JPH0744668U - 化学的工程の工程塔用の改良形蒸気ホーン - Google Patents

化学的工程の工程塔用の改良形蒸気ホーン

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JPH0744668U JP004699U JP469995U JPH0744668U JP H0744668 U JPH0744668 U JP H0744668U JP 004699 U JP004699 U JP 004699U JP 469995 U JP469995 U JP 469995U JP H0744668 U JPH0744668 U JP H0744668U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学工程の工程塔中において、蒸気流を均等
に分配する。 【構成】 化学工程塔のための蒸気ホーン11は、ハウ
ジング153の内部に複数の方向流ベーンを備える。こ
の蒸気ホーン11は、蒸気ノズル152との流通し、塔
の内部の領域に均質な蒸気域を発生させるように蒸気流
を遮り、これを下向きに偏流させる複数の流れベーン1
62と共に組立てられる。この蒸気ホーン11によって
発生した均質な蒸気は、上方の塔領域へ一様な上昇前線
を示すように一様な運動エネルギーをもった気体の乱流
域を含む。蒸気ホーン11の個別のベーン162は、蒸
気流を選択的に偏流させてそれから液を分離するよう
に、構造が定められ、そのようにハウジング153内に
おいてずらして配設されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、化学工程の工程塔に関し、より詳細には、この工程塔中に蒸気流を 均等に分配するための蒸気ディフューザーに関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】
従来の技術において、物質交換又は熱交換、精留、原材料成分の分離並びに他 の単位操作のために、好ましくは向流関係において液と気体とを接触させるよう にした、いろいろの形式の交換塔が知られている。効率的な操作のためには、物 質交換、熱交換、流体の蒸発及び/又は凝縮によって、一方の流体を、その面積 及び容積によって定まる最小の寸法の特別の一以上の領域を通る最小の圧力降下 の下に冷却させうることが必要となる。これらは、効率的な操作にとって不可欠 であり、分留にとって必要とされる。そのため、従来の技術においては、前記の 交換塔又は工程塔中において蒸気と液とを向流的に流すことは、蒸気−液の接触 の確立された方法とされていた。実際の液−蒸気の界面には、塔中に配置された 充填床の利用が必要とされる。この場合、液は、塔の下部域の充填床の下方に蒸 気を分配する間に、最も実現可能な仕方で、充填床の上部に分配される。そのた め、充填床を通って滴下される液は、この充填床を通って上昇する蒸気にさらさ れ、これと接触し、蒸気−液の接触及び相互作用を生ずる。
【0003】 蒸気の入口ノズルに隣接した塔の下部域においての蒸気流の形態が一様な蒸気 −液接触にとって臨界であることは、以前から確められている。トレーの代りに 構造化充填床が用いられた場合には特にそうなる。トレーの場合には、トレーを 備えた塔の両端間の圧力降下が高いため、最初の蒸気の分配についてはほとんど 懸念はない。従来の技術においては、約50個のトレーを有するトレー式の塔の 場合、300mmHg(6psi)のオーダーの圧力降下は普通である。しかし これは、到来する蒸気によって発生する運動エネルギーよりも1桁以上大きい値 である。蒸留塔に入る蒸気の速度頭は、一般に、石油精製用の分留塔の場合、わ ずか10mmHg、化学処理塔又はガス処理塔の場合、わずか5mmHgである 。しかし、50トレー塔のトレーを充填体に代えた場合、塔を通る圧力降下は、 典型的には、ちょうど、1桁、即ち、30mmHgのオーダーに減少するという のが真実である。これは、一例として、本出願人の米国特許第4604247号 に記載されている構造化充填体の場合である。供給蒸気の運動エネルギーが10 mmHg以上に保たれていると、過酷な分配不良が生ずるであろう。蒸気ノズル の大きさを過大にしたり、既存のノズルを大きくしたりすることは、通常は経済 的ではないので、平滑な起動及び操作にとっては、蒸気分配方式が不可欠となる 。
【0004】 大気圧又は真空の工程塔の場合、2種の慣用される蒸気ノズルの方式がある。 これらは、タンゼンシャル・ラン方式及びストレート・ラン方式である。大気圧 型の塔及び真空型の塔を操作する場合、大容積の蒸気を処理するために、特別の 注意が払われる。従来の技術においては、タンゼンシャル・バッフル又は蒸気ホ ーンが組込まれている。これらの構造形態において、蒸気流は、ハウジング又は ホーンを経て差向けられ、塔を通って上昇する前に、バッフルによって偏向され る。ストレート・ラン形態においては、蒸気の軌道の下方に排出される固体及び 液体から重力によって蒸気を分離する。プリセットされたディフューザーベーン を備えたテーパー状のチャンネルの利用によっても、塔区画を横切る上向きの蒸 気の分配が改善される。どちらの構造形態においても、上昇蒸気の一様な分布を 確保するには、給送ノズルの上方に追加の蒸気分配トレーを設けることが必要と なりうる。
【0005】 単一の蒸気ノズルも、複数の蒸気ノズルも、工程塔について利用することがで きる。一例として、蒸気給送ノズルは、塔の円周の回りに、180°又は90° の角度間隔に配設される。どちらの構造形態においても、適切に設計された蒸気 分配装置は、必要条件であり、選定されたパターンのディフューザーベーンを利 用することができる。この構造形態の場合、入口ノズルの上方にも追加の蒸気分 配ノズルを配設して一様な分配を確実にすることが必要となりうる。特に2相流 を取扱うようにされた構造形態の場合にはそうなる。重油の精製の場合には、底 部の黒色の油による蒸気の汚染を最小にしなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ハウジング中に複数の角度状の軸方向にずらして配置された固定ベ ーンを組込んだ形式の化学工程塔のための蒸気分配装置に向けられる。より詳し くは、本考案の1つの様相は、蒸気ノズルからの蒸気を分配するために蒸気ノズ ルに隣接してハウジングを配設した形式の、化学工程塔のための改良された蒸気 ホーンを含む。改良点は、蒸気ノズルに隣接してこれとの流通関係の下に工程塔 の内側壁に固着されるようになったハウジングと、ノズルからハウジングを経て 塔中に蒸気流を差向けるためにハウジング中に対称に配された複数のベーンであ る。ハウジングは一般に、内形の内側壁とこれに固着されたリング状の頂板とか ら成り、円環体の形状を有する。ハウジング中に配されたベーンは、複数の板を 備えていてもよく、各々の板は、ノズルからの蒸気流と係合するようにされた上 部の円弧状の領域と、係合した蒸気流を偏流させるための下部の扁平な区画とを 備えている。この板は、ハウジング中に固着されるように構成されている。これ らの板の下方の扁平な区画は、一般に蒸気ノズルからの最初の蒸気の流入の間に その上に分布される液の脱出を容易にするように、外側の切欠−折曲区画と共に 形成されている。切欠−折曲区画の軸方向の高さは、板の高さの50%のオーダ ーであり、その幅は、板の幅の33と1/3%(約33.33…%)のオーダー である。一実施例によれば、8個のベーンがハウジング中にその回りに対称に配 設されている。
【0007】 次に本考案の好ましい実施例を図面に基づいて一層詳細に説明する。
【0008】
【実施例】
図1を参照して、本考案の蒸気ホーン11の一実施例の利用並びに種々の内部 機構を示すためにいろいろの部分を切欠いて示した充填交換カラムないし充填交 換塔10が、斜視図により示されている。図1の交換塔10は、複数の充填床層 14を内部に配した円筒状の塔本体12を備えている。16は、充填床層14を 交換するために塔本体12の内部領域に近付くことを容易にするための複数のマ ンウェイ、20は側流引出しライン20、18は液給送側部ライン、32は側流 蒸気給送ライン又は再沸器返送ライン、34は塔10の頂部に設けられた還流返 送ラインである。
【0009】 作用について説明すると、液13は、還流返送ライン34及び液給送側部ライ ン18を経て塔10に給送される。液13は、塔10を通って流下し、最終的に 、側部流引出しライン20又は底部流引出しライン30によって塔10から引出 される。液13からは、流下の際に、液13が充填床層14を通る間に液13か ら蒸発する或る物質が失われると共に、蒸気流から液13中に凝縮される或る物 質が液13に添加ないしは富化される。
【0010】 引続き図1を参照して、交換塔10は、塔本体12の頂部に配された蒸気排出 ライン26と、再沸器(図示しない)に連結された底部流引出しライン30の回 りの塔10の下部域に配された下部スカート28とを更に備えている。給送ライ ン32(蒸気ノズルとなる)に連結された蒸気分配ユニット11は、内部の蒸気 を上向きに充填床層14を通って排出するために、下部スカート28の上部に配 設されている。従来の技術及び本考案の両方において蒸気の分配が主に生ずるの はこの領域においてである。従来の技術のバッフル及びベーン組立体は、大体に おいて、給送ライン32(蒸気ノズル)の付近に配設されている。凝縮器からの 還流は流入管34を経て塔10の上部域23に設けられており、還流は、上部充 填床38を横切って液分配管36を通って分配される。理解されるように、上部 充填床38は、構造化充填体の形態である。上部充填床38の下方の充填塔10 の領域は、例示のために示され、液収集器40を備えており、この液収集器は、 上部充填床38を支持するように支持格子41の下方に配されている。液13を 再分配するための液分配器42も同様にその下方に配設してあり、中間支持板4 4は、例示的に示されたリング形又はサドル形のランダム充填体14Aを支持す るようにされた別の形態において設けられている。他の液分配器48は、中間支 持板44の下方に配設してあり、複数のトラフ49を備えている。液分配器48 は、本出願人による米国特許願SN第266886号に詳細に記載された管組立 体を使用する別の実施例において構成されている。この図からわかるように、上 昇する蒸気15と下降する液13との向流構造形態は、液/蒸気比、液の冷却、 発泡及びその内部の固形物又はスラリーの存在を含む複数の臨界な設計上の配慮 の対象である。腐食も充填塔のいろいろのエレメントについての配慮であり、塔 10の内部構造物の製造上の材料の選択は、多くの場合に、これらの配慮の結果 である。図1に示したような充填塔の分析も、「ケミカル・エンジニアリング」 、1984年3月5日号に記載されたギルバート・チエンの論説「充填塔の内部 構造物」に詳述されている。
【0011】 図2を参照して、前述した形式の従来の技術による蒸気ディフューザー組立体 は、概略的な上面図によって図示されている。工程塔ノズル100は、工程塔1 02に図示のように連結されている。ディフューザー組立体104は、工程塔1 02中に取付けてあり、従来の技術による複数のベーン106を備えている。デ ィフューザー組立体104のベーン106は蒸気流を選択的に偏向させるために 、いろいろの長さにおいて組立てられている。比較的短い長さのベーン108は 、一例として、工程塔ノズル100(蒸気ノズル)の付近に配設してあり、長さ の大きなベーン110は、その反対側に配設されている。ベーン106の効果は 、蒸気ホーン100から排出される蒸気の方向流を減少させ、或る度合の均質性 を内部塔域112に与えるに足る乱流を発生させることにある。ベーン106は 、例示の目的のために、概略的に図示されている。或るハウジング区画は、これ らベーンのいろいろの区画又は全部の区画を実際にカバーしていてもよい。従来 の技術のこの形態及び他の形態の有効性は、この考案の対象である。
【0012】 図3を参照して、従来の技術による蒸気ディフューザーの別の形態が示されて いる。この特別の構造形態において、1対の蒸気ノズル120,122は、工程 塔124の両側から蒸気を排出させるように配置されている。複数のベーン12 8を取付けたディフューザー組立体126は、工程塔124の内部に配設されて いる。ベーン128の配向、寸法及び構成形態は、反対側に配されたノズル12 0,122に対する工程塔124の内部においての位置に依存して変えられる。 各々のディフューザー130,132の領域は、各々のノズル120,122に それぞれ近接して配設してあり、ディフューザー130,132は、それからの 蒸気流と係合してこれを最初に偏流させるように構成されている。前述したよう に、所望の成果は、蒸気ノズル120,122の間の中間の領域134において の蒸気流のより高度な均質性である。塔の中間域に蒸気が拡散され排出される仕 方が、本考案の対象である。
【0013】 図4を参照して、図1の蒸気ホーン11が拡大上面図によって示されている。 この図において、蒸気ホーン11は、円筒状の工程塔内又は塔壁140の内側に 配設されている。リング状の部材から成る頂板142は、壁140に固着してあ り、蒸気ホーン11の頂面を形成している。頂板142は、複数のガセットプレ ート144によって工程塔の壁140に構造的に固着されている。ガセットプレ ート144は、工程塔の直立した円筒状の壁140と頂板142との間の所要の 直交係合を与えるように作製されている。この構造形態においては、溶接又は同 様の固着技術が利用されている。
【0014】 引続き図4を参照して、蒸気ホーン11は、更に、内側壁146と共に構成さ れており、この内側壁は、頂板142に固着されたリングを形成する円形の構造 形態となっている。蒸気ホーンハウジング153は、これによって頂板142と 内側壁146との間に画定され、底部148は、内部のチャンネル154からの 蒸気を排出させるように開放されている。内側壁146は、この例において示さ れるように、ストラット150の利用によって壁140に固着されている。これ 以外の組立体も可能である。この構造形態においては、工程塔10との流通結合 の下にノズル152を隣接してハウジング153を配設するに足る構造上の強度 及び流れの配向が得られる。このように、蒸気ノズル152は、蒸気ホーン11 の中空域又はチャンネル154に対して蒸気を給送し、これに対して蒸気は、矢 印156の方向に流れる。工程塔10の円筒形の側面140と蒸気ノズル152 との間には、後述する切欠158が形成されている。この流通形態及びベーン1 62の対称配列によれば、蒸気は、工程塔の中心域160中に、この中心域16 0から均質に流れて中心域160中において均質に上昇するように偏流される。 ベーン162の対称的な配列は、これに対して延長される半径線(本明細書中「 半径」と呼ばれる)に対する各々のベーン162の角度が30°程度である場合 に最適の効率をもつことが判明している。図4に示すように、塔10の中心Cか らベーン162に引いた半径Rは、塔10に対するベーン162の整列を表わす 直線165に対する角度163をつくり出す。この角度163は好ましくは、8 つの全てのベーンについての典型的な値であり、この値は、実験によってこれが 最も効果的な角度であることが判明している。
【0015】 図5を参照して、図4の蒸気ホーン11が5−5線断面図として示されている 。蒸気ホーン11は、蒸気ホーン11のチャンネル154に対するベーン162 の複雑な合体を含むように示されている。各々のベーン162は、上部の円弧状 の領域164及び下部の扁平な領域166と共に形成されている。直線状の遷移 領域168は、以下により詳細に説明するように、蒸気ホーン11から排出され る蒸気流の複数の区分と係合するようにした選定された構造形態において、領域 164,166の間の遷移を与える。ベーン162の底部域は、ベーン162を 切欠いて外方に折曲された区画172を備えている。実験によって得た区画17 2の最適のサイズによれば、区画172の最適の軸方向の高さは、ベーン162 の高さの50%程度であり、幅は、ベーン162の幅の33と1/3%程度(約 33.33…%)である。ベーン162の底部域170のこの下方の区画172 をこの比率において切欠いて折曲することによって、ノズル152からの排出部 から蒸気流と共に運び出される重い液滴には、チャンネル154中の遠心流パタ ーンを通して、或る脱出経路が与えられる。切欠き折曲された区画172は、こ のように、蒸気からの液の分離を容易にすると共に、塔10中の最大の均質な相 互作用のための或る選択された流れパターンにおいて蒸気を案内する(チャンネ リング)ことによって、従来の技術によるベーンに対する改良を与える。構造ス トラット174は、ここに示すように、ベーン162の側部壁の内部に作り付け られている。
【0016】 チャンネル154中のベーン152の配置も、選択的になされている。図5に 示すように、チャンネル154中のベーン162の垂直方向又は軸方向の位置決 めは、ノズル152に対するベーン162のずれた配列を与えるように選択され ている。ノズル152により近いベーン162は、チャンネル154の下部域中 に、これからの蒸気流の或る選定された区画部分と係合してこれを偏流させるよ うに位置されている。以下に詳述するこの選択的なずれた配列形態において、工 程塔内の均質な相互作用を最大にする仕方で、蒸気流のより一様な偏流が容易に される。従って距離176は、図5に示すように、距離178よりも大きい。こ れらの距離176,178は、ノズル152に隣接した2つのベーン162の間 に寸法の変化を示している。この特定的な構成については以下により詳細に説明 する。
【0017】 図6を参照すると、単一のベーン162が斜視図により示されている。ベーン 162は、頂部の円弧状の領域164と、湾曲した遷移領域168と遷移領域1 68に連結された扁平な領域166とを示すために、実線で表わされている。こ の特別の構造形態によれば、蒸気流は係合され、下方に偏流される。構造的な区 画174は、偏向が最も起こり易い外側の領域で構造強度を高めるために設けら れている。同様に、切欠き折曲された区画172は、図4に示した角度のある構 造形態において、これに衝突する蒸気及び液が偏流され、液は、この切欠き折曲 された区画172によって脱出経路を見出すように設けられている。区画172 はベーン162の高さ177の50%のオーダーの軸方向の高さ175をもつよ うに図示されている。区画172は、更にベーン162の幅179の33と1/ 3%程度(約33.33…%)の幅173を有する。この比率において、或る広 い作動スペクトラムに亘って高度の効率が確保されることが判明している。
【0018】 図7を参照して、判り易くするためにその断片的な部分を切欠いて示した、図 4の蒸気ノズルが、側断面図によって示されている。この特別の図示において塔 10の壁140、蒸気ホーン11の頂板142及びその内側壁146によって規 定されたチャンネル154の断面の形状が示されている。底部148は、前述し たように開放されている。蒸気ノズル152の直径は、チャンネル154の幅に 実質的に等しいか又はこれよりも小さいので、チャンネル154への蒸気流の容 積は、圧力の増大によっては影響されない。特に、チャンネル154中の流通域 の蒸気流を選択的に妨害するベーン162が存在する場合、チャンネル154中 の流通域がノズル152の流通域に等しいか又はこれよりも小さいと、圧力の増 大、即ちいわゆる背圧が生ずることがある。チャンネル154の断面積がノズル 152の断面積よりも大きいと、背圧の問題は解消する。
【0019】 図8を参照して、蒸気ノズルと蒸気ホーンの界面の別の実施例が図示されてい る。この特別の例において、蒸気ノズル152の直径157は、チャンネル15 4の幅155よりも大きい。この構造形態によれば、蒸気ノズル152を通して 蒸気ホーンを見ると、内側壁146が現出される。これは、チャンネル154の 幅155が直径157よりも小さいためであり、それによって内側壁146がそ の円弧状の形状部分のために、その内部に現出される。その結果として、内側壁 146を下方に延長させることによって、チャンネル154の全断面積を増大さ せることが必要となる。そのため図8では、図7に比べてより角形の構造形態が 示される。このように蒸気ホーン11のチャンネル154の角形の断面は、背圧 の問題を限定されたものとする流通形態を与えるように、蒸気ノズル152の円 形の断面よりも十分に大きい値となっている。同様に、底部148は、それから 蒸気を排出するように開放されており、この蒸気の排出は、前述したベーン16 2を介して生ずる。
【0020】 図9を参照して、互いに隣接して配置された8個の一連のベーンを備えた蒸気 ホーンのチャンネル154が、拡大した概略的な断面図によって示されている。 蒸気ホーンのチャンネル154のベーン162は、その間の高さの変化を示す目 的のために、互いに隣接して、概略的に図示されている。チャンネル154中の 蒸気流は、矢印156によって示されている。各々のベーン162の構成は、扁 平な底部の領域166の上方に円弧状の頂部の領域164を備えている。前述し たように、湾曲状の遷移領域168は、これらの上方及び下方の領域を接続して いる。
【0021】 図9において、8個のベーン162は、各々ほぼ同じ寸法及び形状を備えてい る。ベーン180は、それから排出される蒸気の最も下方の領域と係合してこれ を偏流させる目的のために、ノズル(図示しない)の最も近くに位置されている 。ベーン182は、これから上方に或る増分距離に配置され、チャンネル154 のより大きな領域の係合を容易にする。流れの容積のうちの下方部分がベーン1 80によって除去されるので、ベーン182は、実質的に等しい容積の蒸気を排 出させることができる。しかし、チャンネル154の内部の蒸気係合域は、ベー ン180のそれよりも少し大きい。同様にベーン184は、ベーン180又は1 82のどちらかに比べて大きな距離、チャンネル154中に入り込んでいる。ベ ーン186,188,190,192及び194は、チャンネル154中の蒸気 流のより大きな領域と係合するように、各々上方にずらして配置されている。こ の実施例の場合、距離189は、チャンネル154の高さHの3/8のオーダー である。また、距離193は、チャンネル154の高さの1/8のオーダーであ る。
【0022】 本考案をその特定の実施例について以上に説明したが、以上に説明した以外に も、いろいろの変形が可能であり、前述した特定の構成は、単なる例示にすぎず 、本考案を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による蒸気ホーンを示すため
にそのいろいろの部分を切欠いて示した化学工程塔を示
す斜視図である。
【図2】従来の技術による蒸気ホーンの概略的な上面図
である。
【図3】従来の技術による別の蒸気ホーンの構成を示す
上面図である。
【図4】本考案の一実施例による蒸気ホーンを示し、図
1の4−4線に沿って切断し上部から見た拡大上面図で
ある。
【図5】図4の蒸気ホーンを示し、図4の5−5線に沿
って切断して示す拡大側面図である。
【図6】図4の蒸気ホーンの単一のベーンを示す拡大側
面図である。
【図7】蒸気ホーンハウジングに対する蒸気ノズルの配
置を示し、図4の7−7線に沿って切断して示す側断面
図である。
【図8】流通容積の大きさの決定の構造的な変更を示
し、本考案の別の実施例による蒸気ノズル及び蒸気ホー
ンハンジングの組立体を示す拡大側断面図である。
【図9】図4の蒸気ホーンのベーンのハウジング中の相
対的な配置を示す概略的な側面図である。
【符号の説明】
10 工程塔 11 蒸気ホーン 140 壁 142 頂板 146 内側壁 152 蒸気ノズル 153 蒸気ホーンハウジング 162 ベーン 164 領域 166 領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ギルバート・チェン アメリカ合衆国テキサス州75234,ファー マーズ・ブラーンチ,ブルックヘイブン・ クラブ・ドライブ・3404 (72)考案者 ティム・ホウムズ アメリカ合衆国ニュージャージー州07821, アンドウバー,ピー・オー・ボックス・ 530

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気ノズルからの蒸気を蒸気域中に分配
    するためにハウジングが該蒸気ノズルに近接して工程塔
    中に配設されている形式の化学的工程の工程塔用の蒸気
    ホーンであって、該ハウジングは、該蒸気ノズルに隣接
    して、これとの流通関係に、該工程塔の内側壁に固着さ
    れるようにされ、該蒸気ノズルからの蒸気流を該ハウジ
    ングを経て該工程塔に差向けて、均質な蒸気域を設定す
    るために、所定の高さの複数のベーンが該ハウジング中
    に対称に配列され、該ハウジングは、円形の内側壁及び
    その上方に固着された頂板を含み、該ベーンは、該ハウ
    ジング中において、軸方向にずらして配置され、複数の
    角度状の板を含み、各々の該板は、所定の幅をもち、該
    蒸気ノズルからの蒸気流と係合するようにされた円弧状
    の上部の領域と、係合した該蒸気流を偏流させるように
    された下部の扁平な領域とを含み、これらの板は、該ハ
    ウジング中に或る所定の角度において固定してあり、該
    板の下部の扁平な該領域は、蒸気の流れる間その上に分
    布される液の脱出を容易にするに足る幅の外側の切欠き
    折曲部分を有し、該切欠き−折曲部分は、ベーンの高さ
    の50%のオーダーの軸方向の高さをもつようにしたこ
    とを特徴とする蒸気ホーン。
  2. 【請求項2】 ほぼ円筒状の蒸気ノズルからの蒸気を蒸
    気域中に分配するためにハウジングが該蒸気ノズルに隣
    接して工程塔に配設されている形式の化学的工程の工程
    塔用の蒸気ホーンであって、該ハウジングは、該蒸気ノ
    ズルに隣接して、これとの流通関係に、該工程塔の内側
    壁に固着されるようにされ、該蒸気ノズルからの蒸気流
    を該ハウジングを経て該工程塔に差向けて、均質な蒸気
    域を設定するために、所定の高さの複数のベーンが該ハ
    ウジング中に対称に配列され、該ハウジングは、ほぼ矩
    形の断面形状をもち、円形の内側壁及びその上方に固着
    された頂板を含み、該円形の内側壁の軸方向長さの幅
    は、該ノズルの直径よりも大きく、該ベーンは、該ハウ
    ジング中に軸方向にずらして配置してあり、複数の角度
    状の板を含み、各々の該板は、所定の幅をもち、該ノズ
    ルからの蒸気流と係合するようにされた円弧状の上部の
    領域と、係合した該蒸気流を偏流させるための扁平な下
    部の領域とを含み、該板は、所定の角度で該ハウジング
    中に固定してあり、該板の下部の扁平な領域は、蒸気の
    流れる間その上に分布される液の脱出を容易にするに足
    る幅の外側の切欠き折曲部分を有するようにしたことを
    特徴とする蒸気ホーン。
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