JPH074615B2 - 高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法 - Google Patents
高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法Info
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- JPH074615B2 JPH074615B2 JP63205236A JP20523688A JPH074615B2 JP H074615 B2 JPH074615 B2 JP H074615B2 JP 63205236 A JP63205236 A JP 63205236A JP 20523688 A JP20523688 A JP 20523688A JP H074615 B2 JPH074615 B2 JP H074615B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B37/74—Temperature control, e.g. by cooling or heating the rolls or the product
- B21B37/76—Cooling control on the run-out table
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、高炭素当量の熱延鋼板の熱延後に強制冷却す
る高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法の改良に関す
る。
る高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法の改良に関す
る。
一般に、熱延鋼板は、熱間圧延後に水冷却により強制冷
却した後、コイル状に巻き取られる。この際、熱延後の
強制冷却については、熱延鋼板の最終的な機械的性質に
大きな影響が及ぶため、所望の機械的性質を得るため適
正な冷却制御が行われる必要がある。特に、高炭素当量
の構造用炭素鋼、低合金鋼、工具鋼等の鋼材、あるいは
合金鋼材の熱延鋼板については、材質の安定化のために
最適な冷却制御が実行されねばならないとされている。 従来、この強制冷却の制御指標として、被冷却体である
熱延鋼板の表面温度を用いるのが一般的である。しかし
ながら、この方法による場合には次のような問題点があ
る。 (1)実ラインにおける鋼板温度の測定には、通常放射
温度計が用いられるが、このような放射温度計はその測
定原理から測定精度が不十分であることが知られてい
る。そのため、得られる情報が必ずしも平均的な情報と
なり難という不具合がある。又、測定環境の影響を受け
易く、例えば水蒸気や水滴の飛沫、更には鋼板上に残留
している冷却水等の存在によつて測定誤差を生じ易く、
従つて冷却ゾーン内での測温ができないため測温位置が
限定されるという不具合もある。 このためこのような放射温度計を用いる方法の場合、得
られる強制冷却の制御精度には限界がある。 (2)周知のように、鋼のオーステナイト相からフエラ
イト相あるいはパーライト相への変態に際しては変態潜
熱による発熱を伴う。このため、鋼板の変態進行状態に
よつて見掛上比熱が大きく変化し、たとえ同一冷却条件
で冷却した場合でも変態特性の微妙な差によつて過冷却
あるいは冷却不足等を生じ易く、材質のばらつきの増加
あるいは形状平坦性の悪化等の不利を生じ易い。高炭素
当量の鋼、あるいは合金鋼は変態速度が遅いため、冷却
に敏感であり、このような影響を特に受け易く、冷却時
の温度制御が難しい。 従つて、従来の温度を制御指標とした冷却条件による制
御方法の場合、前記の如き問題に対応できないことは明
らかである。これらの問題の解決する上での最も有効な
手段は、鋼板の変態挙動を直接検出し、この情報に基く
制御方式を採用することである。以上の方法に関する提
案として例えば特公昭56−24017あるいは出願人が先に
提案した特開昭61−99632等がある。
却した後、コイル状に巻き取られる。この際、熱延後の
強制冷却については、熱延鋼板の最終的な機械的性質に
大きな影響が及ぶため、所望の機械的性質を得るため適
正な冷却制御が行われる必要がある。特に、高炭素当量
の構造用炭素鋼、低合金鋼、工具鋼等の鋼材、あるいは
合金鋼材の熱延鋼板については、材質の安定化のために
最適な冷却制御が実行されねばならないとされている。 従来、この強制冷却の制御指標として、被冷却体である
熱延鋼板の表面温度を用いるのが一般的である。しかし
ながら、この方法による場合には次のような問題点があ
る。 (1)実ラインにおける鋼板温度の測定には、通常放射
温度計が用いられるが、このような放射温度計はその測
定原理から測定精度が不十分であることが知られてい
る。そのため、得られる情報が必ずしも平均的な情報と
なり難という不具合がある。又、測定環境の影響を受け
易く、例えば水蒸気や水滴の飛沫、更には鋼板上に残留
している冷却水等の存在によつて測定誤差を生じ易く、
従つて冷却ゾーン内での測温ができないため測温位置が
限定されるという不具合もある。 このためこのような放射温度計を用いる方法の場合、得
られる強制冷却の制御精度には限界がある。 (2)周知のように、鋼のオーステナイト相からフエラ
イト相あるいはパーライト相への変態に際しては変態潜
熱による発熱を伴う。このため、鋼板の変態進行状態に
よつて見掛上比熱が大きく変化し、たとえ同一冷却条件
で冷却した場合でも変態特性の微妙な差によつて過冷却
あるいは冷却不足等を生じ易く、材質のばらつきの増加
あるいは形状平坦性の悪化等の不利を生じ易い。高炭素
当量の鋼、あるいは合金鋼は変態速度が遅いため、冷却
に敏感であり、このような影響を特に受け易く、冷却時
の温度制御が難しい。 従つて、従来の温度を制御指標とした冷却条件による制
御方法の場合、前記の如き問題に対応できないことは明
らかである。これらの問題の解決する上での最も有効な
手段は、鋼板の変態挙動を直接検出し、この情報に基く
制御方式を採用することである。以上の方法に関する提
案として例えば特公昭56−24017あるいは出願人が先に
提案した特開昭61−99632等がある。
しかしながら、前述の特公昭56−24017で提案された方
法は、変態時の復熱現象を温度計によつて検出する間接
的手段によつて変態挙動を推定し、変態の生じる位置に
変動が生じた場合に、常に所定の位置で変態が起こるよ
うに冷却条件を制御することを目的としており、従来の
温度のみを制御指標とする方法に若干の改善を加えた程
度に留まるものであつた。 即ち、変態挙動の推定を温度計に頼つていることから、
前述の如く測温誤差の影響を受け易く、変動挙動自体を
十分に把握することができないため、冷却条件の制御精
度の向上が図れず、製品の均質性になお問題が残るもの
であつた。 一方、前述の特開昭61−99632の方法は、変態率検出装
置を用いて変態挙動を直接検出することにより変態速度
を算出し、この算出された変態速度が目標変態速度と一
致するように制御条件を制御するというものである。こ
の方法は、変態挙動(変態速度)を直接求め、これを強
制冷却の制御指標として使用しており、従来の温度測定
による制御方法より非常に優れた効果が得られる。 しかしながら、この方法は高炭素当量の鋼の冷却制御に
は完全に適用できない面がある。その理由は、高炭素当
量の鋼あるいは合金鋼では、変態速度が低炭素鋼に比べ
て遅いため、熱延後の冷却ゾーン内では変態が充分進行
せず、場合によつてはコイル巻き取り時点で50%未満の
変態率のときもあるからである。従つて、このような低
い変態率領域の変態速度では、所望する機械的性質との
対応関係に乏しく、変態速度を強制冷却の制御指標、即
ち材質制御の制御指標とすることには難があるのであ
る。即ち、特開昭61−899632の方法は、変態速度が速
く、冷却ゾーン内で変態が完了するような鋼種について
は良好な結果が得られるものの、高炭素当量の鋼種の場
合は必ずしも良好な結果が得られないという問題があつ
たのである。又、「速度」を指標した制御であるため、
制御が複雑となり、応答速度との関係で過修正が行われ
たりすることもあつて、必ずしも材質の均質化が達成で
きない場合もあつた。
法は、変態時の復熱現象を温度計によつて検出する間接
的手段によつて変態挙動を推定し、変態の生じる位置に
変動が生じた場合に、常に所定の位置で変態が起こるよ
うに冷却条件を制御することを目的としており、従来の
温度のみを制御指標とする方法に若干の改善を加えた程
度に留まるものであつた。 即ち、変態挙動の推定を温度計に頼つていることから、
前述の如く測温誤差の影響を受け易く、変動挙動自体を
十分に把握することができないため、冷却条件の制御精
度の向上が図れず、製品の均質性になお問題が残るもの
であつた。 一方、前述の特開昭61−99632の方法は、変態率検出装
置を用いて変態挙動を直接検出することにより変態速度
を算出し、この算出された変態速度が目標変態速度と一
致するように制御条件を制御するというものである。こ
の方法は、変態挙動(変態速度)を直接求め、これを強
制冷却の制御指標として使用しており、従来の温度測定
による制御方法より非常に優れた効果が得られる。 しかしながら、この方法は高炭素当量の鋼の冷却制御に
は完全に適用できない面がある。その理由は、高炭素当
量の鋼あるいは合金鋼では、変態速度が低炭素鋼に比べ
て遅いため、熱延後の冷却ゾーン内では変態が充分進行
せず、場合によつてはコイル巻き取り時点で50%未満の
変態率のときもあるからである。従つて、このような低
い変態率領域の変態速度では、所望する機械的性質との
対応関係に乏しく、変態速度を強制冷却の制御指標、即
ち材質制御の制御指標とすることには難があるのであ
る。即ち、特開昭61−899632の方法は、変態速度が速
く、冷却ゾーン内で変態が完了するような鋼種について
は良好な結果が得られるものの、高炭素当量の鋼種の場
合は必ずしも良好な結果が得られないという問題があつ
たのである。又、「速度」を指標した制御であるため、
制御が複雑となり、応答速度との関係で過修正が行われ
たりすることもあつて、必ずしも材質の均質化が達成で
きない場合もあつた。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであつ
て、特に高炭素当量の鋼、あるいは合金鋼について、従
来方法では達し難かつた高精度の材質制御機能を有し、
比較的容易な制御により材質の均質性を確保することの
できる高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法を提供する
ことを目的としている。
て、特に高炭素当量の鋼、あるいは合金鋼について、従
来方法では達し難かつた高精度の材質制御機能を有し、
比較的容易な制御により材質の均質性を確保することの
できる高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法を提供する
ことを目的としている。
本発明は、高炭素当量の熱延鋼板を、熱延後に冷却ライ
ンにて強制冷却する熱延鋼板の冷却制御方法において、
第1図にその要旨を示す如く、前記強制冷却の完了時に
おける熱延鋼板の最終的に所望する機械的性質を得る上
で必要な目標変態率を定めると共に、前記冷却ラインに
設置した変態率検出装置により熱延鋼板の変態率を検出
し、この検出変態率が前記目標変態率と一致したとき
に、前記強制冷却を停止することによつて上記目的を達
成するのものである。
ンにて強制冷却する熱延鋼板の冷却制御方法において、
第1図にその要旨を示す如く、前記強制冷却の完了時に
おける熱延鋼板の最終的に所望する機械的性質を得る上
で必要な目標変態率を定めると共に、前記冷却ラインに
設置した変態率検出装置により熱延鋼板の変態率を検出
し、この検出変態率が前記目標変態率と一致したとき
に、前記強制冷却を停止することによつて上記目的を達
成するのものである。
本発明は、既に、出願人が特開昭59−188508で提案した
変態率検出装置を用いて冷却中の鋼の変態挙動と材質と
の関係、特に高炭素当量の高炭素鋼及び合金鋼の変態挙
動と材質との関係について鋭意研究を重ねた結果、強制
冷却完了直後の変態率と冷却後の鋼板の機械的性質との
間に密接な関係があることを見出したことに基づき創出
されたものである。 以下、本発明における技術的骨子である強制冷却完了直
後の変態率と機械的性質の関係について本発明者らの調
査結果に基づいて述べる。 0.51wt%C、0.22wt%Si、0.71wt%Mn、0.012wt%P、
0.01wt%Sを含有する鋼を供試鋼として、仕上圧延機に
よつて仕上げ温度870℃で仕上げ圧延後、冷却速度及び
使用冷却バンク数を変えて水冷却直後の変態率を意図的
に20%〜60%となる範囲に変動せしめた冷却条件で2.3m
m厚の熱延鋼板を製造した。 これらの鋼について、冷却区間(ランアウトテーブル)
上に第2図の如く配置しや変態率検出装置A1〜A8(後
述)により変態率を測定し、この測定した変態率により
強制冷却完了直後の変態率とその後空冷更にコイル巻き
取り後の冷却完了後の熱延鋼板に引張り強さとの関係に
ついて調査した。その結果を第3図に示す。又、比較の
ため従来の冷却条件の制御指標である巻き取り温度と冷
却後の熱延鋼板の引張り強さとの関係を第4図に示す。 第3図と第4図との比較から、引張り強さに対する相関
度は本発明による強制冷却完了直後の変態率を制御指標
とした場合の方法が従来法に用いられている巻き取り温
度を制御指標とした場合に比べて遥かに大きいことが確
認できる。 又、出願人の追跡調査によれば、本発明による強制冷却
完了直後の変態率を制御指標とした場合は、出願人が先
に提案した特開昭61−99632の変態速度を制御指標とす
る場合と比べても引張り強さに対する相関度が大きいこ
とが確認されている。 又、「速度」を指標としていない点で制御フローの簡素
化でき、更には、応答遅れによる過修正等の問題も発生
しないため、より均質化された鋼板が得られることも確
認されている。 本発明は、以上のような調査結果を基に、高炭素当量の
高炭素鋼、あるいは合金鋼の機械的性質と直接的な関連
を有する変態挙動としての冷却完了直後の変態率を制御
指標とした冷却制御方法は、巻き取り温度等の温度測定
に頼る冷却制御方法、あるいは変態温度を制御指標とし
た冷却制御方法に比べてより精密な材質制御を行い得る
ことを確認し、例えば出願人が先に特開昭59−188508で
提案した「鋼材の変態量及び平坦性のオンライン検出装
置」を用いて冷却完了直後の変態率を実測することによ
り、本発明を完成するに至つたものである。 即ち、本発明は、オンラインで定量的に実測した冷却ゾ
ーンでの変態率情報を用いて、熱延後の強制冷却停止位
置を制御することにより、冷却条件の制御精度を格段に
向上せしめるものであり、この結果、特に高炭素当量の
高炭素鋼、あるいは合金鋼において、従来の方法では達
し難かつた高精度の材質制御を行うことが可能となり、
又、材質の均質性を確保することができるようになるも
のである。更には、冷却による材質の作り分けを精度良
く行うことが可能となるものである。 なお、前述したように、本発明の効果が充分に発揮でき
るのは、高炭素当量で変態速度が遅い高炭素鋼、あるい
は合金鋼を対象とする場合である。より具体的には、本
発明は、次式で計算される炭素当量Ceqで0.45wt%以上
であるような高炭素当量の高炭素鋼、あるいは合金鋼の
熱延鋼板に適用するのに最適である。 Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4 ……(1) なお、この(1)式は、炭素当量Ceqを求める式とし
て、JIS及びWES(日本溶接協会)規格で定められている
式と略同じものである。JIS及びWESでは、右辺の最後に
更に(+V/14)が加えられているが、ここでは、無視し
てある。
変態率検出装置を用いて冷却中の鋼の変態挙動と材質と
の関係、特に高炭素当量の高炭素鋼及び合金鋼の変態挙
動と材質との関係について鋭意研究を重ねた結果、強制
冷却完了直後の変態率と冷却後の鋼板の機械的性質との
間に密接な関係があることを見出したことに基づき創出
されたものである。 以下、本発明における技術的骨子である強制冷却完了直
後の変態率と機械的性質の関係について本発明者らの調
査結果に基づいて述べる。 0.51wt%C、0.22wt%Si、0.71wt%Mn、0.012wt%P、
0.01wt%Sを含有する鋼を供試鋼として、仕上圧延機に
よつて仕上げ温度870℃で仕上げ圧延後、冷却速度及び
使用冷却バンク数を変えて水冷却直後の変態率を意図的
に20%〜60%となる範囲に変動せしめた冷却条件で2.3m
m厚の熱延鋼板を製造した。 これらの鋼について、冷却区間(ランアウトテーブル)
上に第2図の如く配置しや変態率検出装置A1〜A8(後
述)により変態率を測定し、この測定した変態率により
強制冷却完了直後の変態率とその後空冷更にコイル巻き
取り後の冷却完了後の熱延鋼板に引張り強さとの関係に
ついて調査した。その結果を第3図に示す。又、比較の
ため従来の冷却条件の制御指標である巻き取り温度と冷
却後の熱延鋼板の引張り強さとの関係を第4図に示す。 第3図と第4図との比較から、引張り強さに対する相関
度は本発明による強制冷却完了直後の変態率を制御指標
とした場合の方法が従来法に用いられている巻き取り温
度を制御指標とした場合に比べて遥かに大きいことが確
認できる。 又、出願人の追跡調査によれば、本発明による強制冷却
完了直後の変態率を制御指標とした場合は、出願人が先
に提案した特開昭61−99632の変態速度を制御指標とす
る場合と比べても引張り強さに対する相関度が大きいこ
とが確認されている。 又、「速度」を指標としていない点で制御フローの簡素
化でき、更には、応答遅れによる過修正等の問題も発生
しないため、より均質化された鋼板が得られることも確
認されている。 本発明は、以上のような調査結果を基に、高炭素当量の
高炭素鋼、あるいは合金鋼の機械的性質と直接的な関連
を有する変態挙動としての冷却完了直後の変態率を制御
指標とした冷却制御方法は、巻き取り温度等の温度測定
に頼る冷却制御方法、あるいは変態温度を制御指標とし
た冷却制御方法に比べてより精密な材質制御を行い得る
ことを確認し、例えば出願人が先に特開昭59−188508で
提案した「鋼材の変態量及び平坦性のオンライン検出装
置」を用いて冷却完了直後の変態率を実測することによ
り、本発明を完成するに至つたものである。 即ち、本発明は、オンラインで定量的に実測した冷却ゾ
ーンでの変態率情報を用いて、熱延後の強制冷却停止位
置を制御することにより、冷却条件の制御精度を格段に
向上せしめるものであり、この結果、特に高炭素当量の
高炭素鋼、あるいは合金鋼において、従来の方法では達
し難かつた高精度の材質制御を行うことが可能となり、
又、材質の均質性を確保することができるようになるも
のである。更には、冷却による材質の作り分けを精度良
く行うことが可能となるものである。 なお、前述したように、本発明の効果が充分に発揮でき
るのは、高炭素当量で変態速度が遅い高炭素鋼、あるい
は合金鋼を対象とする場合である。より具体的には、本
発明は、次式で計算される炭素当量Ceqで0.45wt%以上
であるような高炭素当量の高炭素鋼、あるいは合金鋼の
熱延鋼板に適用するのに最適である。 Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4 ……(1) なお、この(1)式は、炭素当量Ceqを求める式とし
て、JIS及びWES(日本溶接協会)規格で定められている
式と略同じものである。JIS及びWESでは、右辺の最後に
更に(+V/14)が加えられているが、ここでは、無視し
てある。
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
まず、本発明方法を実施する製造工程を説明する。第4
図における符号10は熱間圧延工程のうちの仕上圧延機、
12は熱延鋼板、14は熱延鋼板12を冷却するため冷却水を
例えばミスト、スプレー、管ラミナーあるいはスリツト
ラミナー状態にして鋼板12に注水する注水装置を示す。
冷却水は給水装置16から供給されバルブ制御器18の指示
に従つて駆動するノズル作動弁20によつて水量を調整さ
れた後、注水装置14によつて熱延鋼板12に注水される。
A1〜A8は変態率検出装置を示し、該装置A1〜A8上を通過
する熱延鋼板12の変態率の定量的に検出し、その検出信
号を、演算装置22に伝送する。バルブ制御器18は演算装
置22と接続され、これからの制御信号によつて作動して
ノズル作動弁20の開度を調整する。 なお、B1は仕上圧延温度を検出する温度計、B2はランア
ウトテーブル上の中間温度を検出する温度計、B3は巻取
温度を検出する温度計、26は巻取機を示す。 変態率検出装置A1〜A8は冷却中の熱延鋼板12の変態率を
オンラインで迅速且つ定量的に計測し得るものであれば
任意の測定手段を採用し得るが、本実施例では本出願人
が特開昭59−188508で既に提案している「鋼材の変態量
及び平坦性のオンライン検出装置」を用いた。 次に、制御方法の実施例を説明する。 この実施例は、高炭素当量の熱延鋼板12を、熱延後に冷
却ラインにて強制冷却する熱延鋼板12の冷却制御方法に
おいて、前記強制冷却の完了時における熱延鋼板12の最
終的に所望する機械的性質を得る上で必要な目標変態率
を定めると共に、前記冷却ラインに設置した変態率検出
装置A1〜A8により熱延鋼板12の変態率を検出し、注水を
行つた最後端の注水装置14Eに最も近接する変態率検出
装置A7又はA8の変態率が前記目標値となるように、注水
区間を制御するようにしたものである。 強制冷却完了時の目標変態率の設定にあたつては、後述
すつように、予め鋼種毎に冷却完了時の変態率と機械的
性質の関係を把握しておき、それに基づいて行うのが望
ましい。 次に、本発明を適用して製造した場合の高炭素当量の鋼
及び合金鋼の熱延鋼板の材質制御効果について、従来の
温度の計測による製造結果と対比して以下に示す。 第5図に示すA〜Eの供試鋼を用い、仕上げ圧延温度が
860℃の条件で2.3mm厚に仕上げ圧延した後、冷却完了時
の変態率を制御指標とする本発明方法による冷却制御
と、巻き取り温度を制御指標とする従来方法による冷却
制御によつて、それぞれ冷却制御目標条件に従つて冷却
後巻き取りを行つた。第6図に目標引張り強度、目標冷
却条件、実績冷却条件及びこれらの冷却条件で強制冷却
したときに得られた実績引張り強度を示す。なお、冷却
制御目標条件はそれぞれの鋼について本発明による冷却
完了時の変態率と巻き取り温度について定めた。 又、引張り強度は上記のようにして製造した熱延鋼帯に
ついて、圧延長さ方向に均等に20分割した位置で調査
し、コイル内での引張り強度の変動量を調査した。第7
図に各鋼におけるコイル内20点における引張り強度の最
大値TSmaxと最小値TSminの差を示す。第6図及び第7図
から明らかなように、従来法に比べ本発明方法による製
造例では、いずれの鋼種においても目標引張り強度に近
い強度が精度良く得られており、その変動量も小さい。
即ち、本発明方法によれば均質性の高い高炭素当量の炭
素鋼、あるいは合金鋼の熱延鋼板の製造が可能であるこ
とが確認できる。 なお、出願人の追跡調査によれば、出願人が先に提案し
た特開昭61−99632の方法と比べても高炭素当量の熱延
鋼板に関する限り、高精度の材質制御が可能なことが確
認されている。
まず、本発明方法を実施する製造工程を説明する。第4
図における符号10は熱間圧延工程のうちの仕上圧延機、
12は熱延鋼板、14は熱延鋼板12を冷却するため冷却水を
例えばミスト、スプレー、管ラミナーあるいはスリツト
ラミナー状態にして鋼板12に注水する注水装置を示す。
冷却水は給水装置16から供給されバルブ制御器18の指示
に従つて駆動するノズル作動弁20によつて水量を調整さ
れた後、注水装置14によつて熱延鋼板12に注水される。
A1〜A8は変態率検出装置を示し、該装置A1〜A8上を通過
する熱延鋼板12の変態率の定量的に検出し、その検出信
号を、演算装置22に伝送する。バルブ制御器18は演算装
置22と接続され、これからの制御信号によつて作動して
ノズル作動弁20の開度を調整する。 なお、B1は仕上圧延温度を検出する温度計、B2はランア
ウトテーブル上の中間温度を検出する温度計、B3は巻取
温度を検出する温度計、26は巻取機を示す。 変態率検出装置A1〜A8は冷却中の熱延鋼板12の変態率を
オンラインで迅速且つ定量的に計測し得るものであれば
任意の測定手段を採用し得るが、本実施例では本出願人
が特開昭59−188508で既に提案している「鋼材の変態量
及び平坦性のオンライン検出装置」を用いた。 次に、制御方法の実施例を説明する。 この実施例は、高炭素当量の熱延鋼板12を、熱延後に冷
却ラインにて強制冷却する熱延鋼板12の冷却制御方法に
おいて、前記強制冷却の完了時における熱延鋼板12の最
終的に所望する機械的性質を得る上で必要な目標変態率
を定めると共に、前記冷却ラインに設置した変態率検出
装置A1〜A8により熱延鋼板12の変態率を検出し、注水を
行つた最後端の注水装置14Eに最も近接する変態率検出
装置A7又はA8の変態率が前記目標値となるように、注水
区間を制御するようにしたものである。 強制冷却完了時の目標変態率の設定にあたつては、後述
すつように、予め鋼種毎に冷却完了時の変態率と機械的
性質の関係を把握しておき、それに基づいて行うのが望
ましい。 次に、本発明を適用して製造した場合の高炭素当量の鋼
及び合金鋼の熱延鋼板の材質制御効果について、従来の
温度の計測による製造結果と対比して以下に示す。 第5図に示すA〜Eの供試鋼を用い、仕上げ圧延温度が
860℃の条件で2.3mm厚に仕上げ圧延した後、冷却完了時
の変態率を制御指標とする本発明方法による冷却制御
と、巻き取り温度を制御指標とする従来方法による冷却
制御によつて、それぞれ冷却制御目標条件に従つて冷却
後巻き取りを行つた。第6図に目標引張り強度、目標冷
却条件、実績冷却条件及びこれらの冷却条件で強制冷却
したときに得られた実績引張り強度を示す。なお、冷却
制御目標条件はそれぞれの鋼について本発明による冷却
完了時の変態率と巻き取り温度について定めた。 又、引張り強度は上記のようにして製造した熱延鋼帯に
ついて、圧延長さ方向に均等に20分割した位置で調査
し、コイル内での引張り強度の変動量を調査した。第7
図に各鋼におけるコイル内20点における引張り強度の最
大値TSmaxと最小値TSminの差を示す。第6図及び第7図
から明らかなように、従来法に比べ本発明方法による製
造例では、いずれの鋼種においても目標引張り強度に近
い強度が精度良く得られており、その変動量も小さい。
即ち、本発明方法によれば均質性の高い高炭素当量の炭
素鋼、あるいは合金鋼の熱延鋼板の製造が可能であるこ
とが確認できる。 なお、出願人の追跡調査によれば、出願人が先に提案し
た特開昭61−99632の方法と比べても高炭素当量の熱延
鋼板に関する限り、高精度の材質制御が可能なことが確
認されている。
以上説明した通り、本発明によれば、従来の巻き取り温
度を制御する冷却制御方法に比べて、あるいは変態速度
を制御指標として制御する冷却制御方法に比べて、より
高精度の材質制御が可能となり、特に、従来方法では均
質化が困難であつた高炭素当量の高炭素鋼及び合金鋼に
おいても比較的簡易な制御により、優れた均質性を有す
る熱延鋼板を製造することができるようになるという効
果が得られる。
度を制御する冷却制御方法に比べて、あるいは変態速度
を制御指標として制御する冷却制御方法に比べて、より
高精度の材質制御が可能となり、特に、従来方法では均
質化が困難であつた高炭素当量の高炭素鋼及び合金鋼に
おいても比較的簡易な制御により、優れた均質性を有す
る熱延鋼板を製造することができるようになるという効
果が得られる。
第1図は、本発明の要旨を示す流れ図、 第2図は、本発明に係る冷却制御方法の実施例が適用さ
れた冷却ラインの概略を示すブロック図、 第3図は、強制冷却完了時の変態率と冷却後の引張り強
度との関係を示す線図、 第4図は、従来の冷却条件の制御指標である巻き取り温
度と冷却後の引張り強度との関係を示す線図、 第5図は、各供試鋼の成分を示す線図、 第6図は、本発明方法と従来方法との実績引張り強度と
目標引張り強度との差を明らかにした線図、 第7図は、従来方法と本発明方法との引張り強度の変動
量の違いを示す線図である。 10……仕上圧延機、12……圧延鋼板、14……注水装置、
16……給水装置、18……バルブ制御器、20……ノズル作
動弁、22……演算装置、A1〜A8……変態率検出装置、B1
〜B3……温度計。
れた冷却ラインの概略を示すブロック図、 第3図は、強制冷却完了時の変態率と冷却後の引張り強
度との関係を示す線図、 第4図は、従来の冷却条件の制御指標である巻き取り温
度と冷却後の引張り強度との関係を示す線図、 第5図は、各供試鋼の成分を示す線図、 第6図は、本発明方法と従来方法との実績引張り強度と
目標引張り強度との差を明らかにした線図、 第7図は、従来方法と本発明方法との引張り強度の変動
量の違いを示す線図である。 10……仕上圧延機、12……圧延鋼板、14……注水装置、
16……給水装置、18……バルブ制御器、20……ノズル作
動弁、22……演算装置、A1〜A8……変態率検出装置、B1
〜B3……温度計。
Claims (1)
- 【請求項1】下記の式で計算される炭素当量Ceqが0.45
以上であるような高炭素当量の熱延鋼板を、熱延後に冷
却ラインにて強制冷却する熱延鋼板の冷却制御方法にお
いて、 前記強制冷却の完了時における熱延鋼板の最終的に所望
する機械的性質を得る上で必要な目標変態率を定めると
共に、 前記冷却ラインに設置した変態率検出装置により熱延鋼
板の変態率を検出し、 この検出変態率が前記目標変態率と一致したときに、前
記強制冷却を停止することを特徴とする高炭素当量の熱
延鋼板の冷却制御方法。 Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63205236A JPH074615B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63205236A JPH074615B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0255613A JPH0255613A (ja) | 1990-02-26 |
| JPH074615B2 true JPH074615B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=16503661
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63205236A Expired - Fee Related JPH074615B2 (ja) | 1988-08-18 | 1988-08-18 | 高炭素当量の熱延鋼板の冷却制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH074615B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0480324A (ja) * | 1990-07-24 | 1992-03-13 | Nippon Steel Corp | 鋼板の冷却方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61110723A (ja) * | 1984-11-02 | 1986-05-29 | Kawasaki Steel Corp | 熱延鋼板の冷却制御方法 |
-
1988
- 1988-08-18 JP JP63205236A patent/JPH074615B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0255613A (ja) | 1990-02-26 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |