JPH0745428A - 有極電磁石装置 - Google Patents

有極電磁石装置

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JPH0745428A
JPH0745428A JP5159092A JP15909293A JPH0745428A JP H0745428 A JPH0745428 A JP H0745428A JP 5159092 A JP5159092 A JP 5159092A JP 15909293 A JP15909293 A JP 15909293A JP H0745428 A JPH0745428 A JP H0745428A
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JP
Japan
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plunger
coil
reset
connecting piece
reset member
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Withdrawn
Application number
JP5159092A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Oido
敏宏 大井戸
Shinji Takayama
晋治 高山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 消費電力を低減し、しかもリセット動作の確
実性が向上する有極電磁石装置の提供。 【構成】 コイル3 の内方に往復動が可能な状態に配設
され、一端部がヨーク2 の連結片に対向し他端部4bがヨ
ークの両側片2aの先端から突出しているプランジャ4 の
その他端部4bに、所定長さの小径部4dを設け、プランジ
ャを連結片に吸引される位置に戻すための外力を受けた
ときそれをプランジャに伝達するべく基端8aがプランジ
ャと連係しているリセット部材8 の基端に、小径部に遊
合する係合部を設け、このリセット部材8 をプランジャ
4 の往復動方向の所定量だけ移動可能となるようプラン
ジャ4 の他端部4bに支持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路遮断器の異常電流
検出装置に好適な有極電磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有極電磁石装置を用いた回路遮断器の異
常電流検出装置として図11に示すものが、その有極電
磁石装置として図13乃至図16に示すものがそれぞれ
存在する。
【0003】有極電磁石装置1 は、両側片2a,2a と連結
片2bにて断面コ字状をなすヨーク2と、両側片2a,2a の
内方に配設された筒状のコイル枠3aに巻回されるコイル
3 と、コイル枠3aの内方に往復動が可能な状態に配設さ
れ、一端部4aが連結片2b、詳しくは連結片2bに固着され
た固定鉄心2cに対向し、他端部4bが両側片2a,2a の先端
から突出しているプランジャ4 と、コイル3 に電流が流
れていないときプランジャ4 を連結片2b (固定鉄心2c)
に吸引すべく両側片2a,2a と連結片2bと固定鉄心2cとプ
ランジャ4 に磁束φ1を流すように両側片2a,2a 間に磁
性材料製のスペーサ5aとともに配設された永久磁石5
と、コイル3 に永久磁石5 の磁束φ1を打ち消す方向の
磁束φ2を生ぜしめるための電流が流れたとき、従って
磁束φ2により磁気的吸引力が弱まったとき、プランジ
ャ4 を連結片2b (固定鉄心2c) から離反させるべくプラ
ンジャ4 を付勢するばね7 と、プランジャ4 を連結片2b
(固定鉄心2c) に吸引される位置に戻すための外力を受
けたときそれをプランジャ4に伝達するべく基端8aがプ
ランジャ4 の他端部4bと連係しているリセット部材8を
有する。
【0004】このプランジャ4 は、他端部4bが大径の鍔
部4cとなっている。そしてリセット部材8 は、基端8aが
鍔部4cより小径のU溝となってプランジャ4 に遊合し、
ばね7 でもって鍔部4cに押し付けられている。従って、
リセット部材8 の基端8aとプランジャ4 の他端部4bとの
連係は、ばね7 と磁気的吸引力を含めた関係を有するも
のである。
【0005】このような電磁石装置1 とリセット部材8
は、フレーム11に対し、前者は固定的に取着され、後者
は回路遮断器のトリップ部材として移動可能な状態に支
持される。このリセット部材8 、すなわちトリップ部材
は、リセット片8cを有し、他端8bが引外しリンク12を押
圧駆動する。また、引外しリンク12は、一般的な開極機
構部の一部を構成するラッチリンク13を押圧駆動する。
【0006】ハンドル14は、図示していない可動接触子
ブロックを駆動して固定可動両接点をON,OFFせし
めるとともに、トリップ後開極機構部をリセットする。
すなわちハンドル14は、基端部14a を回動支点とし、先
端側の操作部14b がON位置とOFF位置間を回動し
得、操作部14b がON位置又はOFF位置へ回動させら
れたとき、開極機構部を介して可動接触子ブロックを駆
動し、固定可動両接点をON又はOFFせしめる。ま
た、ハンドル14がON位置にあるときにトリップした場
合、ON位置とOFF位置の中間の位置へ回動する。ま
たハンドル14は、トリップ後開極機構部とともに、電磁
石装置1 をリセットするものであり、基端部14a と操作
部14b の中間付近にリセット部材 (トリップ部材)8のリ
セット片8cを押圧するリセット用押圧部14c を有する。
【0007】また、回路遮断器には、図示していない過
電流、短絡電流あるいは漏電電流を検知するセンサや、
センサの出力に基づいてトリップすべき状態を判断し、
コイル3 へトリップ動作用の電流を流す判断回路等を備
えている。
【0008】これら電磁石装置1 と、リセット部材 (ト
リップ部材)8と、ハンドル14の動作を模式的に示すと、
図12の(a) 乃至(d) のようになる。また、(a) 乃至
(d) に対応した電磁石装置1 の動作は、図13乃至図1
6のようになる。(a) 及び図13は、回路遮断器はON
状態にあり、コイル3 には電流が流れていない状態であ
る。この場合、永久磁石5 による磁束φ1が流れ、プラ
ンジャ4 の一端部4aは固定鉄心2cに吸引されている。
【0009】(b) 及び図14は、トリップ状態であり、
コイル3 にトリップ動作用の電流が流れ、それによる磁
束φ2が流れてプランジャ4 を吸引する力は相殺され、
従ってばね7 のばね力でもってプランジャ4 は外方に突
出する。このプランジャ4 の動作にリセット部材 (トリ
ップ部材)8も応動し、従って引外しリンク12やラッチリ
ンク13も応動して回路遮断器は開極せしめられる。ま
た、ハンドル14もトリップ位置に移動し、トリップ動作
用の電流が流れなくなってもその状態に維持される。
【0010】(c) 及び図15は、リセット動作を示すも
ので、ハンドル14をリセット位置からOFF位置に移動
させる。これにより、開極機構部をリセットするととも
に、ハンドル14のリセット用押圧部14c がリセット部材
(トリップ部材)8のリセット片8cを押圧し、ばね7 が圧
縮せしめられてそのばね力がプランジャ4 に加わらなく
なる。従って、プランジャ4 は永久磁石5 の磁束φ1に
よって固定鉄心2cに吸引され、電磁石装置1 もリセット
されるのである。
【0011】(d) 及び図16は、OFF状態である。す
なわち、この種の回路遮断器は、トリップ後にリセット
してON状態にする場合、一旦ハンドル14をOFF位置
にした後にON位置に戻す。
【0012】図11において、15は可動接触子ブロック
に応動するON,OFF検知スイッチ、16はプランジャ
4 に応動するトリップ検知スイッチ、17はON,OFF
リンク、18はトリップリンクである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述した有極電磁石装
置は、回路遮断器に用いた場合の確実な動作のためにプ
ランジャ4 の動作ストロークを大きくすることが望まし
く、また有極電磁石装置の消費電力を小さくすることも
望まれている。プランジャ4 の動作ストロークを大きく
するということは、トリップしたときのプランジャ4 と
固定鉄心2c間の空隙が大きくなることである。そうする
と、次にリセットする場合、永久磁石5 による磁束φ1
が流れる磁路の磁気抵抗が大きくなり、プランジャ4 の
リセット (固定鉄心2cへの吸引) 動作の確実性が低下す
る。
【0014】また、有極電磁石装置の消費電力を小さく
するために、図17乃至図19に示すように、コイル3
に永久磁石5 の磁束を打ち消す方向の電流が流れたと
き、永久磁石5 を通らずに磁束φ2が流れる磁路を形成
する磁性体6 を付設するものがある。具体的には、磁性
体6 は、中央に貫通孔を有した平板状をなし、コイル枠
3aの外方端と永久磁石5,5 及びスペーサ5aの間に配設さ
れる。
【0015】このものは、図17に示すON状態におい
て、永久磁石5 による磁束φ1は、永久磁石5 →両側片
2a,2a →連結片2b→固定鉄心2c→プランジャ4 →永久磁
石5という磁路と、永久磁石5 →両側片2a,2a →磁性体6
→プランジャ4 →永久磁石5 という磁路に流れ、プラ
ンジャ4 を連結片2b (固定鉄心2c) に吸引する。この状
態において、コイル3 にトリップ動作用の電流が流れる
と、図18に示すように、それによる磁束φ2が流れて
プランジャ4 を吸引する力を相殺し、ばね7 のばね力で
もってプランジャ4 は外方に突出するのであるが、磁束
φ2は永久磁石5 を通らずに磁性体6 を流れる。従っ
て、その磁路の磁気抵抗は小さくトリップ動作用の電流
も小さくてよい。
【0016】ところで、このような磁性体6 を有するも
のにおいてプランジャ4 の動作ストロークを大きくする
と、図19に示すリセット動作の際、リセット部材 (ト
リップ部材)8がばね7 を圧縮してそのばね力がプランジ
ャ4 に加わらない状態になったとき、プランジャ4 は永
久磁石5 の磁束φ1によって固定鉄心2cに吸引されるこ
とが確実には行われ難い。すなわち、磁束φ1は、磁気
抵抗の大小関係から、プランジャ4 と固定鉄心2cを流れ
るより、磁性体6 を流れる方が多くなるからである。つ
まり、プランジャ4 のリセット (固定鉄心2cへの吸引)
の確実性が大幅に低下するのである。
【0017】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、消費電力を低減し、しか
もリセット動作の確実性が向上する有極電磁石装置を提
供するにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の有極電磁石装置は、両側片と連結
片にて断面コ字状をなすヨークと、両側片の内方に配設
された筒状のコイルと、コイルの内方に往復動が可能な
状態に配設され一端部が連結片に対向し他端部が両側片
の先端から突出しているプランジャと、コイルに電流が
流れていないときプランジャを連結片に吸引すべく両側
片と連結片とプランジャに磁束を流すように両側片間に
配設された永久磁石と、コイルに永久磁石の磁束を打ち
消す方向の電流が流れたときプランジャを連結片から離
反させるべくプランジャを付勢するばねと、プランジャ
を連結片に吸引される位置に戻すための外力を受けたと
きそれをプランジャに伝達するべく基端がプランジャと
連係しているリセット部材と、を有する有極電磁石装置
において、前記リセット部材は、その基端が前記ばねの
付勢力を受けるとともに、プランジャの往復動方向の所
定量だけ移動可能となるようプランジャの他端部に支持
されてなる構成としている。
【0019】また、請求項2記載の有極電磁石装置は、
請求項1記載のものに、コイルに永久磁石の磁束を打ち
消す方向の電流が流れたとき、前記永久磁石を通らずに
磁束が流れる磁路を形成する磁性体を付設した構成とし
ている。
【0020】また、請求項3記載の有極電磁石装置は、
請求項1又は2記載のプランジャの他端部に所定長さの
小径部を設け、前記リセット部材の基端に小径部に遊合
する係合部を設けた構成としている。
【0021】また、請求項4記載の有極電磁石装置は、
請求項1又は2記載のプランジャの他端部に大径の鍔部
を設け、前記リセット部材の基端に鍔部より小径の係合
部を設け、かつ係合部とともに鍔部を挟むように係合部
と所定間隔をおいて平行的に位置する押圧部を連設した
構成としている。
【0022】さらに、請求項5記載の有極電磁石装置
は、請求項1乃至4のいずれかに記載のリセット部材
を、回路遮断器のトリップ部材にて兼用した構成として
いる。
【0023】
【作用】請求項1記載の構成によれば、プランジャをリ
セットする場合、プランジャとヨークの連結片 (詳しく
は固定鉄心) 間の空隙が大きくとて磁気的吸引力が極め
て小さいときに、外力でもってプランジャを強制的に一
定量押圧し、また空隙が小さくなって磁気的吸引力が大
きくなると再び磁気的吸引力がプランジャを吸引し、そ
の結果、確実にプランジャをリセットさせることができ
る。
【0024】また、請求項2記載の構成によれば、磁性
体を付設したものにおいても請求項1の作用を奏し、し
かもコイルの消費電力を小さくできる。
【0025】また、請求項3又は4記載の構成によれ
ば、請求項1又は2の作用を奏する具体的構成が得られ
る。
【0026】さらに、請求項5記載の構成によれば、請
求項1乃至4の作用を奏する回路遮断器が実現できる。
【0027】
【実施例】以下、回路遮断器に用いた本発明の第1実施
例を図1乃至図5に基づいて説明する。本発明の要部
は、プランジャとリセット部材の連係構成にある。な
お、従来例のものと基本的な機能が同様の部材には従来
例と同じ符号を付している。
【0028】有極電磁石装置1 は、従来例にて説明した
ものと同様のヨーク2 、コイル3 、永久磁石5 、磁性体
6 、ばね7 を有する。すなわち、ヨーク2 は両側片2a,2
a と連結片2bにて断面コ字状をなし、コイル3 は両側片
2a,2a の内方に配設された筒状のコイル枠3aに巻回され
ている。
【0029】プランジャ4 は、コイル3 、詳しくはコイ
ル枠3aの内方に往復動が可能な状態に配設され、一端部
4aが連結片2b、詳しくは連結片2bに固着された固定鉄心
2cに対向し、大径の鍔部4cを有する他端部4bが両側片2
a,2a の先端から突出している点は従来と同様である
が、この他端部4bには、鍔部4cの内方端面から所定軸方
向長さの小径部4dが形成されている。
【0030】また、永久磁石5,5 は磁性材料製のスペー
サ5aの両端に設けられてヨーク2 の両側片2a,2a の先端
部間に配設され、磁性体6 は中央に貫通孔を有した平板
状をなし、コイル枠3aの外方端と永久磁石5,5 及びスペ
ーサ5aの間に配設される。この磁性体6 の両端面とヨー
ク2 の両側片2a,2a 間には、比較的小さい間隙l2が介在
する。
【0031】リセット部材8 は、この実施例では、回路
遮断器のトリップ部材として用いられており、基端8aが
プランジャ4 の小径部4dに遊合するU溝となり、圧縮コ
イル状のばね7 でもって鍔部4cに押し付けられた状態
で、プランジャ4 の他端部4bと連係している。従って、
ばね7 は、プランジャ4 を連結片2b (固定鉄心2c) から
離反させるべくプランジャ4 を付勢している。また、リ
セット部材8 は、プランジャ4 を連結片2b (固定鉄心2
c) に吸引される位置に戻すための外力を後述するハン
ドルから受けたときそれをプランジャ4 に伝達すること
となる。そして、このリセット部材8 は、その基端8aが
ばね7 の付勢力を受けるとともに、プランジャ4 の往復
動方向の所定量だけ移動可能な状態になっている。
【0032】このような電磁石装置1 とリセット部材8
は、従来例と同様に、フレーム11に対し、前者は固定的
に取着され、後者は回路遮断器のトリップ部材として移
動可能な状態に支持される。このリセット部材8 、すな
わちトリップ部材は、リセット片8cを有し、他端8bが引
外しリンク12を押圧駆動する。また、引外しリンク12
は、一般的な開極機構部の一部を構成するラッチリンク
13を押圧駆動する。
【0033】ハンドル14も、従来例と同様に、図示して
いない可動接触子ブロックを駆動して固定可動両接点を
ON,OFFせしめるとともに、トリップ後開極機構部
をリセットする。すなわちハンドル14は、基端部14a を
回動支点とし、先端側の操作部14b がON位置とOFF
位置間を回動し得、操作部14b がON位置又はOFF位
置へ回動させられたとき、開極機構部を介して可動接触
子ブロックを駆動し、固定可動両接点をON又はOFF
せしめる。また、ハンドル14がON位置にあるときにト
リップした場合、ON位置とOFF位置の中間の位置へ
回動する。またハンドル14は、トリップ後開極機構部と
ともに、電磁石装置1 をリセットするものであり、基端
部14a と操作部14b の中間付近にリセット部材 (トリッ
プ部材)8のリセット片8cを押圧するリセット用押圧部14
c を有する。
【0034】また、回路遮断器には、図示していない過
電流、短絡電流あるいは漏電電流を検知するセンサや、
センサの出力に基づいてトリップすべき状態を判断し、
コイル3 へトリップ動作用の電流を流す判断回路等を備
えている。
【0035】かかる有極電磁石装置1 は、図2乃至図5
に示すように動作する。図2は、回路遮断器がON状態
であり、コイル3 には電流が流れていない状態である。
この場合、永久磁石5 による磁束φ1は、永久磁石5 →
両側片2a,2a →連結片2b→固定鉄心2c→プランジャ4 →
スペーサ5a→永久磁石5 という磁路と、永久磁石5 →両
側片2a,2a →磁性体6 →プランジャ4 →スペーサ5a→永
久磁石5 という磁路に流れ、プランジャ4 の一端部4aは
固定鉄心2cに吸引されている。この場合、プランジャ4
の一端部4aとヨーク2 の固定鉄心2c間の距離l1が距離l2
より小さいと、前者の磁路に流れる磁束が多くなる。ま
た、プランジャ4 の小径部4dの軸方向長さは、リセット
部材8 の基端8aがプランジャ4 の往復動方向 (軸方向)
に距離l3だけ移動可能となるように形成されている。さ
らに、ばね7 のばね力は、プランジャ4 の一端部4aとヨ
ーク2 の固定鉄心2c間の距離l1が一定の値より小さいと
きの磁気的吸引力には打ち勝てないように設定する。
【0036】図3は、トリップ状態であり、図2の状態
においてコイル3 にトリップ動作用の電流が流れた後の
状態である。すなわち、トリップ動作用の電流による磁
束φ2は、プランジャ4 →固定鉄心2c→連結片2b→両側
片2a,2a →磁性体6 →プランジャ4 と流れてプランジャ
4 を吸引する力が相殺され、従ってばね7 のばね力は磁
気的吸引力に打ち勝ち、プランジャ4 は外方に突出す
る。このプランジャ4 の動作にリセット部材 (トリップ
部材)8も応動し、従って引外しリンク12やラッチリンク
13も応動して回路遮断器は開極せしめられる。また、ハ
ンドル14もトリップ位置に移動し、トリップ動作用の電
流が流れなくなってもその状態に維持される。この場
合、プランジャ4 の一端部4aとヨーク2 の固定鉄心2c間
の距離l5は最大になっている。
【0037】図4は、リセット動作を示すもので、ハン
ドル14をリセット位置からOFF位置に移動させる。こ
れにより、開極機構部をリセットするとともに、ハンド
ル14のリセット用押圧部14c がリセット部材 (トリップ
部材)8のリセット片8cを押圧する。この場合、リセット
部材8 は、前述した距離l3だけはプランジャ4 の動作に
先立って移動し、その後に小径部4dの端面を押圧してプ
ランジャ4 を移動させる。すなわち、この状態では、距
離l5が距離l2よりはるかに大きいので、永久磁石5 によ
る磁束φ1の殆どは、図3に示すように、永久磁石5 →
両側片2a,2a →磁性体6 →プランジャ4 →スペーサ5a→
永久磁石5 という磁路に流れ、プランジャ4 をリセット
するための磁気的吸引力は殆ど生じない。そして、プラ
ンジャ4の一端部4aとヨーク2 の固定鉄心2c間が距離l4
(プランジャ4 の荷重×9.8の力より大きい永久磁石5
の磁束φ1による磁気的吸引力が生じる距離) に至る
と、その磁気的吸引力によってプランジャ4 が固定鉄心
2cに吸引されてリセットする。
【0038】このような動作から明らかなように、プラ
ンジャ4 が移動可能となる往復動方向の所定量とは、ハ
ンドル14の動作位置のばらつきを吸収し得る値である。
すなわち、プランジャ4 の小径部4dの軸方向長さは、リ
セット部材8 の厚さとハンドル14の動作位置のばらつき
の和によって決定される。なお、ハンドル14のリセット
部材8 の押圧は、前述の距離l4に至った直後に終了する
ように設定することが好ましい。
【0039】図5は、OFF状態である。すなわち、回
路遮断器をトリップ後にリセットしてON状態にする場
合、一旦ハンドル14をOFF位置にした後にON位置に
戻すのである。
【0040】図1において、15は可動接触子ブロックに
応動するON,OFF検知スイッチ、16はプランジャ4
に応動するトリップ検知スイッチ、17はON,OFFリ
ンク、18はトリップリンクである。
【0041】次に、本発明の第2実施例を図6乃至図1
0に基づいて説明する。このものも、先の実施例とはプ
ランジャ4 とリセット部材8 のみが異なり、その他の各
部材は同様であるため、この2部材のみ説明する。
【0042】プランジャ4 は、第1実施例の小径部は存
在せず、他端部4bには大径の鍔部4cのみを有する。ま
た、リセット部材8 は、その基端8aに、鍔部4cより小径
でプランジャ4 に対して移動可能な係合部 (例えば、プ
ランジャ4 に遊合するU溝あるいは貫通孔等) を設け、
かつ係合部とともに鍔部4cを挟むように係合部と所定間
隔をおいて平行的に位置する押圧部8dを連設している。
この所定間隔は、第1実施例の小径部の軸方向長さと実
質的に同じであり、リセット部材8 の厚さとハンドル14
の動作位置のばらつきの和によって決定される。従っ
て、リセット部材8の基端8aは、第1実施例と同様、プ
ランジャ4 の往復動方向 (軸方向) に距離l3だけ移動可
能となっているのである。このものの動作は、第1実施
例と同様であるのでその説明は省略する。
【0043】なお、前述した各実施例は、回路遮断器に
用いたもので説明したが、これに限るものではない。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載の有極電磁石装置は、プラ
ンジャをリセットする場合、プランジャとヨークの連結
片 (詳しくは固定鉄心) 間の空隙が大きくとて磁気的吸
引力が極めて小さいときに、外力でもってプランジャを
強制的に一定量押圧し、また空隙が小さくなって磁気的
吸引力が大きくなると再び磁気的吸引力がプランジャを
吸引し、その結果、確実にプランジャをリセットさせる
ことができる。
【0045】請求項2記載の有極電磁石装置は、請求項
1記載のものと同様の作用効果を奏するうえに、トリッ
プ動作のための磁束が流れる磁路の磁気抵抗が小さくな
るので、トリップ動作用の電流、すなわちコイルの消費
電力を小さくできる。
【0046】請求項3又は4記載の有極電磁石装置は、
請求項1又は2記載のものの作用効果が得られる好適な
具体構成が実現できる。
【0047】請求項5記載の有極電磁石装置は、請求項
1乃至4のそれぞれの作用効果を奏する回路遮断器が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】その動作を説明するものでON状態を示す説明
図である。
【図3】その動作を説明するものでトリップ状態を示す
説明図である。
【図4】その動作を説明するものでリセット状態を示す
説明図である。
【図5】その動作を説明するものでOFF状態を示す説
明図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図7】その動作を説明するものでON状態を示す説明
図である。
【図8】その動作を説明するものでトリップ状態を示す
説明図である。
【図9】その動作を説明するものでリセット状態を示す
説明図である。
【図10】その動作を説明するものでOFF状態を示す
説明図である。
【図11】従来例を示す斜視図である。
【図12】(a) 乃至(d) はその回路遮断器の動作を説明
する模式図である。
【図13】その動作を説明するものでON状態を示す説
明図である。
【図14】その動作を説明するものでトリップ状態を示
す説明図である。
【図15】その動作を説明するものでリセット状態を示
す説明図である。
【図16】その動作を説明するものでOFF状態を示す
説明図である。
【図17】別の従来例の動作を説明するものでON状態
を示す説明図である。
【図18】その動作を説明するものでトリップ状態を示
す説明図である。
【図19】その動作を説明するものでリセット状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 有極電磁石装置 2 ヨーク 3 コイル 4 プランジャ 4a プランジャの一端部 4b プランジャの他端部 4c プランジャの鍔部 4d プランジャの小径部 5 永久磁石 6 磁性体 7 ばね 8 リセット部材 (トリップ部材) 8a リセット部材の基端 8b リセット部材の他端 8c リセット部材のリセット片 8d リセット部材の押圧部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側片と連結片にて断面コ字状をなす
    ヨークと、両側片の内方に配設された筒状のコイルと、
    コイルの内方に往復動が可能な状態に配設され一端部が
    連結片に対向し他端部が両側片の先端から突出している
    プランジャと、コイルに電流が流れていないときプラン
    ジャを連結片に吸引すべく両側片と連結片とプランジャ
    に磁束を流すように両側片間に配設された永久磁石と、
    コイルに永久磁石の磁束を打ち消す方向の電流が流れた
    ときプランジャを連結片から離反させるべくプランジャ
    を付勢するばねと、プランジャを連結片に吸引される位
    置に戻すための外力を受けたときそれをプランジャに伝
    達するべく基端がプランジャと連係しているリセット部
    材と、を有する有極電磁石装置において、前記リセット
    部材は、その基端が前記ばねの付勢力を受けるととも
    に、プランジャの往復動方向の所定量だけ移動可能とな
    るようプランジャの他端部に支持されてなる有極電磁石
    装置。
  2. 【請求項2】 前記コイルに永久磁石の磁束を打ち消
    す方向の電流が流れたとき、前記永久磁石を通らずに磁
    束が流れる磁路を形成する磁性体を付設した請求項1記
    載の有極電磁石装置。
  3. 【請求項3】 前記プランジャの他端部に所定長さの
    小径部を設け、前記リセット部材の基端に小径部に遊合
    する係合部を設けた請求項1又は2記載の有極電磁石装
    置。
  4. 【請求項4】 前記プランジャの他端部に大径の鍔部
    を設け、前記リセット部材の基端に鍔部より小径の係合
    部を設け、かつ係合部とともに鍔部を挟むように係合部
    と所定間隔をおいて平行的に位置する押圧部を連設した
    請求項1又は2記載の有極電磁石装置。
  5. 【請求項5】 前記リセット部材を、回路遮断器のト
    リップ部材にて兼用した請求項1乃至4のいずれかに記
    載の有極電磁石装置。
JP5159092A 1993-06-29 1993-06-29 有極電磁石装置 Withdrawn JPH0745428A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6112686A (en) * 1998-07-15 2000-09-05 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Storage structure for personal watercraft
US6308650B1 (en) 1998-07-13 2001-10-30 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Hatch cover structure for personal watercraft
US6530336B2 (en) 2000-11-07 2003-03-11 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Box arrangement for watercraft

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