JPH0746745A - ディジタル型保護継電器 - Google Patents
ディジタル型保護継電器Info
- Publication number
- JPH0746745A JPH0746745A JP5193249A JP19324993A JPH0746745A JP H0746745 A JPH0746745 A JP H0746745A JP 5193249 A JP5193249 A JP 5193249A JP 19324993 A JP19324993 A JP 19324993A JP H0746745 A JPH0746745 A JP H0746745A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- calculation
- sampling
- effective
- protective relay
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 少ないデータ数、短い演算時間で誤差のない
実効値を得て保護判定を行う。 【構成】 系統の電圧又は電流のサンプリング値Iから
実効値を求めて保護演算するディジタル型保護継電器に
おいて、現在のサンプリング値Inの絶対値と電気角で
90度前のサンプリング値In-3の絶対値のうち大きい
ほうの絶対値Aと小さいほうの絶対値B決定し(S
1)、両者の比Cを求め(2)、この値Cを引数として
予め記憶するテーブルデータから D=1/cos(tan-1(C)) の係数値Dを読み取り(3)、これをサンプリング値I
に乗じて実効値に比例した値Eを求める(S4)。
実効値を得て保護判定を行う。 【構成】 系統の電圧又は電流のサンプリング値Iから
実効値を求めて保護演算するディジタル型保護継電器に
おいて、現在のサンプリング値Inの絶対値と電気角で
90度前のサンプリング値In-3の絶対値のうち大きい
ほうの絶対値Aと小さいほうの絶対値B決定し(S
1)、両者の比Cを求め(2)、この値Cを引数として
予め記憶するテーブルデータから D=1/cos(tan-1(C)) の係数値Dを読み取り(3)、これをサンプリング値I
に乗じて実効値に比例した値Eを求める(S4)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、系統からの電気量のサ
ンプリング値から実効値を求めて保護演算するディジタ
ル型保護継電器に関する。
ンプリング値から実効値を求めて保護演算するディジタ
ル型保護継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル型保護継電器では、サンプリ
ングされた系統の電圧、電流入力から演算により実効値
を求めて保護演算を行うことが多い。この実効値を求め
るアルゴリズムには、以下のようなものが知られてい
る。
ングされた系統の電圧、電流入力から演算により実効値
を求めて保護演算を行うことが多い。この実効値を求め
るアルゴリズムには、以下のようなものが知られてい
る。
【0003】(1)三積法 In 2+In-2 2+In-4 2=G|I|2 (2)二積法 In 2+In-3 2=G|I|2 (3)面積法 |In-5|+|In-4|+…+|In|=G|I| 但し、Inは現在のサンプリング値、In-1は電気角で3
0度前のサンプリング値、Gは各算出方式における実効
値に対するゲイン。
0度前のサンプリング値、Gは各算出方式における実効
値に対するゲイン。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の実効値算出法を
持つディジタル型保護継電器において、過電流継電器等
の単一量リレーを実現するには何れのアルゴリズムを用
いても良いが、複素量リレー等を実現するには以下の問
題がある。
持つディジタル型保護継電器において、過電流継電器等
の単一量リレーを実現するには何れのアルゴリズムを用
いても良いが、複素量リレー等を実現するには以下の問
題がある。
【0005】例えば、方向地絡継電器は、そのアルゴリ
ズムに図3の特性図を得るには |I0||V0|cosθ−K|V0|>0 の演算を行う。この演算において、左辺第1項は二積法
又は三積法によって簡単に求まるが、第2項の|V0|
を求めるには二積法又は三積法によりその二乗値|V0
|2を求め、その平方根演算を行うか、又は面積法によ
って直接求める。
ズムに図3の特性図を得るには |I0||V0|cosθ−K|V0|>0 の演算を行う。この演算において、左辺第1項は二積法
又は三積法によって簡単に求まるが、第2項の|V0|
を求めるには二積法又は三積法によりその二乗値|V0
|2を求め、その平方根演算を行うか、又は面積法によ
って直接求める。
【0006】しかしながら、平方根を求める演算は、演
算時間を長く必要とする。一方、面積法では原理的に誤
差が数%発生すること、及び30度毎の連続したデータ
を必要とする問題がある。
算時間を長く必要とする。一方、面積法では原理的に誤
差が数%発生すること、及び30度毎の連続したデータ
を必要とする問題がある。
【0007】本発明の目的は、少ないデータ数、短い演
算時間で誤差のない実効値を得て保護判定を行うことが
できるディジタル型保護継電器を提供することにある。
算時間で誤差のない実効値を得て保護判定を行うことが
できるディジタル型保護継電器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題の解
決を図るため、系統の電圧又は電流のサンプリング値I
から実効値を求めて保護演算するディジタル型保護継電
器において、現在のサンプリング値Inの絶対値と電気
角で90度前のサンプリング値In-3の絶対値のうち大
きいほうの絶対値Aで小さいほうの絶対値Bを割算した
値Cを求める演算手段と、前記値Cを引数として次式 D=1/cos(tan-1(C)) の演算結果の係数値Dをテーブルデータとして記憶する
記憶手段と、前記値Cにより前記記憶手段から読みだし
た前記係数値Dを前記絶対値Aに乗じてサンプリング値
Iの実効値を求める実効値演算手段とを備えたことを特
徴とする。
決を図るため、系統の電圧又は電流のサンプリング値I
から実効値を求めて保護演算するディジタル型保護継電
器において、現在のサンプリング値Inの絶対値と電気
角で90度前のサンプリング値In-3の絶対値のうち大
きいほうの絶対値Aで小さいほうの絶対値Bを割算した
値Cを求める演算手段と、前記値Cを引数として次式 D=1/cos(tan-1(C)) の演算結果の係数値Dをテーブルデータとして記憶する
記憶手段と、前記値Cにより前記記憶手段から読みだし
た前記係数値Dを前記絶対値Aに乗じてサンプリング値
Iの実効値を求める実効値演算手段とを備えたことを特
徴とする。
【0009】
【作用】現在のサンプリング値In及び90度前のサン
プリング値In-3は,その実効値をaとすると、それぞ
れ次式で表される。
プリング値In-3は,その実効値をaとすると、それぞ
れ次式で表される。
【0010】
【数1】
【0011】この両式を割算した比を求めると次式のよ
うにωtが求められる。
うにωtが求められる。
【0012】
【数2】
【0013】この値を前記(1)式に代入することで実
効値aは、次式のように求めることができる。
効値aは、次式のように求めることができる。
【0014】
【数3】
【0015】従って、(4)式の演算を行えば原理的に
誤差の無い実効値aを求めることができる。
誤差の無い実効値aを求めることができる。
【0016】この演算には、アークタンジェントやコサ
インの演算を必要とし、一般的には時間がかかる。ま
た、サンプリング値Inが零に近いときには演算不能に
なったり誤差が大きくなる恐れがある。
インの演算を必要とし、一般的には時間がかかる。ま
た、サンプリング値Inが零に近いときには演算不能に
なったり誤差が大きくなる恐れがある。
【0017】そこで、本発明は、(4)式の左辺分母の
値を予め演算してテーブルデータとして記憶手段に記憶
しておき、引数C=In-3/Inとして実効値aを求め
る。
値を予め演算してテーブルデータとして記憶手段に記憶
しておき、引数C=In-3/Inとして実効値aを求め
る。
【0018】ここで、演算手段はサンプリング値In、
In-3のうち、絶対値の大きい値Aと小さい値Bとし、
その比C=B/Aとし、この値Cを引数とする。
In-3のうち、絶対値の大きい値Aと小さい値Bとし、
その比C=B/Aとし、この値Cを引数とする。
【0019】これは、In≧In-3ではC=tanωtと
なり、逆にIn≦In-3ではC=cotωtということに
なる。前記(4)式で最終的に求めるのは実効値である
ため、すべての三角関数の絶対値をとっても(4)式は
成立するが、逆に絶対値をとることで0°≦ωt≦90
°に限定することができる。また、値Cを求めることは
0°≦ωt≦45°に値域を限定することによりωtが
45°を越えてtanωt値域が無限大に大きくなるこ
とを無くし、結果としてテーブルデータのデータ数と値
幅を少なくし、また誤差を低減する。
なり、逆にIn≦In-3ではC=cotωtということに
なる。前記(4)式で最終的に求めるのは実効値である
ため、すべての三角関数の絶対値をとっても(4)式は
成立するが、逆に絶対値をとることで0°≦ωt≦90
°に限定することができる。また、値Cを求めることは
0°≦ωt≦45°に値域を限定することによりωtが
45°を越えてtanωt値域が無限大に大きくなるこ
とを無くし、結果としてテーブルデータのデータ数と値
幅を少なくし、また誤差を低減する。
【0020】次に、係数値Dは、In≧In-3の場合には 1/cos(tan-1(tanωt))=1/cosωt となる。逆に、In≦In-3の場合には 1/cos(tan-1(cotωt))=1/sinωt となる。よって、値Aに係数値Dを乗じた値は、In≧
In-3の場合には
In-3の場合には
【0021】
【数4】
【0022】となり、In≦In-3の場合には
【0023】
【数5】
【0024】となり、実効値に比例した値を求めること
ができる。
ができる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すディジタル
型保護継電器の要部構成図である。サンプリング回路1
は、系統の各種変成器からの電圧、電流の検出信号をサ
ンプリング周期で順次サンプリングする。A/D変換器
2は、サンプリング回路1のサンプリング信号を対応し
たディジタル値に変換する。
型保護継電器の要部構成図である。サンプリング回路1
は、系統の各種変成器からの電圧、電流の検出信号をサ
ンプリング周期で順次サンプリングする。A/D変換器
2は、サンプリング回路1のサンプリング信号を対応し
たディジタル値に変換する。
【0026】複素量演算部3は、現在のサンプリング値
Inと電気角で90度前のサンプリング値In-3から実効
値を求め、この実効値を使った複素量の保護演算を行
う。この実効値の演算のためのテーブルデータを記憶す
るメモリ3Aも備える。
Inと電気角で90度前のサンプリング値In-3から実効
値を求め、この実効値を使った複素量の保護演算を行
う。この実効値の演算のためのテーブルデータを記憶す
るメモリ3Aも備える。
【0027】出力制御部4は、演算部3の演算結果から
保護を必要とするときにしゃ断器のトリップ等の保護出
力を得る。CPU5は、各部のタイミング制御や演算に
必要なデータの入出力を制御する。
保護を必要とするときにしゃ断器のトリップ等の保護出
力を得る。CPU5は、各部のタイミング制御や演算に
必要なデータの入出力を制御する。
【0028】複素量演算部3による実効値の演算は、図
2の各手段を有して実行される。同図において、ステッ
プS1は、現在のサンプリング値Inと90度前のサン
プリング値In-3の絶対値|In|,|In-3|のうちの
大きいほうをAとし、小さいほうをBとして決定する。
2の各手段を有して実行される。同図において、ステッ
プS1は、現在のサンプリング値Inと90度前のサン
プリング値In-3の絶対値|In|,|In-3|のうちの
大きいほうをAとし、小さいほうをBとして決定する。
【0029】ステップS2は、値A,Bから値C=B/
Aを求める。ステップS3は、値Cを引数としてメモリ
3Aから D=1/cos(tan-1(C)) の係数値Dを読み取る。
Aを求める。ステップS3は、値Cを引数としてメモリ
3Aから D=1/cos(tan-1(C)) の係数値Dを読み取る。
【0030】ステップS4は、値Aに係数値Dを乗じて
実効値に比例した値Eを求める。
実効値に比例した値Eを求める。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、現在の
サンプリング値Inと電気角で90度前のサンプリング
値In-3の2つのサンプリング値からその絶対値の大小
比較と比Cを求め、この比を引数としてテーブルデータ
からの係数値Dの読み取り及びサンプリング値への乗算
によって実効値を求めるようにしたため、以下の効果が
ある。
サンプリング値Inと電気角で90度前のサンプリング
値In-3の2つのサンプリング値からその絶対値の大小
比較と比Cを求め、この比を引数としてテーブルデータ
からの係数値Dの読み取り及びサンプリング値への乗算
によって実効値を求めるようにしたため、以下の効果が
ある。
【0032】(1)必要とするサンプリング値は現在値
と90度前の2つのデータで済み、従来の面積方による
演算に比べて少ないデータ数になる。
と90度前の2つのデータで済み、従来の面積方による
演算に比べて少ないデータ数になる。
【0033】(2)原理的に誤差の発生がない。
【0034】(3)従来の2積法や3積法に必要とする
平方根演算等の複雑な演算を不要にして処理時間が短縮
される。
平方根演算等の複雑な演算を不要にして処理時間が短縮
される。
【0035】(4)データ数を少なくしかつ精度を高め
たテーブルデータにより実効値演算ができる。
たテーブルデータにより実効値演算ができる。
【図1】本発明の一実施例を示す要部ブロック図。
【図2】本発明における実効値演算のフローチャート。
【図3】方向地絡継電器の特性図。
1…サンプリング回路 2…A/D変換器 3…複素量演算部 3A…メモリ 4…出力制御部 5…CPU
Claims (1)
- 【請求項1】 系統の電圧又は電流のサンプリング値I
から実効値を求めて保護演算するディジタル型保護継電
器において、現在のサンプリング値Inの絶対値と電気
角で90度前のサンプリング値In-3の絶対値のうち大
きいほうの絶対値Aで小さいほうの絶対値Bを割算した
値Cを求める演算手段と、前記値Cを引数として次式 D=1/cos(tan-1(C)) の演算結果の係数値Dをテーブルデータとして記憶する
記憶手段と、前記値Cにより前記記憶手段から読みだし
た前記係数値Dを前記絶対値Aに乗じてサンプリング値
Iの実効値を求める実効値演算手段とを備えたことを特
徴とするディジタル型保護継電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5193249A JPH0746745A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | ディジタル型保護継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5193249A JPH0746745A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | ディジタル型保護継電器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0746745A true JPH0746745A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16304817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5193249A Pending JPH0746745A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | ディジタル型保護継電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0746745A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5555271A (en) * | 1993-12-27 | 1996-09-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Semiconductor laser device |
WO2011113199A1 (zh) * | 2010-03-17 | 2011-09-22 | 南京南瑞继保电气有限公司 | 一种相间距离保护防止过负荷误动的方法 |
-
1993
- 1993-08-04 JP JP5193249A patent/JPH0746745A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5555271A (en) * | 1993-12-27 | 1996-09-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Semiconductor laser device |
WO2011113199A1 (zh) * | 2010-03-17 | 2011-09-22 | 南京南瑞继保电气有限公司 | 一种相间距离保护防止过负荷误动的方法 |
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