JPH0744370Y2 - ダイキャスト装置 - Google Patents

ダイキャスト装置

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JPH0744370Y2
JPH0744370Y2 JP15074789U JP15074789U JPH0744370Y2 JP H0744370 Y2 JPH0744370 Y2 JP H0744370Y2 JP 15074789 U JP15074789 U JP 15074789U JP 15074789 U JP15074789 U JP 15074789U JP H0744370 Y2 JPH0744370 Y2 JP H0744370Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、金型内のキャビティを外方に連通させるガス
抜き用のベント流路にベントバルブの介設されたダイキ
ャスト装置に関するものである。
〔従来の技術〕
上記のような構成のダイキャスト装置におけるベントバ
ルブは、例えば特開昭63−60059号公報に記載されてい
るように、金型内のキャビティに溶湯が注入され、この
結果、キャビティ内から押出される空気が外部に排出さ
れる間、開弁状態を保持し、そして、空気の排出がほぼ
完了した時点で、上記ベント流路の閉弁を行って、キャ
ビティ内での所定の加圧状態での鋳造を行うようになっ
ている。このため、上記公報記載の装置においては、ベ
ントバルブ内に、先端側が上記ベント流路に面すると共
に軸方向に摺動して上記ベント流路の開閉を行う弁体が
設けられ、この弁体に対して開弁位置から後方への閉弁
位置への移動を行うためにエアーシリンダが設けられて
いる。そして、閉弁位置から先端側の開弁位置への移動
は、鋳造完了後の成形品を型表面から取り出すために設
けられているエジェクタプレートの移動動作に連動して
生じるように構成されている。すなわち、このエジェク
タプレートには、上記成形品を押出するために上記キャ
ビティ内へと延びるエジェクタピンが立設されると共
に、さらに、上記弁体の後端部に当接してこれを開弁方
向に押出す押出ロッドが取付けられている。
なお、上記のような閉弁位置から開弁位置へと移動する
際の弁体のストロークは、成形品の取り出しに必要なス
トローク、すなわち、エジェクタプレートのストローク
に較べて小さく、したがって、このストローークの差異
に応じた隙間が弁体の後端と上記押出ロッドの先端との
間に設けられた組立てがなされている。しかしながら、
その組立精度のばらつき等によって、エジェクタプレー
トに対する移動力が弁体に直接的に作用し、この過大な
力によりベントバルブの破損を生じるおそれがあるの
で、通常、弁体とエジェクタプレートとの間に圧縮コイ
ルばね等の弾性部材を介装し、上記エジェクタプレート
の先端側への移動に伴って圧縮される上記弾性部材での
弾性力によって、弁体を開弁方向に押動するような構成
が採用されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、上記のような弾性部材での弾性力により弁体
を開弁方向に押動する構成とした場合、例えば弁体と、
この弁体を囲繞する周側面との間の隙間に入り込んだ溶
湯の凝固片等により、上記押動力に抗する力が生じる場
合に、上記弾性部材での弾性力によっては、弁体を開弁
方向に移動し得なくなる。この結果、次の鋳造サイクル
を行えなくなり、生産を中断して、上記凝固片を取り除
くための保守作業を行うことが必要となるために、生産
性が低下するという問題を生じている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案のダイキャスト装置は、上記課題を解決するため
に、金型内のキャビティから外部に通ずるベント流路に
介設されているベントバルブ内に、先端側が上記ベント
流路に面すると共に軸方向に摺動して上記ベント流路の
開閉を行う弁体が設けられ、この弁体に対する上記ベン
ト流路の閉弁位置から先端側の開弁位置への移動動作
が、上記ベントバルブの後方に配設されているエジェク
タプレートの先端側への移動時に、このエジェクタプレ
ートと弁体との距離に応じて先端方向への弾性力を発生
する例えば圧縮コイルバネ等から成る弾性部材からの押
動力によって生じるように構成されているダイキャスト
装置において、上記エジェクタプレートと弁体との間の
距離が設定値よりも小さくなった時を検出して前進不良
信号を出力する例えばリミットスイッチ等の前進不良検
出手段と、上記前進不良信号が出力されたときに、上記
弾性部材よりも大きな押動力で上記弁体を先端側に押動
する例えば油圧シリンダ等の強制押動手段とがさらに設
けられていることを特徴としている。
〔作用〕
上記の構成によれば、例えば弁体と、この弁体を囲繞す
る周側面との間の隙間に溶湯の凝固片等が入り込み、こ
のため、エジェクタプレートが先端側に移動して例えば
圧縮コイルバネ等から成る弾性部材が圧縮されることで
生じる弾性力が上記弁体に作用したとしても、この弁体
に開弁方向への移動が生じない場合には、この弁体と上
記エジェクタプレートとの間の距離が正常時よりも小さ
くなる結果、この状態が弁体の前進不良時として、例え
ばリミットスイッチ等の前進不良検出手段で検出され
る。そして、このとき、上記弾性部材による押動力より
も大きな押動力を発生する油圧シリンダ等の強制押動手
段が作動され、これにより、上記弁体が先端側へと強制
的に移動され、これに伴って、上記隙間に入り込んでい
る凝固片等の排出が行われる。このように、上記におい
ては、弁体の前進不良を検出して、より大きな押動力を
発する強制押動手段により、不良要因が自動的に除去さ
れる。この結果、鋳造サイクルを中断する頻度が少なく
なるので、生産性が向上する。
〔実施例〕
本考案の一実施例を第1図(a)〜(c)及び第2図に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
第1図(a)には、ダイキャスト装置における可動金型
1側の構成が示されており、図のように、この可動金型
1は、可動ホルダー2の略中央部に可動中子3を組付け
て構成されている。この可動中子3における図において
左端面、すなわち、図示しない固定金型との合わせ面の
中央部側には、固定金型側に突出した形状の成形面4が
形成されている。この成形面4は、固定金型と可動金型
1とを相互に密着させた型締め時に、固定金型の表面と
の間に所定の成形空間、すなわち、キャビティを形成す
る面であって、このキャビティに、図の場合には下側か
ら、例えばアルミニウム等の溶湯が注湯される。そし
て、上記キャビティを挟んで、図の場合には上部側に、
ベント流路開閉部5が設けられている。このベント流路
開閉部5の詳細については後で説明する。
一方、上記可動金型1の右端側には、エジェクタボック
ス6が取付けられており、このエジェクタボックス6内
には、油圧シリンダ(図示せず)により、図において左
右方向に往復動されるエジェクタプレート7が配設され
ている。このエジェクタプレート7には、上記可動金型
1を貫通して成形面4側へと延びるエジェクタピン8が
立設されると共に、さらに、前記ベント流路開閉部5へ
と延びる押し棒9が取付けられている。この押し棒9
は、上記エジェクタプレート7に対して軸方向相対移動
が可能なように、エジェクタプレート7における支持穴
に遊嵌状態で後端(図において右端)側を挿通した組付
けが行われている。そして、この押し棒9における先端
(図において左端)側の径大部10と、上記エジェクタプ
レート7との間に、圧縮コイルバネより成る弾性部材11
が介装され、この弾性部材11によるばね力が上記押し棒
9への先端側への押付け力として作用する結果、この押
し棒9は、その後端部に螺着されているナット12が上記
エジェクタプレート7の右端面に当接した位置で保持さ
れるようになっている。
さらに、上記エジェクタプレート7には、上記押し棒9
における後端部、すなわち、上記ナット12が、エジェク
タプレート7の右端面から所定の距離を超えて離れたと
きに、スイッチの開閉動作を生じるリミットスイッチ
(前進不良検出手段)13が取付けられると共に、上記押
し棒9とほぼ同軸の後方位置に、油圧シリンダから成る
押出シリンダ(強制押動手段)14がエジェクタボックス
6の内壁面に設けられている。なお、上記押出シリンダ
14は油圧配管15・15によって外部の油圧源に接続され、
また、上記リミットスイッチ13は電気配線16によって外
部の制御回路に接続されている。
次に、前記ベント流路開閉部5の構成について、第2図
を参照して説明する。
このベント流路開閉部5は、前記可動中子3にさらに組
付けられた可動側ベント部中子21と、この可動側ベント
部中子21に組付けられたベントバルブ22と、固定金型23
に組付けられている固定側ベント部中子24とから構成さ
れている。
上記ベントバルブ22は、略円筒状のバルブケーシング25
と、このバルブケーシング25における軸心貫通穴内に摺
動自在に嵌挿されている棒状の弁体26とから成り、この
弁体26は、図において左右方向に延びる軸部27と、この
軸部27の左端側に形成された径大な円板状の弁部28とを
有する形状となっている。なお、この弁部28の左端面に
は、周縁側に中心側よりも突出させた環状突出面29が形
成されている。
上記バルブケーシング25には、その左端面に開口して軸
方向に凹入する凹部31が形成され、この凹部31の周側面
に沿って、上記弁体26の弁部28が軸方向に摺動する。し
たがって、弁部28が凹部31の底面から離れた位置におい
ては、この凹部31の底面と弁部28との間に閉塞空間が生
じる。そして、このベントバルブ22は、上記閉塞空間を
介する流路の開閉を行うようになっている。すなわち、
上記閉塞空間を、バルブケーシング25の外周側面に接続
されている排気ガス管32に連通するための排気流路33
が、上記凹部31の底面から上記排気ガス管32の接続部と
の間に形成される一方、上記凹部31を囲う円筒状の周壁
34に、左端面から軸方向中途部まで延びる局部的な切欠
き35が設けられている。したがって、弁部28が、上記切
欠き35の底部よりも左側に位置し、これにより切欠き35
の底部側が上記の閉塞空間に連通する場合に、上記周壁
34よりも外部の空間が、切欠き35、上記の閉塞空間、排
気流路33を順次介して排気ガス管32に連通し、これによ
り、ベントバルブ22は開弁状態となる。一方、弁部28
が、上記切欠き35の底部位置よりも凹部31の底面側に位
置するときには、上記切欠き35と閉塞空間との連通が弁
部28によって断たれ、これにより、ベントバルブ22は閉
弁状態となる。
上記構成のベントバルブ22は、周壁34の外周を、可動側
ベント部中子21における軸心貫通穴に嵌着した状態で、
この可動側ベント部中子21に組付けられている。そし
て、この可動側ベント部中子21には、固定側ベント部中
子24との合わせ面に沿って、一端側が上記周壁34におけ
る切欠き35に連なると共に、他端側が径方向周縁側へと
延びる連通溝36が形成されている。
一方、前記固定側ベント部中子24には、その中心部に、
前記弁部28側に突出する突出部41が設けられている。こ
の突出部41の傾斜周側面には、上記弁部28における環状
突出面29が全周にわたって密着する中間段差部が設けら
れると共に、この密着状態において、この突出部41にお
ける端面と、上記弁部28における中心側の凹入端面との
間に、所定の空隙、すなわち、動圧作用空間42が形成さ
れるようになっている。
そして、上記固定側ベント部中子24には、可動側ベント
部中子21との合わせ面に沿って、前記キャビティから通
ずる流入溝43が形成されている。この流入溝43は、固定
側ベント部中子24の中心側で、上記突出部41の傾斜側面
に沿う方向に延びて動圧作用空間42に開口する形状とな
っており、したがって、この流入溝43内の流れは、上記
弁体26の弁部28の端面に対して直角に近い角度で動圧作
用空間42に流入し、これにより、この流れの動圧が、上
記弁体26を軸心方向後方へ押動する力として、より効果
的に作用するようになっている。
さらに、上記固定側ベント部中子24には、上記流入溝43
から動圧作用空間42内で弁体26の弁部28に衝突して反転
する流れを、前記可動側ベント部中子21の連通溝36に導
くための迂回溝44が、突出部41の傾斜側面に沿った後、
可動側ベント部中子21との合わせ面に沿って径方向周縁
側に、さらに、周方向に延びる形状で形成されている。
この迂回溝44は、上記流入溝43とは軸心を挟んで反対側
の箇所で、上記連通溝36に連通するようになっている。
次に上記ベントバルブ22の開閉動作について説明する。
なお、以下においては、可動金型1側の説明において、
固定金型側を前方、その反対方向を後方として説明す
る。
第2図には、上記ベントバルブ22が開弁状態での弁体26
の位置を示しており、図中矢印で示すように、流入溝43
から排気ガス管32へと至るベント流路が形成されてい
る。この弁体26には、さらに、軸部27の中途位置の外周
面に環状溝が形成され、この環状溝に嵌入しているボー
ル45を介して、圧縮コイルバネより成る開位置保持バネ
46のバネ力が側方から作用している。また、軸部27の後
端には、バルブケーシング25からの弁体26の前方への抜
脱を防止するため、軸部27よりもやや径大な後端部材47
が螺着されており、この後端部材47の前端面には、圧縮
コイルバネより成る切換バネ48によるバネ力が、弁体26
に対して後方への押付け力として作用する構成となって
いる。
上記開位置保持バネ46のバネ力は、前記動圧作用空間42
内を空気が流れているとき、この空気流の動圧による弁
体26の押動力と上記切換バネ48のバネ力の和に抗して、
上記ボール45と環状溝との係合状態が保持される一方、
上記動圧作用空間42の流れが空気から溶湯に変わった時
の溶湯の動圧作用時に、上記ボール45の環状溝からの離
脱が生じて、弁体26に後方への移動が生じるように調整
されている。こうして、ボール45が環状溝から離脱する
と、溶湯の動圧と上記切換バネ48のばね力とにより、弁
体26は、ほぼ瞬間的に閉弁位置へと移動する。
一方、上記のように閉弁位置に位置した弁体26を開弁位
置に復帰させるために、弁体26の後方に、前記したエジ
ェクタプレート7に取付けられている押し棒9が配設さ
れている。閉弁位置での弁体26の後端面は、上記押し棒
9の先端径大部10にほぼ当接する位置に位置しており、
この状態から、エジェクタプレート7が前方へと移動す
ることによって、上記径大部10とエジェクタプレート7
との間の距離が短くなり、この距離の変化に応じて前記
弾性部材11が圧縮されることから、この圧縮量に応じた
バネ力が、上記径大部10から弁体26に作用する。これに
より、上記弁体26は、前方へと押動される。
なお、前記バルブケーシング25には、第2図のように、
その外周面に、さらに圧縮エアー配管49が接続されてい
る。これにより、鋳造成形時よりも圧力の低い溶湯をキ
ャビティ内に注入して金型を予熱する場合等に、上記圧
縮エアー配管49を通して弁体26の後端部材47にエアー力
を作用させて、弁体26を閉弁位置に位置させることがで
きる。
次に、上記構成のダイキャスト装置における成形のサイ
クルについて説明する。
まず、型締めを完了した状態では、ベントバルブ22は開
弁状態にあり、この状態で、溶湯がキャビティ内に注入
される。この過程で、キャビティ内の空気が押出され、
開弁状態の上記ベントバルブ22を介して、排気ガス管32
へと排出される。なお、この場合に、上記排気ガス管32
を真空ポンプに接続し、キャビティ内を上記開弁状態の
ベントバルブ22を介して強制排気した後、キャビティ内
に溶湯を注入するようにすることも可能である。
そして、キャビティ内が溶湯で満たされた後、さらに、
この溶湯がベントバルブ22における前記動圧作用空間42
に達した時点で、前記したように、上記ベントバルブ22
は閉弁状態に自動的に切換わることとなる。次いで、キ
ャビティ内は800〜1000Kg/cm2の加圧状態に保持され、
この状態で注入金属の凝固が行われる。
上記の鋳造工程を完了して、型開きを行った状態の模式
図が前記第1図(a)に示されており、この状態では、
キャビティ内の鋳造成形品50は、可動金型1の表面に残
るようになっている。次いで、第1図(b)のように、
エジェクタプレート7を前進させ、これと一体的に移動
するエジェクタピン8で上記鋳造成形品50を突き出すこ
とによって、金型内からの鋳造成形品50の取り出しが行
われる。
そして、このとき同時に、上記エジェクタプレート7の
前進移動により、バルブケーシング25の弁体26に、閉弁
位置から開弁位置へと前方へと押動させる力が、前記弾
性部材11を介して与えられる。
ところで、上記のような鋳造時には、ベント流路開閉部
5においても、可動側ベント部中子21内の連通溝36や切
欠き35に至るまで加圧状態の溶湯が満たされ、これが凝
固する。この結果、この鋳造サイクルが繰り返される
と、例えば、弁体26と周壁34との間の0.05〜0.1mm程度
の微小隙間に侵入した溶湯の凝固片の残存を生じ、これ
が、いわゆる噛み込んだ状態となって、上記弾性部材11
による押動力では、弁体26の移動を生じなくなる場合が
ある。
そして、このような場合、上記実施例においては、第1
図(b)に示されているように、エジェクタプレート7
が前進するにもかかわらず、弁体26が移動せず、したが
ってこの弁体26の後端に当接した押し棒9の移動が停止
される結果、この押し棒9は、エジェクタプレート7に
対しては相対的に後方へと移動することとなる。この移
動量が設定量を超えたときに、前記リミットスイッチ13
がON作動し、これにより、弁体26の前進不良が検出され
る。この検出信号が発生されると、次いで、前記押出シ
リンダ14の作動が行われ、第1図(c)に示すように、
この押出シリンダ14におけるピストンロッドを前進させ
て、上記押し棒9の後端を押すことによって、弁体26
を、上記弾性部材11による押動力よりも大きな力で強制
的に前進させる。この結果、弁体26は開弁位置へと移動
すると共に、移動を阻止していた凝固片も上記弁体26の
移動と共に前面側へと押出されて脱落する。この操作に
より、押し棒9が前進し、したがって、リミットスイッ
チ13がOFFに切換わると、上記押出シリンダ14は、ピス
トンロッドを後退させた後、停止される。
その後、エジェクタプレート7は初期位置に後退させら
れ、また、金型の合わせ面に対してエアーブローによる
清掃や、離型剤の塗布等が行われた後、型締めが行われ
て、次の成形サイクルに移行する。
以上の説明のように、上記実施例においては、例えば弁
体26とこの弁体26を囲繞する周壁34との間に溶湯の凝固
片等が入り込んで、エジェクタプレート7の前進移動時
における弾性部材11からの押動力では、弁体26が閉弁位
置から開弁位置に移動しない場合、さらに、押出シリン
ダ14によって、上記弾性部材11よりも大きな押動力での
上記弁体26の押動が行われる。このため、従来は、鋳造
成形サイクルを中断して、保守作業に切り換えられてい
たような場合にも、上記では、不良の要因が自動的に除
去されて、次の鋳造成形サイクルへと移行することがで
きる。この結果、鋳造成形サイクルを中断する頻度が従
来よりも少なくなり、生産性が向上する。
なお、上記実施例における前進不良検出手段としてのリ
ミットスイッチ13は、その他の形式のスイッチやセンサ
にて構成することが可能であり、また、強制押動手段と
して、上記では油圧シリンダから成る押出シリンダ14を
例に挙げたが、例えばエアーシリンダ等、その他のアク
チュエータ機器で構成することが可能である。さらに、
上記実施例では、エジェクタプレート7に支持されてい
る押し棒9を介して弾性部材11や押出シリンダ14の各押
動力が弁体26に作用すると共に、エジェクタプレート7
と弁体26との間の距離の変化を、弁体26に当接している
ときの押し棒9と上記エジェクタプレート7との間の相
対位置の変化で検出する装置構成とした例を挙げたが、
弁体をエジャクタプレート7側近くへと後方に延ばし得
る装置においては、上記のような押し棒9を設けずに構
成することも可能である。
〔考案の効果〕
本考案のダイキャスト装置は、以上のように、金型内の
キャビティから外部に通ずるベント流路に介設されてい
るベントバルブ内の弁体を、閉弁位置から先端側の開弁
位置へと移動させるために、上記ベントバルブの後方に
配設されているエジェクタプレートの先端側への移動時
に、このエジェクタプレートと弁体との距離に応じて先
端方向への弾性力を発生する弾性部材の他に、上記エジ
ェクタプレートと弁体との間の距離が設定値よりも小さ
くなった時を検出して前進不良信号を出力する前進不良
検出手段と、上記前進不良信号が出力されたときに、上
記弾性部材よりも大きな押動力で上記弁体を先端側に押
動する強制押動手段とがさらに設けられている構成であ
る。
これにより、例えば、弁体とこの弁体を囲繞する周側面
との間に溶湯の凝固片等が入り込んで、上記弁体に開弁
方向への移動が生じない前進不良が発生した場合に、そ
の不良要因を自動的に除去する動作が行われるので、鋳
造成形サイクルを中断する頻度が少なくなり、この結
果、生産性を向上し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)及び第2図は本考案の一実施例を
示すものである。 第1図(a)は可動金型側の構成を示すと共に鋳造完了
時の状態を示す断面図である。 第1図(b)は鋳造成形品の押出工程を示す上記可動金
型側の断面図である。 第1図(c)は上記押出工程後のベントバルブにおける
弁体の強制押動操作時の状態を示す上記可動金型側の断
面図である。 第2図はベント流路開閉部の構成を示す断面図である。 1は可動金型、7はエジェクタプレート、11は弾性部
材、13はリミットスイッチ(前進不良検出手段)、14は
押出シリンダ(強制押動手段)、22はベントバルブ、26
は弁体である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型内のキャビティから外部に通ずるベン
    ト流路に介設されているベントバルブ内に、先端側が上
    記ベント流路に面すると共に軸方向に摺動して上記ベン
    ト流路の開閉を行う弁体が設けられ、この弁体に対する
    上記ベント流路の閉弁位置から先端側の開弁位置への移
    動動作が、上記ベントバルブの後方に配設されているエ
    ジェクタプレートの先端側への移動時に、このエジェク
    タプレートと弁体との距離に応じて先端方向への弾性力
    を発生する弾性部材からの押動力によって生じるように
    構成されているダイキャスト装置において、 上記エジェクタプレートと弁体との間の距離が設定値よ
    りも小さくなった時を検出して前進不良信号を出力する
    前進不良検出手段と、上記前進不良信号が出力されたと
    きに、上記弾性部材よりも大きな押動力で上記弁体を先
    端側に押動する強制押動手段とがさらに設けられている
    ことを特徴とするダイキャスト装置。
JP15074789U 1989-12-27 1989-12-27 ダイキャスト装置 Expired - Lifetime JPH0744370Y2 (ja)

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