JPH0742648B2 - 嵩高合成繊維フィラメント糸 - Google Patents

嵩高合成繊維フィラメント糸

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JPH0742648B2
JPH0742648B2 JP29476788A JP29476788A JPH0742648B2 JP H0742648 B2 JPH0742648 B2 JP H0742648B2 JP 29476788 A JP29476788 A JP 29476788A JP 29476788 A JP29476788 A JP 29476788A JP H0742648 B2 JPH0742648 B2 JP H0742648B2
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照彦 足立
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特にカーペット用に好適な、ケーブル撚糸
性、高速撚糸性に優れた熱可塑性合成繊維からなる嵩高
フィラメント糸に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの熱可塑性合成
繊維からなる嵩高フィラメント糸(Bulked Continuous
Filament、以下「BCF」と略称する)をカーペットに使
用する場合、次のような要件を満たすことが要望されて
いる。
高速直撚機(下撚りと上撚りを一工程で行う撚糸機)
を用いて、高速撚糸加工を行っても、毛羽や断糸が起こ
らず、ケーブル撚糸性、高速撚糸性が良好であること。
染色斑が生じないこと。
撚糸工程、タフティング工程などの加工工程に用いら
れているゴム(ニトリルゴム、ウレタンゴムなど)製糸
導を膨潤させないこと。
ポリプロピレンなどからなるカーペット基布を膨潤さ
せないこと。
前記各要件を満たすBCFを得るため、従来から、紡糸工
程での油剤付与と、延伸加工後、巻き取り直前でのアフ
ターオイリングとを、種々組み合わせることが提案され
ている。
例えば、本発明者らは、先に下記一般式で示される化合
物をアフターオイル剤として使用することを提案した
(特願昭62−131564号明細書)。
(ただし、nは10〜12、l+mは2〜4である。) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、かかるアフターオイル剤を使用しても、
前記〜の要件を満足させることはできるものの、
の高速撚糸性を充分満足できる水準にまで到達させるこ
とができない。
特に、高速直撚機により、回転数6,000rpmで撚糸する場
合には、通常、1重量%前後の油剤付着量を必要とする
が、油剤付着量が高いと、それ自体でコストが上昇する
要因となり、さらに、後工程での廃水処理負担が大きく
なるため好ましくない。従って、より少ない油剤付着量
で、高速(例えば、回転数6,500rpm以上)での撚糸を行
なえるようにすることが望まれている。
本発明は、前記従来技術の課題を背景になされたもの
で、前記〜の要件をすべて満足させることができ、
特に前記〜の要件を満足させつつ、高速撚糸性能を
少ない油剤付着量で実現することのできる嵩高フィラメ
ント糸を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね
た結果、紡糸油剤の平滑剤として、特定の1価脂肪酸エ
ステルを使用し、また、アフターオイル剤として、ネオ
ペンチルグリコール系の2価のエステル化合物を組み合
わせて用いればよいことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記一般式(A)で示される1価
脂肪酸エステル平滑剤を主成分とする紡糸油剤と、下記
一般式(B)で示される2価のエステル化合物を含有す
るアフターオイル剤とを付与してなることを特徴とする
嵩高合成繊維フィラメント糸である。
(ただし、nは20±2、mは15±1である。) (ただし、pは11±1、q+rは3±1である。) 一般式(A)で示される化合物は、1価の脂肪酸エステ
ルであり、脂肪酸部分が直鎖状で、炭素数mは15±1で
ある。脂肪酸部分としては、パルミチン酸が最適であ
る。また、アルコール部分は、直鎖状あるいは一部分岐
した高級アルコールで、炭素数nは20±2であり、平滑
性の点からは、直鎖状であることが好ましいが、価格を
含めた経済性の面からは、一部分岐したイソエイコサニ
ルアルコールなどが適当である。
一般式(A)における脂肪酸部分のmは、15±1である
ことが必要であり、13以下になると、分子鎖が短くなり
すぎて、摩擦係数は低くなるものの、油膜強度が弱くな
り、ケーブル撚糸性が不充分となる。一方、17以上にな
ると、分子鎖が長くなりすぎて、摩擦係数が高くなり、
ケーブル撚糸性が不充分となる。
同様に、一般式(A)におけるアルコール部分のnは、
20±2であることが必要であり、この範囲外では、ケー
ブル撚糸性が不充分となる。
一方、一般式(B)で示される化合物は、ネオペンチル
グリコールのエチレンオキサイド付加物(付加モル数2
〜4)の脂肪酸ジエステル(脂肪酸主鎖の炭素数10〜1
2)である。
一般式(B)における脂肪酸部分のpは、11±1である
ことが必要であり、9以下になると、分子鎖が短くなり
すぎて、カーペット基布(ポリプロピレン基布)および
ゴムの膨潤が大きくなるので不適当である。一方、13以
上になると、粘度が高くなりすぎ、付着斑が生じ易く、
また摩擦係数も上昇して、ケーブル撚糸性がやや劣り、
さらに化合物の合成に要するコストも割高となって、実
用上好ましくない。
また、一般式(B)におけるエチレンオキサイドの付加
モル数q+rは、3±1であることが必要であり、1以
下ではゴムの膨潤は低く問題ないが、紡糸油剤として付
着させた一般式(A)で示される平滑剤の極性を低下さ
せ、ポリプロピレン基布を著しく膨潤させることになる
ので、実用の供しえない。一方、q+rが5以上になる
と、アフターオイル剤の粘度が高くなり、糸の長さ方向
に均一に付着させるのが困難となって、ケーブル撚糸
性、高速撚糸性が低下し、不適当である。
本発明において、一般式(A)で示される1価脂肪酸エ
ステル平滑剤は、紡糸油剤として付着させ、一般式
(B)で示される2価のエステル化合物は、アフターオ
イル剤として付着させることが必要であり、その逆は適
当でない。
すなわち、紡糸油剤は、エマルジョン安定性が良好であ
ることが要求されるが、一般式(B)で示される2価の
エステル化合物は、エマルジョンにすると白濁、凝集
し、不安定になる傾向があるので、紡糸油剤としては使
用できない。
一方、一般式(A)で示される1価脂肪酸エステル平滑
剤をアフターオイル剤として用いると、熱処理を受けて
いないため、ポリプロピレン基布を膨潤させ易く、ま
た、染色時の染液浸透性にやや劣り、染斑が生じ易くな
るため、実用的でない。
一般式(A)で示される1価脂肪酸エステル平滑剤は、
紡糸油剤として使用すれば、延伸、熱処理工程で熱、ス
チームなどの処理を受けるので、前記問題が起こらな
い。
一般式(A)で示される1価脂肪酸エステル平滑剤を含
む紡糸油剤は、エマルジョンとして通常のオイリングロ
ーラ方式で付与すればよい。
そのほか、計量オイリング方式、スプレー方式など任意
の方法が用いられる。また、一般式(B)で示される2
価のエステル化合物を含むアフターオイル剤を付着させ
るには、公知のアフターオイリング方式をそのまま適用
すればよい。
また、一般式(A)で示される1価脂肪酸エステル平滑
剤および一般式(B)で示される2価のエステル化合物
のBCFに対する付着量は、通常、それぞれ0.3〜0.8重量
%で充分であり、特に本発明の場合は、それぞれの付着
量を0.5重量%以下にしても、充分満足できる高速(ケ
ーブル)撚糸性を得ることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
なお、以下の実施例、比較例において、高速(ケーブ
ル)撚糸性、ポリプロピレン基布膨潤度、ゴム膨潤度、
染液浸透性は、下記の方法で測定した。
(イ)高速(ケーブル)撚糸性 所定の紡糸油剤とアフターオイル剤とを付与したナイロ
ン6BCFを、直撚機で撚糸加工(回転数:6,000rpm、6,500
rpm)した際の撚糸毛羽発生数(ケ/m)を数えた。毛羽
発生数は、少ない程、撚糸性が良いことを意味する。
(ロ)ポリプロピレン基布膨潤度 所定の紡糸油剤とアフターオイル剤とを付与したナイロ
ン6BCFを、ポリプロピレン基布に、600g/mの目付でタ
フトし、25℃、60%RHの雰囲気中に0.5ヶ月間放置し
て、ポリプロピレン基布の膨潤状態を目視で評価した。
ポリプロピレン基布にまったく膨潤が認められないもの
を〇、若干膨潤が認められるものを△、著しく膨潤して
いるものを×とした。
(ハ)ゴム膨潤度 濃度100重量%、温度70℃の所定のアフターオイル剤中
に、ニトリルゴムを1週間浸漬し、浸漬前後の重量増加
分を膨潤度とした。
(ニ)染液浸透性 所定の紡糸油剤とアフターオイル剤とを付与したナイロ
ン6BCFを5g採取し、80℃の温水中に30秒間浸漬したの
ち、脱水機で5分間脱水し、25℃、65%RHで1日間調湿
した。
このサンプルを水に浸漬させ、その沈降時間を測定し、
沈降時間が15秒未満を〇、15〜20秒を△、20秒を超える
ものを×とした。沈降時間が短いということは、染液浸
透性が良好であることを意味する。
実施例1、比較例1〜10 紡糸油剤の平滑剤およびアフターオイル剤を、第1表に
示すように種々変更して得たナイロン6BCF(1,000de/68
fils)について、高速撚糸性、ポリプロピレン基布膨潤
度、ゴム膨潤度、染液浸透性を評価した。なお、紡糸油
剤の平滑剤およびアフターオイル剤の付着量は、いずれ
も0.4重量%とした。結果を、第1表に示す。
第1表からも明らかなように、紡糸油剤の平滑剤のmが
13以下(比較例3)あるいは17以上(比較例4)になる
と、6.500rpmでの撚糸性が低下する。また、nが16以下
(比較例1)あるいは23以上(比較例2)でも、6,500r
pmでの撚糸性が低下する。
さらに、アフターオイル剤のpが9以下の場合(比較例
5)は、ポリプロピレン基布膨潤度およびゴム膨潤度が
悪化し、13以上のとき(比較例6)は、撚糸性が若干低
下する。また、q+rが1以下(比較例7)では、ポリ
プロピレン基布膨潤度が悪化し、5以上(比較例8)に
なると撚糸性が低下する。
紡糸油剤の平滑剤として優れているイソエイコサニルパ
ルミテートをアフターオイル剤として用いると(比較例
9)、撚糸性は良好であるが、ポリプロピレン基布膨潤
度およびゴム膨潤度が悪化する。一方、アフターオイル
剤として優れたネオペンチルグリコールPOE(2)ジラ
ウレートを紡糸油剤にも用いると(比較例10)、撚糸性
が低下する。
本発明の紡糸油剤の平滑剤とアフターオイル剤とを組み
合わせた場合に限り、ポリプロピレン基布の膨潤および
ゴムの膨潤が少なく、均染に優れ、高速撚糸性も向上す
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、カーペット基布(ポリプロピレン基
布)およびゴムに対する膨潤性が低く、染色液がタフト
された糸条に均一かつ適度な速度で拡散して、染色斑を
生じさせることがなく、表面平滑性が良好で、高速(ケ
ーブル)撚糸性に優れた嵩高合成繊維フィラメント糸を
提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(A)で示される1価脂肪酸エ
    ステル平滑剤を主成分とする紡糸油剤と、下記一般式
    (B)で示される2価のエステル化合物を含有するアフ
    ターオイル剤とを付与してなることを特徴とする嵩高合
    成繊維フィラメント糸。 (ただし、nは20±2、mは15±1である。) (ただし、pは11±1、q+rは3±1である。)
JP29476788A 1988-11-24 1988-11-24 嵩高合成繊維フィラメント糸 Expired - Lifetime JPH0742648B2 (ja)

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