JPH0743363B2 - クロマトグラフの転写方法 - Google Patents

クロマトグラフの転写方法

Info

Publication number
JPH0743363B2
JPH0743363B2 JP1199706A JP19970689A JPH0743363B2 JP H0743363 B2 JPH0743363 B2 JP H0743363B2 JP 1199706 A JP1199706 A JP 1199706A JP 19970689 A JP19970689 A JP 19970689A JP H0743363 B2 JPH0743363 B2 JP H0743363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin layer
infrared non
layer plate
sample
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1199706A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0363567A (ja
Inventor
潔 和田
克彦 市村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP1199706A priority Critical patent/JPH0743363B2/ja
Publication of JPH0363567A publication Critical patent/JPH0363567A/ja
Publication of JPH0743363B2 publication Critical patent/JPH0743363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は薄層クロマトグラフィ(TLC)やペーパークロ
マトグラフィにおいて、薄層クロマトグラフィのプレー
トやペーパークロマトグラフィのペーパー(これらを総
称して薄層プレートという)に展開された試料スポット
を赤外分光分析法により分析するのに好都合な媒体に転
写する方法に関するものである。
(従来の技術) 薄層クロマトグラフィーで用いるプレートとしては、一
般にガラス基板やアルミニウムシート上にシリカゲルを
塗布したものが用いられている。ペーパークロマトグラ
フィーでは瀘紙が用いられる。試料は溶離液によってシ
リカゲル層や瀘紙の面内方向に展開され、試料スポット
を形成する。
薄層プレートに展開された成分をフーリエ変換赤外分光
分析法(FTIR)によって分析する試みもなされている。
FTIRで分析するには、展開した試料スポットにそのまま
赤外線を絞って照射し、拡散反射スペクトルを測定する
方法(Anal.Chem.1989,61,615−618参照)、分画部分を
かき取って抽出した後、KBrやKClの粉末ペレット上に滴
下し、乾燥させた後にFTIRで測定する方法(Anal.Chem.
1987,59,415−418参照)、薄層プレートの端部に赤外非
吸収物質の粉末を置いて薄層プレートからその粉末へガ
ラスファイバを経てスポット成分を転写させる方法(An
al.Chem.1986,58,2708−2714参照)などが試みられてい
る。
(発明が解決しようとする課題) FTIR測定のために、薄層プレートに赤外線を直接当てる
方法は、薄層プレートの固定相のシリカゲルやペーパー
での赤外吸収が大きいため、実用性に乏しい。
試料スポットをかき取って抽出し、KBrやKClの粉末ペレ
ット上に滴下してFTIR測定する方法は、試料が損失した
り、分解したり、汚染されるなど不正確である上に、手
間がかかって面倒である。
薄層プレートの端部でガラスファイバを用いて分画成分
を転写する方法では、端部に設けられるガラスファイバ
のピッチによって展開方向の分解能が決まるうえ、一次
元に展開された薄層プレートにしか適用することができ
ない。
本発明は、試料スポットの赤外分光分析を行なう際に、
試料スポットのかき取りを行なわず、薄層プレートに展
開されたスポットを赤外非吸収物質に転写することによ
り、正確な赤外分光分析を行なうことができるようにす
ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の転写方法では、試料スポットをもち支持材を用
いない薄層プレートを多孔質物質板上に置き、試料スポ
ットの大きさに対応する孔又は試料スポットの大きさに
対応する幅で複数個の試料スポットを含む長さのスリッ
トをもつ枠体の前記孔又はスリットに赤外非吸収物質を
充填したものを前記薄層プレート上に置いて薄層プレー
トと赤外非吸収物質とを密着させ、溶離液を多孔質物質
板から薄層プレートを経て赤外非吸収物質方向へ毛管現
象で上昇させ、赤外非吸収物質表面から揮散させて薄層
プレート中の試料を赤外非吸収物質に転写させる。
(作用) 試料が展開分離された薄層プレートの一方の面に赤外非
吸収物質を密着させておき、薄層プレートの他方の側か
ら溶離液を毛管現象で赤外非吸収物質のある側へ移動さ
せると、分離成分が赤外非吸収物質の方向へ移動して転
写される。
赤外非吸収物質が枠体のスリットに充填されているとき
は、展開方向に沿って並んだ複数個の試料スポットを同
時に赤外非吸収物質に転写することができ、その転写後
の赤外非吸収物質を試料として拡散反射法でFTIR測定を
行なえば、クロマトグラムを得ることができる。このと
き、スリットの幅が試料スポットの大きさに対応した大
きさであるので、転写の際に試料がスリット幅方向に広
がることが防止される。
赤外吸収物質が枠体の孔に充填されたものであるときに
は、試料スポットごとに赤外非吸収物質に転写して赤外
分光分析を行なうことができる。このときは、試料スポ
ットの転写部分が孔によって規制され、広がることが防
止される。
(実施例) 第1図及び第2図は本発明の転写方法の一実施例を表わ
す。第1図は断面図、第2図は平面図であり、第2図で
は容器は省略されている。第1図は第2図のA−A′線
位置で切断して拡大した状態を表わしている。
容器2内に置かれた多孔質物質板4上には試料が展開さ
れた薄層プレート6が置かれている。薄層プレート6は
薄膜クロマトグラフィーのプレートであって、支持材を
用いないプレートである。そのような薄層プレートとし
てはEmporeTLCシート(Analytichem International,In
c.社の商品)や、ガラス焼結プレートを用いることがで
きる。薄層プレート6は又、ペーパークロマトグラフィ
ー用ペーパーであってもよい。薄層プレート6には試料
がすでに展開されてスポットa,bが存在している。多孔
質物質板4としては例えばセラミック基板、高分子材
料、ペーパー又は布のような溶液浸透性のある材質のも
のを用いる。
薄層プレート6上には赤外非吸収物質8を高密度に、か
つ均一に充填した転写枠10を載せる。転写枠10には幅が
試料スポットa,bの大きさよりも少し小さめの幅をも
ち、長さが複数個の試料スポットa,bを含むスリット12
が形成されている。試料スポットa,bの大きさは5〜10m
m程度であるので、スリット12の幅は数mm程度が適当で
ある。スリット12に充填された赤外非吸収物質8が薄層
プレート6の表面と密着するように転写枠10を薄層プレ
ート6上に載せる。赤外非吸収物質としてはKBrやKClな
どの粉末状のものを用いる。
容器2には多孔質物質板4の一部が浸る位置まで溶離液
14を入れる。溶離液14としては種々の溶媒を用いること
ができるが、溶出力が強く、低沸点のものが好ましい。
そのような溶離液としては例えばクロロホルムを用いる
ことができる。
この状態において、溶離液14が多孔質物質板4を通り、
薄層プレート6中を上昇して赤外非吸収物質8に至り、
赤外非吸収物質8の表面から揮散する。このとき、薄層
プレート6中の試料成分は溶離液14の移動に伴って上方
に移動し、赤外非吸収物質8に転写される。第1図に示
されるように、赤外非吸収物質8が充填されているスリ
ットの幅が試料スポットa,bのサイズよりも小さく設定
されているので、溶離液は矢印で示されるように移動
し、スリット幅方向に対しては試料の転写と同時に濃縮
も行なわれる。
転写の際、赤外非吸収物質8の表面に温風を吹き付ける
と赤外非吸収物質8の表面からの溶離液の揮散を促進す
ることができる。
薄層プレート6から赤外非吸収物質8への転写を終了し
た後、赤外非吸収物質8を乾燥させ、拡散反射法により
FTIRで赤外スペクトルを測定することができる。このと
き、スリット長さ方向に走査しながら連続的に赤外スペ
クトルを測定すれば、第3図に示されるように赤外クロ
マトグラムを得ることができる。第3図で(A)は赤外
非吸収物質8と転写枠10をスリット長さ方向に切断した
状態を表わしており、a′,b′,c′はそれぞれ転写され
た試料スポットであり、(B)は赤外クロマトグラムを
表わしている。
この実施例において、転写枠10のスリット幅を試料スポ
ットa,b,……のサイズより小さくしておけば、スリット
幅方向に対する溶離液の移動方向を規制することができ
て試料スポットが拡散することを防止することができ
る。さらに拡散を防止し、有効に濃縮転写を行なうため
に、第4図に示されるようにスリットの幅方向の断面形
状をテーパ状にするのが好ましい。12aはスリット幅方
向の断面がテーパ状をしているスリットであり、下側の
幅を試料スポットに対応した大きさにし、上側の幅をFT
IRの拡散反射装置の光束幅と同程度にすることにより、
赤外吸収スペクトルによる定量が可能になる。
第2図に示される転写枠10においては、スリットの長手
方向に対しては転写の際に試料スポットが広がる。そこ
で、第5図に示されるように転写枠10にスリットの長手
方向に沿って多数の仕切板16を設けると、試料プレート
から赤外非吸収物質に試料スポットが転写される際、ス
リット幅方向だけではなく、スリット長さ方向にも試料
スポットが広がるのを防止することができる。
第6図及び第7図の他の実施例で用いる転写枠を表わし
ている。
20は1個の試料スポットを転写する孔22をもつ転写枠で
あり、孔22にはKBrやKClなどの赤外非吸収物質8が高密
度に、かつ均一に充填されている。孔22の断面形状はテ
ーパ状であり、下側の広がった孔のサイズL1は試料スポ
ットサイズの大きさであり、上側の小さくなった孔のサ
イズL2は拡散反射装置の光束幅の大きさとする。
この転写枠を用いるときは、第8図に示されるように、
多孔質物質板4上に試料が展開された薄層プレート6を
置き、薄層プレート6上に転写枠20を載せ、その孔に充
填された赤外非吸収物質8と薄層プレート6が密着する
ように置く。容器に溶離液14を入れて多孔質物質板4か
ら薄層プレート6を経て赤外非吸収物質8に溶離液を移
動させる。図で矢印で示されるように、溶離液の移動方
向は転写枠20によって規制され、薄層プレート16の試料
スポットは溶離液の移動に伴って赤外非吸収物質8に移
動し、赤外非吸収物質8の上層部に転写される。このと
き、孔22の上部のサイズは試料スポットのサイズより小
さいので、転写に伴って試料が濃縮されていく。この場
合も、赤外非吸収物質8の表面に温風を吹き付けると、
溶離液の揮散が促進され転写速度が速められる。
転写枠20の孔の上部の直径が拡散反射装置の光束の幅に
合わせて設定されており、下部のサイズが試料スポット
の大きさに合わせて設定されているときは、試料スポッ
トの全成分が赤外非吸収物質8に転写され、その上部に
濃縮されるため、転写後にFTIRの拡散反射装置で赤外分
光分析を行なえば、赤外吸収スペクトルによる定性と定
量を行なうことができる。
転写枠10におけるスリットや転写枠20における孔のサイ
ズは、実施例に示されたものに限らない。
(発明の効果) 本発明では支持材をもたない薄層プレートに転写枠によ
り溶離液の移動方法が規制される赤外非吸収物質を密着
させておき、溶離液を薄層プレートの下側から赤外非吸
収物質方向に移動させることにより、薄層プレート中に
展開された試料成分を赤外非吸収物質に転写するように
したので、薄層プレートに含まれる固定相などの不純物
の影響を受けることなく、拡散反射法によって赤外吸収
スペクトルを測定することができる。
本発明による転写操作は簡単である。
転写枠のスリット幅又は孔のサイズを試料スポットのサ
イズより小さくすれば、転写と同時に濃縮も行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例を示す断面図、第2図はその平面図で
あり、第1図は第2図のA−A′線位置での断面図を容
器とともに示したものである。第3図は転写後の状態と
得られる赤外吸収スペクトルを表わす図、第4図は他の
実施例における転写枠と赤外非吸収物質をスリット幅方
向に切断した状態の断面図、第5図はさらに他の実施例
における転写枠と赤外非吸収物質をスリット長さ方向に
切断した状態の断面図である。第6図はさらに他の実施
例で用いる転写枠と赤外非吸収物質を示す断面図、第7
図はその平面図、第8図はその転写枠と赤外非吸収物質
を用いる実施例を示す断面図である。 4……多孔質物質板、6……薄層プレート、8……赤外
非吸収物質、10,20……転写枠、12,12a……スリット、2
2……孔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料スポットをもち支持材を用いない薄層
    プレートを多孔質物質板上に置き、試料スポットの大き
    さに対応する幅で複数個の試料スポットを含む長さのス
    リットをもつ枠体の前記スリットに赤外非吸収物質を充
    填したものを前記薄層プレート上に置いて薄層プレート
    と赤外非吸収物質とを密着させ、溶離液を多孔質物質板
    から薄層プレートを経て赤外非吸収物質方向へ毛管現象
    で上昇させ、赤外非吸収物質表面から揮散させて薄層プ
    レート中の試料を赤外非吸収物質に転写させる転写方
    法。
  2. 【請求項2】試料スポットをもち支持材を用いない薄層
    プレートを多孔質物質板上に置き、試料スポットの大き
    さに対応する孔をもつ枠体の前記孔に赤外非吸収物質を
    充填したものを前記薄層プレート上に置いて薄層プレー
    トと赤外非吸収物質とを密着させ、溶離液を多孔質物質
    板から薄層プレートを経て赤外非吸収物質方向へ毛管現
    象で上昇させ、赤外非吸収物質表面から揮散させて薄層
    プレート中の試料を赤外非吸収物質に転写させる転写方
    法。
JP1199706A 1989-07-31 1989-07-31 クロマトグラフの転写方法 Expired - Lifetime JPH0743363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1199706A JPH0743363B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 クロマトグラフの転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1199706A JPH0743363B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 クロマトグラフの転写方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0363567A JPH0363567A (ja) 1991-03-19
JPH0743363B2 true JPH0743363B2 (ja) 1995-05-15

Family

ID=16412257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1199706A Expired - Lifetime JPH0743363B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 クロマトグラフの転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0743363B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9671377B2 (en) 2011-10-05 2017-06-06 Daicel Corporation Thin-layer chromatography plate
WO2013105572A1 (ja) * 2012-01-11 2013-07-18 株式会社ダイセル クロマトグラフ媒体
US9726650B2 (en) 2012-02-03 2017-08-08 Daicel Corporation Chromatographic medium
CN113376715B (zh) * 2021-04-26 2022-06-07 东莞市晶博光电股份有限公司 用于显示渐变色的透光膜及其制备方法和应用

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02161351A (ja) * 1988-12-14 1990-06-21 Horiba Ltd 薄層クロマトグラフィープレートの試料の赤外スペクトル測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0363567A (ja) 1991-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bernard-Savary et al. Instrument platforms for thin-layer chromatography
Stahl Apparatus and general techniques in TLC
CA1057972A (en) Densitometer
Poole et al. Modern thin-layer chromatography
Patel et al. Experimental aspects and implementation of HPTLC
US5306645A (en) Concentration and transfer methods for a chromatogram and an LC/IR measuring method
Kulkarni et al. High-performance thin layer chromatography: A powerful analytical technique in pharmaceutical drug discovery
Jain et al. High performance thin layer chromatography (HPTLC): A modern analytical tool for chemical analysis
JPH0743363B2 (ja) クロマトグラフの転写方法
US4812241A (en) Sample transfer for infrared analysis in thin layer chromatography-structure & method
JPH045566A (ja) 薄層クロマトプレートの水平展開方法及び転写方法
JPH0737973B2 (ja) クロマトグラフの転写方法
DE69816357D1 (de) Verbesserung des Analysator-Durchsatzes mittels einer Analyse an der Pipettenspitze
JPH0720599Y2 (ja) 試料スポットの転写装置
Muller et al. Paper chromatography instruments and techniques
JPH0711516B2 (ja) クロマトグラムの濃縮・転写方法
SU868582A1 (ru) Хроматографическа бумага
Gocan et al. Compound identification in thin-layer chromatography using spectrometric methods
US5728301A (en) Apparatus and method for thin layer chromatography
Poole Instrument platforms for high-performance thin-layer chromatography
JPH02161351A (ja) 薄層クロマトグラフィープレートの試料の赤外スペクトル測定方法
Reich Instrumental thin-layer chromatography (planar chromatography)
Geiss et al. Modernscanningdensitometersaswellasstate-of-the-art video densitometry are discussed in the section on Thin-layer (planar) chromatography} instrumentation.
Kirchner Modern techniques in TLC
JPH03115973A (ja) クロマトグラフの転写装置