JPH0742A - 培土とその製造方法 - Google Patents

培土とその製造方法

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JPH0742A
JPH0742A JP4089862A JP8986292A JPH0742A JP H0742 A JPH0742 A JP H0742A JP 4089862 A JP4089862 A JP 4089862A JP 8986292 A JP8986292 A JP 8986292A JP H0742 A JPH0742 A JP H0742A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】土に資材を混入するという手段を用いることな
く、保水性と透水性に富み、かつ肥効性成分が緩効性
で、短時間かつ低コストで製造できる、新規な培土とそ
の製造方法を提供する。 【構成】固液混合の腐敗性廃棄物と酸化カルシウムとの
反応生成物より成り、酸化カルシウムの一部が、反応の
際に腐敗性廃棄物中のアミノ酸を熱分解して生成された
蟻酸等の低位脂肪酸、並びに腐敗性廃棄物中に元々含ま
れていた蟻酸等の低位脂肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸
などの酸類をカルシウム塩として固定し、酸化カルシウ
ムの残部が炭酸カルシウムに変換され、かつ、カルシウ
ム塩化していない腐敗性廃棄物中の有機物が有機化され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家畜糞尿、上下水余剰
汚泥その他の腐敗性廃棄物(焼酎カス、動物血液等を含
む)に所定の処理を施すことにより、そのまま単独で栽
培用の土壌として使用することのできる、培土とその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】例えば育苗用の培土は、保水
性と透水性に優れ、肥効性成分を必要量含んだものが最
適である。ところが、土そのものは、その物理的構造や
化学的組成あるいは有機物含有量にもにばらつきがあ
り、通常は、養分量が少なく、また水持ち、水はけの点
でも充分でない。このため、従来は、土に保水性や透水
性を良くする資材、あるいは堆肥化された有機物や、微
生物菌体などの各種資材を混入することによりこれを調
整するようにしている。
【0003】しかしながら、こうした培土は、土の性質
にあわせてその短所を補うような資材を適量、混入する
必要があり、資材の選択と量調整が難しい。また、混入
する資材自体もそれぞれ特有の問題を有する。例えば堆
肥を利用するものの場合、充分な堆肥化に時間がかかる
ばかりでなく、土に混入したときに微生物によって窒素
が吸収され、窒素飢餓の現象を起こすことがあ。また、
微生物菌体を担持体に担持させて土に混入するものの場
合には、環境の変化に対する適応能力の点で問題があ
る。
【0004】いずれにしろ、従来の培土は、土に所定の
資材を混入して成るにすぎないため、その作用を人為的
に制御するのが難しく、保水性や透水性あるいは肥効性
成分を充分に確保することのできないものが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来の培土とその製法の問題点を解消することにあ
る。即ち、本発明は、土に資材を混入するという手段を
用いることなく、保水性と透水性に富み、かつ肥効性成
分が緩効性で、短時間かつ低コストで製造できる、新規
な培土とその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の培土は、上記し
た目的を達成するために、固液混合の腐敗性廃棄物と酸
化カルシウムとの反応生成物より成り、上記酸化カルシ
ウムの一部が、上記反応の際に腐敗性廃棄物中のアミノ
酸を熱分解して生成された蟻酸等の低位脂肪酸、並びに
上記腐敗性廃棄物中に元々含まれていた蟻酸等の低位脂
肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸などの酸類をカルシウム
塩として固定し、酸化カルシウムの残部が炭酸カルシウ
ムに変換され、かつ、カルシウム塩化していない腐敗性
廃棄物中の有機物が有機化され、もしくは除去されてい
る点に特徴を有するものである。
【0007】また、本発明の培土の製造方法は、固液混
合の腐敗性廃棄物に酸化カルシウムを主成分とする添加
材を添加することにより急激な水和反応を生じさせ、こ
の水和反応によって酸化カルシウム中のカルシウムイオ
ンを解離させると共に腐敗性廃棄物中のアミノ酸から蟻
酸等の低位脂肪酸を生成し、この低位脂肪酸並びに腐敗
性廃棄物中に元々含まれている蟻酸等の低位脂肪酸を含
む脂肪酸及びアミノ酸などの酸類と、解離された上記カ
ルシウムイオンとによってカルシウム塩を生成し、か
つ、カルシウム塩を形成していない腐敗性廃棄物中の有
機物を有機化し、あるいは水洗浄によって洗い流しする
と共に上記反応によって消和された水酸化カルシウムの
ほとんどを炭酸カルシウムに変換させた点に特徴を有す
るものである。
【0008】本発明の原材料には腐敗性の廃棄物が有効
利用される。腐敗性廃棄物には、豚し尿(糞を含む)、
鶏糞その他の家畜糞尿、動物血液、上下水余剰汚泥、焼
酎カス等の食品製造工場から排出される腐敗性残渣など
がある。例えば豚し尿の場合には通常86.5%〜9
4.5%、乾燥鶏糞の場合には通常15〜30%、上下
水余剰汚泥の場合には通常75〜97%、食品工場の腐
敗性残渣の場合には通常75〜95%の水分をそれぞれ
含んでいるが、本発明の原材料として用いるには水分を
75〜97%の状態に調整することが望ましい。
【0009】上記原材料には、酸化カルシウムを主成分
とする添加剤が添加されて混合撹拌される。具体的に
は、上記した腐敗性の産業廃棄物100重量部に対して
所定の添加剤を5〜25重量部加え、両者を反応させ
る。
【0010】添加剤は、次の条件を具備する高活性なも
のが望ましい。酸化カルシウムの含有率が高く(望まし
くは95%以上)、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム
及びその他の物質の含有率が低いこと。尚、組成成分と
して酸化マグネシウムが少量(例えば5%以下)含まれ
ていても良い。多孔性を有し、表面積及び比表面積が広
大で、細孔組織が高度に発達していること。水に少量を
接触させたときに、優れた分散性、例えば全方向に広く
速やかに分散する性質 を有すること。水に中量を添加
したときに、激しくかつ速やかに反応して水蒸気を発生
させること。水に一定量を添加したときに充分に反応
し、理論値に近似した温度上昇が認められること。更に
必要によっては、 水と接触後の消石灰を主成分とする
スラリーにおいて、沈降速度が小で、沈降現象が認めら
れないこと。
【0011】本発明に使用される添加材(イ)が水に添
加されたときの昇温速度を、市販の生石灰と比較した結
果を図1に示す。市販の生石灰は、空気接触していない
開封直後のもの(ロ)と、開封後、湿度90%の環境下
に1時間放置したもの(ハ)と、開封後、同様の環境下
に4時間放置したもの(ニ)の3種類を用意した。同図
は、初期水温20度Cの水100mlに本添加材(イ)
と上記3種類の市販生石灰(ロ)〜(ニ)をそれぞれ2
0g添加したときの昇温速度(度C/秒)の違いをグラ
フで示してある。
【0012】この図から明らかなように、本添加材
(イ)は他の市販品(ロ)から(ニ)に比べて昇温速度
が著しく大、即ち、極めて短時間(1秒前後)で高い温
度まで急上昇していることが解る。このことは、水和反
応によって添加材中の酸化カルシウムからカルシウムの
ほとんどが瞬間的にイオン化して解離されることと、腐
敗性廃棄物中に含まれている有機物を熱分解するに必要
な局部的高熱状態が創りだされることを意味している。
【0013】従って、本添加材を腐敗性廃棄物中に添加
すると、同廃棄物中のセルローズ、リグニン、高分子量
蛋白質、リン脂質などがアルカリ性の下で励起され、酸
化カルシウムと水との反応による局部的高熱によって低
分子化合物に分解される。そして、急速に解離されたカ
ルシウムイオンが、上記分解された低分子化合物の端末
基あるいは上記リン脂質、高位脂肪酸のみならず、蟻酸
や酢酸といった低位脂肪酸とも結合して、反応生成物中
に難溶性の安定したカルシウム塩を生じさせる。この化
学反応、特に低位脂肪酸との錯塩反応によって生成され
たカルシウム化合物は、例えば消石灰や前記市販の生石
灰を添加した場合の凝集作用によって生成される物理的
にのみ安定な物質とは全く異質のものとなる。これらの
場合には、カルシウムイオンの解離度も低くあるいは解
離する速度も緩やかで、また腐敗性廃棄物中の有機物の
分解も不十分なために、カルシウム塩を生成し得ない。
【0014】図2は、腐敗性廃棄物中に含まれるこうし
た可溶性有機酸及びアミノ酸等の酸類が、本発明におけ
る上記反応生成物中に難溶性のカルシウム塩として固定
されていることを示すための実験結果のグラフである。
同図(A)〜(E)は、豚糞尿を原料とする反応生成物
(A)〜(C)と、乾燥した豚糞尿(D)と、豚糞尿の
堆肥化物(E)とを、それぞれ4回の水洗浄をした後に
塩酸で洗浄したときの各洗浄時の有機物の溶出量を計測
したものである。同図(A)は上記原材料に対して前記
添加材を20%添加したときの反応生成物の結果を、同
図(B)は添加材が10%の場合の反応生成物の結果
を、また同図(C)は添加材が5%の場合の反応生成物
の結果をそれぞれ示している。
【0015】この図から明らかなように、乾燥豚糞尿及
びその堆肥化物では水洗浄後の酸洗浄によっては有機物
の溶出量が僅かであるのに対し、本発明に係る反応生成
物では、いずれの場合においても水洗浄によっては溶出
しなくなった後で、酸洗浄によって有機物が著しく溶出
しているのが解る。このことは、反応生成物以外のもの
(D),(E)については、これらに含まれる有機物の
ほとんどが水溶性のものであるのに対して、本発明に係
る反応生成物は、有機物を水に難溶性で酸に可溶性のカ
ルシウム化合物として内包していることを示すものであ
る。
【0016】本発明でカルシウム塩として固定される上
記蟻酸は、本来、比較的に不安定であって揮散し易い物
質である。しかしながら、本発明では上記した反応によ
って瞬間的に多量に解離されたカルシウムイオンが、蟻
酸とすばやく結合してこれを蟻酸カルシウムとして固定
する。蟻酸等の低位脂肪酸は、腐敗性廃棄物中に元々含
まれているだけでなく、前記した反応熱によって腐敗性
廃棄物中の蛋白質やアミノ酸が熱分解されることによっ
ても生成される。新たに生成されたこの蟻酸等を含む低
位の脂肪酸も、前記カルシウムイオンによってカルシウ
ム塩として固定される。ちなみに水酸化カルシウムを添
加材として使用した場合には、蟻酸の固定、即ちカルシ
ウム塩の形成は極めて困難で、蟻酸は残存して空中に揮
散するか、雨水などの水分により流出することになる。
【0017】本発明に係る反応生成物中に蟻酸が蟻酸カ
ルシウムとして固定されていることを示すため、次のよ
うな試験を行った。豚糞尿を主原料とするスラリーに前
記添加剤を添加撹拌後、乾燥させたもの(スラリーと添
加剤との比率が2:1のものを試料1,同比率が1:1
のものを試料2,同比率が1:2のものを試料3とす
る)と、上記スラリーに消石灰を1:1の割合で添加撹
拌後、乾燥させたもの(試料4) と、上記スラリーの
みを乾燥させたもの(試料5)とのそれぞれについて、
水に浸漬させて所定時間経過後の上澄み中に含まれる蟻
酸の有無を高速液体クロマトグラフ法により検定した。
次いで、引き続いてこれらの試料1〜5を塩酸溶液に浸
漬させてその浸漬中に含まれる蟻酸の有無を再度調べ
た。その検定結果を総括して表1に示す。
【表1】
【0018】以上の結果から明らかなように、試料1か
ら3はいずれも酸溶液中に蟻酸の存在が認められている
のに対し、消石灰及び未処理スラリーでは酸溶液中には
蟻酸が存在せず、むしろ水溶液中に多量に存在してい
る。このことは、試料1から3の場合に蟻酸が酸化カル
シウムと反応して錯塩化し、水には溶出しない蟻酸カル
シウムが酸によって溶出しており、一方、消石灰の場合
には単に凝集作用によって蟻酸が水酸化カルシウムと結
合しているにすぎない結果を示す。
【0019】図3は、図2(B)の反応生成物において
カルシウム塩として固定された低位脂肪酸の種類(同図
A)と、同量の豚糞尿に水酸化カルシウムを添加して混
合撹拌したときの低位脂肪酸の種類(同図B)とを量的
なグラフで示したものである。本発明の反応生成物は、
水酸化カルシウム添加の場合に比べて約2倍の量の低位
脂肪酸を含み、またその内に3%強の蟻酸を含んでい
る。水酸化カルシウム添加の場合には低位脂肪酸の量も
少なく、蟻酸が検出されていない。このことは、腐敗性
廃棄物中に含まれていた低位脂肪酸が上記反応過程で酸
化カルシウムと反応してカルシウム塩化されるばかりで
なく、腐敗性廃棄物中に含まれている蛋白質等が分解さ
れて生成された低位脂肪酸が同様にカルシウム塩化され
ていることを示すものである。
【0020】上記の化学反応によって、腐敗性廃棄物中
に含まれる高位の脂肪酸も同様にカルシウム塩として形
成される。また腐敗性廃棄物中に含まれる他の有機物、
例えば水溶性リン酸は、その約98%が有効態のリン酸
カルシウムとして固定される。有効態のリン酸カルシウ
ムは、腐敗性廃棄物中に含まれるリン酸及びリン脂質中
に含まれるリン酸と添加材との反応によって生成される
ので、反応生成物中からは、原材料たる腐敗性廃棄物中
に含まれていた水溶性リン酸及び脂質が著しく減少す
る。グリセライドを比較的に多量に含有する腐敗性廃棄
物の場合には、このグリセライドも活性力の強い酸化カ
ルシウムによって安定した難溶性のカルシウム塩とな
る。このため、上記反応生成物自体は嫌気性醗酵やガス
あるいは害虫の発生等を生じることがない。
【0021】カルシウム塩の生成に寄与しないカルシウ
ムイオンの残部は、消和反応によって水酸化カルシウム
に、また炭酸ガスと接触して炭酸カルシウムにそれぞれ
変換されて反応生成物中に混在する。カルシウム塩を含
めたこれらのカルシウム化合物の割合の一例を示すと、
添加した酸化カルシウムの量を100とした場合、水酸
化カルシウムが約18%、炭酸カルシウムが約48%、
カルシウム塩が約34%である。
【0022】酸化カルシウムを添加することによって、
カルシウム化合物が生成されるだけでなく、腐敗性廃棄
物中に含有されているアンモニアやアミン類などの塩基
性成分がガス状となって除去される。すなわち、水和反
応時に脱窒現象が行われる。この結果、反応生成物中の
窒素含有量を適量に調整することが可能となる。従っ
て、本培土では、窒素過多現象や後醗酵による経時変化
や嫌気性環境の形成が防止される。
【0023】添加材による反応時間は、長すぎると練り
現象(ペースト化、微細化)を呈し、生成される培土が
団粒構造になりにくく、また乾燥しにくくなることか
ら、一般的には15分以内が望ましい。但し、原材料中
に、例えばリン脂質、液状油分、塩基性物質、難分解性
の高分子化合物などの反応しにくい物質が含まれている
場合には反応時間は適宜延長される。添加材は、一回で
上記量を添加せずに、多回に分割して添加するようにし
ても良い。
【0024】このようにして反応生成物は、上記したカ
ルシウム化合物と、未反応の有機物及び無機物とが混在
し、特にカルシウム化合物が酸化カルシウムの前記した
活性により物理的に全方向(立体的全方位)に均一に分
散した物質となる。
【0025】図4は上記組成から成る反応生成物を乾燥
後、12m2の土壌に12Kg混入してすき返した試験
区と、反応生成物を投与しない対照区とについて、約6
カ月間(平成3年5月14日乃至同年11月21日)に
わたり、土壌水分のpF値を測定した結果をグラフで示
したものである。図中実線は試験区におけるpF値の動
向を示し、波線は対照区のpF値の動向を示す。この図
から明らかなように、上記した期間中、対照区ではpF
値が0から3.0の間で激しく上下動しているのに対
し、試験区では同値が1.2から2.8の間にとどまっ
ている。特に、この年の秋口の長雨の季節に対照区では
pF値が極端に下がっているのに対して試験区では、
1.5から2の間を保持している。このことから、上記
反応生成物が混入された区域では、土壌の保水性と透水
性とが理想的な状態に保持されているのが解る。
【0026】本発明の培土は、上記反応生成物に更に次
の処理を施すことによって得られる。 先ず、反応生成
物中の有機物を醗酵等して有機化するか、反応生成物を
水洗浄して洗い流すことにより除去する。有機物を有機
化した場合には、本培土中に、水溶性の肥効性成分とカ
ルシウム塩化した難溶性の肥効性成分とが混在し、結果
的には有機質に無機質が入り込んだ複合体を形成する。
また、有機物を除去した培土では、全体が無機質化し、
そのうちのカルシウム塩が植物の根から生じる酸によっ
て溶かされたときに内部の有機質が肥効性成分として作
用し、あるいは土中微生物の餌料となる。このようにし
て本培土では、有害ガスの発生や有害微生物の発生、増
殖といった有機化していない有機物による弊害が除去さ
れる。
【0027】次に、カルシウム化合物のうち、水酸化カ
ルシウムを炭酸カルシウムに変換する。反応生成物中の
有機物を醗酵させる場合には、醗酵時に発生する炭酸ガ
スによってそのまま水酸カルシウムを炭酸カルシウムに
変換させれば良い。勿論、反応生成物に炭酸ガスを強制
的に接触させるようにしても良い。また、水酸化カルシ
ウムは、水洗浄によってその大部分を洗い流すようにし
ても良い。水洗浄を行うときに炭酸ガスを吹き込むよう
にすれば、上記した有機物及び水酸化カルシウムの除去
と、水酸化カルシウムの炭酸カルシウムへの変換を同時
に行うことができる。
【0028】このようにして、本培土中から水酸化カル
シウムが除去される結果、そのpH値がほぼ中性を保つ
ようになる。また、反応生成物中の有機物をも前記のよ
うにして除去した場合には、本培土は、全体が水に難溶
性の物質の集合体となる。尚、有機物と水酸化カルシウ
ムの処理は、その時間的先行を問うものではない。ま
た、有機物と水酸化カルシウムの除去にあたってはその
全てを取り去る必要はなく、可及的にその大半を除去す
るようにすれば良い。
【0029】更にまた、本発明の培土は、中間過程生成
物である前記反応生成物が酸化カルシウムを急激に腐敗
性廃棄物に対して拡散して得られる結果、体積が一旦膨
張した後、乾燥されることによって多数の空隙を生じ、
気孔率あるいは空隙率の大きな物質として生成される。
こうした物理的構造は、反応生成物中の有機物及び水酸
化カルシウムに上記した処理を施した後においても変わ
ることはなく、本培土を保水性と透水性に富んだ物質と
して特徴づける。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。図5は、本発
明に係る培土を製造するためのシステムを示している。
同図において、図中符号1は腐敗性廃棄物の原料投入ホ
ッパ、2は酸化カルシウムを主成分とする前記添加材の
サイロで、貯留物の所定量がそれぞれコンベア11,2
1を介して反応機3に移送される。この反応機内で腐敗
性廃棄物と酸化カルシウムとを混合撹拌させて得られた
反応生成物は、反応機下方の移送タンク4に一旦滞留さ
れた後、移送ポンプ5によって移送管路51を介して乾
燥室6へと搬送される。乾燥室6では、温風等によって
反応生成物が強制乾燥される。温風の熱源は、他の廃棄
物焼却処理システムを本システムに並設し、ここから導
くようにすると良い。
【0031】乾燥を終えた反応生成物は、搬送コンベア
61によって醗酵槽7内に投入され、未反応の有機物が
醗酵処理されると同時に発生した炭酸ガスによって反応
生成物中に含まれている水酸化カルシウムが炭酸カルシ
ウムに変換される。尚、図中符号71は醗酵調整装置を
示す。醗酵槽7から取り出された物質は、カルシウム塩
と炭酸カルシウムと有機体とその他の無機物とが適度に
入り組んだ複合体の本発明に係る培土を構成する。
【0032】上記装置を使用して培土を製造した一例を
示すと、先ず、原材料として豚糞尿100Kgに対して
酸化カルシウムを10Kg添加し、これを反応機中で1
5分間混合撹拌し、スラリー状の反応生成物110Kg
を得た。これを温度30度cの乾燥室にて乾燥し、約2
0%の水分を除去した後、醗酵槽に投入した。醗酵槽か
らほぼ72時間後に取り出したところ、約40Kgの培
土を得ることができた。この培土は、カルシウム化合物
が15Kg(乾物重量)で、醗酵した有機物及び他の無
機物が12Kg(乾物重量)であった。
【0033】上記培土のpH値等及び組成成分中のカル
シウムとマグネシウムとカリウムの重量%を、中間生成
物としての反応処理物と比較する。先ず、中間処理物と
しての反応生成物は、pHが12.6、ECが6.9、
全カルシウム量が28.2%、全マグネシウム量が1.
54%、全カリウム量が1.48%であったのに対し
て、本発明方法の最終工程を経て生成された本培土は、
pHが7.78、ECが2.62、全カルシウム量が2
5.8%、全マグネシウム量が0.88%、全カリウム
量が0.66%であった。
【0034】本培土をメロン栽培に施用した実施例を示
す。豚糞尿に酸化カルシウムを主成分とする添加材を添
加し、その反応生成物を水洗浄して本発明に係る培土を
得た。静岡県立磐田農業高校に委託し、同温室におい
て、上記培土のみをポットに入れ、平成3年9月24日
にアールスフェボリット系統の品種のメロンを定植し、
同年12月13日(75日目)に収穫した。比較例とし
て、AからFの6種類の培土を用いた。Aは既存培土
(水田作工を加工したもの)、Bは本培土とシラス(火
山性軽石)を50%ずつ混合したもの、Cは本培土30
%にシラス70%を混合したもの、Dは本培土20%に
シラス80%を混合したもの、Eは本培土50%に上記
既存培土50%を混合したもの、Fは本培土50%にシ
ラス50%を混合し、かつ元肥肥料としてリン酸を加え
たものである。尚、栽培管理は慣行通りとした。
【0035】7個のメロンを20人のパネラーによって
官能試験したところ、表2に示す結果が得られた。評価
は5段階評価法を採り、5は非常に美味しい、4は美味
しい、3は普通、4はまずい、1は非常にまずいを示
す。
【表2】
【0036】この結果から明らかなように、本発明に係
る培土は、単独で使用した場合にも、糖度、味、臭い等
において既存培土のものと遜色のないメロンを栽培する
ことができた。糖度が対照区Aより優れているにもかか
わらず、評価の点で若干劣ったのは、本発明に係る培土
を用いたものに対して、他よりも水をかけすぎたことに
よる。対照区も含めて実施例では水が適宜投与される
が、本発明に係る培土の場合、保水性に富んでいるにも
かかわらず、白っぽい褐色状を呈しているために、見か
け上、乾燥しているかのように見受けられ、他に比べて
多量の水が投与されたためである。
【0037】本発明による物質が培土として利用できる
ことは、本実施例の対照区B乃至Dからも理解できる。
これらの対照区では、本発明に係る培土をシラスによっ
て所定の量、薄めてある。シラスを混入した結果、これ
らの培土は、本発明に係る培土単独のものに比べて透水
性が更に良好となるものの保水性が低下した培土とな
る。この結果、多量の水が投与された場合、シラスの混
入量に対応する分だけの水は透過し、本発明に係る培土
の量に対応した分の水が内部に貯えられることとなる。
【0038】本実施例のB乃至Dにおける収穫物の糖度
と味の評価を見るに、本発明に係る培土の混入量に対応
した結果となっている。即ち、本発明培土を50%混入
したBが最も優れ(リン酸を初期投与したものFよりも
高い値となっている)、本発明培土の混入量が少なくな
るにつれ、糖度と評価が減少している。このことは、本
発明培土が適量の水分を投与されていさえすれば、良好
な培土として使用できることを示すものである。
【0039】更に、本発明に係る培土と既存培土とを混
合した対照区Eを見るに、上記した対照区B乃至Dとは
異なり、混入された既存培土によって本発明に係る培土
が薄められているだけでなく、影響を受け、その特性が
充分に発現されない状態を示している。
【0040】また、この他、本培土は、小松菜、ほうれ
ん草、茄子、トマト、キュウリなどの各種作物の育成用
培土として一般に使用することができる。これらの培土
として使用した場合には、カルシウム塩中に含まれてい
る種々の有機酸が栽培植物の根に吸収され易い形態とな
っており、それぞれの植物特性を高めるように作用す
る。例えば、糖度の向上、含水率の低下、耐病性の向
上、澱粉含量の増大、葉厚の向上を図る。また、開花時
期を早め、根張りも良好となるなどの実施例が報告され
ている。
【0041】上記のようにして、本発明に係る培土は、
単独であるいは他の培土と混合して使用することができ
るが、育成する植物及び/あるいは原材料と成る腐敗性
廃棄物の種類によっては、初期施肥を施すようにしても
良い。もちろん、その量は、従来の培土に比べて少量で
済む。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば次の
効果を奏する。本発明に係る培土は、固液混合の腐敗性
廃棄物に酸化カルシウムが反応、拡散して生成されるの
で、体積が膨張した後、乾燥されることによって多数の
空隙を生じており、気孔率あるいは空隙率の大きな物質
となる。このため、カルシウム化合物が全方向に均一に
分散した、団粒構造を有する培土を提供できる。
【0043】また、蟻酸を含む低位脂肪酸等の酸類がカ
ルシウム塩として安定した状態で固定化されているの
で、時期に応じて酸性物質や有効微生物の発する酸によ
って上記脂肪酸カルシウム等が順次分解されることによ
り、肥効性成分が緩効性で、有効微生物の増殖及び活性
化並びに生態系の生育活性化に有効な土壌環境を保持で
きる。
【0044】また、本発明に係る培土は、酸化カルシウ
ムを利用しながらも、水酸化カルシウムが除去あるいは
炭酸カルシウムに変換され、また、腐敗性廃棄物中の未
反応有機物が有機化されているので、塩基過剰や未醗酵
有機物による弊害を生じることもない。
【0045】更に、本発明によれば、腐敗性廃棄物と酸
化カルシウムの水和反応を利用するものであるから、腐
敗性廃棄物の有効利用を図ることができるばかりでな
く、コストをあまりかけることなく有効な培土を提供で
きる。
【0046】また、本発明によれば、腐敗性廃棄物に酸
化カルシウムを反応させたときに、局所的に発生する高
熱によって有機物を低位脂肪酸に分解し、これをカルシ
ウム塩化するので、比較的多量の低位脂肪酸を非水溶性
で酸可溶性の状態で安定して固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される酸化カルシウムの消化反応
速度を示すグラフ
【図2】腐敗性廃棄物中の可溶性有機酸及びアミノ酸等
の酸類が、本発明における反応生成物中に難溶性のカル
シウム塩として固定されていることを示すための実験結
果のグラフで、(A)〜(E)は、豚糞尿を原料とする
反応生成物(A)〜(C)と、乾燥した豚糞尿(D)
と、豚糞尿の堆肥化物(E)とを、それぞれ4回の水洗
浄をした後に塩酸で洗浄したときの各洗浄時の有機物の
溶出量を計測したものであり、(A)は原材料に対して
添加材を20%添加したときの反応生成物の結果を、
(B)は添加材が10%の場合の反応生成物の結果を、
また(C)は添加材が5%の場合の反応生成物の結果を
示す。
【図3】図2(B)の反応生成物においてカルシウム塩
として固定された低位脂肪酸の種類(A)と、同量の豚
糞尿に水酸化カルシウムを添加して混合撹拌したときの
低位脂肪酸の種類(B)とを量的なグラフで示したもの
である。
【図4】反応生成物を乾燥後、12m2の土壌に12K
g混入してすき返した試験区と、反応生成物を投与しな
い対照区とについて、約6カ月間にわたり、土壌水分の
pF値を測定した結果をグラフで示したものである。
【図5】本発明に係る培土を製造するためのシステムの
一例を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固液混合の腐敗性廃棄物と酸化カルシウム
    との反応生成物より成り、 上記酸化カルシウムの一部が、上記反応の際に腐敗性廃
    棄物中のアミノ酸を熱分解して生成された蟻酸等の低位
    脂肪酸、並びに上記腐敗性廃棄物中に元々含まれていた
    蟻酸等の低位脂肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸などの酸
    類をカルシウム塩として固定し、 酸化カルシウムの残部が炭酸カルシウムに変換され、 かつ、カルシウム塩化していない腐敗性廃棄物中の有機
    物が有機化されていることを特徴とする培土。
  2. 【請求項2】固液混合の腐敗性廃棄物と酸化カルシウム
    との反応生成物より成り、 上記酸化カルシウムの一部が、上記反応の際に腐敗性廃
    棄物中のアミノ酸を熱分解して生成された蟻酸等の低位
    脂肪酸、並びに上記腐敗性廃棄物中に元々含まれていた
    蟻酸等の低位脂肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸などの酸
    類をカルシウム塩として固定し、 酸化カルシウムの残部が炭酸カルシウムに変換され、 かつ、カルシウム塩化していない腐敗性廃棄物中の有機
    物が除去されていることを特徴とする培土。
  3. 【請求項3】固液混合の腐敗性廃棄物に酸化カルシウム
    を主成分とする添加材を添加することにより急激な水和
    反応を生じさせ、 この水和反応によって酸化カルシウム中のカルシウムイ
    オンを解離させると共に腐敗性廃棄物中のアミノ酸から
    蟻酸等の低位脂肪酸を生成し、 この低位脂肪酸並びに腐敗性廃棄物中に元々含まれてい
    る蟻酸等の低位脂肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸などの
    酸類と、解離された上記カルシウムイオンとによってカ
    ルシウム塩を生成し、 かつ、カルシウム塩を形成していない腐敗性廃棄物中の
    有機物を有機化すると共に上記反応によって消和された
    水酸化カルシウムのほとんどを炭酸カルシウムに変換さ
    せたことを特徴とする、請求項1に記載の培土の製造方
    法。
  4. 【請求項4】固液混合の腐敗性廃棄物に酸化カルシウム
    を主成分とする添加材を添加することにより急激な水和
    反応を生じさせ、 この水和反応によって酸化カルシウム中のカルシウムイ
    オンを解離させると共に腐敗性廃棄物中のアミノ酸から
    蟻酸等の低位脂肪酸を生成し、 この低位脂肪酸並びに腐敗性廃棄物中に元々含まれてい
    る蟻酸等の低位脂肪酸を含む脂肪酸及びアミノ酸などの
    酸類と、解離された上記カルシウムイオンとによってカ
    ルシウム塩を生成し、 かつ、カルシウム塩を形成していない腐敗性廃棄物中の
    有機物を水洗浄によって洗い流すと共に上記反応によっ
    て消和された水酸化カルシウムのほとんどを炭酸カルシ
    ウムに変換させたことを特徴とする、請求項2に記載の
    培土の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06264057A (ja) * 1993-03-16 1994-09-20 Yamadai:Kk 土壌改良剤
JP2012017379A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Yamadai:Kk 土壌改良剤の製造方法及び土壌改良剤

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