JPH0747337Y2

JPH0747337Y2 - 容器用内体袋

Info

Publication number: JPH0747337Y2
Application number: JP14103589U
Authority: JP
Inventors: 勝宇多村; 章小浜
Original assignee: 日鐵ドラム株式会社
Priority date: 1989-12-07
Filing date: 1989-12-07
Publication date: 1995-11-01
Anticipated expiration: 2004-12-07
Also published as: JPH0381854U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］この考案は容器用内体袋に関する。

この考案の内体袋は、容量が18〜400lの比較的大きなド
ラム缶などの金属またはプラスチック製容器に用いられ
る。

［従来の技術］化学薬品や食品などの液体または粉粒体を内体袋に充填
し、この内体袋を更に容器に収納することが行われてい
る。第２図はこのような内体袋1,7を収容した容器の一
例を示しており、容器として200l鋼製ドラム缶６が用い
られている。内体袋はポリエチレンなどのプラスチック
シートで作られており、第３図に示すように長方形のシ
ート８を折り重ね、両側辺９を接着して形成されてい
る。内体袋７の幅は容器の内周のほぼ1/2となってお
り、容積は容器の容積とほぼ同じである。シート８の厚
みは0.10〜0.45mm程度である。充填物の重量により内体
袋に加わる力は容器が受け持つので、充填物の重量によ
って内体袋が破損することはない。

上記のように内体袋はプラスチックシート製であるため
に、水密性に優れ、また充填物が内体袋外から汚染され
ることも少ない。したがって、化学薬品や食品などの貯
蔵または運搬に適し、内体袋を収容した容器が最近広く
用いられようとしている。

［考案が解決しようとする課題］容器内に収容された内体袋に充填物を充填する場合、ま
ず容器内に内体袋を挿入する。このとき、内体袋の幅が
上述のように容器の内周のほぼ1/2となっている。つま
り容器内径よりほぼ60％長いので、容器の底で内体袋の
底辺が折れ曲っていた。内体袋の下部が容器内部で十分
に広がることができず、内体袋は傾いて容器内壁に倒れ
かかった格好となる。この結果、内体袋いっぱいに充填
物を充填することができなかった。

また、内体袋を容器に挿入したとき、内体袋の下部を広
げて折れ曲りをなくすことも行なわれているが、このた
めに充填作業の能率が低下するという問題があった。

そこで、この考案は容器の底で内体袋の底辺が折れ曲る
ことなく、能率的に充填物を充填することができる容器
用内体袋を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］この考案の容器用内体袋は、重ね合わされたまたは折り
重ねられたプラスチックシートの両側辺および底辺が袋
を形成するように閉じている。プラスチックシートの
幅、すなわち内体袋の幅は容器の内周のほぼ1/2であ
る。また、内体袋は下部が下方に向って狭まる台形状を
している。台形は短辺の長さが容器内径の0.8〜1.2倍、
好ましくは0.9〜1.1倍であり、高さが容器内径の0.4〜
0.6倍、好ましくは0.45〜0.55倍である。

上記台形の短辺の長さが容器内径の0.8倍未満または高
さが0.6倍を超えると、台形状にすることによる容積の
減少を補うために内体袋の高さを高くしなければなら
ず、経済的でなくなる。また、短辺の長さが1.2倍を超
えるか、または高さが容器内径の0.4倍未満であると、
内体袋の底部が折れ曲りやすくなる。

［作用］内体袋は下部が下方に向って狭まる台形状をしているの
で、内体袋を容器に挿入する際に内体袋下部が折れ曲る
ことはない。また、容器に挿入された内体袋は下部が台
形状をしているので、容器底部のほぼ中央に位置する。
充填物は内体袋の台形状をした下部から充填され始めら
れるが、このとき充填物は中央から外周に向って広がっ
て行く。したがって、内体袋は偏ることなく一様に広が
って、容器いっぱいに充填物を収容する。

［実施例］第１図はこの考案の内体袋の一例を示している。

内体袋１は厚み0.2mmの低密度ポリエチレンシートで作
られている。内体袋１の幅Ｂは900mmであり、高さＨは1
400mmである。内体袋１の側辺２は溶着され、閉じられ
ている。また、内体袋１の下部３は台形状となってお
り、台形の短辺すなわち内体袋の底辺４の長さａは570m
mであり、高さｂは280mmである。内体袋１の容量は約25
0lである。

上記のように構成された内体袋１は、第２図に示す200l
鋼製オープンドラム缶６に収容され、充填物が充填され
る。充填物が充填された内体袋１の開口した頂部５は、
束ねるようにして閉じられ、ひもで結ばれる。ドラム缶
６の頂部は天蓋6aがバンド6bにより取り付けられる。

ドラム缶６の内高は830mmであり、内径は567mmである。
したがって、ドラム缶内径に対して内体袋の幅は1.59倍
であり、台形の短辺長さは1.01倍であり、また台形の高
さは0.49倍である。

この実施例の内体袋１は頂部５が開口しているので、充
填物が液体であると、開口部を閉じても充填物が漏れや
すい。したがって、この実施例の内体袋１は粉粒体の輸
送、貯蔵に適している。

第４図および第５図は、この考案の他の実施例を示して
いる。

内体袋11の周辺12は全周にわたって溶着され、閉じられ
ている。内体袋11の下部13は、上記第１実施例のものと
同様の形状および寸法となっている。また、内体袋11の
上辺近くに口金15が固着されており、口金15にはプラグ
16がねじ込まれる。この口金15を通して充填物が出し入
れされる。

この実施例の内体袋11では、輸送、貯蔵中において口金
15はプラグ16により密栓される。したがって、前記第１
実施例の内体袋の場合のような充填物の漏洩の虞れはな
く、液体の輸送、貯蔵に適している。

［考案の効果］この考案では、内体袋は下部が下方に向って狭まる台形
状をしている。したがって、内体袋を容器に挿入する際
に内体袋下部が折れ曲ることはない。また、内体袋を容
器に挿入したとき、内体袋の下部を広げる必要がないの
で、充填作業の能率は向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すもので、内体袋の正面
図、第２図は内体袋を収容する容器の一例であるドラム
缶の一部断面図、第３図は従来の内体袋の正面図、第４
図はこの考案の他の実施例を示すもので、内体袋の正面
図、および第５図は第４図に示す内体袋の側面図であ
る。１…内体袋、２…内体袋の側辺、３…内体袋の下部、４
…内体袋の底辺、５…内体袋の頂部、６…ドラム缶、７
…内体袋、８…プラスチックシート、９…内体袋の側
辺、11…内体袋、12…内体袋の周辺、13…内体袋の下
部、15…口金、16…プラグ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】重ね合わされたまたは折り重ねられたプラ
スチックシートの両側辺および底辺が袋を形成するよう
に閉じており、幅が容器の内周のほぼ1/2である内体袋
において、内体袋下部が下方に向って狭まる台形状をし
ており、前記台形の短辺の長さが容器内径の0.8〜1.2倍
であり、台形の高さが容器内径の0.4〜0.6倍であること
を特徴とする容器用内体袋。