JPH0745425B2 - 新規なヘプタメチルインダン化合物 - Google Patents

新規なヘプタメチルインダン化合物

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JPH0745425B2
JPH0745425B2 JP3305183A JP30518391A JPH0745425B2 JP H0745425 B2 JPH0745425 B2 JP H0745425B2 JP 3305183 A JP3305183 A JP 3305183A JP 30518391 A JP30518391 A JP 30518391A JP H0745425 B2 JPH0745425 B2 JP H0745425B2
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    • C07C13/465Indenes; Completely or partially hydrogenated indenes
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    • C07C45/511Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は芳香性のムスク様香気を有する
新規なアシル化ヘプタメチルインダン化合物に関する。
【0002】ムスク香は香水、コロン、化粧品、石ケン
等種々の製品での使用に大量の需要がある。しかしなが
ら、天然じゃ香はアジアじゃ香鹿から得られるが、極め
て品薄で非常に高価である。従って、芳香に携る化学者
は、この天然じゃ香の香気に比肩する、つまりよく似た
合成製品の研究にかなりの時間を費してきた。
【0003】これらの研究努力の結果として、多数の様
々な合成ムスクが見出された。このような合成化合物の
中には米国特許4,466,908号に記載されているア
セチルインダンがある。この化合物は式
【化4】 を有しており、所望により、下記の式
【化5】 を有するアセチルテトラヒドロナフタレンと組合せて用
いてもよい。同様に、Fehr等は、“Helvetica Chimica
Acta”Vol. 72,pp 1537〜1553(1989)
において、式
【化6】 (RはH又はCH3のいずれかである)で示される化合
物のような合成ムスク香について論じている。
【0004】米国特許4,352,748号にはホルミル
化及びアセチル化インダンムスク香を開示しているが、
これは下記の式
【化7】 で示される化合物を含んでいる。
【0005】他のアセチルインダン、例えば6−アセチ
ル−1,1,3,3,5−ペンタメチルインダン、5−アセ
チル−1,1,2,3,3−ペンタメチルインダン及び6−
アセチル−5−エチル−1,1,2,3,3−ペンタメチル
インダンがフランス特許1,392,804号に開示され
ている(Chemical Abstracts. Vol. 63, p. 1681
d(1965)の報告による)。
【0006】ヨーロッパ特許公報0 301 375 A
2には1,1,2,4,4−ペンタメチル−6−ホルミル−
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンのようなホルミ
ル化テトラソン類及び合成ムスク香としてのそれらの利
用が記載されている。
【0007】新規の及び/又はより良質のムスク香化合
物が必要とされる。本発明はこの重要な目標を指向して
いる。
【0008】
【発明の要約】本発明は、式
【化8】 を有する化合物、5−ホルミル−1,1,2,3,3,4,6
−ヘプタメチルインダンである新規なインダン化合物を
提供する。
【0009】上記の化合物は香料及び/又は他産業にお
いて利用性のある活性なムスク調香気である。本発明の
化合物は単独でか又は他の化合物又は成分と組合せて使
用できる。
【0010】
【発明の詳細なる記述】本発明の新規なヘプタメチルイ
ソプロピルインダン化合物である5−ホルミル−1,1,
2,3,3,4,6−ヘプタメチル−インダンは種々の仕方
で調製できる。
【0011】未ホルミル化部分1,1,2,3,3,4,6−
ヘプタメチルインダンを調製するための好ましい方法
は、5−イソプロピル−メタ−キシレン及び2−メチル
−2−ブテンが反応系物質として使用される。他の反応
系物質の組合せとしては、5−イソプロペニル−メタ−
キシレンと2−メチル−2−ブテン、又はメタ−キシレ
ンと2,4−ジクロロ−2,3,4−トリメチルペンタン
がある。上記の反応系物質は通常の有機合成の手順を用
いて合成することができる。この反応系物質をルイス
酸、ハロゲン化溶媒であるか又は非ハロゲン化溶媒であ
りうる溶媒及び場合により相間移動剤と組合せて1,1,
2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダンを生成すること
ができる。
【0012】任意のルイス酸、すなわち電子対を受容し
得る任意の非プロトン系化合物は前記プロセスでの使用
に適している。典型的なルイス酸には、例えば塩化アル
ミニウム、臭化アルミニウム、沃化アルミニウム、モノ
フルオロジクロロアルミニウム、モノブロモジクロロア
ルミニウム及びモノヨードジクロロアルミニウムを含む
ハロゲン化アルミニウムのようなハロゲン化金属があ
る。本発明プロセスにおけるルイス酸としての使用に適
している金属アルキル、ハロゲン化金属アルキルは、例
えばKennedy, Joseph P., Carbocationic Polymerizati
on, p. 221(Wiley−Interscience社、1982)に
開示されているが、その開示内容は参考のためにここに
取り入れられている。本題のプロセスにおいてはハロゲ
ン化アルミニウムが好ましい。ハロゲン化アルミニウム
の中でも塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、特に塩
化アルミニウム(AlCl3)が最も好ましい。
【0013】本発明のプロセスでの使用に適するハロゲ
ン化溶媒にはいろいろなものがあり、ハロゲン化脂肪
族、ハロゲン化脂環族及びハロゲン化芳香族炭化水素溶
媒がある。殊に好ましいのはハロゲン化脂肪族炭化水素
である。好適なハロゲン化溶媒には、例えば1,2−ジ
クロロエタン、1,1−ジクロロエタン、トリクロロメ
タン、ジクロロメタン、1,1,2,2−テトラクロロエ
チレン、1,2−ジクロロエチレン、1,2,3−トリク
ロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、モノクロ
ロベンゼンフルオロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン
が含まれる。殊に好ましいハロゲン化溶媒としてはジク
ロロメタン、トリクロロメタン及び1,2−ジクロロエ
タンがある。
【0014】ハロゲン化溶媒の代替として又はそれと組
合せて、非ハロゲン化溶媒を使用することができる。非
ハロゲン化脂肪族、非ハロゲン化脂環族及び非ハロゲン
化芳香族炭化水素溶媒などを含む多種の非ハロゲン化溶
媒が利用できる。このような非ハロゲン化溶媒は安全性
という理由でハロゲン化溶媒よりも一般に好まれる。殊
に好ましいのは非ハロゲン化脂肪族及び非ハロゲン化脂
環族炭化水素である。好適な非ハロゲン化溶媒には、例
えば脂肪族炭化水素溶媒であるn−ヘキサン、n−ヘプ
タン及びn−オクタン、脂環族炭化水素溶媒であるシク
ロヘキサン、及び芳香族炭化水素溶媒例えばメシチレン
などがある。特に好ましい非ハロゲン化溶媒は非ハロゲ
ン化脂環族炭化水素溶媒であるシクロヘキサンである。
【0015】本プロセスにおける使用に適する相間移動
剤にはアンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウムの
ようなオニウム塩が含まれる。本プロセスにおける使用
に適する他の相間移動剤は、一度本発明の開示を読んだ
ことのある当該技術者には直ぐに明らかになるであろ
う。
【0016】アンモニウム相間移動剤の例には、第4級
アンモニウムハロゲン化物、例えばメチルトリオクチル
アンモニウム塩化物、メチルトリノニルアンモニウム塩
化物、メチルトリデシルアンモニウム塩化物、ヘキサデ
シルトリヘキシルアンモニウム臭化物、エチルトリオク
チルアンモニウム臭化物、ジドデシルジメチルアンモニ
ウム塩化物、テトラヘプチルアンモニウム沃化物、ジオ
クタデシルジメチルアンモニウム塩化物、トリデシルベ
ンジルアンモニウム塩化物及び列挙したハライド原子の
代わりに置換した塩素、弗素、臭素又は沃素原子を有す
る、上記化合物の同族体が含まれる。
【0017】典型的なホスホニウム相間移動剤には、ト
リブチルデシルホスホニウム沃化物、トリフェニルデシ
ルホスホニウム沃化物、トリブチルヘキサデシルホスホ
ニウム沃化物のような第4級ホスホニウムハロゲン化
物、及び沃素原子の代りに置換した塩素、弗素、又は臭
素原子を有する上記化合物の同族体が含まれる。
【0018】代表的なスルホニウム相間移動剤には、ラ
ウリルジメチルスルホニウム沃化物、ラウリルジエチル
スルホニウム沃化物及びトリ(n−ブチル)スルホニウ
ム沃化物のような第3級スルホニウムハロゲン化物、及
び沃素原子の代りに置換した塩素、弗素又は臭素原子を
有する上記化合物の同族体が含まれる。
【0019】これら及びその他の適当な相間移動剤は、
例えばNapier et al. の米国特許3,992,432号発
明の名称、“Phase Transfer Catalysis of Heterogeno
us Reactions by Quaternary Salts”及びKondo et al.
Synthesis, pp. 403〜404(May 1988)に記
載されているが、これらの開示内容は参考のためにここ
に取り入れられている。
【0020】好ましい相間移動剤はアンモニウム又はス
ルホニウム塩であり、殊に第4級アンモニウムハロゲン
化物又は第3級スルホニウムハロゲン化物である。最も
好ましいのは第4級アンモニウムハロゲン化物、殊にメ
チルトリオクチルアンモニウム塩化物及びメチルトリオ
クチルアンモニウム塩化物とメチルトリデシルアンモニ
ウム塩化物の混合物である。後者の混合物はSherex C
o.,(Dublin, Ohio州所在)によってAdogen−464の
商標で市販されている。
【0021】一般に本プロセスにおいて使用される試薬
のモル比率は比較的広い範囲に亘って変化し得るが、使
用すべき特定の本開示を精読した当該技術者には十分に
分る。しかしながら、最良の結果を得るためには、ルイ
ス酸1モル当たり相間移動剤1モル未満の比率を維持す
ることが重要である。相間移動剤対ルイス酸のモル比は
好ましくは約0.8対1.0、より好ましくは約0.5対
1.0である。市販されている相間移動剤の中には不純
な形態で販売されているものがあることは注目すべきで
ある。このような不純物は通常水又はアルコール類を含
んでいる。他の不純物と同様に水及びアルコールはルイ
ス酸と不都合に反応し、それによって本発明のプロセス
に有効なルイス酸の量を低下せしめることになろう。従
って添加される相間移動剤がこのような不純物を含有す
る場合は、ルイス酸の量はこれらの不純物に見合う量ま
で増さねばならない。このような状況では相間移動剤対
ルイス酸の比は約0.3対1.0になるかも知れない。こ
のような不純な薬剤を含む混合物をここでは「不純な形
態」にある混合物と称する。
【0022】本プロセスは、ルイス酸、相間移動剤及び
反応系物質間の接触を充分に行うことのできる任意の適
当な容器の中で実施できる。簡単には撹拌バッチ式反応
容器を使用することができる。反応系物質間の充分な接
触をはかるために撹拌が好ましいが、ハロゲン化溶媒、
又は非ハロゲン化溶媒プラス相間移動剤及び/又は溶媒
中でルイス酸はむしろ速かに溶解することができ、それ
により厳重に撹拌する必要がなくなることが判った。使
用する反応容器はあり得るルイス酸の腐蝕性に対して耐
性でなければならない。グラスライニングした容器は、
当業においてよく知られた他の容器用材料と同様にこの
目的に適している。
【0023】一般に溶媒、反応系物質及び任意の相間移
動剤を最初に加え、次いでルイス酸を加えるが、試薬を
任意の順序で容器に加えてもよい。
【0024】理想的には、反応は約−30℃から約50
℃の温度範囲で行い、好ましくは約−10℃から約30
℃の温度範囲で、また最も好ましくは約0℃から約20
℃の温度範囲で行う。
【0025】この反応が行われる圧力は決定的なもので
はない。反応が密封容器中で行われる場合は、自生圧は
許容できるが、所望により加圧または減圧してもよい。
反応はまた大気圧下で開放反応容器中で行うことができ
る。この場合、ルイス酸を湿気にあまり曝露させないた
めに反応容器に湿気トラップを設けるのが好ましい。こ
の反応は、窒素、アルゴン及びこれに類するようなガス
の存在下におけると同様に酸素雰囲気又は不活性雰囲気
中で行ってもよいが、雰囲気の種類もまた決定的ではな
い。
【0026】反応時間は一般に短い方であり、使用する
装置の型式によってしばしば決まる。しかしながら反応
系物質、すなわちルイス酸、溶媒及び任意の相間移動剤
を完全に接触させるために、充分な反応時間が必要であ
る。一般に反応は約1時間から約8時間で平衡まで進行
する。
【0027】生成物は、反応混合物を冷水中でか又は破
砕氷、好ましくは氷上で先ず急冷し次いでフリーデル−
クラフツ反応のための常法でこの混合物を処理して1,
1,2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダン化合物を抽
出することによって反応混合物から回収することができ
る。好適な抽出方法は、例えば、George A. Olah, Frie
del-Crafts And Related Reactions, Vols. 1 and 2
(Interscience社、JohnWiley and Sons, 1964)に記
述されている。一般的には、急冷とその結果生じた相分
離に次いで、有機層をルイ酸の除去を促進するため水で
もう一度洗浄する。更にルイス酸の除去を促進するため
に稀釈アルカリ溶液で1回又はそれ以上更に洗浄を行
う。
【0028】このようにして調製された1,1,2,3,
3,4,6−ヘプタメチルインダン化合物はホルミル化す
ることができる。すなわち、従来のホルミル化技術を使
って5−ホルミル−1,1,2,3,3,4,6−ヘプタメチ
ルインダンに転化し、香料工業における使用に高い価値
をもたらす特性である非常に素晴らしいムスク香様の芳
香を有する化合物を生成することができる。
【0029】特に、本発明の5−ホルミル−1,1,2,
3,3,4,6−ヘプタメチルインダン化合物を生成する
ために、1,1,2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダン
化合物は、有機溶媒、好ましくは、例えば無水塩化メチ
レンのようなハロゲン化有機溶媒中でα,α−ジクロロ
メチルメチルエーテルと反応させることができる。他の
適当なハロゲン化溶媒は、1,1,2,3,3,4,6−ヘプ
タメチルインダン化合物の調製に関連して上記で論じた
通りである。このようなホルミル化の方法は当業におい
てよく知られており、例えばOrganic Synthesis, Collc
tive Vol. 5, pp.49〜50(John Wiley and Sons,
1973)に記されている。その公開内容の全体はその
まま参考のためにここに取入れられている。
【0030】本発明の5−ホルミル−1,1,2,3,3,
4,6−ヘプタメチルインダン化合物は香料工業におい
て利用性が高い。この化合物は単独で又は1種又はそれ
以上の成分と組み合わせて使用して香りのよいムスク調
芳香を提供することができる。
【0031】例えば、本発明の5−ホルミル−1,1,
2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダン化合物は嗅覚成
分として、陰イオン、陽イオン、非イオン及び双生イオ
ン洗剤、石ケン、繊維柔軟仕上げ剤組成物、衣料乾燥機
で使用するための繊維柔軟仕上げ剤物品、室内芳香剤及
び脱臭剤、香水、コロン、化粧水、入浴剤、脱臭剤、コ
スメチック、ハンドローション、日焼け止め、白粉、そ
の他に用いることができる。物品又は組成物の芳香を増
加又は強化するのに使われるヘプタメチルインダンの量
は当業に習熟した人々にとっては容易に明らかなように
意図する特定の用途により変化するであろう。しかしな
がら、一般にインダンは香気付けした物品の約0.05
重量パーセントから約30重量パーセントまでの量で使
用する。更に、本発明の香気付けした組成物又は芳香剤
組成物はビヒクル又は担体を含有することができる。こ
のようなビヒクル又は担体としては、例えば無毒性アル
コール、無毒性グリコールのような液体、又はこれに類
するものがある。無毒性アルコールの例としてエチルア
ルコールがあり、無毒グリコールの例として1,2−プ
ロピレングリコールがある。或いは、ビヒクル又は担体
は吸着剤の固体、例えばアラビアゴム、ササンタンガム
又はグアーガムのようなガム、又は組成をカプセル化す
るための例えばゼラチンのような成分であることがで
き、これはコアセルベーション法又は重合体の殻が液状
の香料のオイルを中心にして周りに形成するような尿素
−ホルムアルデヒドポリマー法によってカプセル化され
る。このビヒクル又は担体の量は当業に習熟した人々に
とっては容易に明らかなように意図する特定の用途によ
り変化するであろう。しかしながら、ビヒクル又は担体
は一般に好適な組成物の約5重量パーセントから約95
重量パーセントまでの量で用いることができる。
【0032】本発明を更に以下の実施例で述べる。これ
らの実施例は特許請求の範囲を制限するものではない。
【0033】各実施例とも、結果は極性及び非極性ガス
クロマトグラフィーカラムの両者で分析した。すべての
ガスクロマトグラフィー分析は重量パーセント内部標準
分析法を用いた毛細カラムで進めた。構造の同定は標準
と比較されたGCMS細片パターンに基いて特定した。
【0034】実施例1では1,1,2,3,3,4,6−ヘプ
タメチルインダンの調製について記述し、実施例2では
実施例1の1,1,2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダ
ンからの5−ホルミル−1,1,2,3,3,4,6−ヘプタ
メチルインダンの合成を論じる。
【0035】
【実施例】〔実施例1〕窒素ライン、コンデンサー、熱
電対温度調節器、及び添加用漏斗を備えた100mlの4
つ口丸底フラスコに、CH2Cl2(9.79g)を注入
して、ドライアイス/イソプロパノール浴で15℃に冷
却した。次いで撹拌しながら無水AlCl3(0.874
g)をフラスコに加えた。温度を15℃に維持しなが
ら、5−イソプロピル−メタ−キシレン(21.7g、
0.1466モル)と2−メチル−2−ブテン(20.5
3g、0.2932モル)の均質な混合物を約30分間
かけてフラスコに加えた。同じ温度で更に約2時間、反
応を続行させた。フラスコの内容物は反応中終始連続的
に撹拌した。
【0036】次いで反応は脱イオン冷水(10ml)で急
冷し、生じた生成物を更に10%NaHCO3水溶液で
処理し、そしてCH2Cl2で抽出した。無水Na2SO4
で乾燥した後、有機溶液を回転蒸発させて1,1,2,3,
3,4,6−ヘプタメチルインダン約50重量パーセント
を含む粗生成物約30gを得た。
【0037】〔実施例2〕還流コンデンサー、撹拌機及
び滴下漏斗を備えた1リットル3つ口フラスコに、実施
例1で得た1,1,2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダ
ン約50重量パーセントを含む粗生成物約21.6gと
無水CH2Cl2 115mlを仕込んだ。次いで溶液は氷
浴中で冷却し、そしてTiCl4 31.61g(18.3
ml、0.166モル)を約3分間かけて添加した。溶液
を撹拌し冷却しながら、α,α−ジクロロメチルメチル
エーテル9.53g(7.5ml、0.083モル)を10
分間かけて滴下し、その間温度を約0℃から約5℃に保
った。添加が終了した後、混合物を約20分間氷浴中
で、次いで約30分間冷却なしで、そして最後は約15
分間35℃で撹拌した。
【0038】ついで反応混合物を破砕した氷約0.2kg
を入れた分液漏斗へ注入して十分に振盪した。有機層を
分離し、そして水溶液は50mlの塩化メチレンで2回抽
出した。混合した有機溶液は50mlの水で3回水洗し
た。ヒドロキノンの結晶を塩化メチレン溶液に加え、次
いでこのものを無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶剤を
蒸発させた後、残留物を蒸留して5−ホルミル−1,1,
2,3,3,4,6−ヘプタメチルインダンを53.5%含
有する粗生成物21.82gを得た。
【0039】ここに示しまた記述したことに加えて、本
発明のいろいろな変更は、当業に習熟した人にとってこ
れまでの記述より明らかとなろう。このような変更もま
た特許請求の範囲内にあるものと考える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 45/30 C11B 9/00 K 2115−4H // C11D 3/20 3/50 9/26 9/44

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 を有する化合物。
  2. 【請求項2】 式 【化2】 を有する化合物。
  3. 【請求項3】 1,1,2,3,3,4,6−ヘプタメチルイ
    ンダンである式 【化3】 を有する化合物を、慣用の方法を用いて5−位をホルミ
    ル化する、請求項1記載の化合物を調製する方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒、ルイス酸及び場合により相間
    移動剤の存在下で、 i) 5−イソプロピル−メタ−キシレンを2−メチル
    −2−ブテンと反応せしめるか、 ii) 5−イソプロペニル−メタ−キシレンを2−メチ
    ル−2−ブテンと反応せしめるか、または iii) メタ−キシレンを2,4−ジクロロ−2,3,4−
    トリメチルペンタンと反応せしめる、 のいずれかによる請求項2記載の化合物の調製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の化合物を1種又はそれ以
    上の従来の香料用ビヒクル、担体及び/又は他の芳香剤
    と組合わせて含有する芳香剤組成物。
JP3305183A 1990-11-21 1991-11-21 新規なヘプタメチルインダン化合物 Expired - Lifetime JPH0745425B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/618,356 US5095152A (en) 1990-11-21 1990-11-21 Novel heptamethyl indane compound
US618356 1990-11-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04283534A JPH04283534A (ja) 1992-10-08
JPH0745425B2 true JPH0745425B2 (ja) 1995-05-17

Family

ID=24477363

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