JPH074200Y2 - 注ぎ出し口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、壜口部に装着される液体注ぎ出し口用の注ぎ
出し口に関する。

「従来の技術」 壜内液体の注ぎ出しを円滑にするための注ぎ出し口は従
来から幾つか提案されている。その代表的なものとし
て、形状をくの字形とした固形体で形成し、半部を取付
け側に、他の半部を注ぎ側とし、そして半注ぎ口側一側
内面に外気吸入孔を形成したものがある。

「考案が解決しようとする課題」 この種注ぎ出し口は注ぎ出し易さの面からある程度の長
さがあり、また注ぎ出しの狙いがつけ易くなることから
適当な角度に折曲げうることが望ましい。

上記従来のものは、くの字形なので注ぎ出しの狙いがつ
け易いが、その折曲げ角度が固定されているので調整で
きない不便があり、また取扱い上の都合から長さが制限
されている。

本考案は、常時は短尺であるが、使用時には長尺に引伸
しできて注ぎ出し易く、しかも所望の角度に折曲げでき
て注ぎ出しの狙いがつけ易くなる便利な注ぎ出し口を得
るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の注ぎ出し口は、壜口部に嵌合する短円筒状嵌合
部１の上縁半周から、ジャバラ状に交互に長径、短径の
肉薄ヒンジによる折れ目2,3を形成した反筒体状であっ
て、各折れ目間の側辺4,5を交互に長、短となるよう一
方を長く、他方を短かくして折込みかつ折曲げ可能とし
た可撓注ぎ出し部６を立設し、この可撓注ぎ出し部６と
反対側の嵌合部１内面に壜口部に垂下する外気吸入筒７
を形成した構造のものである。

「作用」 上記において、常時は第１図ａのように可撓注ぎ出し部
６を折畳んで全長を短かくしておく。この場合、側辺４
が長く、側辺５が短く、そして肉薄ヒンジ３が短径なの
で、側辺５が側辺４の内側に入り込んで折込まれ、この
折込みにより長径ヒンジ２は縮まり、短径ヒンジ３は拡
がるよう作用するので、重なった長、短側辺4,5は押し
合い、折込み状態を保持する。

使用時には、嵌合部１を図示しない壜口部に外嵌固定
し、可撓注ぎ出し部６を引伸し、同図ｂのように任意の
個所で外方に適宜の角度に折曲げる。この折曲げは、折
曲げられる個所の内側部分が折込み状態となることで形
成されるので、この折曲げは可撓注ぎ出し部６の任意の
個所ででき、そしてこの折込み部分の重なった長、短側
辺4,5が前記のように押合うことから、その折曲げ状態
が保持される。この取付け時、外気吸入筒７は壜口部か
ら内部に装入され、液注ぎ出しに応じ外気を壜内に吸入
する。

「実施例」 以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案の注
ぎ出し口は、常時は短尺であるが使用時には長尺に引伸
しでき、また任意の個所で所望の角度に折曲げできて、
注ぎ出しに際し注ぎ出し易く、また狙いをつけ易くした
点に特徴を有する。

このため、第１図a,bに示すように、図示しない壜口部
に外嵌装着する短円筒状の嵌合部１の上部を、壜口の内
径と同径の縮径部1aとし、この縮径部1aの上縁半周か
ら、ジャバラ状に交互に長径、短径の肉薄ヒンジによる
折れ目2,3を形成した半筒体状であって、各折れ目間の
側辺4,5を交互に長、短となるよう一方を長く、他方を
短かくして折込みかつ折曲げ可能とし、かつ上端を注ぎ
口８とした可撓注ぎ出し部６を立設し、そしてこの可撓
注ぎ出し部６と反対側の嵌合縮径部1a内面に壜口部に垂
下する外気吸入筒７を形成して構成している。

なお、この注ぎ出し口は、第２図のように可撓注ぎ出し
部６を引伸した状態で合成樹脂材により成形製作され
る。

従って、この実施例によれば、常時は可撓注ぎ出し部６
を折畳んでおくことにより全長が短かくできて取扱い上
有利であり、一方使用時には引伸して長くできるので注
ぎ出し易く、しかも可撓注ぎ出し部６の任意の個所で適
宜角度に折曲げでき、この折曲げ状態が保持できるので
注ぎ出しの狙いがつけ易い。

上記実施例では、折込み時側辺５が側辺４の内側に入り
込むようにしており、この関係は注ぎ出し時、流れ出る
液が側辺4,5間の重なり部分に入り込まないので都合が
よいが、側辺４と５は逆の長、短関係とすることもでき
る。

「考案の効果」 上記したように、本考案の注ぎ出し口は、注ぎ出し部６
を、ジャバラ状に長径、短径の肉薄ヒンジによる折れ目
2,3を形成した半筒体状とし、かつ折れ目間の側辺4,5を
交互に長、短となるよう一方を長く、他方を短かくして
折込み、折曲げ可能な可撓性部としたので、常時は折畳
んで短尺にできて取扱い易く、使用時には引伸して長尺
にできるので注ぎ出し易く、しかも任意の個所で所望の
角度に折曲げできて注ぎ出しの狙いがつけ易く、利用上
至極便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図a,bは本考案注ぎ出し口の一実施例の外形斜視図
を示し、ａ図は折畳んだ状態、ｂ図は引伸して折曲げた
状態の図、第２図は同実施例の可撓注ぎ出し部の引伸し
た状態の一部正面図である。 １……嵌合部、2,3……折れ目 4,5……側辺、６……可撓注ぎ出し部 ７……外気吸入筒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】壜口部に嵌合する短円筒状嵌合部１の上縁
   半周から、ジャバラ状に交互に長径、短径の肉薄ヒンジ
   による折れ目2,3を形成した反筒体状であって、各折れ
   目間の側辺4,5を交互に長、短となるよう一方を長く、
   他方を短かくして折込みかつ折曲げ可能とした可撓注ぎ
   出し部６を立設し、この可撓注ぎ出し部６と反対側の嵌
   合部１内面に壜口部に垂下する外気吸入筒７を形成した
   注ぎ出し口。