JP2001008550A - 土壌中の硝酸態窒素の低減方法および同方法に使用する資材 - Google Patents

土壌中の硝酸態窒素の低減方法および同方法に使用する資材

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JP2001008550A
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弘幸 吉田
Shiro Sato
士郎 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌中に集積した硝酸態窒素等の低減方法、
および同方法に使用する資材の提供。 【解決手段】 海草残渣と珪藻土とからなる海藻の絞り
滓に、米糠、でんぷん等を添加し、水分調整後十分に混
合し発酵用材料を得、発酵熱が所定の水準に到達した時
点から適当な間隔でこの発酵用材料の切り返し操作を行
いながら、発酵させることにより得られる土壌中の硝酸
態窒素等の低減用資材を土壌中の硝酸態窒素等の量に応
じて土壌に添加し、微生物を硝酸態窒素等に作用させ、
有機態窒素に変換することにより、土壌中の硝酸態窒素
等を低減させる方法により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、地下水汚染の元
凶物質の一つとして最近俄に注目されている硝酸態窒素
の生成を防止し、地下水を硝酸態窒素の汚染から有効に
守る方法、および同方法に使用可能な資材に関する。
【0002】
【従来の技術】 農業形態の高度集約化に伴い、施設栽
培のみならず露地栽培等に於ける窒素源を大量に含む肥
料などの施用が慣行化している。そのために、いわゆる
ハウス栽培園等においては、窒素肥料がしばしば硝酸態
の形態で大量に蓄積することが知られている。硝酸態窒
素は、土壌による保持力は弱く、通常の野外条件下で
は、降雨などにより、土壌に集積することなく、溶脱さ
れる。その為に、地下水を汚染するような濃度で集積す
ることはなかった。ところが、施設栽培園では、普段は
降雨などによる溶脱現象も起きないために、集積し、そ
の集積した硝酸態窒素が、何かの原因で突然溶出し、地
下水を汚染することとなる。また、畜産業からの廃棄物
中に含まれる窒素による環境汚染も問題となっている。
このような現象が、特に都市近郊において顕著に報告さ
れるようになり、国としても、放置できなくなり、硝酸
態窒素および亜硝酸態窒素を水質汚濁性物質として、追
加告示しているのが現状である。しかしながら、有効
に、土壌中の硝酸態窒素(亜硝酸態窒素をも含む)の集
積を防止する方法がないのが現状である。即ち、畜産廃
棄物の流入や窒素肥料の過剰施用による土壌や河川の富
栄養化現象が叫ばれて久しいにも拘わらず、硝酸態窒素
による士壌汚染が放置されきたために、最早看過できな
い状況に達したといっても過言でない状況に至ってい
る。
【0003】 即ち、環境庁が平成6年から3年がかり
で、全国の河川、湖沼、地下水などの水質検査を実施し
たところ、硝酸態窒素による地下水汚染が、想像以上に
深刻であることが判明した。飲料として地下水を利用す
るには、一定の基準を充足することが必要で、例えば、
硝酸態窒素の場合には、10mg/l以下と定められて
いる。勿論、この数値を下回れば、安全かという議論も
あるが、それはさておき、現時点で、地下水の調査地点
5548カ所中、実に259ケ所がこの数値を上回たと
の報告がなされている。最高濃度は、上記基準値の6倍
を超える61.0mg/lであった。また、世界保健機
構では、高濃度の硝酸塩を含む水道水を乳幼児に使用す
べきでないと勧告している。硝酸態窒素は、水に溶け込
んでいるため、簡単には、除去することができず、早急
な事態の解決が求められているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 上記のような現状に
鑑み、成育中の作物に悪影響を及ぼすことなく、土壌中
に集積した硝酸態窒素および亜硝酸態窒素(以下、硝酸
態窒素等という)を低減させると共に、新たに高窒素含
有肥料を施用しても、土壌中に集積させることのない、
土壌中の硝酸態窒素の低減方法および同方法に使用する
資材を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明者等は、上記の
課題を解決すべく種々検討の結果、アルギン酸等の抽出
残渣である海草残渣と珪藻土との混合物に、米糠、でん
ぷん等を添加し、このものに発酵菌を接種して、適当な
条件で発酵させて得られる資材が、土壌中の硝酸態窒素
等を有効に利用して、土壌中から急速に消失〜低減させ
ることを見出して、本発明を完成させたものである。す
なわち、本発明によれば、海草残渣と珪藻土とからなる
海藻の絞り滓に、米糠、でんぷん等を添加し、水分調整
後十分に混合し発酵用材料を得、発酵熱が所定の水準に
到達した時点から適当な間隔でこの発酵用材料の切り返
し操作を行いながら、発酵させることを特徴とする土壌
中の硝酸態窒素等の低減用資材、好ましくは、さらに籾
殻炭または椰子殻炭を含む資材、および同資材を土壌中
の硝酸態窒素等の量に応じて土壌に添加し、微生物を硝
酸態窒素等に作用させ、有機態窒素に変換することによ
り、土壌中の硝酸態窒素等を低減させる方法が提供され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】 本発明は、多孔質珪藻土が有す
る微細孔に微生物を生息させ、その微生物が有する代謝
活性作用を利用した技術に関するものである。本来、珪
藻土は植物プランクトン等の死骸が堆積したものであ
り、多数の微細孔を保有しており、その細孔は微生物の
住処として好適であることはよく知られている。ところ
で、珪藻土は塩基置換容量が低く、従来から保肥力が高
いとされてきた。しかし、本発明者等により、一定の条
件さえ満たせば、珪藻土は、その多孔質ゆえに無数の細
孔に生息する微生物による代謝活性が働き、土壌中に施
用されるや否や、無数の細孔に生息する微生物が土壌中
に含まれる硝酸態窒素等を利用し、急激に硝酸態窒素等
の濃度低下をもたらす作用があることが見出された。
【0007】 ところで、施設園芸の圃場に於ける窒素
の循環に関与する因子としては、1.植物による窒素同
化、2.生態系内での移動、3.空中窒素の固定、4.
脱窒素作用、5.肥料工場での固定等が挙げられるが、
土壌中での窒素の循環には、微生物が大きく関与してい
ることが知られている。土壌微生物が、窒素をアンモニ
ア態として固定する一方で、微生物の代謝産物としての
酵素の働きにより、亜硝酸態窒素に変換されたり、更に
酵素の働きで硝酸態窒素に変換される。その硝酸態窒素
を植物が吸収したり、脱窒素細菌による脱窒素作用によ
り、土壌中の窒素の循環は完了すると考えられている。
脱窒素作用とは、ある種の士壌細菌の作用により植物に
とっては大切な硝酸塩がN2に変換されて、大気中に放
出される現象をいう。
【0008】 通常、施設農業に使用されている土壌
は、表層から深さ30センチ位の所に、硬い土からなる
層がしばしば形成されていることがある。この様な硬い
土を調べると、土壌微生物の数が異常に少なく、また、
硝酸態窒素が表層から5〜20センチの深さの層に多量
に含まれていることが報告されている。従って、本発明
においては、この硝酸態窒素に注目し、基本的には、土
壌にミネラルと有用微生物を補うことにより、土壌微生
物の菌叢を制御して、その土壌に適合した微生物を増殖
させて、増殖した土壌微生物の酵素の働きを利用して、
土壌中の硝酸態窒素を更にアミノ酸等の有機態窒素にま
で変換することにより、土壌中の硝酸態窒素等の量を低
減させる方法、および、同方法に使用する資材を提供す
るものである。即ち、本発明によれば、土壌中での健全
な微生物の働きにより、窒素を次々と有機態窒素へと変
換させ、環境に硝酸態窒素として放出されることを防止
することとなる。そもそも、硝酸態窒素等の集積が認め
られない圃場では、その作土の深度が、1〜2メートル
に達する。このような圃場では、適量のミネラルや堆肥
等の存在により、微生物が活発に作用し、正常な窒素の
循環が順調に進行しているのである。
【0009】 正常な窒素循環を達成するためには、注
目すべきは、ミネラルと堆肥と微生物である。そこで、
本発明者等は、ミネラルの宝庫である海藻に注目した。
海藻のアルギン酸抽出残渣、例えば、ダックHC(紀文
フードケミファ社製)という名称で市販されている海藻
の絞り滓は、通常、濾剤としての使用される珪藻土を7
0パーセント程度、海藻滓を30パーセント程度含み、
アルギン酸産生後の絞り滓として産生される。本発明者
等は、その絞り滓に微生物を接種し発酵させたところ、
その発酵過程で、同絞り滓に存在する窒素成分から算出
される発熱量を遙かに上回る高温を長時間発生、継続さ
せる力があり、そのまま発酵を継続させると、2000
時間にも及ぶことを見出した。そこで、この絞り滓を利
用して、土壌中に集積した硝酸態窒素等を消失、または
低減させる方法を見出すべく種々検討して、本願発明に
到達したものである。
【0010】 海藻のアルギン酸抽出残渣は、特有な臭
気を有することなどから、そのまま、圃場に施用するこ
とはできない。更に、単に、この海藻の絞り滓に菌を接
種させて発酵させても、有効に、土壌中に集積された硝
酸態窒素等を有効に利用させ、環境に悪影響を与えない
有機態窒素に効率よく変換させることはできない。試行
錯誤の結果、海藻のアルギン酸抽出残渣に、放線菌など
の土壌細菌類の栄養源としての米糠、でんぷん等をそれ
ぞれ所定量添加し、所望によりさらに発酵を促進させる
ための特定の酵素などを添加して、発酵させて得られる
資材が、集積されている硝酸態窒素等を有効に利用し、
有機体の窒素に変換することを見出して本発明を完成さ
せたものである。通常、発酵に際しては、海藻のアルギ
ン酸抽出残渣100重量部に対して、米糠を5〜10重
量部、でんぷんを0.1〜0.2重量部の割合で添加す
ればよい。勿論、発酵に悪影響を与えない範囲内で、で
んぷん以外の各種炭素源や物性調整剤としての籾殻炭、
椰子殻炭等を添加しても差し支えないことはいうまでも
ない。醗酵は、好気的条件下で行う。通常は、適当な容
量を有する収納槽に、所定量の海藻の絞り滓、米糠、で
んぷん等を加え、よく撹拌後所定量の水を加えて行えば
よい。添加する水の量は、発酵原料の最終水分含有量が
40%〜55%となるように加えればよい。勿論、海藻
の絞り滓中などに含まれる水分量に応じて、添加する水
の量を調整することが好ましい。なお、発酵を促進する
目的で、酵素類、例えば、ゲルマ酵素という商品名で市
販されているもの(株式会社五光製)を加えてもよい。
【0011】 通常、発酵は、1200時間程度で十分
である。なお、発酵を順調に行うためには、発酵により
放熱される熱が約60℃に達した時点で、最初の切り返
しを行い、以下、発熱温度を所定温度、好ましくは約6
0℃程度に保ちながら発酵を続け、3ないし4週間毎に
切り返しを行い、均一に発酵するように必要な処置を講
ずることが好ましい。発酵の終了は、製品がさらさらな
状態となりに、原料である海藻の絞り滓特有の臭いが消
失し、甘い発酵臭が確認できた時点で終了させればよ
い。かくして、海藻の絞り滓中に含まれる珪藻土の気孔
には、グラム当たり1.0〜3.0億にも及ぶ放線菌な
どの多数の微生物が生息することとなるので、本発明に
係る資材は、微生物のコロニーと称してもよい。この資
材を硝酸態窒素等が集積している圃場に投入することに
より、硝酸態窒素を珪藻土の気孔中に含まれる微生物が
有効に活用して、有機態窒素等の環境に対するインパク
トの少ない物質に変換するのである。
【0012】 以下、本発明に係る海藻の絞り滓を利用
した硝酸態窒素低減用資材を使用した硝酸態窒素等の低
減方法、および/または消失方法について説明する。硝
酸態窒素等が大量に集積したいわゆる富栄養化土壌表面
の全面に本発明に係る資材を3.3平方メートル当たり
0.5ないし5.0kg、好ましくは、3.3平方メー
トル当たり1.0ないし3.0kg、さらに好ましくは
3.3平方メートル当たり1.0ないし2.0kgを施
用する。勿論、土壌中に集積している硝酸態窒素量に応
じて、施用量は選択すればよく、必ずしも、上述の量に
はとらわれなくともよい。施用終了後、地下20〜30
センチまでの土壌中の水分が40%〜55%程度となる
まで十分に散水する。土壌が十分に水を含んだことを確
認した後は、そのままの状態で所定期間放置すればよ
い。好ましくは、プラスチック資材で該土壌を被覆し
て、その状態で1〜1.5カ月間放置する。特に、水分
変動の激しいと考えられる露地栽培圃では、放置期間中
の水分変動を極力押さえる意味で、プラスチック資材で
被覆することが好ましい。この放置期間中に、珪藻土の
気孔中に生息している微生物が活発に活動して、土壌中
に集積されている硝酸態窒素等を利用して、硝酸態窒素
等を環境に悪影響を及ぼすことのより少ない有機態窒素
へと変換する。かくして、異常に集積された硝酸態窒素
等が消費され、降雨などの水の移動に伴う地下水等への
流亡といったような周辺環境に放出されることが防止さ
れることとなる。さらに、この現象を、圃場の面からみ
れば、過剰に集積した硝酸態窒素等の量が低減されるだ
けでなく、本発明に係る資材が本来的に有する土壌の物
理的性状の改良効果も併せ発揮されることとなるので、
土壌の生産性向上効果がさらに発揮されるという副次的
効果が発揮されることとなる。
【0013】 本発明に係る資材による土中での硝酸態
窒素等の代謝機構は必ずしも明らかではないが、硝酸態
窒素等が集積している土壌に本発明に係る資材を投入
し、適当量の水分の与えた後、圃場の温度、pH、通気
を適切に管理することで、約1.5ケ月から約2ケ月程
度で其の土壌の硝酸態窒素の量を半減させることができ
る。これは、珪藻士の微細気孔に生息する微生物は、大
半が常時飢餓状態で静止しているので、生活環境の適正
化により活発な代謝活動に係わるようになるので、環境
条件をその様に整えることにより、硝酸態窒素等が消費
されることになるものと考えられる。かくして、毎年繰
り返される同一場所での同一作物の作付の結果として、
窒素過剰の現象として捉えられ、また、水分の移動とと
もに、地下深く浸透して地下水汚染の元凶となるなど環
境に及ぼす影響を無視し得ない水準に迄集積された硝酸
態窒素等は、特に集積が激しいハウス栽培において、本
発明に係る資材の利用により、効率よく、低減すること
ができることとなる。勿論、本発明に係る硝酸態窒素等
の低減方法は、栽培形態、栽培経歴等とは無関係に適用
可能である。すなわち、ハウス栽培等の施設栽培は勿論
のこと、露地栽培における硝酸態窒素等の集積をも当然
のことながら効率よく低減できることはいうまでもな
い。
【0014】
【実施例】 以下、実施例をあげて本発明を説明する
が、本発明は、以下の実施例により何ら制限されるのも
ではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内での変更、
すなわち、栽培形態等に応じた修正は、可能であること
は勿論である。
【0015】(実施例1) 資材の調製例 幅1.5メートル、長さ29メートル、深さ1.6メー
トルの大きさの発酵槽に、珪藻土と海藻の絞り滓からな
る海藻の絞り滓3立方メートル、米糠150kg、ヤシ
殻炭15kg、ゲルマ酵素30kgを混合し、充分に混
合後、この混合物に水を加えて、水分が45%になるま
で水を加えた。このものをそのまま放置し発酵させたと
ころ、約10時間後には発熱が認められ、また、約24
時間経過後には、発酵槽内の温度は63度まで上昇し
た。この時点で切返し作業を行った。以後、発酵槽の温
度の維持に留意しながら、切返し操作を適当な間隔で繰
り返し、この切り返し操作を約3週間続けた。積算時間
が1200時間となった時点で発酵槽内の物質の状態を
検査した。発酵槽内の物質を手で触ったところ、さらさ
らして状態となっており、匂いも甘酸っぱい匂いを発し
ていることを確認して発酵を終了させた。かくして、本
発明に係る資材が約1800kg得られた。
【0016】(実施例2) 硝酸態窒素の低減例 過剰施肥による硝酸態窒素の集積により、作物の生育異
常が認められた施設園芸圃場で実証試験を行った。ま
ず、士壌検査を東京農業大学土壌研究室に委嘱した。土
壌の検査は、東京農業大学農大士壌研式土壌診断法みど
りくんにより行った。硝酸態窒素量および塩類集積の目
安とされる電気伝導度の測定結果は、表1の通りであ
る。
【0017】
【表1】
【0018】 各ハウスの土壌分析の結果から、少ない
ところで24.3kg/10a、多いところで93.3
kg/10aとの異常なまでの過剰窒素の蓄積が確認さ
れた。このような場合には、従来の農業慣行によれば、
ソルゴなど禾本科作物を導入して、過剰窒素を吸収させ
土壌のクリーニングを実施するのであるが、面積が12
00平方メーターから5600平方メーターと広大なた
めに、栽培後の作物残渣の処理方法にも限界があり、か
かる方法で対応することはできない状態の圃場であっ
た。そこで、本願発明に係る硝酸態窒素低減方法により
この硝酸態窒素の低減をはかることとした。実施例1に
より得られた本発明に係る資材を硝酸態窒素量に応じ
て、3.3平方メーター当たり2ないし3kgを散布
し、次いで、土壌中の水分が少なくとも45%となるま
で潅水し、潅水後圃場表面を使用済みビニールフィルム
で被覆し、そのままの状態で1.5ないし3ケ月放置し
た。
【0019】 上記の処理をした後、経時的に土壌中の
塩類濃度の指標として用いられる電気伝導度をECメー
ターで測定したところ、硝酸態窒素量と密接な相関関係
にある電気伝導度の顕著な低下が認められ、硝酸態窒素
の量が減少していることが確認された。昨年12月18
日時点での電気伝導度は表2の通りである。
【0020】
【表2】
【0021】 定期的に土壌中の温度の上昇状況をチ工
ツクしながら、時々ビニールフィルムをまくり上げて、
土壌サンプルを採取して、匂いを調査した。8月上句の
時点ですでに放線菌が産生する物質に起因する竹薮の匂
い様の匂いがし、土壌が全体に醗酵していることが確認
された。
【0022】
【発明の効果】 かくして、本発明に係る資材を土壌に
施用することにより、肥料の過剰施用によって集積した
硝酸態窒素等を有効に低減するだけでなく、畜産廃棄物
や生活排水に起因する硝酸態窒素等による地下水汚染も
本発明に係る資材を適切に使用することにより有効に防
止できる可能性が見いだされた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/50 B09B 3/00 ZABE // C09K 101:00 Fターム(参考) 2B022 AA05 BA02 BA07 BA14 BA18 BB10 DA19 4D004 AA41 AB05 AC07 CA19 CC11 CC15 4H026 AA01 AA08 AA10 AA15 AB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海草残渣と珪藻土とからなる海藻の絞り
    滓に、米糠、でんぷん等を添加し、水分調整後十分に混
    合し発酵用材料を得、発酵熱が所定の水準に到達した時
    点から適当な間隔でこの発酵用材料の切り返し操作を行
    いながら、発酵させることを特徴とする土壌中の硝酸態
    窒素等の低減用資材。
  2. 【請求項2】 発酵用材料がさらに籾殻炭または椰子殻
    炭を含む請求項1に記載の資材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の資材を、土壌
    中の硝酸態窒素等の量に応じて土壌に添加し、微生物を
    硝酸態窒素等に作用させ、有機態窒素に変換することか
    らなる、土壌中の硝酸態窒素等を低減させる方法。
JP11186432A 1999-06-30 1999-06-30 土壌中の硝酸態窒素の低減方法および同方法に使用する資材 Pending JP2001008550A (ja)

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