及び機械的接続を行うコネクタ25により各１つの組で予
め連結したサブアッセンブリに準備される（なお第４図
には一方のサブアッセンブリが示してあり、図示しない
他方のサブアッセンブリはこれと対称な接続状態に準備
される）。コネクタ25はブラシ15とともに対応する挿通
穴16内に挿通されるもので、フック部26,27を上端部と
中間部にそれぞれ有している。これらのフック部26,27
はそれぞれブラシ15のピッグテール28及びチョークコイ
ル17の一端17aを引掛けた状態でこれらを挟み込み状態
で折曲げられ、溶接により固着されており、これにより
ブラシ15とチョークコイル17との連結がなされている。
ここで、ブラシ15のピッグテール28はブラシ15の下端か
ら延びてコネクタ25の上端でフック部26につながってお
り、チョークコイル17の一端17aはチョークコイル17よ
り側方に延びてフック部27につながっている。また、第
５図に示すようにコネクタ25の下端には突片29が横方向
に突出状態で設けられており、この突片29は後述するよ
うにスプリング24の下端を支承する役割を果たす。

ここで、コネクタ25による連結状態において、ブラシ15
及びコネクタ25とチョークコイル17との間の平面視にお
ける距離、位置関係は対応するアッパーボデー６の挿通
穴16と挿通穴18相互の関係と同様となるように設定され
ている。またブラシ15の下面と突片29との間の距離はピ
ッグテール28の最大伸長状態で挿通穴16の深さよりも短
く、さらにブラシ15の上面と突片29との間の距離はピッ
グテール26の最大伸長状態で挿通穴16の深さよりも長く
なるように設定されている。

上記のようにしてブラシ15とチョークコイル17とはコネ
クタ25による連結状態のサブアッセンブリに準備されて
アッパーボデー６に組付けられ、以下このような組付け
に関し説明する。

ブラシ15及びチョークコイル17は挿通穴16と挿通穴18に
それぞれ挿通されるわけであるが、これと同時にブラシ
15を付勢するスプリング24の組付けが次のようにして行
われる。

挿通穴16にはブラシ15に先立ってコネクタ25がまず挿通
されるが、このとき、コネクタ25が挿通穴16の底に達せ
ず、かつブラシ15が挿通穴16に入らない中間状態ができ
る。この中間状態でブラシ15の下面と挿通穴16の入口を
形成するアッパーボデー６の面との間よりスプリング24
を挿通穴16に通し、下端を突片29に当接状態で押し縮め
て上端をブラシ15の下面に当て、すなわちスプリング24
を収縮状態でブラシ15と突片29との間に介在させ、この
状態を保ちつつブラシ15を挿通穴16に通す。突片29が挿
通穴16の底に到達した状態ではブラシ15は上記のような
寸法設定により挿通穴16から一部が部分的に突出した状
態に保たれる。つまり、ブラシ15はスプリング24により
上向きの力を受けるが、ピッグテール28によって挿通穴
16からの離脱及び飛出しが防止される。

一方、チョークコイル17は上記のようなコネクタ25及び
ブラシ15の挿通穴16への挿通に伴って同時に対応する挿
通穴18に挿通されて挿通穴16内に位置保持される。次い
で第３図に示すようにチョークコイル17のコネクタ25へ
の連結端と反対側の端部17bと対応する電極ターミナル2
1のアッパーボデー６裏側への突出端21a（第２図及び第
３図参照）との溶接による連結が行われる。チョークコ
イル17は挿通穴18への挿通状態において端部17bが突出
端21aに沿って延在するように端部17aの長さ及び角度が
設定されており、相互の溶接を容易に行うことができる
ようになっている。

上記のようにチョークコイル17と電極ターミナル21との
接続がなされると、コネクタ25の挿通穴16内における位
置保持すなわちブラシ15の位置保持が同時に達成され、
以降のアッパーボデー６のハウジング１の端部へのかし
めつけをブラシ15の飛出しの心配なく行うことができ
る。

言うまでもないが、アッパーボデー６には上記ブラシ1
5,チョークコイル17等の電気部品以外にも軸受９及び逆
止弁20の組付けが適時行われる。

なお、上記ブラシ15のピッグテール28及びチョークコイ
ル17の端部17aのコネクタ25への溶接による連結さらに
はチョークコイル17の端部17bの電極ターミナル21の突
出端21aへの溶接による連結を容易とするため、コネク
タ25にはスズメッキを施し、またピッグテール28のコネ
クタ25への連結端及びチョークコイル17の端部17a,17b
には予めハンダ仕上げを施しておくのが好ましい。

以上のように本実施例の電動ポンプではアッパーボデー
６が一体構造となっているためハウジング１への組付作
業を容易に行うことができる。また、アッパーボデー６
に関連する電気部品のうち電極ターミナル21,21はアッ
パーボデー６に一体で固着されており、アッパーボデー
６には各ブラシ15,チョークコイル17,これらを連結する
コネクタ25及びスプリング24を挿通するための各挿通穴
16,18を一面側に設けるだけで済むので、アッパーボデ
ー６の形状が簡略化される。これに関連して各ブラシ1
5,チョークコイル17,これらを連結するコネクタ25及び
スプリング24の取付け作業及びチョークコイル17と電極
ターミナル21の接続作業をアッパーボデー６の一面側か
ら行うことができるので、作業性が向上し、さらにはこ
れらの電気的な接続状態を外部から容易に確認できる。
またブラシ15とチョークコイル17とは予め連結状態で装
着されるのでアッパーボデー６へのこれらの取付けの作
業性がさらに向上し、かつ電気的な接続作業はチョーク
コイル17と電極ターミナル21との間のみで済むので接続
作業が簡略化され、接続不良の可能性を小さくできる。
さらに、スプリング24のブラシ15と反対側の端部をコネ
クタ25の突片29によって支持し、ブラシ15の飛び出しを
ピッグテール28により防止する構成としたので、アッパ
ーボデー６をハウジング１に固定するまで、ブラシ15を
確実に挿通穴16内に保持でき、作業性がさらに向上す
る。

（効果） 本考案の電動ポンプの効果は以下のとおりである。

a.モータ側のカバーは必要な電気部品の保持部を一体で
有しているので、カバーのハウジングへの組付を一度の
作業で行うことができ、しかも電極ターミナルが一体と
なっているので、電極ターミナルの取付作業が不要とな
り、取付作業が簡略化される。

b.ブラシとチョークコイルとの接続作業をこれらのカバ
ーへの取付、さらにはカバーのハウジングへの取付けに
先立って、独立して行うことができるので接続作業を容
易かつ確実に行うことができ、しかもカバーにサブアッ
センブリを取り付けた後に必要な電気的な作業はチョー
クコイルと電極ターミナルとの接続作業だけで済み、し
かもこれらの接続作業はチョークコイルが第１挿通穴内
で仮保持された状態で行うことができるので、ブラシと
チョークコイルとの接続作業と同様に容易かつ確実に行
うことができる。

c.ブラシとチョークコイルとの接続状態及びチョークコ
イルと電極ターミナルとの接続状態はカバーの一面側か
ら容易に目視により確認できるので、接続作業の確実性
が向上する。

d.一旦サブアッセンブリをカバーに組付けてしまえば、
カバーのハウジングへの取付けに先立ってブラシを押し
込み状態に保持しておく必要がなくなるので、組付の作
業性が向上する。

e.サブアッセンブリのカバーへの取付或いはカバーのハ
ウジングへの取付の際、さらにはカバーのハウジングへ
の取付後のいずれにおいてもチョークコイルを積極的に
位置固定しておくための特別な手段は不要であるので、
構造が簡略化されるとともに、組付け作業が簡略化され
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は電動燃料
ポンプの縦断面図、第２図は第１図のII-II線断面図、
第３図は第２図のIII-III線断面図、第４図はブラシと
チョークコイルをコネクタにより接続したサブアッセン
ブリの正面図、第５図は第４図に示したサブアッセンブ
リを裏側から見た斜視図である。 １……ハウジング ２……モータ部 ３……アーマチュア ５……軸 ６……アッパーボデー ７……ポンプ部 ８……ロワボデー 9,10……軸受 12……吸入口 13……流通口 15……ブラシ 16,18……挿通穴 17……チョークコイル 19……吐出口 21……電極ターミナル 23……コンミュテータ 24……スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハウジングの内部にモータ部のアーマチュ
   アが配置し、このアーマチュアの軸の両端部を前記ハウ
   ジングに取付けられたカバー部材により軸受けを介して
   支承し、かつ前記アーマチュアの軸の一端側をポンプ部
   に連結し、前記ポンプ部側のカバー部材には前記ポンプ
   部により汲上げられた液体を前記ハウジング内に導くた
   めの流通口を、また他方のカバー部材には前記ハウジン
   グ内に導かれた流体を外部に導くための吐出口と、前記
   アーマチュアの軸に取付けられたコンミュテータに前記
   アーマチュアの軸方向で圧接するブラシと、該ブラシに
   通電するための電極ターミナルと、該電極ターミナルと
   前記ブラシとの間に介在されたチョークコイルとを設け
   てなる電動ポンプであって、前記ブラシのピッグテール
   と前記チョークコイルとをコネクタを介して連結してサ
   ブアッセンブリを形成し、前記コネクタには前記ブラシ
   の前記ピッグテール側の端部に対面する突片を設け、前
   記他方のカバー部材には前記電極ターミナルを一体で設
   け、かつ該他方のカバー部材には、前記ブラシ及び前記
   チョークコイルを前記サブアッセンブリ状態で組付ける
   ための、それぞれ前記コンミュテータ側が開放した有底
   の第１の挿通穴及び第２の挿通穴を前記アーマチュアの
   軸方向で設け、前記第１の挿通穴は前記チョークコイル
   を挿通可能となっており、一方前記第２の挿通穴は、前
   記ブラシの前記端部と前記コネクタの前記突片との間に
   介在されて前記ブラシを前記コンミュテータに向けて付
   勢する圧縮スプリングを前記ブラシ及び前記突片ととも
   に挿通可能となっており、前記サブアッセンブリの前記
   ブラシの前記端部と前記突片との間の距離は前記ピッグ
   テールが最大に伸長した状態で前記第２の挿通穴の深さ
   よりも短く設定され、しかも前記コネクタと前記チョー
   クコイルとの間の連結距離は前記突片が少なくとも前記
   第２挿通穴の底部に当接した状態で前記チョークコイル
   が前記第１挿通穴内に位置されるように設定されてお
   り、前記ブラシを前記突片とともに前記圧縮スプリング
   をこれらの間に介在させた状態で前記第２挿通穴内に前
   記突片が前記第２挿通穴の底部に当接する位置まで挿通
   し、同時に前記チョークコイルを前記第１の挿通穴に挿
   通することで前記サブアッセンブリを前記他方のカバー
   部材に組付けると、前記圧縮スプリングによりピッグテ
   ールが最大に伸長した状態で前記ブラシの一部が前記第
   ２挿通穴内に位置保持され、同時に前記チョークコイル
   が前記第１挿通穴内に位置保持されるように構成されて
   おり、また前記サブアッセンブリを前記他方のカバー部
   材にこのように組付けた状態で該他方のカバー部材を前
   記ハウジングに取り付けると、前記ブラシが前記コンミ
   ュテータに当接して前記圧縮スプリングが圧縮され、前
   記突片が前記第２挿通穴の前記底部に当接して前記チョ
   ークコイルが位置保持されるように構成したことを特徴
   とする電動ポンプ。