JPH0742967Y2 - 充填機に於ける液垂れ防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は充填機に於ける液垂れ防止装置に関する。

（従来技術） 最近の食品包装は多様化の一途を辿つているが、粘度が
特に1000〜3000ポイズのものは充填終了時に見られる液
垂れが袋内のシール内外面に３〜５回で１件程度の割合
で発生する。

本出願人の提案になる実開昭59−38203号は第３図に示
す如き構成であつて、即ち噴嘴筒4aと該噴嘴筒を昇降す
る栓棒4bとからなる液状物の充填ノズル４に於て、噴嘴
筒下端の外周にエヤー吹出し環６を設け、噴嘴筒4a外周
面との間を囲繞するようになして一定間隙のスリツトＳ
を形成し栓棒4bが下降するその下限位置で圧空が下向き
に噴出されるように構成したものである。なお、該図面
で１は貯留タンク、２は切換バルブ、３及び７はシリン
ダー、８は空袋、９は圧空管、10は調整バルブである。

（考案が解決しようとする課題） 上記説明の装置は充填完了と同時にノズル口先端に附着
している液垂れの全てを瞬時に払拭することができるも
のの、コンプレツサーや上記圧空吹出しのための装置や
器具設置のための格別の装備を必要とし、常時コンプレ
ツサーを使用するため、これがための消費や関連制御な
どの問題がある。

本考案はコンプレツサーを使用しないので、又何ら複雑
な制御を必要としない簡単な構成により、上記問題を解
決することのできたものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は充填ノズル内の栓棒とその作動用シリンダーの
ピストン杆との間にスプリングバネなどの弾性材を介在
させて連結したことを特徴とする。

（作用） 栓棒がノズル口端で充填物を押し出してその押圧力が解
放される時点で弾性材の作用で、２〜３回自動的に振動
することにより液垂れが自然に払拭されるものとなる。

（実施例） 第１図は本考案装置の縦断面図であつて、１は充填物の
貯留タンク、２はその下方位置に配設した切換バルブ、
３は充填機の切換バルブ２への導入及び同バルブ２から
充填ノズルに向けての送り出しを計るためのシリンダ
ー、４は充填ノズル、５は栓棒、７は充填物押し出しの
ためのシリンダーであることは、第３図で説明した構成
のものと変りがない。

本考案は上記に於いて栓棒５がスプリングなどの弾性材
を介して作動されるようになすのであつて、即ち充填物
押出しシリンダー７のピストン杆６′と栓棒５とをスプ
リングバネ10を介して連結させてなる。該連結には種々
の手段を採用することができるが、本例では適宜異なる
バネ定数のものを取換えて使用できるよう脱着自在の構
成となされている。このさい11はシリンダー７と充填ノ
ズル４を一定の距離間に係持するための規制枠であつ
て、シリンダー７端部のフランジ7aと充填ノズル４の端
部のフランジ4a間を長尺のボルト12及びナツト13で一定
距離に保持させるようになしている。

第２図Ａ〜Ｅは作用説明図であつて、Ａは空袋８に対し
シリンダー３の作動で同シリンダー内充填物の押出しが
行われている状態を示すもの、Ｂはシリンダー７の作動
で充填ノズル４内の充填物押出しが行われている状態を
示すもの、Ｃは上記作用の終了で栓棒５がノズル先端に
到達した状態を示したもの、Ｄは上記の直後に栓棒５が
スプリングバネ10の作用で瞬時振動（2mm〜5mm程度のス
トローク）する状態を示したもの、Ｅはその後栓棒５が
上昇動作する状態を示したものである。

上記実施例ではスプリングバネを使用したものについて
示したが、ゴムなどの弾性材であつても差支えない。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成せしめるものであつて、充填終
了時即ち栓棒がノズル先端でスプリングバネなどの弾性
振動によりノズル先端の液垂れを効果的に払拭すること
のできるものとなるのであり、簡単な構成で優れた作用
効果を奏せしめるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の縦断面図、第２図Ａ〜Ｅは作用説
明図、第３図は本出願人が先に提案した従来装置の縦断
面図である。 １……貯留タンク、２……切換バルブ ３……シリンダー、４……充填ノズル ５……栓棒、６……シリンダー ８……空袋、10……スプリングバネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】充填ノズル内の栓棒と、その作動用シリン
   ダーのピストン杆との間にスプリングなどの弾性材を介
   在させて連結したことを特徴とする充填機に於ける液垂
   れ防止装置。