JPH0742994U - モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻線の巻付作業が容易で、又巻線の線積率が
向上したモータを提供する。 【構成】 回転子３の回転軸４の外周に平坦な回転鉄心
取付面５を４個所形成し、同回転鉄心取付面５それぞれ
に平角線の巻線７を巻付けた回転鉄心６をねじ９で脱着
自在に取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回転子と固定子に巻線を巻いたモータに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のモータの回転子は、回転軸に放射状に巻線巻付用鉄心部分を突出させた 鉄心を積層させ、突出させた鉄心部分に巻線を巻き付ける構造である。 この従来の回転子の各鉄心部分に巻線を巻付ける作業は隣接する鉄心部分及び これに巻き付けた巻き線によって難しく、又巻線の線積率が低いものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、巻線の巻 付作業が容易で、又巻線の線積率が向上したモータを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決した本考案の要旨は、 １） 固定子巻線内の内側に巻線を巻いた回転子を設けたモータに於いて、回転 子の回転軸の外周に平坦な回転鉄心取付面を複数形成し、同回転鉄心取付面それ ぞれに巻線を巻付けた回転鉄心を脱着自在に取付けたことを特徴とするモータ ２） 回転鉄心に巻付ける巻線に平角線を使用した前記１）記載のモータ にある。

【０００５】

【作用】

本考案では、巻線鉄心部分は回転軸と分離できるので、分離した状態で巻線を 巻くことができる。この鉄心部分への巻付けは、他の鉄心部分、巻線がないので 正確に且つ容易に行える。各鉄心部分に巻線を巻付けた後に各鉄心を回転軸の鉄 心取付面に固着し、回転子を組み立てる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は実施例の縦断面図、図２は実施例の回転軸の縦断面図、図３は実施例の 一部切欠正面図、図４は実施例のパワーダイオード取付け部を示す正面図、図５ は同パワーダイオード取付け部を示す側面図である。 図中、１は固定子鉄心、２は固定子巻線、３は回転子、４は回転軸、５は回転 鉄心取付面、６は回転鉄心、７は同回転鉄心に巻付けた平角線の巻線、８はモー ターケーシング、９は回転鉄心６を回転鉄心取付面５に固着させるねじ、１０は 回転軸４に取付けられるパワーダイオード取付け部、１１はパワーダイオード、 １２は銅板、１３はパワーダイオード取付け部のボス、１４はエンコーダ、１５ は回転軸の軸受、１６は銅板１２のダイオード取付穴、１７は銅板１２のバラン ス用重り取付けの為の穴である。

【０００７】 この実施例では、回転軸４の軸受１５部分を除いた中央部分は、略正方形断面 の各形ブロック状となっていて、同中央部分の外周辺が平坦な回転鉄心取付面５ となっている（図１，２参照）。矩形薄板先端を円弧状に曲げて左右に突出した 形状のケイ素銅板を多層に積層して回転鉄心６を形成する。同回転鉄心６に平角 線の巻線７を巻きつける。巻線７を巻き付けた回転鉄心６を上記回転鉄心取付面 ５に当接させ、ねじ９によって間隙なく固着する。このように回転鉄心６は回転 軸４に取付けられる前に巻線７を巻き付けられるので、回転鉄心６への巻線７の 巻付け作業は大巾に短時間で且つ容易に行える。回転軸４の中央部は平坦な回転 鉄心取付面５を有する略正方形断面図のブロックとしたことによって、磁気回路 の確保が容易となり、又回転鉄心６と回転軸４の間のギャップが少なくでき磁気 抵抗を少なくできる。

【０００８】 又、本実施例では、ブラシなし構造の同期電動機とするため、半波整流励磁用 パワーダイオード１１を回転軸４に取付けるが、このパワーダイオード１１を銅 板１２のリングに取付ける構造としたことで、パワーダイオード１１への通電回 路を簡略化でき、ダイオードの放熱が効果的に行え、更にバランス用重りを銅板 １２の穴１７に取付けられることでマスバランスの調整が容易となる。

【０００９】

【考案の効果】

以上の様に、本考案によれば回転鉄心が回転軸に脱着自在で回転鉄心に巻線を 巻き付けた後に回転軸に取付けられるので、巻線の回転鉄心への巻付作業が大巾 に容易且つ迅速に行える。又、回転鉄心取付面が平坦面としたので磁気抵抗が少 なく磁気回路を確保できる。更に、平角線の巻線を回転鉄心に巻き付けるもので は巻線の線積率を向上させることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の縦断面図である。

【図２】実施例の回転軸の縦断面図である。

【図３】実施例の一部切欠正面図である。

【図４】実施例のパワーダイオード取付け部を示す正面
図である。

【図５】同パワーダイオード取付け部を示す側面図であ
る。

【符号の説明】 １ 固定子鉄心 ２ 固定子巻線 ３ 回転子 ４ 回転軸 ５ 回転鉄心取付面 ６ 回転鉄心 ７ 巻線 ８ モーターケーシング ９ ねじ １０ パワーダイオード取付け部 １１ パワーダイオード １２ 銅板 １３ ボス １４ エンコーダ １５ 軸受 １６ ダイオード取付穴 １７ 穴

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定子巻線内の内側に巻線を巻いた回転
   子を設けたモータに於いて、回転子の回転軸の外周に平
   坦な回転鉄心取付面を複数形成し、同回転鉄心取付面そ
   れぞれに巻線を巻付けた回転鉄心を脱着自在に取付けた
   ことを特徴とするモータ。
2. 【請求項２】 回転鉄心に巻付ける巻線に平角線を使用
   した請求項１記載のモータ。