JPH074621Y2 - 2π方向性放射線検出器 - Google Patents

2π方向性放射線検出器

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JPH074621Y2
JPH074621Y2 JP8087989U JP8087989U JPH074621Y2 JP H074621 Y2 JPH074621 Y2 JP H074621Y2 JP 8087989 U JP8087989 U JP 8087989U JP 8087989 U JP8087989 U JP 8087989U JP H074621 Y2 JPH074621 Y2 JP H074621Y2
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康夫 鈴木
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、容器内面の放射能汚染を検査するのに適した
放射線検出器に関する。
(従来の技術) 従来、放射性物質を収納した容器を運般用容器に入れて
運搬した際の運般用容器の放射能汚染の検査を行なう場
合、放射線検出器1個を用いて測定していた。
そのため、容器の内面全体を検査するには、第5図に示
すように、被検体(3)内に挿入した放射線検出器
(1)を回転させるか、あるいは被検体(3)が乗って
いる架台(4)を回転させ、これと同時に検出器(1)
を保持している支持体(2)を上下させて放射能を測定
する必要があった。
放射線検出器(1)を回転させて測定する場合には、検
出器(1)が上下移動および回転の2自由度の運動を行
なうことによるノイズの増大や、検出器(1)と測定器
とをつなぐケーブルのよじれとか、ケーブルの接続を回
転式コネクタにした場合にはそのノイズの増加とか、さ
らに反復回転運動で測定する場合には、その位置決め精
度、動作の不連続性等、種々の問題点があった。
また、架台(4)を回転させて測定する方式では、第6
図に示すような多孔形被検体(5)の場合、被検体
(5)の中心と検査すべき孔の中心とが一致していない
ため、測定が不可能になるという問題点も生じた。
上記いずれの測定方式であっても、1つの検出器で測定
するため、測定に要する時間も長くかかるという難点が
あった。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は、従来技術の欠点であるケーブルのよじれ、検
出器が2自由度で動くことや回転コネクタ使用に由来す
るノイズ、反復運動による位置決め精度、測定時間の長
いこと等の欠点を解消できる放射線検出器を実現するこ
とを課題とし、本考案の目的もそこにある。
〔考案の構成〕
(課題を解決するための手段) 本考案の2π方向性放射線検出器は、上面中央に支持部
材が取着された円板状のホルダーと、コ字状断面の開口
が外方へ向いた円環状でその溝状の外周空間が半径方向
の仕切壁により複数の室に等分割された構造で前記ホル
ダーの外側に取着された鉛製の遮蔽体と、この遮蔽体の
各室内に光電面を外方へ向けて配置された小形フォトマ
ルと、前記遮蔽体の各室の開口をふさいでそれぞれ取着
されたシンチレータとを具備して構成される。
(作用) 本考案の2π方向性放射線検出器においては、シンチレ
ータと小形フォトマルから成る各検出ユニットが円環の
全周にわたりその輻射方向に指向しているので、円筒状
の容器内面の放射能汚染分布を測定する場合に、各検出
ユニットが容器内面に正対することから、検出器を上下
方向に移動させるだけで容器内面全体を検査できる。し
たがって、ケーブルのよじれ、回路コネクタ使用に由来
するノイズ、反復移動による位置決め精度、測定時間が
長くかかる等の従来技術の欠点を全て解消することがで
きる。
また、検出器の外周面に向って入って来る放射線のみを
検出するように各シンチレータは上下、左右を鉛の壁で
囲まれているため、被検体容器内面の放射能分布を忠実
に測定できる。
(実施例) 以下、図面に示した実施例に基いて本考案を詳細に説明
する。
第1図(a)、(b)に本考案一実施例の2π方向性放
射線検出器を示す。第1図(a)、(b)において、ホ
ルダー(11)は、4本のスポークを有するプーリーの両
端面に薄板を取付けた中空円板の上面中央にパイプ状の
支持部材(12)が取着された構造である。遮蔽体(13)
は、コ字状断面の開口が外方へ向いた円環状の形をして
おり、その溝状の外周空間が半径方向の仕切壁(13b)
により複数の室(13a)に等分された構造に鉛を用いて
作られている。この遮蔽体(13)は、ホルダー(11)の
円板の外側に取付けられている。
遮蔽体(13)の各室(13a)内には、それぞれ小形フォ
トマル(14)が光電面を外方へ向けて配置されている。
また、遮蔽体(13)の各室(13a)の開口をふさいでシ
ンチレータ(15)がそれぞれ取付けられている。
上記のように構成された本考案一実施例の2π方向性放
射線検出器は、第2図に示すように、内面の放射能汚染
を検査しようとする円筒容器である被検体(3)内に、
ホルダー(11)の支持部材(12)を被検体(3)と同心
且つ垂直にして挿入し、支持部材(12)を図示してない
上下装置の昇降ロッドに連結して検出器を被検体(3)
に対し上下に移動させるだけで被検体(3)内面の放射
能分布を内面全周について測定することができる。
被検体内面の放射能分布を評価する場合、その評価を左
右する因子としては、検出器の測定する対象面積が小さ
い方が、放射能濃度分布は精度良く検出される。しか
し、検出器が1つの従来の方法では、検出器の測定する
対象面積を小さくすると被検面全部をスキャンする時間
が多大となる。本考案一実施例の2π方向性放射線検出
器を用いれば、円環の外周面に検出面を輻射方向へ向け
て複数配置された各検出ユニットの1個当りの測定対象
面積を小さくしても、被検体(3)内面の全部を短時間
でスキャンすることができ、精度良く放射能分布を求め
ることができる。
次に、本考案の他の実施例について説明する。第3図に
示す実施例は、2π方向性放射線検出器の支持部材(1
2)と上下装置の昇降ロッド(20)との間に、所定の小
角度だけ回転変位させる回転変位装置(16)を昇降ロッ
ド(20)に固定して設けたものである。いま、遮蔽体
(13)がN個の室(13a)に等分されているとすれば、
π/Nの小角度だけ回転変位装置(16)により支持部材
(12)を回転変位させるようにする。回転変位させない
状態で検出器を上下方向に動かして被検体(3)内面を
スキャンした後、回転変位装置(16)により検出器をπ
/Nの小角度だけ回転変位させれば、変位前に遮蔽体(1
3)の仕切壁に対向していた被検体(3)の内面の各部
分が各検出ユニットのシンチレータ(15)に正対するよ
うになるので、この状態で検出器を上下方向に動かして
被検体(3)内面をスキャンすれば、内面の放射能分布
を漏れ無く測定できる。また、遮蔽体(13)を等分して
設ける室(13a)の数を多くし、検出器をπ/Nだけ回転
変位させるこの方法を実行すれば、一層精度の高い放射
能分布を求めることができる。
第4図に示す実施例は、各フォトマル(14)からの出力
に基いて放射能の強さを求める測定部(21)の後段にコ
ンピュータ(22)を配したもので、或る1点に高い放射
能が存在した場合に、それに隣接した部分に対応する小
形フォトマル(14)に対する影響を計算し、当該フォト
マルのデータを修正することにより、測定精度を向上す
ることができる。
〔考案の効果〕
以上詳述したように本考案によれば、コ字状断面の開口
が外方へ向いた円環状でその溝状の外周空間が半径方向
の仕切壁により複数の室に分割された遮蔽体の各室にそ
れぞれ小形フォトマルとシンチレータを配置し、この遮
蔽体と上面の中央に支持部材を有する円板状のホルダー
を取付けた構造の2π方向性放射線検出器を実現したこ
とにより、円環の輻射方向に指向している各検出ユニッ
トが円筒容器である被検体の内面にそれぞれ正対するの
で、検出器を上下方向に移動させるか、さらに高精度測
定の必要ある場合は上下方向に移動させた後、π/N(N
は室の数)だけ検出器を回転変位させて再度上下方向に
移動させるかすることによって被検体内面全体の放射能
分布を測定することができる。したがって、ケーブルの
よじれ、回転コネクタ使用に由来するノイズ、反復移動
による位置決め精度、測定時間が長くかかる等の従来技
術の欠点を全て解消することができる。また、検出器の
外周面に向って入って来る放射線のみを検出するように
各シンチレータは上下、左右を鉛の壁で囲まれているた
め、被検体容器内面の放射能分布を忠実に測定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)は本考案一実施例の2π方向性放
射線検出器を示し、第1図(a)は一部を断面で示す平
面図、第1図(b)は側面図、第2図は第1図(a)、
(b)の検出器による円筒容器内面の放射能分布測定の
説明図、第3図および第4図はそれぞれ本考案の他の実
施例を示す概略図、第5図は従来の円筒容器内面放射能
分布検査装置の概略図、第6図は多孔形被検体を示す概
略図である。 11……ホルダー、12……支持部材、13……遮蔽体、13a
……室、13b……仕切り壁、14……小形フォトマル、15
……シンチレータ、

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面中央に支持部材が取着された円板状の
    ホルダーと、コ字状断面の開口が外方へ向いた円環状で
    その溝状の外周空間が半径方向の仕切壁により複数の室
    に等分割された構造で前記ホルダーの外側に取着された
    鉛製の遮蔽体と、この遮蔽体の各室内に光電面を外方へ
    向けてそれぞれ配置された小形フォトマルと、前記遮蔽
    体の各室の開口をふさいでそれぞれ取着されたシンチレ
    ータとを具備して成る2π方向性放射線検出器。
JP8087989U 1989-07-10 1989-07-10 2π方向性放射線検出器 Expired - Lifetime JPH074621Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8087989U JPH074621Y2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 2π方向性放射線検出器

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JP8087989U JPH074621Y2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 2π方向性放射線検出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0319984U JPH0319984U (ja) 1991-02-27
JPH074621Y2 true JPH074621Y2 (ja) 1995-02-01

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ID=31626318

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JP8087989U Expired - Lifetime JPH074621Y2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 2π方向性放射線検出器

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JP6042627B2 (ja) * 2012-03-28 2016-12-14 株式会社日立製作所 放射線測定システム
JP5925009B2 (ja) * 2012-03-28 2016-05-25 日立アロカメディカル株式会社 放射線測定システム

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