JPH0742051U - 給電監視器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給電用プラグ類の抜け落ち等による各種装
置類への給電停止状態を確実に検知し、警報出力を発す
るようにした給電監視器を提供すること。 【構成】 商用交流電源コンセントから各種装置（２
０）へ電力が供給されているか否かを監視するための給
電監視器（１）において、コンセントに差し込まれる一
対の受電端子（２Ａ、２Ｂ）から一対の給電端子（３
Ａ、３Ｂ）に電流が流れているか否かを検出する電流検
出部（５）と、受電端子から商用交流電力を受け取り直
流電力を出力するＡＣ／ＤＣコンバータ（６）から直流
電力の供給を受け、電流検出部からの出力に応答し給電
停止時には警報出力を発する警報出力部（９）とを設け
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、商用電源から負荷への給電が正常に行われているか否を監視するた めの給電監視器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、商用電源から電源を取るようになっている各種装置は、そこに電力の供 給が行われているか否かを使用者に対して表示するため、給電中パイロットラン プを点灯させる構成が一般的である。したがって、パイロットランプの点灯状態 をチェックすれば、コンセントからその装置に電力が供給されているか否かを直 ちに判別することができる。また、テレビ、ラジオ、オーディオ機器等にあって は、コンセントからプラグが抜け落ちて電力の供給が停止されてしまった場合、 音声や映像が出なくなるため、パイロットランプの点灯状態をチェックしなくて もその装置への給電停止を容易に知ることができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、例えば、冷蔵庫、電気ポット、電子ジャー、電気釜等の如く、 その動作中に必ずしも音等を出すとは限らないか、又は作動音が出ても極めて低 レベルのものであるような場合にあっては、何等かの原因でプラグがコンセント から外れてしまった場合、あるいはコンセントから装置までの間の電源線に断線 その他の異常が生じた場合に、装置への給電が停止状態に陥ってしまってもそれ に気がつかず、保温、保冷状態が保たれず、あるいは食事の準備が予定の時間ま でに間に合わない等の不具合を生じやすいものである。

【０００４】 本考案の目的は、したがって、特に給電用プラグ類の抜け落ち等による給電停 止状態を確実に検知し、給電停止状態が生じたならば適宜の警報出力を発するよ うにした、給電監視器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための本考案の特徴は、商用交流電源供給用のコンセント から各種装置へ電力が供給されているか否かを監視するための給電監視器におい て、コンセントに差し込まれる一対の受電端子が設けられている本体と、該本体 に設けられ、前記一対の受電端子と電気的に接続された一対の給電端子と、前記 一対の受電端子から前記一対の給電端子に電流が流れているか否かを検出するた めの電流検出部と、前記一対の受電端子から商用交流電力を受け取り直流電力を 出力するＡＣ／ＤＣコンバータと、該ＡＣ／ＤＣコンバータから直流電力の供給 を受けると共に前記電流検出部からの出力に応答し前記一対の受電端子から前記 一対の給電端子に電流が流れていない場合に警報出力を発する警報出力部とを備 えた点にある。

【０００６】

【作用】

受電端子がコンセントに差し込まれており、その給電端子から商用交流電力が 取り出されていると、電流検出部ではこれにより生じる電流の流れが検出され、 警報出力部において警報出力が発せられることはない。一方、本器を介して商用 交流電力の供給を受けるべき装置と給電端子との間で、配線が外れるなどの理由 からその装置への電力供給が停止されると、電流検出部において電流の検出が行 われなくなり、警報出力部から警報出力が発せられる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を参照しながら本考案の一実施例につき詳細に説明する。

【０００８】 図１は、本考案による給電監視器の一実施例を示す回路図である。給電監視器 １は、１００Ｖの商用交流電源のコンセント（図示せず）に差し込まれる一対の 受電端子２Ａ、２Ｂと、受電端子２Ａ、２Ｂによって受け取られた１００Ｖの交 流電圧を所要の負荷装置、例えば電気ポット、冷蔵庫、ラジオ、テレビ、電気釜 等、に供給するため受電端子２Ａ、２Ｂと線Ｌ１、Ｌ２によって図示の如く電気 的にそれぞれ接続されている一対の給電端子３Ａ、３Ｂとを具えている。本実施 例では、受電端子２Ａ、２Ｂはコンセントに差し込まれるプラグ側の雄型の端子 であり、一方、給電端子３Ａ、３Ｂはプラグの雄型の端子を受け入れる雌型の端 子である。

【０００９】 図２に示されるように、給電監視器１は箱形の本体ケース４を有している。本 体ケース４の一側面４Ａには、受電端子２Ａ、２Ｂが本体ケース４から所定の間 隔をもって平行に突出するように適宜の手段で固設されている。本体ケース４内 には、その他側面４Ｂに設けられた一対のプラグ差し込み孔４Ｃ、４Ｄに対応し て、給電端子３Ａ、３Ｂが取り付けられている。したがって、被給電装置側のプ ラグの先をこれらのプラグ差し込み孔４Ｃ、４Ｄに差し込むことにより、給電端 子３Ａ、３Ｂを介して交流１００Ｖの電圧を受け取ることができる。

【００１０】 図１に戻ると、一対の受電端子２Ａ、２Ｂに供給されている交流１００Ｖの電 圧が給電端子３Ａ、３Ｂを介して外部の装置に供給されているか否かを検出する ため、本実施例では、線Ｌ２に流れる電流を検出するための電流検出器５が設け られている。電流検出器５は、線Ｌ２と電磁結合されている電流検出用の結合コ イル５Ａ及び検出器本体５Ｂから成る公知の構成の電流検出器であり、給電端子 ３Ａ、３Ｂに接続された装置に電流が流れている場合に検出器本体５Ｂから所定 のレベルの検出出力電圧Ｋが出力される。

【００１１】 符号６で示されるのは、交流１００Ｖの電圧を所定レベルの直流電圧に変換す るためのＡＣ／ＤＣコンバータであり、その入力はスイッチ７を介して線Ｌ１、 Ｌ２に図示の如く接続されている。したがって、スイッチ７が閉じられると、受 電端子２Ａ、２Ｂによって受け取られている交流１００Ｖの電圧がＡＣ／ＤＣコ ンバータ６に供給され、その出力端子６Ａ−６Ｂ間に所定レベルの直流出力電圧 Ｅが出力される。この直流出力電圧Ｅはパイロットランプ８に供給されるほか、 警報出力器９にその電源電圧として供給されている。

【００１２】 警報出力器９は、図３に示されるように、直流出力電圧Ｅが電源電圧として供 給されているメッセージ出力ＩＣ１０と、メッセージ出力ＩＣ１０からのメッセ ージ信号が入力されるスピーカ１１とから成っている。メッセージ出力ＩＣ１０ には検出出力電圧Ｋが制御信号として入力されており、検出出力電圧Ｋのレベル が上記所定のレベルにあるときはメッセージ出力ＩＣ１０からはメッセージ信号 が出力されないが、検出出力電圧Ｋのレベルが所定のレベル以下の場合にはメッ セージ信号が出力され、スピーカ１１から所定のメッセージが流れる構成となっ ている。図２から判るように、スイッチ７は本体ケース４に外側からＯＮ／ＯＦ Ｆ操作可能なように取り付けられており、スピーカ１１は本体ケース４に設けら れたスピーカグリル４Ｅから所定のメッセージを外部に流すことができるよう本 体４内に適宜の手段で取り付けられている。

【００１３】 図４は、上述した給電監視器１を電気ポット２０への給電監視のために使用し た場合の使用例を示す図である。符号２１で示されるのは、壁２２に取り付けら れたコンセントであり、このコンセント２１のコンセント孔（図示せず）に給電 監視器１の受電端子２Ａ、２Ｂが差し込まれることにより、給電監視器１がコン セント２１に取り付けられている。符号３０は電気ポット２０の電源コードであ り、その一端には電気ポット２０の給電端子２０Ａと組み合うポット側プラグ３ １が設けられており、その他端には給電監視器１のプラグ差し込み孔４Ｃ、４Ｄ に差し込まれる電源側プラグ３２が設けられている。この結果、コンセント２１ から、給電監視器１、及び電源コード３０を介して交流１００Ｖの電圧が電気ポ ット２１に給電されている。

【００１４】 この状態においてスイッチ７をオンにすると警報出力器９に電源が供給され始 めるが、線Ｌ２に給電による電流が流れているので検出出力電圧Ｋのレベルは所 定のレベルとなっており、メッセージ出力ＩＣ１０からメッセージ信号が出力さ れることはない。しかし、磁石等による弱い力で電気ポット２０の給電端子２０ Ａに接続されているポット側プラグ３１が何等かの理由で外されると、検出出力 信号Ｋのレベルが所定のレベル以下である零レベルとなり、メッセージ信号がメ ッセージ出力ＩＣ１０からスピーカ１１に送られ、所定のメッセージが給電監視 器１より警報出力として発せられる。

【００１５】 このメッセージの内容は適宜に定めることができるが、例えば、「コンセント から抜かないで下さい」、「コンセントから外れました」、あるいは「電源がオ フになりました」等とすることができる。

【００１６】 図４の使用例では、電気ポットのコンセント抜けを監視する目的で使用したが 、本考案による給電監視器１はこの目的に限定されるものではなく、他の用途、 例えば警備用または防災用の各種警報装置４０の電源供給監視等の目的で使用し てもよいことは勿論であり、その適用範囲は広いものである。

【００１７】 さらに、本実施例では、警報出力器９としてメッセージ出力ＩＣを用いた場合 について説明したが、例えばブザーを用いて給電停止時にプザーを鳴動させるだ けの構成でもよいし、その他の適宜の音、例えば、チャイム音、音楽メロディー 等を警報出力とする構成であってもよい。

【００１８】 また、本実施例では、本体ケース４に固設された一対の受電端子２Ａ、２Ｂを コンセントに差し込むことによって給電監視器１をコンセントに固定する構成と したが、コンセントと給電監視器１との間の結合をより強固なものにするため、 図２に一点鎖線で示されるように、給電監視器１の本体ケース４に外向きフラン ジ４Ｆを設け、このフランジ４Ｆのねじ孔４Ｇを用いて給電監視器１をコンセン ト等にしっかりとねじ止めする構成としてもよい。なお、この固定のためのフラ ンジは内向きフランジでもよく、またその数は１つに限定されず適宜の数として もよい。あるいは、フランジを特別に設けることなく、本体ケース４を直接コン セント側にねじ又は接着剤等の適宜の固定手段を用いて固定する構成でもよい。 このように、給電監視器１をコンセント側にしっかりと固定するための適宜の補 助手段を設ける構成を付加した給電監視器もまた、本考案の技術的範囲に入るこ とは勿論である。

【００１９】

【考案の効果】

本考案によれば、上述の如く、商用電源から各種装置へ給電が停止された場合 、特に給電用プラグ類の抜け落ち等による給電停止状態の発生、を確実に検知し 、このような給電停止状態が生じたならば適宜の警報出力を発するので、知らな い間に電源が切れてしまい、不測の事態が生じるのを未然に、且つ確実に防止す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による給電監視器の一実施例の回路図。

【図２】図１に示した給電監視器の外観図。

【図３】図１に示した警報出力器の詳細ブロック図。

【図４】図１に示した給電監視器の使用の一例を説明す
るための図。

【符号の説明】

１ 給電監視器 ２Ａ、２Ｂ 受電端子 ３Ａ、３Ｂ 給電端子 ４ 本体ケース ５ 電流検出器 ６ ＡＣ／ＤＣコンバータ ９ 警報出力器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商用交流電源供給用のコンセントから各
   種装置へ電力が供給されているか否かを監視するための
   給電監視器において、 コンセントに差し込まれる一対の受電端子が設けられて
   いる本体と、 該本体に設けられ、前記一対の受電端子と電気的に接続
   された一対の給電端子と、 前記一対の受電端子から前記一対の給電端子に電流が流
   れているか否かを検出するための電流検出部と、 前記一対の受電端子から商用交流電力を受け取り直流電
   力を出力するＡＣ／ＤＣコンバータと、 該ＡＣ／ＤＣコンバータから直流電力の供給を受けると
   共に前記電流検出部からの出力に応答し前記一対の受電
   端子から前記一対の給電端子に電流が流れていない場合
   に警報出力を発する警報出力部とを備えたことを特徴と
   する給電監視器。