JPH0745620Y2 - 土木用シート - Google Patents

土木用シート

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JPH0745620Y2
JPH0745620Y2 JP1989120692U JP12069289U JPH0745620Y2 JP H0745620 Y2 JPH0745620 Y2 JP H0745620Y2 JP 1989120692 U JP1989120692 U JP 1989120692U JP 12069289 U JP12069289 U JP 12069289U JP H0745620 Y2 JPH0745620 Y2 JP H0745620Y2
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JP
Japan
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civil engineering
yarn
weft
engineering sheet
synthetic resin
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1989120692U
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English (en)
Other versions
JPH0362123U (ja
Inventor
忠勝 坂井
芳文 森口
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、地盤改良や地盤強化等の土木工事において、
土中に埋設或いは敷設等して使用する土木用シートに関
するものである。
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】 従来より、土木用シートとして、マルチフィラメントを
織成してなる織物が使用されている。特に、土木用シー
トには高強度が要求されるため、引張強度の高い織物が
使用されている。 しかしながら、土木用シートは土中に埋設して使用され
る場合が多く、工事中或いは工事後において、土中の岩
石等の鋭い角と接触し、その部分から土木用シートが破
れるということがあった。 この原因は、高強度の土木用シート即ち高強度のマルチ
フィラメントであっても、摩擦強度の点で劣っているか
らである。つまり、マルチフィラメント全体としては高
強度なのであるが、摩擦に対してはマルチフィラメント
を構成している単糸が一本づつ切断してゆき、徐々に強
度が低下してゆくのである。 このため、マルチフィラメントで織成されてなる織物に
樹脂含浸を施して、土木用シートの摩擦強度を向上させ
ることが提案されている(実開昭63-42195号明細書)。
しかしながら、織物に樹脂含浸を施すと、マルチフィラ
メントの表面のみが樹脂で被覆される状態となる。即
ち、マルチフィラメントを構成している単糸相互間に樹
脂が充填されず、単糸相互間が樹脂によって固着された
状態にならないのである。従って、マルチフィラメント
表面の樹脂が、土中の岩石の角等によって破損すると、
樹脂処理を施していない従来の織物と同様に、マルチフ
ィラメントを構成している単糸が一本づつ切断してゆ
き、徐々に強度が低下してゆくのである。また、経糸マ
ルチフィラメントと緯糸マルチフィラメントとの交点に
おいても、交点の表面のみを樹脂が被覆しているだけで
あって、交点における経糸と緯糸との接触部が接着され
ているわけではないため、表面を被覆している樹脂が岩
石の角等によって破損すると、目ズレが生じ易くなる。
そして、目ズレが生じると、織物の目が大きくなって、
その箇所を大きな石が透過し、土木用シートとして使用
できないものとなってしまう。 そこで、本考案は、土木用シートを構成する経糸及び緯
糸として、特殊な耐摩耗性糸条を用いることにより、土
中の岩石等との間に摩擦が生じても、破断しにくい土木
用シートを提供しようというものである。また、経糸及
び緯糸との交点において、耐摩耗性糸条表面に存在する
合成樹脂で、経糸・緯糸相互間を熱融着して固定するこ
とによって、目ズレが生じにくい土木用シートを提供し
ようというものである。
【課題を解決するための手段】
即ち、本考案は、経糸及び緯糸で織成された土木用シー
トであって、該経糸及び該緯糸として、長手方向に走行
する複数本の単糸と該単糸を囲繞すると共に該単糸相互
間を固着する合成樹脂とで構成された耐摩耗性糸条が用
いられており、少なくとも該経糸及び該緯糸の交点にお
いて、該耐摩耗性糸条の表面に存在する該合成樹脂によ
って、該緯糸と該緯糸とが熱融着されていることを特徴
とする土木用シートに関するものである。 以下、図面に基づいて本考案を説明する。 本考案に係る土木用シートは、係糸及び緯糸で織成され
てなるものである。織組織としては、平織,模紗織,緯
糸挿入ラッセル等の従来公知のものが採用され、特に第
1図に示す如き組織(模紗織)で、三本の耐摩耗性糸条
(1)を一組としたものを経糸及び緯糸として、織成し
たものが好ましい。 耐摩耗性糸条(1)は、長手方向に走行する複数本の単
糸(2)と、この単糸(2)を囲繞すると共に単糸
(2)間を固着する合成樹脂(3)とからなるものであ
る。耐摩耗性糸条(1)の断面形状は、円形,楕円形,
偏平形等の任意の形状にすることができる。特に、偏平
形とした場合には、土中の岩石等との接触面積が大きく
なり、耐摩耗性が向上するという利点がある。 単糸(2)としては、代表的には、ポリエステル系フィ
ラメント,ポリアミド系フィラメント,ポリオレフィン
系フィラメント等の高強度の糸が用いられる。これらの
単糸(2)は長手方向に連続しているので、単糸(2)
の引張強度が高いので好ましいものである。 これらの単糸(2)は合成樹脂(3)によって囲繞され
ている。そして、更にこの合成樹脂(3)によって単糸
(2)相互間が固着されている。合成樹脂(3)として
は、従来公知のものが使用されるが、特にポリ塩化ビニ
ル,塩素化ポリエチレン,クロロスルフォン化ポリエチ
レン等が好適に用いられる。 このような耐摩耗性糸条(1)は、複数本の単糸(2)
よりなるマルチフィラメントに合成樹脂溶液を含浸し、
その後乾燥することによって製造することができる。マ
ルチフィラメント等に合成樹脂溶液を含浸する場合、単
糸(2)100重量部に対して、固形分で合成樹脂(3)
が50〜200重量部となるようにするのが好ましい。合成
樹脂(3)が50重量部未満になると、単糸(2)を合成
樹脂(3)によって囲繞するのが困難になると共に、単
糸(2)間を合成樹脂(3)によって固着するのが困難
になる傾向が生じる。また、合成樹脂(3)を200重量
部より多く含浸しても、もはや耐摩耗性の更なる向上が
図れない傾向が生じる。 以上の如き耐摩耗性糸条(1)を経糸及び緯糸として、
所望の織組織で織成する。そして、得られた織物の目ズ
レを防止するために、少なくとも経糸と緯糸の交点にお
いて、合成樹脂(3)を軟化又は溶融させて、経糸及び
緯糸の接触部を熱融着して、土木用シートとするのであ
る。また、経糸及び緯糸が、その交点以外の部分でも接
触している場合、例えば第1図の如き織組織にすると、
隣合う経糸間又は緯糸間で、経糸同士又は緯糸同士が接
触している場合もあり、このような場合には、交点以外
の部分で経糸同士又は緯糸同士が熱融着していてもよ
い。経糸及び緯糸の交点における熱融着は、耐摩耗性糸
条を用いて織成した後、これをテンター等の乾燥機(熱
処理機)中に通せば、容易に行うことができる。本考案
に係る土木用シートは、このような目ズレ防止を施して
なるものであるから、採用する織組織として、粗目のも
のも使用可能となる。
【実施例】
3000d/384fのポリエステルマルチフィラメント高強力糸
に、糸100重量部に対して、ポリ塩化ビニルを120重量部
付与した耐摩耗性糸条を作成し、この耐摩耗性糸条を経
糸及び緯糸として、第1図に示す如き織組織で織成し
た。そして、この織物の目ズレを防止するために、経糸
及び緯糸の交点でポリ塩化ビニルを加熱して、経糸及び
緯糸の交点を熱融着し、土木用シートを得た。この土木
用シートの引張強力は357kg/5cm巾であった。 また、伸度は17%であった。 この土木用シートの耐摩耗性を試験した結果、第1表に
示すとおりであった。 また、比較のため、ポリ塩化ビニルを付与していない前
記のポリエステルマルチフィラメント高強力糸を経糸及
び緯糸として、第1図に示す如き織組織で織物を織成し
た。この織物の引張強力は369kg/5cm巾であった。そし
て、この織物の耐摩耗性を試験した結果、第1表に示す
とおりであった。 なお、耐摩耗試験はシートベルト摩耗試験機を用いて、
下記の条件で行った。 記 試験巾 :5cm ストローク :30往復/分 ストローク長:330mm 摩擦材 :サンドペーパー(AA-240番)、 14mmφ 荷重 :2300g 以上の結果より明らかなとおり、実施例に係る土木用シ
ートは比較例に係る織物に比べて、摩擦後において引張
強力が低下しにくいことが判る。なお、実施例に係る土
木用シートにおいて摩擦回数25回後の引張強力が、摩擦
回数10回後の引張強力よりも大きいのは、引張強力試験
における誤差のためと考えられる。
【作用及び考案の効果】
以上説明したように、本考案の係る土木用シートは、長
手方向に走行する複数本の単糸と、この単糸を囲繞する
合成樹脂とからなる耐摩耗性糸条を用いて織成したもの
であるため、単糸が合成樹脂によって保護されており、
土中において岩石等の鋭い角と接触し、摩擦を生じて
も、単糸が切断しにくい。また、単糸相互間は合成樹脂
によって固着されているので、単糸が別々になることを
防止でき、土中において岩石等の鋭い角と接触し、摩擦
を生じても、単糸が切断しにくい。従って、耐摩耗性糸
条は土中において強力の低下が起こりにくく、ひいては
土木用シートの強力の低下も起こりにくいという効果を
奏する。 更に、本考案に係る土木用シートは、経糸と緯糸とで織
成されており、且つ経糸と緯糸の交点において、耐摩耗
性糸条である経糸及び緯糸の表面に存在する合成樹脂に
よって、経糸及び緯糸が熱融着しているので、目ズレが
生じにくいという効果を奏する。 また、耐摩耗性糸条は合成樹脂で全体が被覆された状態
になっているため、本考案に係る土木用シートは低伸度
であり、この土木用シート上での土木機械による作業が
し易いという効果も奏する。 依って、本考案に係る土木用シートは、地盤改良や地盤
強化等の土木工事の際に、土中に埋設或いは敷設して使
用しても、シートに破断が生じにくく、土木工事に好適
に使用しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一例に係る土木用シートの平面図で
あり、第2図は、本考案に係る土木用シートに用いる耐
摩耗性糸条の一例の模式的横断面図である。 (1)……耐摩耗性糸条,(2)……単糸,(3)合成
樹脂

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸及び緯糸で織成された土木用シートで
    あって、該経糸及び該緯糸として、長手方向に走行する
    複数本の単糸と該単糸を囲繞すると共に該単糸相互間を
    固着する合成樹脂とで構成された耐摩耗性糸条が用いら
    れており、少なくとも該経糸及び該緯糸の交点におい
    て、該耐摩耗性糸条の表面に存在する該合成樹脂によっ
    て、該経糸と該緯糸とが熱融着されていることを特徴と
    する土木用シート。
JP1989120692U 1989-10-16 1989-10-16 土木用シート Expired - Lifetime JPH0745620Y2 (ja)

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JP1989120692U JPH0745620Y2 (ja) 1989-10-16 1989-10-16 土木用シート

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JPH0362123U JPH0362123U (ja) 1991-06-18
JPH0745620Y2 true JPH0745620Y2 (ja) 1995-10-18

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0217030Y2 (ja) * 1986-09-04 1990-05-11
JPH0175145U (ja) * 1987-11-09 1989-05-22

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