JPH0745770B2

JPH0745770B2 - 作業用足場の設置方法

Info

Publication number: JPH0745770B2
Application number: JP63132453A
Authority: JP
Inventors: 正行金本
Original assignee: 株式会社新栄工務店
Priority date: 1988-05-30
Filing date: 1988-05-30
Publication date: 1995-05-17
Anticipated expiration: 2010-05-17
Also published as: JPH01304271A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は工場、ビル等の建築現場等で用いられる足場の
設置方法に関する。特に、天井や高所での配管配線作
業，塗装作業あるいは照明設備の設置作業などの高所作
業の為の足場の設置方法に関する。

（従来の技術）従来、高所作業用の足場の取付けは、建物の骨組みであ
る鉄骨の柱や梁などを組立した後、足場の組立て材料で
ある丸太、パイプ、足場板等を別々に吊り上げて高所の
設備等の設置場所で組立てて行っていた。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、従来の足場の設置方法では、高所で組立
てるため、バランスを取りながら組立てるなど技術を要
し、また多人数で行わなければならず、さらに材料の落
下等危険を伴う場合があった。また、鉄骨等の組立て作
業と平行して作業ができないところから、作業能率が悪
いものとなっていた。

そこで、本発明は作業者が安全にかつ能率的に行える高
所作業用の足場の設置方法を提供することを技術的課題
とする。

（課題を解決するための手段）本発明の作業用足場の設置方法は、上記課題を解決する
ため、構造物を構成する天井、梁等の高所に位置する部
材に対する作業を実施する為の足場を設置する方法であ
って、容易にたわむことのない架台上で前記足場を組立
てる工程と、前記工程で組立てられた足場を載置した状
態で前記架台を所定の高さまで上昇させる工程と、前記
工程で上昇した前記架台上に前記足場が載置されたまま
の状態で、前記足場を前記構造物に固定する工程と、前
記足場を前記構造物に固定した後で、上昇した前記架台
のみを下降させる工程とを有するものである。

（作用）このように行われる作業用足場の設置方法によると、低
所で足場を組立てる作業ができ、足場は架台により組立
てた形態で高所へ運ぶことができる。また、組立てた形
態の足場を構造物に取付けることができる作用がある。
そして足場を取付けた後は、架台のみを低所へ下降させ
て足場の設置作業を終えることができる。

（発明の効果）さて、本発明の作業用足場の設置方法によると、低所で
足場の組立て作業ができるので、作業者が簡単かつ安全
に行うことができる。また、構造物の鉄骨等の骨組みと
平行して作業できるので能率良く作業を進行できる。足
場は、上昇させられる際に剛構造である架台によって形
態を保持されるので、変形したり破損したりすることな
く高所まで運ばれる。また組立てた足場を架台に載置し
た形態で運び、組付後は架台のみを低所に下降させるの
で、足場の設置部分の軽量化・簡素化が図れる。さらに
足場の材料が落下したりすることなく、作業場の梁など
の構造物への組付けも迅速に行うことができる。

（実施例）次に本発明の作業用足場の設置方法の一実施例について
説明する。

第１図は、本発明の作業用足場の設置方法に使用され、
作業用足場を載置する架台２の例を示す。

架台２は長尺のＨ形鋼４を対に配置してこのＨ形鋼４の
間に六本の溝形鋼６を横架してはしご状に形成されてい
る。このＨ形鋼４の上部のフランジ部と溝形鋼６の下部
のフランジ部には、貫通孔14,16が設けられ、このＨ形
鋼４と溝形鋼６は貫通孔14,16を介してボルト10および
ナット12により直交状に連結されている。またこの溝形
鋼６の貫通孔16は、対となったＨ形鋼４の間隔を変更可
能なように複数の孔が一定のピッチで設けられている。

第２図は、本発明の作業用足場の設置方法に使用する作
業用足場22の例を示す。

作業用足場22は安全ネット24、足場骨組26、および足場
板28とから構成されている。

安全ネット24は、例えば細いナイロン製ロープ等を網状
に編んで、長方形状に形成されている。

足場骨組26は、例えば、木製の丸太などの棒材30および
鉄鋼などの金属製パイプ32とから構成されている。

棒材30は、針金等31で複数本直列に連結して足場骨組26
の長手方向の外側両わきの骨組および中央の骨組を形成
している。

金属製パイプ32は、両わきの棒材30からそれぞれ中央の
棒材30へ対に横架して中央の棒材30上で一部重ね合わせ
て、形成されている。またパイプ32は棒材30と針金34に
より複数平行に連結されている。

また、金属製パイプ32の両側には、後述のワイヤーロー
プ38をガイドするガイドパイプ33が針金34により巻着さ
れている。このガイドパイプ33は、棒材30に平行に複数
箇所で固定されている。

また、足場骨組26と安全ネット24は紐36により複数箇所
で巻着固定されている。

足場板28は、例えば木製やアルミ、鋼板などの金属製で
一定の巾で細長い板状に形成され、足場骨組26上に複数
載置され、針金37によって巻着されている。

なお、本実施例の足場22は足場骨組26に木製の棒材30を
使用したが、金属製のパイプとする構成としても良い。

次に本発明の作業用足場の設置方法の実施例を作業手順
に従って説明する。

まず、第１図の架台２を床面42上で組立て載置する（第
３図）。

次に組立てた架台２上に安全ネット24を敷く（第４
図）。この安全ネット24上で足場骨組26を組立て、安全
ネット24と足場骨組26とを紐36（図示せず）で巻着固定
する。さらにその上に足場板28を載置し、針金37で巻着
固定する（第５図）。なお、架台２上に足場22は載置さ
れているだけだが、簡単なずれ防止のために針金等によ
って仮止めがなされていてもよい。

次に足場22を吊り上げるクレーン40に掛止した吊上げ用
ワイヤー38を、シャックル等の連結金具を介して架台２
（図示せず）に係合する。このワイヤー38は足場22のガ
イドパイプ33と棒材30の間を通して架台２のみに係合さ
れている（第６図）。

次にクレーン40で架台２および足場22を吊上げ、作業場
となる高所にある構造物の梁46の位置まで上昇させる。
次に吊下げ用チェーン44により梁46に、足場22の棒材30
及びパイプ32と作業に適した位置に連結して吊下げる
（第７図）。

なお、ずれ防止のための仮止めがなされている場合はこ
れを取外す。

次にクレーン40を垂直に降下させると、足場22を梁46に
吊下げたまま架台２のみ床面42まで降下する（第８
図）。次にワイヤー38を架台２から外して、足場22から
引き抜くことにより足場22の取付は完成する（第９
図）。

従って、本実施例の作業用足場の設置方法によると、床
面に置かれた架台２上で、足場22を組立てるので、少人
数で安全にかつ簡単に行うことができる。また、組立て
られた吊り足場22は、剛構造である架台２によりその形
態を保持されて高所まで上昇させられるので、途中の吊
り上げ過程でワイヤー38の引っ張り等により部分的に変
形したり破損したりすることがない。また、組立て完成
した吊り足場22を高所の作業場である構造物の梁46に取
付けるので、高所での組付け作業が少なく安全に行うこ
とができる。また、構造物となる柱や梁46の組立てが必
要な場合であっても、足場22の組立て作業と平行に行う
ことができ能率よく作業を進行できる。また、高所作業
終了後、足場22を降す際にも、架台２を上昇させて、足
場22を保持して降すことにより安全に作業を行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の作業用足場の取付方法に使用
する架台の分解斜視図、第２図は同足場の分解斜視図、
第３図ないし第９図は同作業手順の説明図を示す。２…架台 22…作業用足場 46…梁（構造物）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】構造物を構成する天井、梁等の高所に位置
する部材に対する作業を実施する為の足場を設置する方
法であって、容易にたわむことのない架台上で前記足場を組立てる工
程と、前記工程で組立てられた足場を載置した状態で前記架台
を所定の高さまで上昇させる工程と、前記工程で上昇した前記架台上に前記足場が載置された
ままの状態で、前記足場を前記構造物に固定する工程
と、前記足場を前記構造物に固定した後で、上昇した前記架
台のみを下降させる工程とを有する足場の設置方法。