JPH074361Y2 - ダイアフラム - Google Patents

ダイアフラム

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JPH074361Y2
JPH074361Y2 JP1988163323U JP16332388U JPH074361Y2 JP H074361 Y2 JPH074361 Y2 JP H074361Y2 JP 1988163323 U JP1988163323 U JP 1988163323U JP 16332388 U JP16332388 U JP 16332388U JP H074361 Y2 JPH074361 Y2 JP H074361Y2
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alloy thin
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実 吉田
康順 佐々木
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エヌオーケー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はダイアフラムに関し、特に、ゴム製薄膜からな
るダイアフラム本体と形状記憶合金製薄板とからなるダ
イアフラムに関するものである。
〔従来技術および解決しようとする課題〕
従来、ゴム製薄膜からなるダイアフラムの耐気体透過性
を向上させるために、第14図および第15図に示すように
ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体133、143の内側ま
たは外側に、金属を薄板状に形成した金属製薄板132、1
42を積層してダイアフラム131、141を構成し、前記金属
製薄板132、142の耐気体透過性によってダイアフラム13
1、141を耐気体透過性としたものが知られている。
しかしながら、上記のような従来の金属製薄板132、142
を用いたダイアフラム131、141にあっては、そのダイア
フラム131、141を長期間にわたって使用し、ダイアフラ
ム131、141の変形が繰り返されると、前記金属製薄板13
2、142に残留歪みが残り、ついにはこの金属製薄板13
2、142に亀裂や破断が発生し、耐気体透過性能が急激に
低下するという問題点を有していた。
本考案は上記のような従来のもののもつ問題点を解決し
たものであって、長期間の使用においても金属製薄板に
亀裂や破断が発生することを防止できて耐気体透過性を
維持でき、耐久性を向上できるダイアフラムを提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本考案は、袋状、筒状、又
は円板状をなす形状記憶合金製薄板と、この形状記憶合
金製薄板の内面又は外面の少なくともいずれか一方に積
層されるゴム製薄膜からなるダイアフラム本体とを具え
た構成を有していて、前記形状記憶合金製薄板の少なく
とも一部を波形とした構成であってもよい。
〔作用〕
本考案は上記の手段を採用したことにより、ダイアフラ
ムを構成する形状記憶合金製薄板が、マルテンサイト変
態点以上の温度では超弾性特性を有し、変形応力が作用
してもその変形が回復し、また、過度の変形応力が作用
して残留ひずみが残ったとしても形状記憶合金製薄板を
そのマルテンサイト変態点以上の温度にすることで形状
記憶合金製薄板の残留歪みを解消できることとなる。
〔実施例〕
以下、図面に示す本考案の実施例について説明する。
第1図〜第11図にはそれぞれ本考案によるダイアフラム
の実施例が示されている。
第1図に示すダイアフラム1は、下端を閉塞した略筒状
形状のゴム製薄膜からなるダイアフラム本体3の内側
に、形状記憶合金製薄板2を加硫接着等の手段で接着し
積層して構成したものである。
第2図に示すダイアフラム11は、第1図と同様のゴム製
薄膜からなるダイアフラム本体13の外側に、形状記憶合
金製薄板12を加硫接着等の手段で接着し積層して構成し
たものである。
上記のダイアフラム1、11においては、ゴム製薄膜から
なるダイアフラム本体3、13の内側または外側に、形状
記憶合金製薄板2、12が接着されて積層されているの
で、この形状記憶合金製薄板2、12により気体が透過す
るのを確実に防止するとともに、ダイアフラム1、11に
変形応力が作用しても、形状記憶合金製薄板2、12がマ
ルテンサイト変態点以上の温度では超弾性特性を有して
いるのでその変形が回復し、また、過度の変形応力が作
用して形状記憶合金製薄板2、12に残留歪みが残った場
合でもマルテンサイト変態点以上の温度にすることで形
状記憶合金製薄板2、12の残留歪みを解消でき、形状記
憶合金製薄板2、12に亀裂や破断が発生することを防止
しダイアフラムの耐気体透過性を長期間にわたって維持
でき、耐久性を向上できることとなる。
第3図に示すダイアフラム21は、第1図と同様の形状の
形状記憶合金製薄板22の両側に、その形状記憶合金製薄
板22より一回り大きいゴム製薄膜からなるダイアフラム
本体23、24を積層し、形状記憶合金製薄板22の外方で両
ダイアフラム本体23、24の周縁部を加硫接着等の手段で
接着して接着部aとし、前記形状記憶合金製薄板22をダ
イアフラム本体23、24の間に装着しないので積層したサ
ンドイッチ構造としたものである。
第4図に示すダイアフラム31は、半球形状の形状記憶合
金製薄板32の両側に、その形状記憶合金製薄板32より一
回り大きいゴム製薄膜からなるダイアフラム本体33、34
を積層し、形状記憶合金製薄板32の外方で両ダイアフラ
ム本体33、34の周縁部を加硫接着等の手段で接着して接
着部bとし、前記形状記憶合金製薄板32をダイアフラム
本体33、34の間に接着しないで積層したサンドイッチ構
造としたものである。
上記のダイアフラム21、31においては、前記形状記憶合
金製薄板22、32がその両側のダイアフラム本体23、24、
33、34間に接着されていない状態で積層されているの
で、ダイアフラム21、31が大きく変形した場合でも形状
記憶合金製薄板22、32に大きな負荷が作用することなく
自由変形してその変形に追随できるので最大変形量を大
きくできるとともに、形状記憶合金製薄板22、32がマル
テンサイト変態点以上の温度では超弾性特性を有し、変
形応力が作用してもその変形が回復し、また、過度の変
形応力が作用して形状記憶合金製薄板22、32に残留歪み
が残った場合でも上記の実施例と同様に形状記憶合金製
薄板22、32の残留歪みを解消でき、耐久性を向上できる
こととなる。
第5図に示すダイアフラム41は、半球状に形成するとと
もに頂部を除いた変形の大きい側部に波形を付与して伸
縮自在にした形状記憶合金製薄板42の両側に、ゴム製薄
膜からなるダイアフラム本体43を配設し、形状記憶合金
製薄板42とダイアフラム本体43とを一体に加硫成形し、
前記形状記憶合金製薄板42とダイアフラム本体43とを積
層したものである。
第6図に示すダイアフラム51は、円筒形状の全体に波形
を付与して伸縮自在にした形状記憶合金製薄板52の両側
に、ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体53を配設し、
形状記憶合金製薄板52とダイアフラム本体53とを一体に
加硫成形し、前記形状記憶合金製薄板52とダイアフラム
本体53とを積層したものである。
上記のダイアフラム41、51においては、前記波形を付与
した形状記憶合金製薄板42、52がその両側のダイアフラ
ム本体43、53に挟まれて積層された状態で一体に形成さ
れているので、ダイアフラム21、31が大きく変形した場
合でも波形が付与された形状記憶合金製薄板42、52が伸
縮してその変形に追随できるので最大変形量を大きくで
きるとともに、形状記憶合金製薄板42、52がマルテンサ
イト変態点以上の温度では超弾性特性を有し、変形応力
が作用してもその変形が回復し、また、過度の変形応力
が作用して、形状記憶合金製薄板42、52に残留歪みが残
った場合でも上記の実施例と同様に形状記憶合金製薄板
42、52の残留歪みを解消でき、耐久性を向上できること
となる。
第7図に示すダイアフラム61は、円板状でその中央を高
くして全体形状を中高波形に形成した形状記憶合金製薄
板62の下面に、ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体63
を焼付け接着等の手段により接着して積層したものであ
る。
第8図に示すダイアフラム71は、第7図と同様の中高波
形に形成した形状記憶合金製薄板72の上面に、ゴム製薄
膜からなるダイアフラム本体73を焼付け接着等の手段に
より接着して積層したものである。
第9図に示すダイアフラム81は、第7図と同様に中高波
形に形成した形状記憶合金製薄板82の上下両面に、ゴム
製薄膜からなるダイアフラム本体83、94を焼付け接着等
の手段により接着して積層したものである。
第10図に示すダイアフラム91は、全体形状が前記第7図
のような中高波形であるとともに、中央部を中心とした
同心円状に微小の凹凸の波形を付与した形状記憶合金製
薄板92の下面に、ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体
93を焼付け接着等の手段により接着して積層したもので
ある。
第11図に示すダイアフラム101は、第10図のダイアフラ
ムと同様の微小の波形を付与した形状記憶合金製薄板10
2の上下両面に、ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体1
03、104を焼付け接着等の手段により接着して積層した
ものである。
上記第7図および第8図のダイアフラム61、71において
は、ゴム製薄膜からなるダイアフラム本体63、73の上面
または下面に形状記憶合金製薄板62、72が接着されて積
層されているので、前記第1図および第2図に示したダ
イアフラム1、11と同様に、形状記憶合金製薄板62、72
により気体が透過するのを確実に防止するとともに、ダ
イアフラム61、71に変形応力が作用しても、形状記憶合
金製薄板62、72がマルテンサイト変態点以上の温度では
超弾性特性を有しているのでその変形が回復し、また、
過度の変形応力が作用して形状記憶合金製薄板62、72に
残留歪みが残ってもマルテンサイト変態点以上の温度に
することで形状記憶合金製薄板62、72の残留歪みを解消
でき、形状記憶合金製薄板62、72に亀裂や破断が発生す
ることを防止できて耐気体透過性を長期間にわたって維
持でき、耐久性を向上できることとなる。
上記第9図のダイアフラム91においては、ゴム製薄膜か
らなるダイアフラム本体83、84に挟持された状態で形状
記憶合金製薄板82が接着されて積層されているので、前
記と同様に形状記憶合金製薄板82に亀裂や破断が発生す
ることを防止できて耐気体透過性を長期間にわたって維
持でき、耐久性を向上できることとなる。
上記第10図および第11図のダイアフラム91、101におい
ては、前記微小の波形を付与された形状記憶合金製薄板
92、102に前者ではその下面にダイアフラム本体93を、
後者ではその上下両面にダイアフラム本体103、104をそ
れぞれ積層した状態で一体に形成されているので、ダイ
アフラム91、111が大きく変形した場合でも波形が付与
された形状記憶合金製薄板92、102が伸縮してその変形
に追随できるので最大変形量を大きくできるとともに、
形状記憶合金製薄板92、102がマルテンサイト変態点以
上の温度では超弾性特性を有し、変形応力が作用しても
その変形が回復し、また、過度の変形応力が作用して形
状記憶合金製薄板92、102に残留歪みが残った場合でも
上記の実施例と同様に形状記憶合金製薄板92、102の残
留歪みを解消でき、耐久性を向上できることとなる。
第12図には前記第5図に示したダイアフラム41をアキュ
ームレータに使用した状態が示されていて、上、下ケー
シング111、112間で形成される空所内に、上ケーシング
111の環状の垂下部113を覆った状態で本考案によるダイ
アフラム41が取付けられ、上ケーシング111とダイアフ
ラム41との間でガス室114が形成され、また、下ケーシ
ング112の内面とダイアフラム41の外面とは接触してい
るとともに、下ケーシング112に穿設した複数の孔115は
流体通路と連通されるようになっている。
また、前記上ケーシング111に、前記ガス室114と連通す
るガス流入孔116が設けられ、このガス流入孔116を介し
てガス室114内に所定圧力のガスが封入された状態で保
持されている。
そして、流体通路からの脈動はダイアフラム41がガス室
114側に変形することで吸収さダイアフラム41に変形応
力が作用しても、形状記憶合金製薄板42が、マルテンサ
イト変態点以上の温度では超弾性特性を有しているので
その変形が回復し、また、過度の変形が作用して形状記
憶合金製薄板42に残留歪みが残った場合でもマルテンサ
イト変態点以上の温度にすることで形状記憶合金製薄板
42の残留歪みを解消でき、形状記憶合金製薄板42に亀裂
や破断が発生することを防止できてダイアフラム41の耐
気体透過性を長期間にわたって維持できるので、アキュ
ムレータとして耐久性も向上することとなる。
第13図には前記第8図に示したダイアフラム71を他のタ
イプのアキュムレータに使用した状態が示されていて、
ほぼ球形のシェル121の内部空間がホルダ122を介してシ
ェル121に一体に取付けられたダイアフラム71によって
ガス室123とオイル室124とに分割されている。
また、前記ガス室123側の頂部には、ガス封入孔125が穿
設され、このガス封入孔125にはOリング126を具えたガ
スプラグ127が嵌め込まれている。
一方、前記オイル室124側のシェル121の底部には、図示
しないオイル流体通路と連通される孔128が穿設された
オイルポート129が配設され、さらに、前記ダイアフラ
ム71のオイルポート129の孔128に対応する下面中央位置
には、その孔128を閉塞するポペット130がダイアフラム
71に一体に配設されている。
そして、前記ガス室123にガス封入孔125から所定圧力の
ガスが封入され、オイル室124の孔128を介して流体通路
から伝達される脈動は、ダイアフラム71がガス室123側
に変形することで吸収ダイアフラム71に変形応力が作用
したとしても、形状記憶合金製薄板72が、マルテンサイ
ト変態点以上の温度では超弾性特性を有しているのでそ
の変形が回復し、また、過度の変形が作用して形状記憶
合金製薄板72に残留歪みが残った場合でもマルテンサイ
ト変態点以上の温度にすることで形状記憶合金製薄板72
の残留歪みを解消でき、形状記憶合金製薄板72に亀裂や
破断が発生することを防止できてダイアフラム71の耐気
体透過性を長期間にわたって維持でき、アキュムレータ
として耐久性も向上することとなる。
〔考案の効果〕
本考案は上記のように、袋状、筒状、又は円板状をなす
形状記憶合金製薄板と、この形状記憶合金製薄板の内面
又は外面の少なくともいずれか一方に積層されるゴム製
薄膜からなるダイアフラム本体とを具えた構成としたの
で、従来の金属製の薄板を用いたものに比べて、ダイア
フラムを長期間使用して変形応力が作用しても、形状記
憶合金製の薄板がマルテンサイト変態点以上の温度では
超弾性を有しているので、その変形が回復し、また、過
度の変形応力が作用して薄板に残留歪みが残った場合で
も、マルテンサイト変態点以上の温度にすることで薄板
の残留歪みを解消することができる。したがって、薄板
に亀裂や破断が発生することを防止でき、耐気体透過性
を長期間にわたって維持でき、ダイアフラムの耐久性を
向上させることができる。また、形状記憶合金製の薄板
にゴム製のダイアフラム本体を積層したことにより、薄
板に座屈が生じにくくダイアフラム本体で緩和すること
ができることになる。したがって、ダイアフラムの変形
による座屈破損が起きにくくなり、可動範囲を大きくす
ることができるので、汎用性を大幅に高めることができ
ることになる等のすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第11図はそれぞれ本考案によるダイアフラムを
示し、第1図は第1の例の断面図、第1図は第2の例の
断面図、第3図は第3の例の断面図、第4図は第4の例
の断面図、第5図は第5の例の一部を切り欠いた斜視
図、第6図は第6の例の一部を切り欠いた斜視図、第7
図は第7の例の断面図、第8図は第8の例の断面図、第
9図は第9の例の断面図、第10図は第10の例の断面図、
第11図は第11の例の断面図、第12図は第5の例のダイア
フラムをアキュムレータに取付けた状態を示す概略断面
図、第13図は第8の例のダイアフラムをアキュムレータ
に取付けた状態を示す概略断面図、第14図および第15図
は従来のダイアフラムの断面図である。 1、11、21、31、41、51、61、71、81、91、101、131、
141……ダイアフラム 2、12、22、32、42、52、62、72、82、92、102……形
状記憶合金製薄板 3、13、23、24、33、34、43、53、63、73、83、84、9
3、103、104、133、143、……ダイアフラム本体 111……上ケーシング 112……下ケーシング 113……垂下部 114、123……ガス室 115、128……孔 116、125……ガス流入孔 121……シェル 122……ホルダ 124……オイル室 126……Oリング 127……ガスプラグ 129……オイルポート

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】袋状、筒状、又は円板状をなす形状記憶合
    金製薄板と、この形状記憶合金製薄板の内面又は外面の
    少なくともいずれか一方に積層されるゴム製薄膜からな
    るダイアフラム本体とを具えたことを特徴とするダイア
    フラム。
  2. 【請求項2】前記形状記憶合金製薄板の少なくとも一部
    を波形とした請求項1記載のダイアフラム。
JP1988163323U 1988-12-16 1988-12-16 ダイアフラム Expired - Lifetime JPH074361Y2 (ja)

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