JPH0742590A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JPH0742590A
JPH0742590A JP5192250A JP19225093A JPH0742590A JP H0742590 A JPH0742590 A JP H0742590A JP 5192250 A JP5192250 A JP 5192250A JP 19225093 A JP19225093 A JP 19225093A JP H0742590 A JPH0742590 A JP H0742590A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
sensor
catalyst
deterioration
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JP5192250A
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English (en)
Inventor
Katsuya Kamise
克也 上瀬
Hideki Yamada
秀樹 山田
Yoshio Mizuta
佳男 水田
Kazuhiro Niimoto
和浩 新本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】センサが被水した場合でもセンサや触媒コンバ
ータの劣化の誤判定を招きにくいエンジンの空燃比制御
装置を提供する。 【構成】排気ガスを浄化する触媒11と、触媒11の上
流側に設けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリン
ダ内に導入する混合気の空燃比にフィードバックをかけ
るための第1の空燃比センサ12と、触媒11の下流側
に設けられ、第1の空燃比センサ12の出力と自身の出
力との相関関係に基づいて触媒11と第1の空燃比セン
サ12の内の少なくとも一方の劣化の検出を行うための
第2の空燃比センサ13とを備えるエンジンの空燃比制
御装置において、第2の空燃比センサの被水状態を検出
するECU14を更に備え、ECU14により第2の空
燃比センサ13の被水が検出されたときに、劣化の検出
を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ガスを浄化する触
媒と、この触媒に隣接して空燃比センサを備えるエンジ
ンの空燃比制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンを動力源とする自動車等の車両
においては、エンジンのシリンダ内に導入される空気と
燃料の比率、すなわち空燃比を正確に制御するために、
排気経路の一部に排気ガス内の酸素量を検出するための
2 センサが備えられており、このO2 センサの出力値
に応じて、燃料噴射量をフィードバック制御する様にな
されている。そして、通常このO2 センサよりも下流側
には、排気ガスを浄化するための触媒コンバータが設け
られている。
【0003】ところで、上記のO2 センサや触媒コンバ
ータは、通常の使用条件においては、その機能が著しく
低下する様なことがない様に設計されているが、無鉛ガ
ソリン仕様のエンジンにユーザが過って有鉛ガソリンを
入れてしまったりした場合には、触媒コンバータは大き
なダメージを受けることになるし、また経時変化によ
り、O2 センサ、触媒コンバータが劣化してしまうとい
うことも考えられる。O 2 センサーや触媒コンバータの
機能が低下すると、空燃比が正確に制御できなくなると
共に、排気ガスの浄化も十分に行われなくなるため、H
C、CO、NOxなどの有害成分が排気ガス中に増加す
るので問題である。
【0004】この様な問題点を解決する一つの方法とし
ては、例えば、特開昭63−97852号公報に開示さ
れている様なものが知られている。この従来技術におい
ては、触媒コンバータの下流側にもう一つのO2 センサ
を設け、この下流側のO2 センサの検出信号の反転回数
を計測して、その反転回数に基づいて触媒コンバータの
劣化を検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様に触媒コンバータの下流側にO2 センサを設ける場合
には、下流側O2 センサが必然的にエンジンルーム下側
か車体フロア下側に配置されるため、雨天の場合等にO
2 センサが被水することがある。このようにO2センサ
が被水すると、センサ内部に水が進入することによりセ
ンサの出力低下が発生し、O2 センサや触媒コンバータ
の劣化判定を行う際に誤判定を招くことが考えられる。
【0006】また、誤判定を防止するために、O2 セン
サ自体の防水性を上げることにより、水の進入を防ぐこ
とも考えられるが、その場合には、O2 センサの単品コ
ストが上昇するという問題点がある。また、実際の使用
状態での被水量を完全には予測できないため、O2 セン
サ単品の防水対策だけでは誤判定を防止しきれないとい
う問題点もある。
【0007】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、センサが
被水した場合でもセンサや触媒コンバータの劣化の誤判
定を招きにくいエンジンの空燃比制御装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のエンジンの空燃比制御装
置は、排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上流側に設
けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリンダ内に導
入する混合気の空燃比にフィードバックをかけるための
第1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設けられ、
前記第1の空燃比センサの出力と自身の出力との相関関
係に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比センサの内の
少なくとも一方の劣化の検出を行うための第2の空燃比
センサとを備えるエンジンの空燃比制御装置において、
前記第2の空燃比センサの被水状態を検出する検出手段
を更に備え、該検出手段により前記第2の空燃比センサ
の被水が検出されたときに、前記劣化の検出を禁止する
ことを特徴としている。
【0009】また、この発明に係わるエンジンの空燃比
制御装置において、前記検出手段は、ワイパースイッチ
のオン/オフに基づいて前記第2の空燃比センサの被水
状態を検出することを特徴としている。
【0010】また、この発明に係わるエンジンの空燃比
制御装置において、前記検出手段は、前記第2の空燃比
センサが所定期間継続してリーン出力を示すことに基づ
いて、前記第2の空燃比センサの被水状態を検出するこ
とを特徴としている。
【0011】また、本発明のエンジンの空燃比制御装置
は、排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上流側に設け
られ、排気ガス中の空燃比を検出してシリンダ内に導入
する混合気の空燃比にフィードバックをかけるための第
1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設けられ、前
記第1の空燃比センサの出力と自身の出力との相関関係
に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比センサの内の少
なくとも一方の劣化の検出を行うための第2の空燃比セ
ンサとを備えるエンジンの空燃比制御装置において、前
記劣化の検出を行う前に前記第2の空燃比センサに設け
られたヒータに通電することを特徴としている。
【0012】また、この発明に係わるエンジンの空燃比
制御装置において、前記第2の空燃比センサの被水状態
を検出する検出手段を更に備え、該検出手段により前記
第2の空燃比センサの被水が検出されたときに前記ヒー
タに通電することを特徴としている。
【0013】また、本発明のエンジンの空燃比制御装置
は、排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上流側に設け
られ、排気ガス中の空燃比を検出してシリンダ内に導入
する混合気の空燃比にフィードバックをかけるための第
1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設けられ、前
記第1の空燃比センサの出力と自身の出力との相関関係
に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比センサの内の少
なくとも一方の劣化の検出を行うための第2の空燃比セ
ンサとを備えるエンジンの空燃比制御装置において、前
記劣化の検出を行う所定期間前に、前記第2の空燃比セ
ンサ内の検出素子に通電を開始することを特徴としてい
る。
【0014】また、この発明に係わるエンジンの空燃比
制御装置において、前記第2の空燃比センサの被水状態
を検出する検出手段を更に備え、該検出手段により前記
第2の空燃比センサの被水が検出されたときに前記検出
素子に通電することを特徴としている。
【0015】また、本発明のエンジンの空燃比制御装置
は、排気ガスを浄化する触媒と、排気ガス中の空燃比を
検出してシリンダ内に導入する混合気の空燃比にフィー
ドバックをかけるための空燃比センサとを備えるエンジ
ンの空燃比制御装置において、前記空燃比センサの被水
状態を検出する検出手段を更に備え、該検出手段により
前記空燃比センサの被水が検出されたときに、前記空燃
比センサに設けられたヒータに通電することを特徴とし
ている。
【0016】また、本発明のエンジンの空燃比制御装置
は、排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上流側に設け
られ、排気ガス中の空燃比を検出してシリンダ内に導入
する混合気の空燃比にフィードバックをかけるための第
1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設けられ、前
記第1の空燃比センサの出力と自身の出力との相関関係
に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比センサの内の少
なくとも一方の劣化の検出を行うための第2の空燃比セ
ンサとを備えるエンジンの空燃比制御装置において、前
記第2の空燃比センサが所定期間継続してリーン出力を
示したときに、前記劣化の検出を禁止することを特徴と
している。
【0017】また、本発明のエンジンの空燃比制御装置
は、排気ガスを浄化する触媒と、排気ガス中の空燃比を
検出してシリンダ内に導入する混合気の空燃比にフィー
ドバックをかけるための空燃比センサとを備えるエンジ
ンの空燃比制御装置において、前記空燃比センサの被水
状態を検出する検出手段を更に備え、該検出手段により
前記空燃比センサの被水が検出されたときに、混合気の
空燃比にフィードバックをかける動作を禁止することを
特徴としている。
【0018】
【作用】以上の様に、この発明に係わるエンジンの空燃
比制御装置は構成されているので、触媒よりも下流側に
位置する第2の空燃比センサの被水状態を検出する検出
手段を設け、第2の空燃比センサが被水している状態に
おいては、第1の空燃比センサあるいは触媒の劣化判定
を禁止することにより、劣化しているか否かの誤判定を
防止することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】まず、図1によりエンジン1の制御システ
ムを説明すると、このエンジン1には吸、排気弁2,3
を介して燃焼室4に通じる吸気通路5及び排気通路6が
設けられている。吸気通路5には、その上流部にエアク
リーナ7、エアフローメータ8及びスロットルバルブ9
が設置されていると共に、このスロットルバルブ9の下
流に燃料噴射弁10が設置されている。
【0021】一方、排気通路6には燃焼後の排気ガスを
浄化する三次元触媒式の触媒コンバータ11が設置され
ており、この触媒コンバータ11の上流及び下流に排気
ガス中の残存酸素濃度を検出する第1,第2排気センサ
(O2 センサ)12,13がそれぞれ設置されている。
【0022】そして、この制御システムには上記燃料噴
射弁10からの燃料噴射量の制御と、触媒コンバータ1
1の劣化判定とを行う電子制御式のコントロールユニッ
ト(以下、ECUという)14が備えられている。この
ECU14は上記エアフローメータ8からの吸入空気量
信号と、スロットルバルブ9の開度を検出するスロット
ルセンサ15からのスロットル開度信号と、当該車両の
車速を検出する車速センサ16からの車速信号と、エン
ジン回転数を検出する回転センサ17からのエンジン回
転数信号と、エンジン冷却水の温度を検出する水温セン
サ18からの水温信号と、上記第1,第2排気センサ1
2,13によってそれぞれ検出される酸素濃度信号と、
当該車両の走行距離を検出する距離センサ19からの走
行距離信号とを入力し、これらの信号に基づいて燃焼室
4に供給される混合気の空燃比制御と触媒コンバータ1
1の劣化判定処理とを行う。なお、ECU14は触媒コ
ンバータ11の劣化警告用の警告灯20の点灯制御も行
う様になっている。
【0023】ここで、ECU14が行う空燃比制御の概
略を説明すると、ECU14は各種信号を読み込んだ上
で、吸入空気量信号が示す吸入空気量とエンジン回転数
信号が示すエンジン回転数とに基づいて1サイクル当た
りに燃焼室4に吸入される空気量を演算して、それに対
応する基本噴射量を設定する。次いで、ECU14は空
燃比のフィードバック条件が成立しているか否かを判定
する。すなわち、ECU14はエンジン負荷を代表する
スロットル開度とエンジン回転数とをパラメータとする
エンジン1の運転状態が所定のフィードバック領域に属
すると共に、水温信号が示すエンジン冷却水温が所定値
以上になったときなどにフィードバック条件が成立した
と判定して、空燃比フィードバック制御を実行する。
【0024】この空燃比フィードバック制御は概略次の
様にして行われる。すなわち、ECU14は上記第1排
気センサ12からの酸素濃度信号が空燃比のリーン状態
を示すときには、燃料が増量する様にフィードバック補
正量CFBを設定する一方、酸素濃度信号が空燃比のリッ
チ状態を示すときには、燃料が減量する様にフィードバ
ック補正量CFBを設定する。更に、このフィードバック
補正量CFBや水温補正量などによって上記基本噴射量を
補正することにより最終噴射量を設定する。そして、こ
の最終噴射量が得られる様に燃料噴射弁10に対して燃
料噴射信号を出力する。
【0025】なお、上記フィードバック補正量CFBは、
具体的には次の様にして求められる。すなわち、ECU
14は、図2(a)に示す様に、上記第1排気センサ1
2の出力電圧Vが所定の基準電圧V1 よりも大きくなっ
た時点で空燃比がリーン状態からリッチ状態に反転した
と判定して、その時点におけるフィードバック補正量C
FBの値を、同図(b)に示す様に、所定の第1リーン遅
延定数DL1の間だけ所定の第1リッチ積分定数IR1を用
いて更新し続け、上記遅延定数DL1が経過した後に所定
の第1リーンスキップ値PL1だけ一挙に減少させ、その
後所定の第1リーン積分定数IL1を用いて徐々に減少さ
せる。そして、上記第1排気センサ12の出力電圧Vが
上記基準電圧V1 よりも低下した時点で空燃比が今度は
リッチ状態からリーン状態に反転したと判定して、その
時点におけるフィードバック補正量CFBの値を所定の第
1リッチ遅延定数DR1の間だけ上記リーン積分定数IL1
を用いて更新し続け、上記遅延定数DR1が経過した後に
所定の第1リッチスキップ値PR1だけ一挙に増大させ、
その後上記リッチ積分定数IR1を用いて徐々に増大させ
る。
【0026】一方、ECU14は上記フィードバック条
件が成立していないと判定したときには、スロットル開
度、エンジン回転数、水温等をパラメータとして設定さ
れた燃料噴射マップから読み出した燃料噴射量となる様
に、上記燃料噴射弁10に対して燃料噴射信号を出力す
るオープンループ制御を実行することになる。
【0027】次に、ECU14が行うもう1つの処理で
ある触媒劣化検出処理について、図3のフローチャート
と図5のタイミングチャートとを参照して説明する。
【0028】すなわち、ECU14はステツプS1で所
定の触媒劣化検出条件が成立したかどうかを判定する。
すなわち、ECU14は空燃比フィードバック条件が成
立し、且つスロットル開度や車速等が所定の条件を満た
しているときに触媒劣化検出条件が成立したと判定す
る。なお、ここでは、触媒劣化検出条件成立の判定方法
については詳しく述べないが、触媒劣化検出条件成立の
判定方法は、本発明の特徴的な部分であるので、後に詳
しく説明する。
【0029】ECU14は上記触媒劣化検出条件が成立
したと判定したときには、フィードバック制御定数を所
定の触媒劣化検出用定数に変更した上で、第1排気セン
サ12から入力した出力電圧の所定の基準電圧V1 に対
する第1反転回数N1 と、第2排気センサ13から入力
した出力電圧の所定の基準電圧V2 に対する第2反転回
数N2 とをそれぞれカウントする(ステツプS2〜
4)。そして、ステツプS5で第1反転回数N1 に対す
る第2反転回数N2 の割合が所定の劣化判定基準値Kよ
りも大きくなったか否かを判定して、YESと判定した
ときにはステツプS6で触媒劣化が確定したか否かを判
定し、YESと判定したときにはステツプS7を実行し
て警告灯20を点灯させる。なおECU14は例えば第
1反転回数N 1 に対する第2反転回数N2 の割合が上記
劣化判定基準値Kよりも大きくなることが連続して3回
生じたときに触媒劣化を確定する様になっている。
【0030】またECU14は上記ステツプS5,6に
おいてNOと判定したときには、ステツプS7に移って
フィードバック制御定数をもとの値に変更する。
【0031】ここで、上記触媒劣化検出用制御定数の設
定例について説明すると、上記フィードバック補正係数
FBに用いるスキップ値として、上記第1リーンスキッ
プ値PL1よりも大きい第2リーンスキップ値PL2と、第
1リッチスキップ値PR1よりも大きい第2リッチスキッ
プ値PR2とがそれぞれ設定されている。そして、第2リ
ッチスキップ値PR2よりも第2リーンスキップ値PL2
方が大きな値とされている。この様にして設定された両
スキップ値PL2,PR2に対して、触媒使用時間を代表す
る走行距離Lをパラメータとして設定された補正率αが
乗算されることにより、最終的なスキップ値が決定され
る。なお、上記補正率αは、図4に示す様に、走行距離
Lが所定距離L0 に達するまでの値を1として、走行距
離Lが所定距離L0 を越えたときの値が1よりも小さい
第1補正値α1 となる階段状に設定されている。従っ
て、上記距離センサ19で検出される走行距離Lが設定
距離L0 を越えたときには、上記第2リーンスキップ値
L2及び第2リッチスキップ値PR2が小さく抑えられる
ことになる。つまり、上記第2リーンスキップ値PL2
び第2リッチスキップ値PR2の補正が制限されることに
なる。
【0032】次に、実施例の作用を図5を参照して説明
する。
【0033】すなわち、所定の触媒劣化検出条件が成立
したときには、当該時刻t1 以降においては、同図
(a),(b)に示す様に、第1排気センサ12の出力
電圧Vがリッチからリーンに反転したときよりも、該電
圧Vがリーンからリッチへ反転したときの方がフィード
バック補正量CFBのスキップ状態が大きくなると共に、
その変動幅も通常時に比べて大きくなる。従って、燃焼
室4に供給される混合気の空燃比が次第にリーン状態に
移行することになって燃料不足気味になる。これによ
り、燃焼室4から排気される排気ガス中の酸素濃度が増
大することになって、触媒コンバータ11で吸蔵しきれ
ない酸素により第2排気センサ13の付近が確実に酸素
過剰状態となる。このように酸素過剰状態になると第2
排気センサ13における酸素の着脱がスムーズに行われ
て、酸素濃度が高感度で検出されることになる。
【0034】そして、フィードバック補正量CFBの変動
幅が大きくなることから、第2排気センサ13の付近に
おける酸素濃度が変動し易くなって、酸素吸蔵能力の高
い初期状態の触媒劣化が精度良く検出されることにな
る。
【0035】その際、触媒コンバータ11の活性時に
は、図5(c)に示す様に、第2排気センサ13の出力
電圧Vがリーン側に偏ったまま推移することになって、
第1反転回数N1 に対する第2反転回数N2 の割合が上
記劣化判定基準値Kよりも大きくなることがなく、劣化
判定が行われることがない。
【0036】これに対して、第2排気センサ13の出力
電圧Vが、同図(c)の破線で示す様に基準電圧V2
越えてリッチ側に反転する度合いが多くなると、第1反
転回数N1 に対する第2反転回数N2 の割合が上記劣化
判定基準値Kよりも大きくなることが多くなり、触媒劣
化が確定的に判定されたときに警告灯19が点灯状態に
なって、運転者に異常を知らせることになる。
【0037】次に、本発明の特徴的な部分である触媒劣
化検出条件成立の判定方法について説明する。
【0038】すでに従来技術の欄でも述べたことである
が、本実施例の様に、触媒コンバータ11の上流側と下
流側の双方に排気センサ12,13を設ける場合には、
下流側の第2排気センサ13が必然的にエンジンルーム
下側か車体フロア下側に配置されるため、雨天の場合等
に第2排気センサ13が被水することがある。このよう
に第2排気センサ13が被水すると、センサ内部に水が
進入することによりセンサの出力低下が発生し、上流側
の第1排気センサ12や触媒コンバータ11の劣化判定
を行う際に誤判定を招くことが考えられる。
【0039】本実施例では、このように下流側の第2排
気センサ13が被水した場合を考慮して、触媒劣化の検
出を行っても良いかどうかを判定する触媒劣化検出条件
の成立の判定工程を設けている。この判定工程は図3の
フローチャートにおけるステツプS1に対応するもので
あり、ステツプS1において実際に実行されるルーチン
の幾つかの例を以下に示す。 (第1の例)図6は、触媒劣化検出条件成立の判定ルー
チンの第1の例を示すフローチャートである。
【0040】触媒劣化検出条件の判定ルーチンが図3の
ステツプS1でスタートすると、まず、ステツプS12
において、ECU14に接続された各センサからの信号
が読み込まれる。
【0041】次に、ステツプS13において、劣化条件
が成立しているか否かを検出する。このステップは、エ
ンジン回転数と吸気管内の負圧とに基づいて、触媒劣化
の検出を実行しても良いか否かを検出するステップであ
る。具体的には、図7に斜線で示す様にエンジン回転数
が例えば650〜2000rpm の間で、負圧が−300
〜−500mmHgの領域、すなわちエンジンの動作に激し
い変動がなく安定している領域内であれば、触媒劣化の
検出を実行してもよいと判断し、ステツプS14に進
む。一方、エンジンの運転状態が斜線の範囲外であれ
ば、エンジンの回転数等に激しい変動が生ずる可能性が
あるので、劣化の検出誤差を生じ易く、劣化検出には不
適当であるとしてステツプS15に進む。ステツプS1
5では劣化判定実行フラグを0にする。
【0042】次に、ステツプS14において、第2排気
センサ13が被水したか否かを検出する。
【0043】もしステツプS14において第2排気セン
サ13が被水している場合には、触媒劣化の検出を実行
してしまうと誤判定を起こす可能性があるので、ステツ
プS15に進み劣化判定実行フラグを0にする。また、
ステツプS14において第2排気センサ13が被水して
いない場合には触媒劣化の検出を実行してもよいのでス
テツプS16に進み、劣化判定実行フラグを1に立て
る。その後ステツプS17に進む。
【0044】ステツプS17では、劣化判定実行フラグ
が1か否かを判定し、劣化判定実行フラグが1である場
合には、図3におけるステツプS2に進み劣化判定を実
行する。図3のステツプS2〜ステツプS8では、前述
した様な手順により触媒の劣化判定が行われる。また、
劣化判定実行フラグが0である場合にはステツプS2〜
ステツプS8の劣化判定動作をとばしてリターンする。
【0045】上記の様にして、触媒劣化検出条件成立の
判定が行われるわけであるが、ここで、上記のステツプ
S14における第2排気センサ13が被水しているか否
かの判断方法について説明しておく。
【0046】第2排気センサ13が被水しているか否か
の判断方法には、例えば次の4つのものが考えられる。 (1)単純に雨が降っているか否かを検出し、雨が降っ
ている場合には自動的に第2排気センサ13が被水して
いると判断する方法。この場合には、例えば、ECU1
4に、ワイパースイッチを接続しておき、ワイパースイ
ッチがONされた場合に、第2排気センサ13が被水し
ているものと判断する。 (2)第2排気センサ13の検出信号に基づいて、この
第2排気センサ13が被水しているか否かを判断する方
法。通常、第1排気センサ12の検出信号に基づいて空
燃比のフィードバック制御が行われている状態において
は、排気ガスは未燃ガスの少ないリーン状態と未燃ガス
の多いリッチ状態を繰り返している。そのため、第2排
気センサ13の検出信号も、図8に示す様に一定周期で
リーン状態とリッチ状態とを繰り返すこととなる。この
とき、第2排気センサ13が正常な状態であれば、図8
に実線で示す様に、検出信号は例えば0V〜1Vの間の
領域で変動する。これに対し、第2排気センサ13に水
が進入した場合には、その出力信号は、図8に破線で示
す様に0Vよりも下の領域で変動する様になる。これ
は、第2排気センサ13内に水が進入すると、第2排気
センサ13内の酸素が外部に排出され、排気ガスと反応
する酸素量が少なくなって、第2排気センサ13の起電
力が低下するからである。従って、第2排気センサ13
の検出信号を調べることにより、この第2排気センサ1
3が被水しているか否かを検出することができる。具体
的には、例えば第2排気センサ13の出力信号が1分間
以上150mV以下であるときに、第2排気センサ13
が被水したと判断する。なお、このように第2排気セン
サ13の起電力が低下すると、ECU14は、触媒コン
バータ11を通過した後の排気ガス中に未燃ガスが多く
リッチ状態である場合でもリーン状態であると判断して
しまうので、このことが触媒劣化の誤判定を招く原因と
なる。 (3)第2排気センサ13の検出信号と第2排気センサ
13内のヒータの抵抗値の変化に基づいて、この第2排
気センサ13が被水しているか否かを判断する方法。第
2排気センサ13が被水すると(2)で説明した様に、
その出力信号が低下する。また、第2排気センサ13が
被水すると、排気センサの温度が低下するため、内部の
ヒータの抵抗値が上昇する。このヒータの抵抗値の変化
の検出にはヒータの故障判定に用いられる検出装置をそ
のまま利用することができる。従って、第2排気センサ
13の出力信号が低下し、且つ、内部のヒータの抵抗値
が上昇したときに、第2排気センサ13が被水したと判
断する。 (4)第1排気センサ12と第2排気センサ13の双方
の検出信号に基づいて空燃比のダブルフィードバック制
御を行う場合、第2排気センサ13の検出信号に基づく
フィードバック補正量CFB′のスキップ値(P値)の変
動状態により判断する方法。第2排気センサ13が被水
してセンサ内に水が進入した場合には、図8に破線で示
した様に、第2排気センサ13の検出信号は、0Vより
も下の領域で変動する。すなわち、第2排気センサ13
の検出信号は、図5に示す様にリーンとリッチとを繰り
返さず、常にリーン状態を示す。そのためフィードバッ
ク補正量CFB′は、混合気を常にリッチにしようとして
変動するため、そのスキップ値(P値)はプラスとマイ
ナスとに交互に変動せず常にプラスの値となる。従っ
て、スキップ値(P値)が継続的にプラスの値を採る様
であれば、第2排気センサ13が被水したと判断できる
わけである。具体的には、例えばP値が1分以上プラス
方向であった場合には、第2排気センサ13が被水した
と判断する。
【0047】このように、上記の4つの方法により、第
2排気センサ13が被水しているか否かを検出すること
ができるわけである。そして、この第1の例では、第2
排気センサ13が被水している場合には、触媒劣化の検
出を行わない様にしている。 (第2の例)図9は、触媒劣化検出条件成立の判定ルー
チンの第2の例を示すフローチャートである。
【0048】触媒劣化検出条件の判定ルーチンが図3の
ステツプS1でスタートすると、まず、ステツプS20
において、ECU14に接続された各センサからの信号
が読み込まれる。次に、ステツプS21において、劣化
条件が成立しているか否かを検出する。このステップ
は、エンジン回転数と吸気管内の負圧とに基づいて、触
媒劣化の検出を実行しても良いか否かを検出するステッ
プである。具体的には、図7に斜線で示す様にエンジン
回転数が例えば650〜2000rpm の間で、負圧が−
300〜−500mmHgの領域、すなわちエンジンの動作
に激しい変動がなく安定している領域内であれば、触媒
劣化の検出を実行してもよいと判断し、ステツプS22
に進む。一方、エンジンの運転状態が斜線の範囲外であ
れば、エンジンの回転数等に激しい変動が生ずる可能性
があるので、劣化の検出誤差を生じ易く、劣化検出には
不適当であるとしてステツプS20に戻る。
【0049】次に、ステツプS22において、第2排気
センサ13が被水したか否かを検出する。この被水の判
断方法は、第1の例で説明した4つの方法のうちいずれ
でもよい。
【0050】もしステツプS22において第2排気セン
サ13が被水していない場合には、ステツプS23にお
いて、図3のステツプS2からステツプS8に示される
様な劣化判定動作を実行してリターンする。
【0051】もしステツプS22において第2排気セン
サ13が被水している場合には、触媒劣化の検出を実行
してしまうと誤判定を起こす可能性があるが、とりあえ
ずステツプS24に進み、図3のステツプS2からステ
ツプS5までを実行し、N2/N1 >Kであるか否かの
判定結果のみを記憶しておく。
【0052】次に、ステツプS25ではエンジンを際始
動した後、再び図3のステツプS2からステツプS5ま
での劣化判定を実行する。これは、第2排気センサ13
が被水したとしても、時間が経過することにより第2排
気センサ13の機能が復帰する可能性があるからであ
る。
【0053】ステツプS26では、ステツプS24で求
めた判定値と、ステツプS25で求めた判定値が一致す
るか否かを判断する。
【0054】もしステツプS26で、ステツプS24で
求めた判定値とステツプS25で求めた判定値が共に触
媒の劣化を示している場合には、ステツプS28で第2
排気センサ13の誤動作ではなく真の劣化が起こってい
るものと判定し、警告灯を点灯させる。
【0055】ステツプS26で、ステツプS24で求め
た判定値とステツプS25で求めた判定値が一致してい
ない場合には、ステツプS27で第2排気センサ13が
被水により誤動作したものと判定して警告灯を点灯させ
ない。
【0056】以上の様にして、触媒劣化の検出が行われ
る。 (第3の例)図10は、触媒劣化検出条件成立の判定ル
ーチンの第3の例を示すフローチャートである。
【0057】触媒劣化検出条件の判定ルーチンが図3の
ステツプS1でスタートすると、まず、ステツプS30
において、ECU14に接続された各センサからの信号
が読み込まれる。
【0058】次に、ステツプS31において、劣化条件
が成立しているか否かを検出する。このステップは、エ
ンジン回転数と吸気管内の負圧とに基づいて、触媒劣化
の検出を実行しても良いか否かを検出するステップであ
る。具体的には、図7に斜線で示す様にエンジン回転数
が例えば650〜2000rpm の間で、負圧が−300
〜−500mmHgの領域、すなわちエンジンの動作に激し
い変動がなく安定している領域内であれば、触媒劣化の
検出を実行してもよいと判断し、ステツプS32に進
む。一方、エンジンの運転状態が斜線の範囲外であれ
ば、エンジンの回転数等に激しい変動が生ずる可能性が
あるので、劣化の検出誤差を生じ易く、劣化検出には不
適当であるとしてステツプS38に進む。ステツプS3
8では劣化判定実行フラグを0にする。
【0059】次に、ステツプS32において、第2排気
センサ13が被水したか否かを検出する。この被水の判
断方法は、第1の例で説明した4つの方法のうちいずれ
でもよい。
【0060】もしステツプS32において第2排気セン
サ13が被水している場合には、ステツプS33〜ステ
ツプS37において第2排気センサ13のヒータに電流
を流し、第2排気センサ13内の水分をセンサ外に排気
する。この手順を説明すると、ステツプS33において
初めて劣化条件が成立した場合(エンジンの運転状態
が、図7の斜線部分にはいった場合)にはステツプS3
4においてヒータを動作させる時間を設定するためにタ
イマーを所定時間にセットする。ステツプS35ではタ
イマーが0になったか否かが検出されタイマーが0にな
っていない場合にはステツプS36でタイマをデクリメ
ントする。そしてステツプS37でヒータに電源を投入
し第2排気センサを暖め始める。これにより第2排気セ
ンサ13内の水分がセンサ外に排気され始める。そし
て、ステツプS38で劣化実行フラグを0にする。ステ
ツプS42では、劣化実行フラグが1であるか否かが判
断され、ここではフラグが0であるので、図3のステツ
プS2〜ステツプS8を飛ばしてリターンする。従っ
て、ステツプS30〜ステツプS42が、ヒータの動作
設定時間が終了するまで繰り返される。
【0061】ステツプS32で、第2排気センサ13が
被水していないか、ステツプS35で、ヒータの動作タ
イマが0になったときには、触媒の劣化判定を行っても
良い状態になったと考えられるのでステツプS39に進
む。ステツプS39ではヒータのタイマを0にセット
し、ステツプS40でヒータをOFFする。そして、ス
テツプS42で劣化判定フラグを1に立てる。
【0062】ステツプS42では、劣化判定実行フラグ
が1か否かを判定し、ここでは劣化判定実行フラグが1
であるので、図3におけるステツプS2に進み劣化判定
を実行する。図3のステツプS2〜ステツプS8では、
前述した様な手順により触媒の劣化判定が行われる。
【0063】この第3の例においては、上記の様に、第
2排気センサ13が被水している場合には、センサ内部
のヒータによりセンサを暖めて内部の水分をセンサ外に
排気した後、劣化の判定が行われる。 (第4の例)図11は、触媒劣化検出条件成立の判定ル
ーチンの第4の例を示すフローチャートである。
【0064】触媒劣化検出条件の判定ルーチンが図3の
ステツプS1でスタートすると、まず、ステツプS50
において、ECU14に接続された各センサからの信号
が読み込まれる。
【0065】次に、ステツプS51において、劣化条件
が成立しているか否かを検出する。このステップは、エ
ンジン回転数と吸気管内の負圧とに基づいて、触媒劣化
の検出を実行しても良いか否かを検出するステップであ
る。具体的には、図7に斜線で示す様にエンジン回転数
が例えば650〜2000rpm の間で、負圧が−300
〜−500mmHgの領域、すなわちエンジンの動作に激し
い変動がなく安定している領域内であれば、触媒劣化の
検出を実行してもよいと判断し、ステツプS35に進
む。一方、エンジンの運転状態が斜線の範囲外であれ
ば、エンジンの回転数等に激しい変動が生ずる可能性が
あるので、劣化の検出誤差を生じ易く、劣化検出には不
適当であるとしてステツプS62に進む。ステツプS6
2では第2排気センサ13の電源をOFFし、更にステ
ツプS63では劣化判定実行フラグを0にする。
【0066】次に、ステツプS52において、第2排気
センサ13が被水したか否かを検出する。この被水の判
断方法は、第1の例で説明した4つの方法のうちいずれ
でもよい。
【0067】もしステツプS52において第2排気セン
サ13が被水している場合には、ステツプS52〜ステ
ツプS58において、劣化検出を行う所定時間前から第
2排気センサ13に電源を投入して予備動作させ、排気
センサのポンピング効果により第2排気センサ13内に
2 を充満させて第2排気センサ13の出力低下を招か
ない様にする。この手順を説明すると、ステツプS53
において初めて劣化条件が成立した場合(エンジンの運
転状態が、図7の斜線部分にはいった場合)には、ステ
ツプS54において前もって第2排気センサ13に予備
動作させる時間を設定するためにタイマーを所定時間に
セットする。ステツプS55ではタイマーが0になった
か否かが検出され、タイマーが0になっていない場合に
はステツプS56でタイマをデクリメントする。そして
ステツプS57で劣化実行フラグを0にする。ステツプ
S58では、第2排気センサ13に電源を投入する。こ
れにより第2排気センサ13内の水分がセンサ外に排気
されセンサ内には酸素が満たされ始める。ステツプS6
1では、劣化実行フラグが1であるか否かが判断され、
ここではフラグが0であるので、図3のステツプS2〜
ステツプS8を飛ばしてリターンする。従って、ステツ
プS50〜ステツプS61が、第2排気センサの予備動
作設定時間が終了するまで繰り返される。
【0068】ステツプS52で、第2排気センサ13が
被水していないか、ステツプS55で、予備動作のタイ
マが0になったときには、触媒の劣化判定を行っても良
い状態になったと考えられるのでステツプS59に進
む。ステツプS59では予備動作のタイマを0にセット
し、ステツプS60で劣化実行フラグを1に立てる。そ
してステツプS58で、劣化判定を実行するべく第2排
気センサ13に電源を投入する。
【0069】ステツプS61では、劣化判定実行フラグ
が1か否かを判定し、ここでは劣化判定実行フラグが1
であるので、図3におけるステツプS2に進み劣化判定
を実行する。図3のステツプS2〜ステツプS8では、
前述した様な手順により触媒の劣化判定が行われる。
【0070】この第4の例においては、上記の様に、第
2排気センサ13が被水している場合には、実際の劣化
判定を行う前に第2排気センサに予備通電をしておき、
センサ内部にO2 を充満させてから劣化の判定が行われ
る。 (第5の例)次に、この第5の例は、第1排気センサ1
2が被水した場合に空燃比のフィードバック制御を行う
方法に関するものである。第1排気センサ12が被水し
た場合には、第1排気センサ12内に水が進入すること
により、センサ出力がリーン側に偏ってしまうため空燃
比のフィードバックが正しく行われない。そのため、こ
の第5の例では、第1排気センサ12が被水した場合に
このセンサ内のヒータに通電してセンサ内の水分をセン
サ外に排気しようとするものである。
【0071】図12は、この第5の例の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0072】まず、ステツプS70において、ECU1
4に接続された各センサからの信号が読み込まれる。
【0073】ステツプS70において各センサからの信
号が読み込まれると、ステツプS71において空燃比の
フィードバック条件が成立しているか否かが判断され
る。すなわちECU14はエンジン負荷を代表するスロ
ットル開度とエンジン回転数とをパラメータとするエン
ジン1の運転状態が所定のフィードバック領域に属する
と共に、水温信号が示すエンジン冷却水温が所定値以上
になったときにフィードバック条件が成立したと判断す
る。
【0074】ステツプS71において、フィードバック
条件が成立していない場合には、第1排気センサ12は
動作する必要がなく、活性化される必要もないので、ス
テツプS75において第1排気センサ12内のヒータが
OFFされてリターンする。
【0075】ステツプS71でフィードバック条件が成
立している場合には、ステツプS72に進み、第1排気
センサ12が被水しているか否かが判断される。この被
水の判断方法は、第1の例で説明した4つの方法のうち
いずれでもよい。
【0076】ステツプS72で第1排気センサ12が被
水している場合には、第1排気センサ12内のヒータを
ONさせてリターンする。
【0077】ステツプS72で第1排気センサ12が被
水していない場合には、ステツプS74に進みエンジン
がアイドリング状態であるか否かが判断される。
【0078】もし、ステツプS74でエンジンがアイド
リング状態でない場合にはステツプS75に進みヒータ
をOFFしてリターンする。
【0079】また、ステツプS74でエンジンがアイド
リング状態である場合には、エンジンの排気温の温度が
低いので、第1排気センサ12を暖めて活性化させるた
めにステツプS73に進みヒータをON状態とする。
【0080】以上の様にして、第1排気センサ12が被
水した場合には、センサ内のヒータをONさせてセンサ
内の水分をセンサ外に排出し、空燃比のフィードバック
に誤動作が起こらない様にする。 (第6の例)次に、この第6の例は、第5の例と同様に
第1排気センサ12が被水した場合に空燃比のフィード
バック制御を行う方法に関するものである。第1排気セ
ンサ12が被水した場合には、第1排気センサ12内に
水が進入することにより、センサ出力がリーン側に偏っ
てしまうため空燃比のフィードバックが正しく行われな
い。そのため、この第6の例では、第1排気センサ12
が被水した場合に空燃比のフィードバックを禁止するも
のである。
【0081】図13は、この第6の例の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0082】まず、ステツプS80において、ECU1
4に接続された各センサからの信号が読み込まれる。
【0083】ステツプS80において各センサからの信
号が読み込まれると、ステツプS81において、ECU
14は、吸入空気量信号が示す吸入空気量とエンジン回
転数信号が示すエンジン回転数とに基づいて1サイクル
あたりに燃焼室4に吸入される吸気量を演算して、それ
に対応する燃料の基本噴射量を設定する。
【0084】次に、ステツプS82において空燃比のフ
ィードバック条件が成立しているか否かが判断される。
すなわちECU14はエンジン負荷を代表するスロット
ル開度とエンジン回転数とをパラメータとするエンジン
1の運転状態が所定のフィードバック領域に属すると共
に、水温信号が示すエンジン冷却水温が所定値以上にな
ったときにフィードバック条件が成立したと判断する。
【0085】ステツプS82においてフィードバック条
件が成立していない場合にはステツプS84に進む。
【0086】ステツプS82でフィードバック条件が成
立している場合には、ステツプS83に進み、第1排気
センサ12が被水しているか否かが判断される。この被
水の判断方法は、第1の例で説明した4つの方法のうち
いずれでもよい。
【0087】もし、ステツプS83で、第1排気センサ
12が被水していない場合には、フィードバック補正量
FBを演算する。
【0088】もし、ステツプS83で、第1排気センサ
12が被水していた場合には、ステツプS84において
フィードバック補正量CFBを1に設定する。すなわち、
ステツプS81において求めた基本噴射量にフィードバ
ックによる補正を加えない状態とする。
【0089】ステツプS86では、最終燃料噴射量、す
なわち最終噴射パルスを演算する。
【0090】そして、ステツプS87においてこの最終
噴射パルスを燃料噴射弁10に与えてリターンする。
【0091】以上の様にして、第1排気センサ12が被
水した場合には、空燃比のフィードバックを禁止するこ
とにより、空燃比のフィードバックに誤動作が起こらな
い様にする。
【0092】以上説明した様に、上記の実施例において
は、排気センサが被水したときに、これらの排気センサ
の検出信号を使用して行うフィードバック制御や触媒劣
化判定を禁止することにより、フィードバック制御の誤
動作や劣化判定の誤判定を防止することができる。ま
た、排気センサが被水したときに、センサ内のヒータに
通電したり、センサに予め電源を投入しておくことによ
り、排気センサの誤動作を防止することができる。
【0093】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能
である。
【0094】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のエンジンの
空燃比制御装置によれば、触媒よりも下流側に位置する
第2の空燃比センサの被水状態を検出する検出手段を設
け、第2の空燃比センサが被水している状態において
は、第1の空燃比センサあるいは触媒の劣化判定を禁止
することにより、劣化しているか否かの誤判定を防止す
ることができる。
【0095】また、第2の空燃比センサが被水している
場合に、この第2の空燃比センサのヒータに通電し、セ
ンサ内の水分をセンサ外に排気した後に劣化の検出を行
うことにより、劣化の誤判定を防止することができる。
【0096】また、第2の空燃比センサが被水している
場合に、この第2の空燃比センサ内の検出素子に通電
し、空燃比センサのポンピング作用によりセンサ内に酸
素を充満させておくことにより、空燃比センサの出力低
下を防止することができ、劣化の誤判定を防止すること
ができる。
【0097】また、空燃比センサが被水している場合
に、空燃比のフィードバック制御を禁止することによ
り、空燃比のフィードバック制御の誤動作を防止するこ
とができる。
【0098】また、空燃比センサが被水している場合
に、空燃比センサのヒータに通電し、センサ内の水分を
センサ外に排気することにより、空燃比のフィードバッ
ク制御の誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの制御システム図である。
【図2】通常時のフィードバック補正量の変化を示すタ
イムチャートである。
【図3】触媒劣化検出処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】走行距離に対するスキップ値の補正率の設定例
を示す図である。
【図5】触媒劣化検出時のフィードバック補正量の変化
を示すタイムチャートである。
【図6】劣化検出条件成立の判定ルーチンの第1の例を
示したフローチャートである。
【図7】劣化条件が成立するエンジンの運転領域を示し
た図である。
【図8】空燃比のフィードバック制御を行っているとき
の、第2排気センサの出力信号を示す図である。
【図9】劣化検出条件成立の判定ルーチンの第2の例を
示したフローチャートである。
【図10】劣化検出条件成立の判定ルーチンの第3の例
を示したフローチャートである。
【図11】劣化検出条件成立の判定ルーチンの第4の例
を示したフローチャートである。
【図12】第1の排気センサが被水したときの空燃比フ
ィードバックの動作を示すフローチャートである。
【図13】第1の排気センサが被水したときの空燃比フ
ィードバックの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気弁 3 排気弁 4 燃焼室 5 吸気通路 6 排気通路 7 エアクリーナ 8 エアフローメータ 9 スロットルバルブ 10 燃料噴射弁 11 触媒コンバータ 12 第1排気センサ 13 第2排気センサ 14 ECU 15 スロットルセンサ 16 車速センサ 17 回転センサ 18 水温センサ 19 距離センサ 20 警告灯
フロントページの続き (72)発明者 新本 和浩 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上
    流側に設けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリン
    ダ内に導入する混合気の空燃比にフィードバックをかけ
    るための第1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設
    けられ、前記第1の空燃比センサの出力と自身の出力と
    の相関関係に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比セン
    サの内の少なくとも一方の劣化の検出を行うための第2
    の空燃比センサとを備えるエンジンの空燃比制御装置に
    おいて、 前記第2の空燃比センサの被水状態を検出する検出手段
    を更に備え、 該検出手段により前記第2の空燃比センサの被水が検出
    されたときに、前記劣化の検出を禁止することを特徴と
    するエンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、ワイパースイッチのオ
    ン/オフに基づいて前記第2の空燃比センサの被水状態
    を検出することを特徴とする請求項1に記載のエンジン
    の空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記第2の空燃比セン
    サが所定期間継続してリーン出力を示すことに基づい
    て、前記第2の空燃比センサの被水状態を検出すること
    を特徴とする請求項1に記載のエンジンの空燃比制御装
    置。
  4. 【請求項4】 排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上
    流側に設けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリン
    ダ内に導入する混合気の空燃比にフィードバックをかけ
    るための第1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設
    けられ、前記第1の空燃比センサの出力と自身の出力と
    の相関関係に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比セン
    サの内の少なくとも一方の劣化の検出を行うための第2
    の空燃比センサとを備えるエンジンの空燃比制御装置に
    おいて、 前記劣化の検出を行う前に前記第2の空燃比センサに設
    けられたヒータに通電することを特徴とするエンジンの
    空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の空燃比センサの被水状態を検
    出する検出手段を更に備え、該検出手段により前記第2
    の空燃比センサの被水が検出されたときに前記ヒータに
    通電することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの
    空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】 排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上
    流側に設けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリン
    ダ内に導入する混合気の空燃比にフィードバックをかけ
    るための第1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設
    けられ、前記第1の空燃比センサの出力と自身の出力と
    の相関関係に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比セン
    サの内の少なくとも一方の劣化の検出を行うための第2
    の空燃比センサとを備えるエンジンの空燃比制御装置に
    おいて、 前記劣化の検出を行う所定期間前に、前記第2の空燃比
    センサ内の検出素子に通電を開始することを特徴とする
    エンジンの空燃比制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の空燃比センサの被水状態を検
    出する検出手段を更に備え、該検出手段により前記第2
    の空燃比センサの被水が検出されたときに前記検出素子
    に通電することを特徴とする請求項6に記載のエンジン
    の空燃比制御装置。
  8. 【請求項8】 排気ガスを浄化する触媒と、排気ガス中
    の空燃比を検出してシリンダ内に導入する混合気の空燃
    比にフィードバックをかけるための空燃比センサとを備
    えるエンジンの空燃比制御装置において、 前記空燃比センサの被水状態を検出する検出手段を更に
    備え、 該検出手段により前記空燃比センサの被水が検出された
    ときに、前記空燃比センサに設けられたヒータに通電す
    ることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  9. 【請求項9】 排気ガスを浄化する触媒と、該触媒の上
    流側に設けられ、排気ガス中の空燃比を検出してシリン
    ダ内に導入する混合気の空燃比にフィードバックをかけ
    るための第1の空燃比センサと、前記触媒の下流側に設
    けられ、前記第1の空燃比センサの出力と自身の出力と
    の相関関係に基づいて前記触媒と前記第1の空燃比セン
    サの内の少なくとも一方の劣化の検出を行うための第2
    の空燃比センサとを備えるエンジンの空燃比制御装置に
    おいて、 前記第2の空燃比センサが所定期間継続してリーン出力
    を示したときに、前記劣化の検出を禁止することを特徴
    とするエンジンの空燃比制御装置。
  10. 【請求項10】 排気ガスを浄化する触媒と、排気ガス
    中の空燃比を検出してシリンダ内に導入する混合気の空
    燃比にフィードバックをかけるための空燃比センサとを
    備えるエンジンの空燃比制御装置において、 前記空燃比センサの被水状態を検出する検出手段を更に
    備え、 該検出手段により前記空燃比センサの被水が検出された
    ときに、混合気の空燃比にフィードバックをかける動作
    を禁止することを特徴とするエンジンの空燃比制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011252484A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Honda Motor Co Ltd 燃料噴射制御装置

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