JPH0746742A - 電線端末処理具 - Google Patents

電線端末処理具

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JPH0746742A
JPH0746742A JP5193291A JP19329193A JPH0746742A JP H0746742 A JPH0746742 A JP H0746742A JP 5193291 A JP5193291 A JP 5193291A JP 19329193 A JP19329193 A JP 19329193A JP H0746742 A JPH0746742 A JP H0746742A
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JP
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cap
jacket
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treatment tool
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Application number
JP5193291A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Tanaka
清隆 田中
Tsunehisa Nakamura
恒久 中村
Tomoo Nagaosa
友夫 永長
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋内、屋外(一般、汚損、重塩害の各地区)
の種々の適用に最適な耐電圧及び耐汚損性能を発揮する
多機能性を備えた電線端末処理具を提供する。 【構成】 端末処理具10は、電気絶縁性を有した管状
の外被要素12と、電気絶縁性を有し、外被要素12の
外表面に固定される3つの笠要素14と、外被要素12
の内部に配置され、外被要素12を所定径寸法の弾性的
拡径状態に保持するコア要素16とを備える。外被要素
12及び笠要素14は、高い弾性回復率と優れた永久伸
び特性とを有するゴム材料からなる。コア要素16は、
端末処理具10を接続領域に装着する際に、外被要素1
2の内部から除去される。それにより外被要素12は、
端末処理される接続領域を弾性収縮力によって密接被覆
する。同時に笠要素14は、弾性収縮力により外被要素
12の外表面に脱着可能に密接固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線末端部と端子部材
との接続領域に防湿絶縁被覆処理を施すための電線端末
処理具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高圧電力ケーブルの端末処理部に
おいて、電線の末端部と端子部材との接続部分の周辺領
域に防湿かつ絶縁被覆処理を施すために、様々な電線端
末処理具が使用されている。
【0003】例えば、電線末端部に差込み式に装着され
る管状の外被要素を備えた端末処理具が知られている
(例えば実開昭50−95592号公報参照)。外被要
素は絶縁性のゴム材料からなり、その一端に外被要素と
一体に成形された端子部材を備える。電線末端部は、表
面に予めシリコングリース等の潤滑剤が塗布され、所定
の押圧力の下で外被要素の他端から差し込まれる。その
後、電線末端部は端子部材に接続される。このように、
差込み式外被要素を備えた端末処理具は、電線末端部へ
の装着時に所定押圧力による差込み作業を必要とするの
で、労力を消費する点で作業性に課題を有する。
【0004】これに対し、接続領域への装着作業性を改
善するものとして、弾性収縮チューブ構造を有する外被
要素を備えた端末処理具が公知である(例えば特開平3
−143217号公報参照)。収縮チューブ式の外被要
素は、高い弾性回復率と優れた永久伸び特性とを有する
ゴム材料からなる。外被要素の内部には、硬質プラスチ
ックからなるコア要素が配置され、コア要素が外被要素
を所定径寸法の弾性的拡径状態に保持する。外被要素
は、コア要素によって拡径された状態で、端子部材に接
続された電線末端部を囲繞して配置される。このとき、
いかなる挿入力も必要とされない。外被要素は、その位
置でコア要素を除去することによって弾性的に収縮し、
その収縮力により端子部材と電線末端部との接続領域を
密接被覆する。
【0005】これらの差込み式及び収縮チューブ式の外
被要素は一般に、その外表面を囲繞して半径方向外方へ
延びる複数の耐候笠部を、外被要素に一体的に形成して
備える。耐候笠部は、特に屋外での使用時に、降雨によ
る耐電圧性能の劣化を防止するために設けられるもので
ある。ここで耐電圧性能とは、沿面放電を生じない限界
電圧に関する特性を言い、一般に耐候笠部の個数が多い
ほど沿面距離が増し、耐電圧性能が向上する。従来の端
末処理具は、屋外(一般地区又は汚損地区)での使用を
考慮して設定された所定個数の耐候笠部を、外被要素に
一体的に形成して備える構造が一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の端末
処理具は、外被要素と耐候笠部とが一般に金型成形によ
り一体的に形成されるので、屋内、屋外(一般地区、汚
損地区、重塩害地区)等の種々の適用毎に最適な個数の
耐候笠部を備えた異なる外被要素を準備しなければなら
なかった。これは、端末処理具の単価を上昇させるのみ
ならず、在庫管理を煩雑にするので、通常は上記のよう
に一般地区又は汚損地区の屋外用の外被要素を備える端
末処理具を、他の屋内や重塩害地区でも使用することが
多かった。したがって、屋内での過剰設備の問題、及び
重塩害地区での耐汚損性能の不足の問題が生じることに
なっていた。
【0007】特に重塩害地区では、塩害汚損による漏れ
電流の発生が問題となるので、塩害汚損を被らない遮蔽
面部分を有して形成された耐候笠部を備えることが要求
される。そのような形状の耐候笠部は、陶磁器製の碍子
においてはいわゆる釣鐘形碍子として既に知られている
が、樹脂製の端末処理具では外被要素との一体成形が困
難なので実現されていない。
【0008】本発明の目的は、屋内、屋外(一般地区、
汚損地区、重塩害地区)等の種々の適用に最適な耐電圧
性能及び耐汚損性能を発揮するように、そのつど現場で
対応できる多機能性を備えた電線端末処理具を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電線末端部と電線末端部に接続される端
子部材との接続領域に防湿絶縁被覆処理を施すための電
線端末処理具において、電気絶縁性及び弾性を有した高
分子材料からなり、被覆される接続領域の外径寸法より
小さな内径寸法を非変形時に有し、接続領域を、弾性的
拡径状態で収容して弾性収縮力により密接被覆する管状
の外被要素と、電気絶縁性及び弾性を有した高分子材料
からなり、接続領域を密接被覆したときの外被要素の外
径寸法より小さな内径寸法を非変形時に有し、弾性的拡
径状態で外被要素を包囲して弾性収縮力により外被要素
の外表面に脱着可能に密接固定される少なくとも1つの
笠要素と、外被要素の内部に配置され、外被要素を接続
領域の外径寸法より大きな内径寸法を呈する第2の弾性
的拡径状態に保持するとともに、接続領域への装着時に
除去されるコア要素とを具備することを特徴とする端末
処理具を提供する。
【0010】好適な実施態様によれば、形状の異なる複
数の笠要素を具備する上記電線端末処理具が提供され
る。また、少なくとも1つの笠要素は、外被要素の外表
面に密接する内縁部から略半径方向外方へ延長される第
1笠部分と、第1笠部分の外縁部から外被要素の外表面
に沿って、外表面との間に筒状の空隙を形成しつつ所定
長さに延長される第2笠部分とを備えて構成することが
できる。さらに、外被要素は、外被要素の外表面から略
半径方向へ突出して外被要素に一体的に形成された少な
くとも1つの耐候笠部を備えてもよい。外被要素及び笠
要素は、高い弾性回復率と優れた永久伸び特性とを有す
るゴム材料からなることが好ましい。
【0011】
【作用】笠要素は、外被要素とは別体に形成されるの
で、所望個数の笠要素を外被要素に取着することによ
り、屋内、屋外(一般地区、汚損地区、重塩害地区)等
の種々の適用に最適な耐電圧性能を、電線端末処理具に
付与することができる。さらに笠要素は、その弾性拡径
時の収縮力によって外被要素へ脱着可能に密接固定され
るので、耐電圧性能を確保しつつ固定位置を自由に選択
できる。コア要素は、外被要素を第2の弾性的拡径状態
に保持することにより、接続領域への電線端末処理具の
装着を容易にする。また、外被要素の外表面に固定され
た笠要素は、コア要素によって外被要素とともに拡径状
態に保持されるので、外被要素は笠要素に包囲される部
分においても外被要素及び笠要素の弾性収縮力に抗して
第2の弾性的拡径状態に保持される。この状態で、接続
領域を囲繞して外被要素を配置し、コア要素を除去する
と、外被要素及び笠要素が弾性収縮して電線端末処理具
が接続領域に装着される。このとき、外被要素は接続領
域を密接被覆し、かつ笠要素は外被要素の外表面に密接
固定される。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に示した好適な実施例に基づ
き、本発明をさらに詳細に説明する。各図において、同
一又は類似の構成要素には、共通の参照番号を付す。図
面を参照すると、図1は本発明の実施例による端末処理
具10を一部切欠き斜視図で示す。端末処理具10は、
電気絶縁性を有した管状の外被要素12と、電気絶縁性
を有し、外被要素12の外表面に脱着可能に密接固定さ
れる3つの笠要素14と、外被要素12の全長部分の内
部に配置され、外被要素12を所定径寸法の弾性的拡径
状態に保持するコア要素16とを備える。
【0013】外被要素12は、好ましくは高い弾性回復
率と優れた永久伸び特性とを有するゴム材料からなる略
円筒状要素であり、非変形時には、被覆される電線末端
部と端子部材との接続領域の最少外径寸法より小さな最
大内径寸法を有する。したがって外被要素12は、後述
するように接続領域への装着時に、接続領域を弾性的拡
径状態で収容して弾性収縮力により密接被覆する。
【0014】笠要素14は、好ましくは高い弾性回復率
と優れた永久伸び特性とを有するゴム材料からなり、外
被要素12の略円筒状外表面を包囲する略円筒状の内方
部分18と、内方部分18から略半径方向外方へ拡径し
つつ延びる笠状の外方部分20とを備える。笠要素14
は、非変形時にはその内方部分18が、接続領域を密接
被覆したときの外被要素12の最少外径寸法より小さな
最大内径寸法を有する。したがって笠要素14は、接続
領域へ外被要素12を装着したときに、内方部分18が
弾性的拡径状態で外被要素12を包囲し、弾性収縮力に
より外被要素12の外表面に密接固定される。このよう
な構造により、所望個数の笠要素14を外被要素12の
外表面の所望位置に、脱着可能に配置することが可能と
なる。
【0015】なお、外被要素12及び笠要素14の好適
な材料としては、30%以下の永久伸びを示すゴム材料
で、例えばエチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴ
ム、ブチルゴム、シリコンゴム等が挙げられる。
【0016】コア要素16は、好ましくは硬質プラスチ
ックからなる略円筒状要素であり、図1に示すように、
外被要素12を、接続領域の最大外径寸法より大きな最
少内径寸法を呈する第2の弾性的拡径状態に保持する。
このとき、外被要素12に固定された3つの笠要素14
の各内方部分18も、同様に第2の弾性的拡径状態に保
持される。コア要素16は、その円筒壁の全長に亙って
螺旋状に延びる切断線22を備える。外被要素12の一
端部24に対応するコア要素16の一端部26では、コ
ア要素16の延長部28がストリップ状に形成される。
延長部28の先端は、コア要素16の内部を通って反対
側の端部から外方へ延出される。コア要素16は、端末
処理具10を接続領域に装着する際に、延長部28を引
っ張ることにより切断線22に沿って所定幅のストリッ
プ状に切裂かれ、外被要素12の内部から除去される。
なお、図2に示すように、外被要素12とコア要素16
との間には、電界緩和効果を有する高誘電率材料30が
所望位置に配置される。
【0017】上記構成を有する端末処理具10の、接続
領域への装着工程を、図2を参照して以下に説明する。
端末処理される高圧電力ケーブル32は、予めその末端
部分で、ケーブル外被が除去されてケーブル絶縁体34
及び電線36が露出される。このケーブル32を、外被
要素12の端部24が電線36側に配置されるように、
図1の拡径状態にある端末処理具10に挿入する。電線
36は、その末端部で端子部材38の支持部40に挿入
され、かしめ部42にて端子部材38に接続される。こ
のようにして、ケーブル32のケーブル絶縁体34及び
電線36、並びに端子部材38の支持部40が、端末処
理具10によって防湿絶縁被覆処理される接続領域を形
成する。端末処理具10は、この接続領域の全長部分を
包囲するように配置される。この状態で、コア要素16
の延長部28を図の矢印方向へ引っ張り、コア要素16
を外被要素12の内部から除去する。それにより外被要
素12は、端部24側から徐々に弾性収縮し、その収縮
力によって接続領域の全長部分を徐々に密接被覆する。
コア要素16が完全に除去されると、図3(c)に示す
ように、ケーブル32に、端末処理具10によって防湿
絶縁被覆処理された端末部が形成される。
【0018】図2及び図3(c)に示すように、笠要素
14は、コア要素16の除去に従って外被要素12とと
もに弾性収縮し、接続領域への装着完了時には、内方部
分18が弾性収縮力によって外被要素12の外表面に密
接する。このとき、耐電圧性能を確保するために、内方
部分18と外被要素12との間に隙間ができないよう充
分な弾性収縮力によって密接状態を維持することが必要
である。笠要素14の外方部分20は、内方部分18の
収縮により外縁部が半径方向へさらに拡がり、図示のよ
うな笠形状を呈する。
【0019】外被要素12の弾性収縮力による接続領域
への密接程度、及び笠要素14の弾性収縮力による外被
要素12への密接程度は、いわゆるシールストレス
(%)によって表すことができる。上記実施例では、接
続領域に対する外被要素12のシールストレスを10%
以上、及び外被要素12に対する笠要素14のシールス
トレスを20%以上として各部寸法を設定することによ
り、充分な防湿絶縁被覆効果及び耐電圧効果が得られて
いる。なお、この実施例ではシールストレスは次式で示
される。
【0020】シールストレス=〔(接続領域の最小外径
−非変形時の外被要素12の最大内径)/非変形時の外
被要素12の最大内径)〕×100、又は、シールスト
レス=〔(接続領域への装着時の外被要素12の最小外
径−非変形時の笠要素14の最大内径)/非変形時の笠
要素14の最大内径)〕×100
【0021】端末処理具10を形成する際は、外被要素
12の全長部分を専用機械により弾性拡張しつつコア要
素16を外被要素12に挿入し、外被要素12を所定の
弾性的拡径状態に保持した後、同様に専用機械により内
方部分18を弾性拡張した所望個数の笠要素14に外被
要素12を挿入し、各笠要素14を所定位置に密接固定
すればよい。或いはまた、非変形時の外被要素12の所
定位置に所望個数の笠要素14を予め配置し、外被要素
12と笠要素14とを専用機械により同時に弾性拡張し
つつ、コア要素16を外被要素12に挿入して形成する
こともできる。
【0022】このように端末処理具10は、外被要素1
2の所望位置に所望個数の笠要素14を容易に配置する
ことができる。それにより、図3に示すような様々な形
状の端末処理具が提供される。例えば図3(a)に示す
端末処理具101は、笠要素14を持たず外被要素12
のみによって構成されるものであり、これは屋内での使
用に最も適している。図3(b)に示す端末処理具10
2は、1つの笠要素14を備えて構成され、一般地区の
屋外での使用に最も適するものである。図3(c)に示
す前述の実施例による端末処理具10は、3つの笠要素
14を備えて構成され、特に汚損地区の屋外での使用に
適するものである。図3(d)に示す端末処理具103
は、1つの笠要素14と後述する1つの釣鐘形笠要素4
4とを備えて構成され、特に重塩害地区の屋外での使用
に適するものである。
【0023】笠要素14は、外被要素12の沿面距離を
拡大することにより、端末処理具10の耐電圧性能を向
上させるものである。しかしながら重塩害地区において
は、笠要素14の表面に付着する汚損物質によって漏れ
電流が生じ、エロージョン等の不具合を生じることがあ
る。したがって、重塩害地区に使用される端末処理具
は、この漏れ電流を可及的に抑制する釣鐘形状の笠要素
を備えることが有利である。図3(d)及び図4に示す
ように、釣鐘形笠要素44は、外被要素12の外表面に
密接する略円筒状の内方部分46と、内方部分46から
略半径方向外方へ拡径して延びる第1笠部分48と、第
1笠部分48の外縁部から外被要素12の外表面に沿っ
て、その外表面との間に筒状の空隙を形成しつつ所定長
さに延びる第2笠部分50とを備える。第2笠部分50
は、外被要素12の外表面に略平行に延びるか、好まし
くは第1笠部分48側から僅かに拡径して延びる。この
ような形状により釣鐘形笠要素44は、笠要素14のよ
うな従来形状の笠に比べ、釣鐘形笠要素44の内表面及
び外被要素12の外表面を、汚損物質の付着から効果的
に保護することができる。
【0024】本発明の電線端末処理具による電線末端部
被覆時の耐電圧性能及び耐汚損性能を、以下の実験結果
によってさらに明確にする。実験される電線端末処理具
は、6.6kV、60mm2 のCVケーブルに適用できるよ
うに、シリコンゴムから金型成形により形成した外被要
素12、笠要素14、及び釣鐘形笠要素44と、ポリプ
ロピレンからなるコア要素16とから、笠要素の種類及
び個数を適宜選定して形成したもので、それぞれ図3で
端末処理具10,101,102,103として示した
ものに対応する。これらの端末処理具に、屋内、一般地
区屋外、汚損地区屋外のそれぞれに相当する環境下での
交流耐電圧性能を評価する実験1〜実験3を行い、さら
に重塩害地区屋外に相当する環境下での耐汚損性能を評
価する実験4を行った。各実験内容は、以下の通りであ
る。
【0025】〔実験1〕接続領域に装着した各端末処理
具を乾燥状態に置き、商用周波数(50Hz)の交流電圧
を35KVから1分間に5KVずつ昇圧して印加し、端末処
理具に破壊又は閃絡が生じたときの限界電圧を測定す
る。 〔実験2〕接続領域に装着した各端末処理具を、端子部
材を上に向けて鉛直に配置し、上方45゜の方向から垂
直成分3mm/minの割合で水道水(100μS/cm) を散水し、
実験1と同様の電圧条件における限界電圧を測定する。 〔実験3〕接続領域に装着した各端末処理具を、端子部
材を上に向けて鉛直に配置し、上方45゜の方向から垂
直成分3mm/minの割合で塩水(40000μS/cm) を散水し、
実験1と同様の電圧条件における限界電圧を測定する。 〔実験4〕接続領域に装着した各端末処理具を、端子部
材を上に向けて鉛直に配置し、実験3の塩水に水1リッ
トル当たり40gの砥粉を混合して形成した汚損水を、
下方45゜の方向から垂直成分3mm/minの割合で散水
し、商用周波数(50Hz)の交流電圧4KVを連続して印
加し、40分後の端末処理具の漏れ電流値を測定する。
【0026】なお、比較対象の従来技術による端末処理
具として、(1)延面距離が端末処理具101に略等し
く、差込み式の外被要素を備えたもの、及び(2)延面
距離が端末処理具10に略等しく、収縮チューブ式の外
被要素を備えたもの、のそれぞれに上記の実験1〜4を
行った。評価結果を以下の表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から分かるように、本発明による電線
端末処理具は、従来技術による電線端末処理具と略同等
の耐電圧性能及び耐汚損性能を得ることができる。しか
も、共通の外被要素に所望種類及び所望個数の笠要素を
取着することにより、屋内、屋外(一般地区、汚損地
区、重塩害地区)等の種々の適用に最適な耐電圧性能及
び耐汚損性能を備えた端末処理具を形成することができ
る。笠要素は、その内方部分を弾性的に拡径するだけの
作業で外被要素に取着できるので、種々の適用に対応し
た現場での迅速な組立ても可能である。
【0029】上記各実施例による端末処理具10,10
1,102,103は、共通の外被要素12に異なる個
数及び種類の笠要素14,44を取着したものである。
しかしながら、本発明はこの構成に限定されるものでな
く、例えば笠要素14と略同一形状の1つの耐候笠部を
一体に備えた外被要素を使用することもできる。この場
合は、上記実施例による端末処理具102と類似の形状
及び同等の性能を有する1枚笠の端末処理具を基本とし
て、やはり多様な構成が提供される。図5は、このよう
な一体形の1枚の耐候笠部52を有した外被要素54
に、図4の釣鐘形笠要素44を取着して構成された端末
処理具56を示す。また、笠要素の形状は図示の形状に
限定されるものでなく、様々な寸法及び形状を有した多
種類の笠要素を使用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、外被要素と笠要素とを別体に形成し、かつ両者をコ
ア要素によって弾性的拡径状態に保持し、接続領域への
装着時には、各要素の弾性収縮力により接続領域と外被
要素との密接、及び笠要素と外被要素との密接を得る構
成としたので、従来の端末処理具と略同等の耐電圧性能
及び耐汚損性能を維持しつつ、共通の外被要素に所望種
類及び所望個数の笠要素を取着することにより、屋内、
屋外(一般地区、汚損地区、重塩害地区)等の種々の適
用に最適な耐電圧性能及び耐汚損性能を備えた端末処理
具を形成することができる。したがって本発明によれ
ば、金型の共通化による量産化、在庫管理の簡略化、現
場作業における端末処理の最適化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による端末処理具の一部切欠き
斜視図である。
【図2】図1の端末処理具をケーブル末端の接続領域に
装着する過程を示す一部断面側面図である。
【図3】本発明の種々の実施例による端末処理具の接続
領域装着時の一部切欠き正面図で、(a)屋内用、
(b)一般地区屋外用、(c)汚損地区屋外用、(d)
重塩害地区屋外用、の各端末処理具をケーブル末端部と
共に示す。
【図4】図3(d)の実施例による端末処理具の一部切
欠き側面図である。
【図5】本発明の他の実施例による端末処理具の一部切
欠き側面図である。
【符号の説明】
10,101,102,103,56…端末処理具 12,54…外被要素 14…笠要素 16…コア要素 18…内方部分 20…外方部分 22…切断線 28…延長部 32…ケーブル 36…電線 38…端子部材 44…釣鐘形笠要素 48…第1笠部分 50…第2笠部分 52…耐候笠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永長 友夫 神奈川県相模原市南橋本3丁目8番8号 住友スリーエム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線末端部と該電線末端部に接続される
    端子部材との接続領域に防湿絶縁被覆処理を施すための
    電線端末処理具において、 電気絶縁性及び弾性を有した高分子材料からなり、被覆
    される前記接続領域の外径寸法より小さな内径寸法を非
    変形時に有し、該接続領域を、弾性的拡径状態で収容し
    て弾性収縮力により密接被覆する管状の外被要素と、 電気絶縁性及び弾性を有した高分子材料からなり、前記
    接続領域を密接被覆したときの前記外被要素の外径寸法
    より小さな内径寸法を非変形時に有し、弾性的拡径状態
    で該外被要素を包囲して弾性収縮力により該外被要素の
    外表面に脱着可能に密接固定される少なくとも1つの笠
    要素と、 前記外被要素の内部に配置され、該外被要素を前記接続
    領域の外径寸法より大きな内径寸法を呈する第2の弾性
    的拡径状態に保持するとともに、該接続領域への装着時
    に除去されるコア要素、 とを具備することを特徴とする電線端末処理具。
  2. 【請求項2】 形状の異なる複数の前記笠要素を具備す
    る請求項1に記載の電線端末処理具。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの前記笠要素は、前記外
    被要素の外表面に密接する内縁部から略半径方向外方へ
    延長される第1笠部分と、該第1笠部分の外縁部から該
    外被要素の外表面に沿って、該外表面との間に筒状の空
    隙を形成しつつ所定長さに延長される第2笠部分とを備
    える請求項1又は2に記載の電線端末処理具。
  4. 【請求項4】 前記外被要素は、該外被要素の外表面か
    ら略半径方向へ突出して該外被要素に一体的に形成され
    た少なくとも1つの耐候笠部を備える請求項1〜3のい
    ずれか1つに記載の電線端末処理具。
  5. 【請求項5】 前記外被要素及び前記笠要素が、高い弾
    性回復率と優れた永久伸び特性とを有するゴム材料から
    なる請求項1〜4のいずれか1つに記載の電線端末処理
    具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017208950A (ja) * 2016-05-19 2017-11-24 古河電気工業株式会社 ケーブル端末牽引構造及びその組立方法

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