JPH0744758B2 - 音声信号減衰装置 - Google Patents

音声信号減衰装置

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JPH0744758B2
JPH0744758B2 JP61193339A JP19333986A JPH0744758B2 JP H0744758 B2 JPH0744758 B2 JP H0744758B2 JP 61193339 A JP61193339 A JP 61193339A JP 19333986 A JP19333986 A JP 19333986A JP H0744758 B2 JPH0744758 B2 JP H0744758B2
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敬明 古田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テープ,レコード,コンパクトディスク,ビ
デオディスク等の再生時あるいはラジオ,テレビ等の受
信時においてステレオ信号を処理してそれらに含まれる
音声信号成分を伴奏信号レベルに対して減衰し、歌唱練
習を容易にする音声信号減衰装置に関するものである。
従来の技術 歌を聴いたり練習するには各種の記録媒体を再生した
り、テレビやラジオを受信して行なうことが多い。これ
らの記録媒体にはプロ歌手の歌声と伴奏がミックスされ
て記録されていることが多い。また、ラジオ,テレビの
放送においても同様で歌声と伴奏が含まれている。これ
らの媒体を通じて歌の練習を行なう際に、最初は慣れて
いないのでプロ歌手の歌声が入っているのが練習しやす
いが、慣れるにしたがって伴奏だけで歌いたくなる。こ
の場合にはプロ歌手の歌声がかえって練習の妨げとな
る。
これを実現する一つの方法として、俗称“カラオケ”と
呼ばれるテープも市販されている。これは、伴奏のみの
ものや、プロ歌手の歌声と伴奏が別々に記録されたもの
である。しかし、これらは新曲が発表されてから市場に
出るまでに長期間かかることや自分の好みに合わせるの
がむずかしいこともある。
以上のようなニーズを満すべく、従来はつぎのような音
声減衰装置があった。以下図面を参照しながら説明す
る。第2図は従来の音声信号減衰装置の一例である。
1は一方の入力端子、2は他方の入力端子、3は第1の
遅延手段、4は第2の遅延手段、5は減算部、6は低音
検出部、7は混合手段、8は出力端子である。第1の遅
延手段3は例えば電子式遅延素子“バケットブリゲート
デバイス”(以下BBDと略称する)などを用いた遅延器3
01と、クロック信号を発生する発振器302で構成してい
る。第2の遅延手段4は遅延器401と発振器402,発振周
波数調整用の可変抵抗器403で構成している。そして、
遅延器401は上記遅延器301と同種のBBDを用いている。
減算部5は演算増幅器を用いた減算器501で構成してい
る。低音検出部6は演算増幅器を用いた加算器601とロ
ーパスフィルタ602で構成している。
このように構成された従来の音声減衰装置の動作につい
て説明する。記録媒体等を再生した際に得られる信号は
ステレオ信号で、かつその信号には歌声などの音声など
の音声と伴奏が混在しており、また音声信号はステレオ
信号のそれぞれに基本的に同位相,同振幅で記録されて
いるものと限定する。上記ステレオ信号の一方の信号を
一方の入力端子1に、他方の信号を他方の入力端子2に
供給する。一方の入力端子1の信号は第1の遅延手段3
で一定時間遅延される。その遅延時間tdは遅延器301を
構成するBBDの段数Nと発振器302の発振周波数によ
って決まり、その値は次式で算出できる。
td=N/(2) ……(1) 他方の入力端子2の信号は第2の遅延手段4で遅延さ
れ、その値td′は、遅延器401のBBDの段数N′,発振器
402の発振′によって算出できる。
td′=N′/(2′) ……(2) そして、遅延時間td′は可変抵抗器403の調整によって
発振周波数′が変化し、その結果これも変化させる
ことが可能になる。
このように遅延時間td′を調整するねらいは入力端子1
および入力端子2に加えられたステレオ信号の位相また
は時間ずれを補償することにある。すなわち、記録媒体
に記録されたステレオ信号は、音声信号がそれぞれ同位
置,同振幅で記録されていても再生手段(図示せず)の
不安定要因や製品のバラツキによって位相が元の状態と
異なっている。特にカセットテープを再生した際には走
行系の不安定要因やカセットテープを収納したハーフの
バラツキ等により音声信号の位置ずれが大きい。そして
記録周波数が高くなるほど位相ずれが大きくなる。この
ため、後述の演算処理を行なっても音声信号を減衰させ
ることが難かしくなる。この状態を防ぐために、第2の
遅延手段4で遅延時間を調整し、ステレオ信号の音声信
号がそれぞれ同位相になるように補償する。
第1の遅延手段3の出力と第2の遅延手段4の出力とは
演算部5で減算される。今、第1の遅延手段3の出力と
第2の遅延手段4の出力とにおいて、音声信号が同位相
でレベルがほぼ等しいと仮定すると、減算器501の出力
には音声信号が出なくなる。ただし、伴奏信号について
はステレオ信号として位相,振幅とも異なっているの
で、減算器501の出力として発生する。なお、伴奏信号
のうちでも低い周波数成分の楽器、例えばドラムやベー
スなどの信号はステレオ信号であってもそれぞれ同じ程
度の大きさ,位相になることが多くある(同波数が低く
なると指向性が少なくなり記録時にステレオとして分離
記録できないことがある)。そのため、減算器501の出
力には伴奏の低域成分が少なくなる。
この低域成分の補償を行なうのが低音検出部6であり、
第1の遅延手段3の出力と第2の遅延手段4の出力とを
加算器601で加算演算し、音声周波数帯域よりも低い周
波数の伴奏音をローパスフィルタを602で抽出する。
つぎに、混合手段7で減算部5の出力と低音検出部6の
出力を混合し出力端子8へ出力する。したがって、ユー
ザーは出力端子8に接続した拡声装置(図示せず)で音
を聴きながら、可変抵抗器403を調整して、音声が最も
小さくなる状態に設定すれば伴奏音だけを聴くことが可
能である。
発明が解決しようとする問題点 ところで、各種の記録媒体にはステレオ信号以外に、モ
ノラル信号と呼ばれる信号形式で出力されるものが多く
ある。モノラル信号とは、出力信号線はステレオ信号と
同じく2本以上であるが、これら複数の出力信号線に出
力される信号は音声信号及び伴奏信号を含めて同一のも
のであり、ステレオ信号のように各出力信号線に出力さ
れる信号は互いに関連はあるものの各々が独立している
もの、すなわち音声信号は各出力信号線において共通で
あるが伴奏信号は異なっているものとは大きな違いがあ
る。
このようなモノラル信号は各出力信号線とも信号レベル
がほぼ同一で位相的にもほぼ揃っているのが普通である
ので、従来の音声信号減衰装置では入力された信号が減
算部501で音声信号,伴奏信号ともに打ち消されてしま
うために、減算部501の出力は常にほぼ無信号となり、
出力端子8には低音検出部6により抽出された入力信号
の低域成分のみが混合手段7を経て出力され、ユーザー
には低域成分のみしか聞えなくなり、歌の練習にはとて
も使えないものになってしまうという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑み、入力信号がモノラル信号形
式であるかそれともステレオ信号形式であるかを検出し
て、ステレオ信号形式の際には従来例で挙げた方法で音
声信号を減衰させた信号を出力するが、モノラル信号の
際には従来例とは異なる方法で音声信号を減衰させた信
号を出力して、モノラル信号時でも音声信号が減衰して
伴奏音が主体となった信号が得られる音声信号減衰装置
を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の音声信号減衰装置
は、入力信号がモノラル信号形式である場合にはその旨
を検出する検出手段と、モノラル信号時でも音声信号を
減衰して伴奏信号を主体とする信号を検出するために従
来例とは異なる方式を用いた第2の減衰手段と、検出手
段の出力を受けてモノラル信号時には第2の減衰手段の
出力信号を出力する出力信号切換手段とを設けたもので
ある。
作用 本発明の央声信号減衰装置では、検出手段を第1の遅延
手段の出力と第2の遅延手段の出力と加算手段の出力と
に結合し、この検出手段で入力信号がモノラル形式であ
るか否かを検出して音声信号減衰装置の出力として第1
の減衰手段の出力を用いるかそれとも第2の減衰手段の
出力を用いるかを決めてこの出力信号切換えを出力信号
切換手段で行なうよう構成している。したがって入力信
号がステレオ信号ならば出力信号は第1の減衰手段によ
り2つの遅延手段の出力信号を減算して音声信号が減衰
された信号であるが、入力信号がモノラル信号の場合に
は出力信号は第2の減衰手段の出力信号に自動的に切り
換えられるという新しい機能を実現することができるも
のである。
実 施 例 以下、本発明の一実施例の音声信号減衰装置について図
面とともに説明する。
第1図は本発明の実施例における音声信号減衰装置のブ
ロック図である。
1は伴奏や音声が合成されるとともに相互に関連のある
信号、たとえばステレオ信号の一方の信号が供給される
入力端子、2は他方の信号が供給される入力端子であ
る。3は第1の遅延手段で、遅延器301とそのクロック
を発生する発振器302で構成する。遅延器301には一例と
して“バスケットブリケートデバイス”(以下BBDと略
称する)と呼ばれる電子遅延素子を用いる。4は第2の
遅延手段で、遅延器401,クロックを発生する発振器402
および発振器402の周波数を変える可変抵抗器403から構
成する。遅延器401には遅延器301と同じくBBDを用い
る。
9は第1の減衰手段であり、演算増幅器を用いた減算器
901で構成する。10は加算手段であり演算増幅器を用い
た加算器101で構成する。11は低音抽出手段でありロー
パスフィルタ111で構成する。12はミキシング手段であ
り演算増幅器を応用して構成する。14は検出手段であ
り、演算増幅器AD変換器マイクロコンピュータなどを応
用して構成する。15は第2の減衰手段であり演算増幅器
を用いた帯域除去フィルタ151で構成する。16は出力信
号切換手段であり、FETを応用したアナログ電子スイッ
チやリレーなどを用いて構成する。17は出力端子で音声
信号の減衰された信号を拡声装置などの機器(図示せ
ず)に出力するためのものである。
以上のように構成された音声信号増減装置の動作につい
て説明する。
まず、入力信号について述べる。プロ歌手の歌声などの
音声信号と楽器などの伴奏信号が合成されており、かつ
相互に関連のある信号、例えばステレオ信号を本装置の
入力信号とする。最近では立体音再現手段の一つとして
4チャネルのような複数のチャネルの信号を用いること
もあるがこれらもステレオ信号を含めるものとする。
ところで、一般にステレオ方式では2つの信号間におい
て音声信号を同位相,同振幅で形成することが多い。こ
れは、2つの信号間において音声信号の位相や振幅が異
なったり変化するとステレオ再生した場合に音声の音像
が中央に定位せず、いずれか一方へ移動したような位置
に再現され、また、その位置が不安定に変化するといっ
た問題を生ずる。また、ステレオ信号をモノラル再生し
た場合には音声信号が相殺されて元の大きさよりも小さ
くなることもある。これに対して、伴奏信号は臨場感を
出すためにステレオ信号の2つの信号間に別々の楽器信
号が入るよう形成されることが多い。
このステレオ信号を記録媒体から再生したり放送電波を
受信したりする際に機器の性能差,バラツキ,不安定要
因などによって再現されたステレオ信号の2つの信号間
に元の状態と異なる時間差が生じたり位相差が生じると
ともに振幅レベルも変化することがある。例えば、カセ
ットテープをテープレコーダで再生したときにはステレ
オ信号の2つの信号間における音声信号の時間ずれが最
大で200マイクロ秒から300マイクロ秒生ずる。
これらの時間ずれがあるとステレオ信号から音声信号を
減衰させることが難かしくなる。これを補償するために
第1の遅延手段3と第2の遅延手段4で時間合わせ、す
なわち位置制御を行なう。そして、その後の演算処理に
よって音声信号レベルの減衰作用を行なう。
つぎに各部の詳細な動作説明を行なう。第1の遅延手段
3に供給されたステレオ信号のうち一方の信号は遅延器
301によって遅延される。その遅延時間tdは遅延器301を
構成するBBDの段数N,発振器302の発振周波数により
次式で算出される。
td=N/(2) ……(3) また、ステレオ信号のうち他の信号は入力端子2から第
2の遅延手段4へ供給され、ここで遅延される。その遅
延秒間td″は遅延器401を構成するBBDの段数N″と発振
器402の発振周波数″とにより次式で算出できる。
td″=N″/(2″) ……(4) なお、発振周波数と遅延時間との相対関係はつぎのよう
になる。
ただし、N=N″とする。
すなわち、(5)式,(6)式,(7)式に示したよう
に第1の遅延手段3の遅延時間tdに対し第2の遅延手段
4の遅延手段td″を変えることができる。そして、前記
再生手段や受信機器等で生じるステレオ信号のうちの2
つの信号間の時間ずれ(以下チャネル時間差と略称す
る)を、入力端子1に供給される信号を基準にt0とし、 t0=td−td″ ……(8) のような関係が成立するようにtd″を調整すればステレ
オ信号の元の位相あるいは時間関係にもどすことができ
る。
すなわち、記録媒体(例えばテープやディスク)を再生
する手段や放送電波を受信する手段(例えばラジオやテ
レビ)などにおいて、機器の性能,不安定要因などによ
ってその複数のチャネル出力(ステレオ出力)間に定常
的な位相差もしくは時間差があっても可変抵抗器403の
調整によりそれを補正できる。したがって、第1の遅延
手段3の出力と第2の遅延手段4の出力とは記録媒体に
記録する際に同じ位相あるいは時間関係が再現されたこ
とになり、音声信号成分はそれぞれ同位相になってい
る。
第1の減衰手段9は第1の遅延手段3および第2の遅延
手段4からそれぞれ出力を受け、これらの減算の演算処
理を行なう。例えば減算器901で減算を行なうことによ
り、同相成分の信号は出力には出ず、位相の異なった成
分は出力として出る。このため、同じ位相の音声信号成
分は減算器901で減衰もしくはゼロにまで削除され、位
相の異なっている伴奏信号成分は減算器901の出力とし
て生ずる。すなわち、音声信号の減衰作用を実現してい
る。
加算手段10は第1の遅延手段3および第2の遅延手段4
の出力を受けて加算の演算処理を加算器101にて行な
う。
低音抽出手段11はローパスフィルタ111で低い周波数成
分(例えば100ヘルツ以下)の伴奏信号を抽出する。こ
の目的は、減衰手段9にて減算演算を行なうと同位相の
音声信号成分は減衰されるが、100ヘルツ以下の低い周
波数成分の伴奏成分も位相差が少なくなって減衰されや
すく、これらの補償を行なわせることにある。すなわ
ち、加算手段10の出力の伴奏信号のうち周波数の低い成
分をローパスフィルタ111で抽出し、ミキシング手段12
にて減衰手段9の出力と混合する。その結果、ミキシン
グ手段12の出力には、音声信号成分が減衰もしくは削除
された伴奏信号が発生する。
検出手段14は加算手段10の出力信号と第1の遅延手段3
の出力信号と第2の遅延手段4の出力信号とをもとにし
て入力端子1の入力端子2に入力される信号がステレオ
信号であるかモノラル信号であるかを検出し、その種類
を検出した信号を出力信号切換手段16に出力する。本実
施例では第1の遅延手段3の出力信号と第2の遅延手段
4の出力信号とを大きさがほぼ同じレベルであって、か
つ加算手段10の出力信号が2つの遅延手段3,4の出力信
号のほぼ2倍の大きさの信号レベルとなった場合、入力
信号がモノラル信号であると検出するものとする。この
検出手段14の詳細については後述する。
第2の減衰手段15は帯域除去フィルタ151を用い加算手
段10の出力信号の数百ヘルツから数キロヘルツの周波数
帯域を持つ音声信号成分を減衰させて伴奏信号成分を主
体とした信号を得ようとするものである。第3図の第2
の減衰手段の動作説明図とともにこの第2の減衰手段15
の動作についてより詳しい説明を行なう。
第2の減衰手段15の入力信号、すなわち帯域除去フィル
タ151の入力信号を第3図aのような周波数スペクトラ
ムを有するものとして説明する。
第3図aに示すように帯域除去フィルタ151の入力信号
を周波数が数百ヘルツ以下の低音域伴奏信号の領域,周
波数が数百ヘルツから数キロヘルツの音声信号と中音域
伴奏信号の混在した領域,周波数が数百キロヘルツ以上
の高音域伴奏信号の領域とに大きく分類しておく。この
ような入力信号のうち音声信号成分のみ除去できればよ
い。しかしながら実際の帯域除去フィルタの周波数特性
は第3図bのようにある傾きを有した周波数除去特性と
なるので、帯域除去フィルタ151の出力信号は第3図c
のようになり、音声信号は大きく減衰されるが中音域伴
奏信号も大きく減衰され、低音域伴奏信号や高音域伴奏
信号も一部除去されて音質がある程度劣化してしまう。
この帯域除去フィルタによる方式と異なり、第1の減衰
手段で用いている2つの遅延手段の減算を行なう方式で
は伴奏音の劣化が少ないのが大きな特長であるが入力信
号がモノラル信号である場合には伴奏信号も除去されて
しまうという欠点がある。このような第1の減衰手段の
有する欠点を、ある程度の音質劣化は生じるが入力信号
がモノラル信号でも使用できる第2の音声減衰手段で補
おうとするのが本発明の目的とするところである。
出力信号切換手段16は検出手段14の出力信号を受けて、
検出手段14で入力信号がステレオ信号であると判断され
ていれば音声信号減衰装置としての出力端子17にミキシ
ング手段12の出力信号を送出するように切り換え、又、
検出手段14で入力信号がモノラル信号であると判断され
ていれば出力端子17に第2の減衰手段15の出力信号を送
出するように切り換えるものである。
さて、ここで検出手段14について第4図,第5図ととも
に詳しく説明を行なう。
第4図は検出手段14の具体的回路構成図であり、131は
第1の遅延手段3の出力信号を入力する入力端子、132
は第2の遅延手段4の出力信号を入力する入力端子、13
3は加算手段10の出力に結合する入力端子、134〜136は
演算増幅器、137〜139はダイオード、140〜142は抵抗
器、143〜145はコンデンサ、146〜148はAD変換器、149
はマイクロコンピュータ、150は出力信号切換手段14に
結合する出力端子である。
演算増幅器134,ダイオード137,抵抗器140,コンデンサ14
3は第1の遅延手段3の出力信号を整流し、信号の大き
さを直流電圧の大きさに変換するものであり、AD変換器
146は信号の大きさを表わす直流電圧をディジタル信号
に変換して第1の遅延手段3の出力信号のレベルをディ
ジタル信号としてマイクロコンピュータ149に出力する
ものである。同様に、演算増幅器135,ダイオード138,抵
抗器141,コンデンサ144,AD変換器147により、AD変換器1
47の出力には第2の遅延手段4の出力信号のレベルをデ
ィジタル信号としたものが得られ、マイクロコンピュー
タ149に出力される。又、演算増幅器136,ダイオード13
9,抵抗器142,コンデンサ145,AD変換器148により、AD変
換器148の出力には加算手段10の出力信号のレベルをデ
ィジタル信号としたものが得られ、マイクロコンピュー
タ149に出力される。
マイクロコンピュータ149はAD変換器146〜148の出力信
号であるディジタル信号を演算処理することにより複数
の入力信号がモノラル信号であるか否かを判断し、その
結果を出力端子150に出力するものである。
以下に、マイクロコンピュータ150の動作を第5図に示
すマイクロコンピュータのフローチャートととに説明を
行なう。
マイクロコンピュータ149は電源が投入され、処理に必
要にリセット動作やメモリ消去動作は完了しているもの
とする。まず、ステップ21で時間的な量を計数するメモ
リTを0にしておく。次にステップ22でAD変換器146の
出力信号とAD変換器147の出力信号とを比較してこれら
2つのAD変換器の出力信号がほぼ同じであるか否か、す
なわち第1の遅延手段3の出力信号と第2の遅延手段4
の出力信号とがほぼ同じ大きさの信号レベルであるか否
かを判断し、大きさが大きく異なれば再びステップ22を
繰り返し、ほぼ同じならばステップ23へと進む。
ステップ23ではAD変換器148の出力信号とAD変換器146の
出力信号又はAD変換器147の出力信号とを比較して、加
算手段10の出力信号が第1の遅延手段3の出力信号およ
び第2の遅延手段4の出力信号のほぼ2倍の大きさの信
号レベルであるか否かを判断し、大きさがほぼ2倍とな
らねば入力信号はステレオ信号だと判断できるのでステ
ップ24でメモリTを0とし、ステップ25で出力端子17へ
の出力信号としてミキシング手段12の出力である音声減
衰信号を選択する信号をマイクロコンピュータ149の出
力端子150へ出力し、ステップ22へと戻るようにする。
逆にステップ23で加算手段10の出力信号が第1の遅延手
段3の出力信号または第2の遅延手段4の出力信号のほ
ぼ2倍の信号レベルと判断した場合にはステップ26でメ
モリTの値を1だけ加算し、ステップ27でこのメモリT
の値がある定数Kの値以上となったか否かを判断する。
このステップ27での判断は、入力信号がモノラル信号で
あってもモノラル信号であると検出してからすぐに出力
端子17への出力信号を切り換えないためのものである。
すなわち、このステップ27の判断がない場合、入力信号
の曲目によっては入力信号はステレオ信号であるのに、
ある時点ではモノラル信号と判断され、次の時点ではス
テレオ信号であると判断されてしまうというように、同
一曲中で出力端子17に出力される信号が何度も繰り返し
切り換えられてしまう可能性があるためである。その理
由は入力信号がステレオ信号であっても一時的に伴奏音
がなくなって音声信号のみとなれば1時的にせよモノラ
ル信号と同じ状態となってしまうためであり、このよう
な状態は普通に生じ得る。
さてステップ27での判断は、入力信号がモノラル信号と
なってから十分な時間、たとえば5秒間が経過したか否
かをメモリTの値と定数Kとを比較することにより行な
う。定数Kは上記のモノラル信号となってから十分な時
間とみなさせる値に設定しておく。ステップ27でモノラ
ル信号となって十分な時間が経過したと判断できればス
テップ28へと進み、出力端子17への出力信号として第2
の減衰手段の出力信号を選択する信号をマイクロコンピ
ュータ149の出力端子150へ出力し、ステップ22へ戻ると
いう処理を行なう。
つぎに、装置全体の動作について説明する。第1図にお
いてユーザーはステレオ信号を再生手段(図示せず)で
再生し入力端子1および2にそれらの信号を供給し、出
力端子17の信号を拡声装置(図示せず)で聴いているも
のとする。そして、ステレオ信号の音声信号成分はそれ
ぞれのチャネル間で同位相,同振幅にて記録媒体(図示
せず)に記録されているものとする。この状態にて、音
声信号成分が最小の状態になるよう可変抵抗器403を調
整する。すなわち、再生手段の性能あるいはバラツキ等
によって入力端子1および2に加えられるステレオ信号
の音声信号成分の位相が異なっていても第1の遅延手段
3の遅延作用と第2の遅延手段4の遅延作用によって、
第1の遅延手段3の出力と第2の遅延手段4の出力とに
おける音声信号成分が同位相とすることができる。
第1の減衰手段9は第1の遅延手段3の出力と第2の遅
延手段4の出力とを減算(または差)を減算器901で行
ない、その出力としては同位相関係にある音声信号成分
は大きく減衰され、位相関係の異なった伴奏信号成分が
生ずる。すなわち、音声信号の減衰作用が実現される。
なお、第1の減衰手段9では低周波数成分の伴奏信号成
分が位相差が小さく同時に減衰されることもあるので、
低音抽出手段11で抽出された伴奏信号成分と第1の減衰
手段9の出力とをミキシング手段へ供給し、伴奏信号を
より元の状態に近づけるようにしている。
入力端子1および2へ入力される信号がステレオ信号の
場合、2つの入力信号はレベル及び位相が異なるのが普
通で、第1の遅延手段3の出力信号と第2の遅延手段4
の出力信号とは大きさが異なり、かつ加算手段10の出力
信号が2つの遅延手段3,4の出力信号のほぼ2倍の信号
レベルとはならないので検出手段14は、ミキシング手段
12の出力信号が出力端子17より出力されるように出力信
号切換手段16に信号を送出する。
また、入力端子1および2へ入力される信号がモノラル
信号の場合には2つの入力信号のレベルと位相がほぼ同
じであるので、第1の遅延手段3の出力信号と第2の遅
延手段4の出力信号とは大きさがほぼ同じで、かつ加算
手段10の出力信号が2つの遅延手段3,4の出力信号のほ
ぼ2倍の信号レベルとなるために検出手延14は、第2の
減衰手段15の出力信号が出力端子17より出力されるよう
に出力信号切換手段16に信号を送出するように動作す
る。
なお、第1図の実施例では遅延器301および401にBBDを
用いた説明をしたがデジタルメモリ(図示せず)にても
同じ作用を実現できる。また、減算器901,加算器101お
よびミキシング手段12には演算増幅器を応用し、低音抽
出手段11にはローパスフィルタ111を用いた例を説明し
たがマイクロコンピュータ等を用いて同じ作用をデジタ
ル的に実現することも可能である。また、本実施例では
検出手段としてマイクロコンピュータを用いた例を示し
たが、このようなマイクロコンピュータを使用せずに、
アナログ回路と汎用のデジタル回路の組み合わせで同じ
作用を実現することも可能である。
また、本実施例では検出手段としてのマイクロコンピュ
ータの処理動作の中で、入力信号がモノラル信号となっ
てから十分な時間が経過したか否かを判断しているが、
この十分な時間というのは本実施例で挙げた5秒間に限
らず、もっと短時間でも、もっとも長時間でもよく、場
合に応じて長さを変えられるようにしてもよい。
また、本実施例では検出手段としてのマイクロコンピュ
ータの処理動作は、入力信号が基本的にステレオ信号で
あっても一部に5秒間以上のモノラル信号となる部分が
あれば一時的にせよモノラル信号と判断し、音声信号減
衰装置としての出力を切り換えてしまう。この不都合を
避けるために、曲の開始部分のある時間内で、入力信号
がステレオ信号かモノラル信号かを判断し、その曲全部
の演奏が終了するまでは、この判断を変えないようにし
てもよい。
また、本実施例では第2の減衰手段の入力信号として加
算手段の出力信号を供給しているが、入力端子から入力
される入力信号そのものや第1の遅延手段の出力信号,
第2の遅延手段の出力信号のいずれかを供給するように
構成してもよい。
また本実施例では第1の遅延手段の出力信号レベル,第
2の遅延手段の出力信号レベルおよび加算手段の出力信
号レベルを検知するためのAD変換器を含む回路を3系統
設けているが、これを1系統のみとして時分割処理3つ
の信号レベルを検知するようにしてもよい。
また本実施例では第1の遅延手段の出力信号レベル,第
2の遅延手段の出力信号レベルおよび加算手段の出力信
号レベルを検知するためにAD変換器を用いているがこの
ように絶対的レベルを測定する回路を用いずに演算増幅
器や電圧比較器等を用いて互いの信号の相対的な信号レ
ベルの比を検出するような回路手段を用いてもよい。
発明の効果 以上のように本発明は、伴奏音楽信号や音声信号が混合
されており相互に関連のある複数チャネルの入力信号の
うち一方のチャネルの入力信号を遅延する第1の遅延手
段と、他方のチャネルの入力信号を遅延するとともにそ
の遅延時間を可変できる第2の遅延手段と、前記第1の
遅延手段の出力信号および前記第2の遅延手段の出力信
号を演算処理して音声信号成分を減衰もしくは削除する
第1の減衰手段と、前記第1の遅延手段の出力信号およ
び前記第2の遅延手段の出力信号を演算処理して加算信
号を出力する加算手段と、上記加算手段の出力信号に含
まれる低周波領域の伴奏信号成分を抽出する低音抽出手
段と、前記第1の減衰手段の出力信号と前記低音抽出手
段の出力信号とを混合するミキシング手段と、前記第1
の遅延手段の前記複数チャネル出力信号のレベルと前記
第2の遅延手段の出力信号のレベルとの入力信号を加算
する第2の加算手段と、前記加算手段の出力信号のレベ
ルとをもとにして前記入力信号がモノラル信号であるか
否かを検出し、その結果を出力する検出手段と前記加算
手段の出力信号をフィルタ回路で処理して音声信号成分
を減衰もしくは削除する第2の減衰手段と、前記検出手
段の出力信号により、前記ミキシング手段の出力信号又
は前記第2の減衰手段の出力信号のどちらかを自動的に
選択出力する出力信号切換手段とを備え、入力信号がス
テレオ信号である場合には出力として、音声信号が減衰
されて伴奏信号が主体となった音質劣化の少ない信号が
得られることはもちろん、入力信号がモノラル信号であ
る場合には装置の出力信号としてステレオ信号時の音声
減衰手段以外の方法で音声信号が減衰した信号が自動的
に選択されるものであり、これにより、ユーザーは使用
する記録媒体の出力信号がステレオ信号形式であろうと
モノラル信号形式であろうと気にせずに歌の練習ができ
るというすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の音声信号減衰装置の一実施例を示すブ
ロック図、第2図は従来の音声信号減衰装置のブロック
図、第3図は第2の減衰手段の動作説明図、第4図は検
出手段の具体的回路構成図、第5図はマイクロコンピュ
ータの主要な処理を示すフローチャートである。 3……第1の遅延手段、4……第2の遅延手段、9……
第1の減衰手段、10……加算手段、11……低音抽出手
段、12……ミキシング手段、14……検出手段、15……第
2の減衰手段、16……出力信号切換手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伴奏音楽信号や音声信号が混合されており
    相互に関連のある複数チャネルの入力信号のうち一方の
    チャネルの入力信号を遅延する第1の遅延手段と、他方
    のチャネルの入力信号を遅延するとともにその遅延信号
    を可変できる第2の遅延手段と、前記第1の遅延手段の
    出力信号および前記第2の遅延手段の出力信号を演算処
    理して音声信号成分を減衰もしくは削除する第1の減衰
    手段と、前記第1の遅延手段の出力信号および前記第2
    の遅延手段の出力信号を演算処理して加算信号を出力す
    る加算手段と、上記加算手段の出力信号に含まれる低周
    波領域の伴奏信号成分を抽出する低音抽出手段と、前記
    第1の減衰手段の出力信号と前記低音抽出手段の出力信
    号とを混合するミキシング手段と、前記第1の遅延手段
    の出力信号のレベルと前記第2の遅延手段の出力信号の
    レベルと前記加算手段の出力信号のレベルとをもとにし
    て前記入力信号がモノラル信号であるか否かを検出して
    その結果を出力する検出手段と、前記加算手段の出力信
    号をフィルタ回路で処理して音声信号成分を減衰もしく
    は削除する第2の減衰手段と、前記検出手段の出力信号
    により、前記ミキシング手段の出力信号又は前記第2の
    減衰手段の出力信号のどちらかを自動的に選択出力する
    出力信号切換手段とを有することを特徴とする音声信号
    減衰装置。
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