JPH0741984A - 電気めっき方法および電気めっき用分割型不溶性電極 - Google Patents
電気めっき方法および電気めっき用分割型不溶性電極Info
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- JPH0741984A JPH0741984A JP20455593A JP20455593A JPH0741984A JP H0741984 A JPH0741984 A JP H0741984A JP 20455593 A JP20455593 A JP 20455593A JP 20455593 A JP20455593 A JP 20455593A JP H0741984 A JPH0741984 A JP H0741984A
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Abstract
しかも膜厚むらが少なく、分割した電極の被覆膜の剥離
および脱落ならびに相互の分割電極片同士のすきまを一
定寸法精度にでき、ひずみを少なくした陽極寿命の長い
電解銅箔等の金属箔を得るための電気めっき方法と、そ
れに用いる分割型不溶性電極を提供する。 【構成】 陰極ドラム7の回転軌跡に対して直角方向に
細長くほぼバックプレート5の幅に等しい長さを有する
複数の電極片1を陰極ドラム7の回転軌跡に沿ってバッ
クプレート上に並列配置して陽極10を構成し、電極片
1がそれぞれ弁金属基体に白金族の金属またはその酸化
物を被覆してなるものであり、複数の電極片1が陰極ド
ラム7の外周面の曲率と実質的に等しい曲率を有するよ
うに予め曲げられ、これらが導電性固定具によりバック
プレート上に着脱可能に固定配置されている。
Description
めっき方法と、それに使用される分割型不溶性電極の改
良に関するものである。
採用されてる。プリント配線基板には銅箔を必要とする
が、その製造には通常電解銅箔が用いられている。電解
銅箔の製造に際しては、ピンホール・異常析出物等の点
欠陥が発生せず、均一な厚みをもつようにする必要があ
る。
て説明するならば、陰極としてTiあるいはSUS製回
転ドラムを用い、陽極として、例えば陰極ドラム7のほ
ぼ1/4円周の断面円弧状の電極10として鉛板を2枚
下方に設置し、電極10、10間から電解液を供給し、
この間隙内にめっき液を流す構造としている。この装置
に直流電流を流し陰極ドラム7に銅8を析出させ、この
析出銅8を連続的に剥離し巻き取っている。
あるいはPbとSb、Sn、Ag、In、Caその他の
二元あるいは多元合金である。このため陽極表面に生成
した酸化鉛が、電解浴中にPbイオンとして溶け込み、
電解浴中の硫酸イオンと反応して、硫酸鉛を形成し浴中
に懸濁してしまう。この硫酸鉛のスラツジは濾過器を設
置して除去することができるが、この保守作業には多大
な労力を要する。スラツジの除去が不十分であると、ス
ラッジは電解槽や配管の内壁面に堆積して液の流に悪影
響を及ぼす。さらに、陰極ドラムに硫酸鉛のスラツジが
付着すると、その箇所にピンホールもしくは異常析出物
等の点欠陥が発生する。これは前記のとおり銅箔の致命
的欠陥となる。
エロージョンにより局部的に鉛が損耗するため極間距離
が場所により異なってくる。この対策として定期的に鉛
陽極の表面を切削しているが、製造稼働率の低下もさる
ことながら、極間の距離の増大のため槽電圧の上昇すな
わち製造コストの上昇につながってしまう。そして、極
間距離の不均一により、銅箔幅方向の厚みむらが生じて
しまう。
ンホールや、異常析出物の発生を防止し、鉛の損耗によ
る極間距離の不均一化により生じる銅箔幅方向の厚みむ
らを解決するなどのため、陰極ドラムに対向する円弧板
状陽極として、Ti、Ta、Nb、Zr等の弁金属基体
表面に主として白金族の金属あるいはその酸化物を触媒
として被覆した電極である。不溶性陽極を使用する旨の
提案がなされている(特公平1−56153号公報)。
法でも、局部的な陽極の損耗や、陰極側の銅の異常析出
によるショートは生じてしまう。しかし一体化した陽極
円弧板を用いているため、これらの補修は、陽極全体を
取り替えずには行なうことができず、陽極を装置に設置
するハンドリングなど、保守ないし補修作業やそのコス
ト、設備コスト等を高め、めっき設備の稼働率を下げる
要因となっている。
板を用いると、通電時に電流密度のいわゆるエッジ効果
が生じる。そして、このエッジ効果は、特にめっき液供
給口付近の陽極板端部付近に電流を集中させ、一体化し
た陽極板の一部分のみの電極触媒被覆層の消耗をひきお
こし、銅箔の幅方向の膜厚が不均一となり、膜厚むらが
生じる。また、膜厚むらは連続運転とともに増大し、や
がて実用に耐えないものとなるので、陽極の寿命も短い
ものとなっている。そして、このような現象は特に20
μm 以下と膜厚の薄い銅箔の製造において重大なものと
なる。実際、上記特公平1−56153号公報でも、1
8μm の銅箔を得る際に、膜厚むらは2%以内であると
記載されており、膜厚むらを1%以内にはできていな
い。この他、一体化した円弧状の基体には被覆形成がし
にくく、製造が困難で被覆厚さも均一化が難しいという
欠点もある。
に沿わせるような構成にするとたわみによる電極基材の
ひずみや割れや被覆膜の剥離ならびに脱落を促し、電極
寿命を著しく短くする。さらに上記電極を陰極ドラムの
回転駆動方向に対して直角に分割した場合には、電極短
片同士のすきまの調整が難しく、上記の膜厚むらを引き
起こす。
いし補修を容易に行なうことができ、しかも膜厚むらが
少なく、分割した電極の被覆膜の剥離および脱落ならび
に相互の分割電極片同士のすきまを一定寸法精度にで
き、ひずみを少なくした陽極寿命の長い電解銅箔等の金
属箔を得るための電気めっき方法と、それに用いる分割
型不溶性電極を提供することにある。
(1)〜(16)の本発明により達成される。 (1)陰極ドラムの外周に対し、所定の間隙を隔てて陽
極を対向配置し、これに通電して前記陰極ドラム上に金
属を析出させ剥離して電解金属箔を得る場合であって、
前記陰極ドラムの回転軌跡に対して直角方向に細長くほ
ぼバックプレートの幅に等しい長さを有する複数の電極
片を前記陰極ドラムの回転軌跡に沿ってバックプレート
上に並列配置して前記陽極を構成し、前記電極片がそれ
ぞれ弁金属基体に白金族の金属またはその酸化物を被覆
してなるものであり、前記バックプレートと導通させら
れて用いられる電気めっき方法において、前記複数の電
極片が陰極ドラムの外周面の曲率と実質的に等しい曲率
を有するように予め曲げられたものであり、これらが導
電性固定具によりバックプレート上に着脱可能に固定配
置されていることを特徴とする電気めっき方法。 (2)前記導電性固定具が、各電極片の長軸に沿って所
定間隔で設けられているとともに、隣接した電極片に設
けられた導電性固定具が、千鳥状に配置されている上記
(1)の電気めっき方法。 (3)前記導電性固定具が、各電極片の各長辺に沿って
等間隔で設けられているとともに、少なくとも隣接した
2つの電極片の隣接長辺に設けられた導電性固定具が、
千鳥状に配置されている上記(2)の電気めっき方法。 (4)前記導電性固定具が各電極片の両長辺に沿って千
鳥状に配置され、そして前記陽極全体において、各導電
性固定具同士が、少なくとも電極片の陰極ドラムの回転
軌跡に沿った長さ分だけ離隔されている上記(3)の電
気めっき方法。 (5)各導電性固定具間の離間距離がすべてほぼ同一で
ある上記(2)ないし(4)のいずれかの電気めっき方
法。 (6)前記金属箔が銅箔であり、その厚さが70μm 以
下である上記(1)ないし(5)のいずれかの電気めっ
き方法。 (7)前記陰極ドラムと前記陽極との間にめっき液を流
す上記(1)ないし(6)のいずれかの電気めっき方
法。 (8)隣接配置される前記電極片は、互いの陰極ドラム
側表面が5mm以下の距離で離間ないし接続されている上
記(1)ないし(7)のいずれかの電気めっき方法。 (9)陰極ドラム上に金属を析出させて剥離して電解金
属箔を製造する際に、陰極ドラムの外周に対して所定間
隔を隔てて対向配置して用いる陽極であって、前記陰極
ドラムの駆動方向に対して垂直に分割され、予め陰極ド
ラムの外周面の曲率と実質的に等しい曲率を有するよう
に湾曲された複数の電極片を有し、この電極片は弁金属
基体に、白金族の金属またはその酸化物を被覆したもの
であって、この電極片をバックプレート上に導電性固定
具により着脱自在に連結してなる電気めっき用分割型不
溶性電極。 (10)前記導電性固定具が、各電極片の長軸に沿って
所定間隔で設けられているとともに、隣接した電極片に
設けられた導電性固定具が、千鳥状に配置されている上
記(9)の電気めっき方法。 (11)前記導電性固定具が、各電極片の各長辺に沿っ
て等間隔で設けられているとともに、少なくとも隣接し
た2つの電極片の隣接長辺に設けられた導電性固定具
が、千鳥状に配置されている上記(10)の電気めっき
方法。 (12)前記導電性固定具が各電極片の両長辺に沿って
千鳥状に配置され、そして前記陽極全体において、各導
電性固定具同士が、少なくとも電極片の陰極ドラムの駆
動方向に沿った長さ分だけ離隔されている上記(11)
の電気めっき用分割型不溶性電極。 (13)各導電性固定具間の離間距離がすべてほぼ同一
である上記(10)ないし(12)のいずれかの電気め
っき用分割型不溶性電極。 (14)前記金属箔が銅箔であり、その厚さが70μm
以下である上記(9)ないし(13)のいずれかの電気
めっき用分割型不溶性電極。 (15)前記陰極ドラムと前記陽極との間にめっき液を
流す上記(9)ないし(14)のいずれかの電気めっき
用分割型不溶性電極。 (16)隣接して配置される前記電極片は、互いの陰極
ドラム側表面が5mm以下の距離で離間ないし接続されて
いる上記(9)ないし(15)のいずれかの電気めっき
用分割型不溶性電極。
分割型不溶性電極の採用によってきわめて容易となる。
分割の仕方は、円弧板を、軸に平行な所定円弧ごとのス
トライプ片とするので電極片の製造も陽極組み立ても容
易であり、組み立て精度も高い。また、電極片の形状寸
法精度や、被覆厚の均一性も高い。
の外周面の曲率と実質的に等しい曲率を有するように予
め曲げられたものを用いることによって、分割した電極
の相互の分割電極のすきまを一定寸法制度にでき、なら
びにひずみを少なくし、また、平板をたわませる際に生
じる弁金属基体のひずみや割れ、あるいは被覆層の剥離
や脱落を避けることができ、電極片短寿命化の要因とな
る機械的応力などから、電極片を守ることができる。
箔を得る際の膜厚むらの低減は、陽極板を複数の電極片
に分割して、陽極表面の端縁長を大とし、エッジを多数
作ることで、エッジ効果を減少させ、電流分布を均一化
することによって達成される。同時に連続運転によるエ
ッジ効果の増大率も減少し、電極片寿命も増大する。そ
して、これらから陽極寿命はきわめて長いものとなる。
両長辺に沿って千鳥状に配置し、そして陽極全体におい
て、各導電性固定具同士を少なくとも電極片の陰極ドラ
ムの回転軌跡に沿った長さ分だけ離隔するようにすれ
ば、電流供給具である導電性固定具同士が十分に離隔さ
れ、一部の電流密度が過剰に高くなってしまうような電
流密度の不均一分布が防止される。
分割型の電極を用いることは従来知られている。例え
ば、実開平1−149465号公報では、電気めっき鋼
板を製造する際に、めっき槽内にて鋼帯を連続的に直線
的に移動させながら、これに対向して陽極を配置する場
合において、陽極を鋼帯搬送方向に平行に分割したもの
が示されている(同公報第4図、第5図参照)。しか
し、本発明のように、回転する陰極ドラムの回転駆動方
向に平行に分割しようとすると、各分割片は等しく円弧
状としなければならず、特に弁金属基体上に白金族の金
属ないし酸化物被覆を設けるようなときには、製造がき
わめて困難である。また被覆厚を均一にすることも難し
い。しかも、これに加えて重要なことは、めっき基体
(鋼帯あるいは陰極ドラム)の搬送ないし回転方向と平
行に電極片を分割すると、電流密度の不均一が生じ、め
っき膜の長手方向にすじ状の欠陥や、幅方向の膜厚むら
が生じてしまい実用には耐えないが、この公報ではこの
点について着眼されていない。
は、銅箔等の電極めっき箔を形成する際に使用される電
解槽内で、陰極表面の移動方向に直角に1個以上、陽極
を分割したものが示されている。しかし、この陽極帯板
は横方向にたわみ自在で、支持装置への固定は陽極帯板
をたわませて行うため、設置固定精度が十分でなく、し
かも連続運転中に陽極自体に負荷がかかり、電極基材の
ひずみと割れが生じ、後記実験例に示されるように耐久
性が充分でない。
たわみによって膜の剥離、脱落を促し、電極の耐久性が
低下することになる。
開平2−136058号公報では、鋼帯を連続的に直線
移動させながらめっきを行なう場合において、鋼帯方向
および搬送(長手)方向に複数分割して電極小片を多数
組み合わせて形成した分割型電極が提案されている。し
かし、円弧状の電極を、その円弧方向(軸方向)および
幅方向双方とも分割しようとすると、組み立て作業に労
力を要し、組み立て精度が低く、各電極片の局部的損耗
や銅の異常析出が生じ、かえって保守、補修が難しくな
ってしまうことになる。また、幅方向の分割は膜厚むら
の発生に寄与してしまう。
れら平板型の分割型電極を円弧状電極にそのまま応用し
たときの欠点をすべて解消するものである。
は、磁性薄膜の製造において、陰極ローラに沿って、環
状の電解槽を設け、この電解槽を仕切板によって複数個
の分離槽として、各分離槽に個別に陽極を配置した例が
開示されている。このものは、陽極を分離するという点
では本発明と一見類似しているが、陽極を分割一体化し
ていないので、分離陽極の間隙でめっき液のうず流が生
じ膜厚の不均一が生じてしまう。このため、この公報で
は分離槽としているが、かえって液組成の不均一化を招
き、装置が複雑化し、その制御も難しいものとなってい
る。
をさらに詳細に説明する。
の電極を複数個に分割した電極片の各々を、形状保持、
補強および導電のためのバックプレートへ導電性固定具
により着脱自在に取り付けている。以下、本発明の分割
不溶性電極について詳述する。
の実施例が示される。図2は図1の線II−IIに沿う断面
図である。これらの図において不溶性のアノードである
電極10は、複数個の電極片1に分割されている。各電
極片1は図5に示したような通常の陰極ドラム7の外周
図と実質的に等しい曲率となるように、該陰極ドラム7
の回転軌跡に沿う方向に予め湾曲して形成されている。
その電極片1各々は、その背面に一体的に固定された導
電性のボルト3によってバックプレート5に着脱自在に
取り付けられている。ボルト3は陰極ドラムと反対側か
らナット6により締めつけられる。これにより補修に際
して、全体の交換の必要はなくなるので、補修作業がき
わめて容易となる。バックプレート5は単層であって
も、他の種々の構造をもつものであってもよいが、その
内周ないし内周包絡面は、円筒内周面のうち、所定の円
弧成分をもち軸方向に平行なわん曲面をなしている。こ
のようにバックプレート5に連結状態で固定された複数
の電極片1は、図5に示されるように通常曲率半径50
0〜2000mm程度で、45〜120°程度の円弧状を
なす電極10を形成し、その内周面全面が陰極ドラム7
の外周面と正確に所定の等間隔を隔てて対向配置されと
なる。なお、図5では、本発明の分割型不溶性電極10
を陰極ドラム7に2個対向配置している。そして、電極
10、10間からめっき液を供給し、ドラム−電極間隙
間にめっき液を流している。
タル、ニオブ、ジルコン等やそれらの合金など、耐食性
を有する弁金属の導電金属板の陰極ドラム7(図5)と
対向する側の面にインジウムオキサイドなど白金族およ
び/または酸化物をコーティングしたコーティングタイ
プのものを用いている。電極片1の陰極ドラム7に対向
する側の表面形状は、単純に平面状にする他、表面積を
大にするために、凹凸状、格子状にすることができる。
電極片1は、陰極ドラム7の回転駆動方向に複数個(2
個以上)、好ましくは3〜50個程度、例えば10個程
度の電極片1に分割されている。
よび導電のための基板で、チタン等の耐食性を有する導
電金属板からなっている。また、バックプレート5は、
間隙内のめっき液流にうず流を生じさせず、膜厚むらを
防止する作用もあわせもつ。バックプレート5と複数の
不溶性電極片1とは図2に示されるようなボルト3等の
給電導体で取り付けられている。すなわち、図1、図2
に示される例では、バックプレート5の所定位置に、ボ
ルト3に対応するタップ穴55が設けられており、電極
片1を所定位置に設置して、陰極ドラムと反対側よりナ
ット6にて電極片1を固定している。この場合は締め付
け時に電極片1の変形のないように締め付けトルクを管
理する。
は、各電極片1の両長辺近傍にてそれぞれ両長辺に沿っ
て、所定間隔、好ましくは等間隔に配置されている。そ
して、両長辺近傍の固定具列は、各固定具が互いに千鳥
状になるように配置される。すなわち、同一電極片の一
方の長辺近傍の固定具と他方の長辺近傍の固定具との距
離をほぼ同一、好ましくは同一とする。さらに、各電極
片を組合わせた陽極中でも、固定具は互いに千鳥状に配
置される。そして陽極全体において、各固定具は、少な
くとも陰極ドラムの回転軌跡に沿った長さ分だけ離隔さ
れている。この際、すべての固定具の離間距離はほぼ同
一、好ましくは同一とすることが好ましい。これによ
り、きわめて均一な電流分布を得ることができる。上記
の例より電流分布の均一化という点で多少劣るが、図3
および図4に示したように、同一電極片中では固定具を
両長辺近傍に縦横一列に配置し、隣接する電極片1の隣
接辺に設けられた導電性固定具同士のみを千鳥状に配置
してもよい。このときも、すべての固定具の離間距離を
ほぼ同一とすることが好ましい。
るのでなく、中央部に配置してもよいが、辺部に配置し
た方が、電極片1の取り付けが正確に行えるとともに、
辺部のめくれ等が生ずることがない。なお、固定具を電
極片1の中央部に配置する場合には、1つの電極片1の
内部では、その長軸に沿って等間隔に配置され、しかも
陽極全体では千鳥状に配置される。
置された各電極片1は、ある程度エッジの数を増やすこ
とが好ましい。ただし、本発明では、電極片1への給電
は、その後方のバックプレート5側から行われるので、
各電極片1がきわめて近接しても、各電極片1の端縁は
エッジとして働く。このため、各電極片1の離間距離
は、電極片1ごとの交換補修が容易であるような距離と
すればよく、一般に0.1mm以上とする。一方、バック
プレート5の後端面(陰極ドラムと反対側の面)は全面
閉止されていても、一部に透孔等が存在していてもよい
が、通常は少なくとも電極片1の接続部後方は閉止され
ていて、うず流の発生を防止して膜厚むらを防止するこ
とが好ましい。うず流は、各電極片1、1間の表面の間
隙でも生じうるので、膜厚むらを極力小さくするため
に、その表面離間距離は5mm程度以内、特に3mm程度以
内とすることが好ましい。なお、逆T字状の絶縁部材を
用い、この上に隣接する電極片1を載置し、電極片表面
位置と、電極対間間隙との位置決めを行うように構成し
てもよい。
0は、図5に示されるように、めっき槽内にて、回転駆
動される陰極ドラム7と所定間隙長隔てて対向配置さ
れ、バックプレート5に接続されたブスバー2から供電
され、めっきが行なわれる。陰極ドラム7上に堆積した
銅8は陰極ドラム7から剥離され、巻き取りドラム9に
巻き取られる。
てきたが、本発明の効果は他の金属箔でも同様に実現す
る。ただ、特に本発明の膜厚むら減少効果は、70μm
以下、特に20μm 以下の電解銅箔の作製において顕著
であり、2%以内、特に1%以内の膜厚むらを容易に実
現できる。また、このような小さな膜厚むらを例えば1
年以上にわたって維持できる。
割した電極片1を用いており、この分割した電極片1を
バックプレート5に着脱自在に取り付けているので、陽
極面の局部的な損傷の補修や、陰極ドラム7側の銅等の
金属の異常析出によるショートによる陽極の補修を、電
極片1ごとに部分的に行なうことができるので、従来の
ようにアノード全体を取り替える必要がない。
また、陽極自体の寿命も延びる。
に円周方向に垂直に分割するので形状加工が容易であ
り、不溶性電極とするための触媒被覆のコーティングも
容易であり、電極片1の形状寸法や被覆厚の精度がきわ
めて高くなる。また、電極平板をたわませて、弧に沿わ
せたときに生ずる電極基材のひずみや割れ、あるいは被
覆膜の剥離、脱落も防ぎ、電極寿命を長くすることがで
きる。そして、組み立てや取りはずし作業も容易であ
り、予め曲げられた複数片の電極のため、組み立ての寸
法精度も高い。これらから寸法形状や被覆厚の精度のき
わめて高い不溶性電極10が実現し、得られる銅箔等の
金属箔の欠陥もきわめて少なく、膜厚や膜質もきわめて
均一となる。この際、円周方向に分割するときのような
膜厚の不均一や欠陥もなく、また円周方向およびそれと
垂直な方向に多数分割するときのような組み立て時の労
力や組み立て精度の低下も格段と減少し、電解銅箔等の
金属箔の膜質はきわめて良好なものとなる。
を増加することにより、エッジ効果を相対的に減少さ
せ、同時にめっき液のうず流の発生を減少させ、膜厚む
らをきわめて少ないものとし、連続運転による膜厚むら
の増大を減少し、寿命を長いものとすることができる。
に沿って千鳥状に配置することで陽極全体の電流分布が
均一となり、膜厚むらの増大を防ぐことができる。この
ような効果を確認するための実験を以下に示す。
陽極ドラム7には約2m 径のTi回転円筒体を用いた。
また、アノード電極10、10としては、IrO2 を主
成分とする被覆をTi基板上に設けたものを用い、これ
を陰極ドラム7の周上に約10mmの間隙で、75°の円
弧成分長を占めるよう2個配置した。各電極10、10
は、図1、図2に示される例において、ドラム軸方向に
10分割し、各電極片1の離間距離は0.5mmとした。
電極間隙を上方に流れるようにして循環した。めっき液
はCuSO4 、5H2 O 240g/l 、H2 SO412
0g/l を含み、浴温45℃、電流密度40A/m2とし、1
8μm 厚の銅箔を連続製造した。
ところ、1%以内であり、1年連続運転後も1%以内が
維持された。なお、ピンホールや異常析出物等の膜欠陥
は全くなかった。
一体化した断面円弧状のものとした他は上記と全く同一
の条件で連続運転を行ったところ、開始時は2%以内の
膜厚むらで、3ケ月後には2%をこえる膜厚むらとなっ
てしまった。
−346697号公報に示されているように、複数の平
板状の可撓性電極片1を撓ませて弧に沿わせて陽極を形
成した他は上記と全く同一の条件で連続運転を行ったと
ころ、運転開始時においては、本発明の実施例と同様膜
厚むらが1%以内であったが、9ケ月後には1%をこえ
る膜厚むらとなってしまった。これらから、本発明の効
果が明らかである。
である。
図である。
の正面図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 陰極ドラムの外周に対し、所定の間隙を
隔てて陽極を対向配置し、これに通電して前記陰極ドラ
ム上に金属を析出させ剥離して電解金属箔を得る場合で
あって、前記陰極ドラムの回転軌跡に対して直角方向に
細長くほぼバックプレートの幅に等しい長さを有する複
数の電極片を前記陰極ドラムの回転軌跡に沿ってバック
プレート上に並列配置して前記陽極を構成し、前記電極
片がそれぞれ弁金属基体に白金族の金属またはその酸化
物を被覆してなるものであり、前記バックプレートと導
通させられて用いられる電気めっき方法において、前記
複数の電極片が陰極ドラムの外周面の曲率と実質的に等
しい曲率を有するように予め曲げられたものであり、こ
れらが導電性固定具によりバックプレート上に着脱可能
に固定配置されていることを特徴とする電気めっき方
法。 - 【請求項2】 前記導電性固定具が、各電極片の長軸に
沿って所定間隔で設けられているとともに、隣接した電
極片に設けられた導電性固定具が、千鳥状に配置されて
いる請求項1の電気めっき方法。 - 【請求項3】 前記導電性固定具が、各電極片の各長辺
に沿って等間隔で設けられているとともに、少なくとも
隣接した2つの電極片の隣接長辺に設けられた導電性固
定具が、千鳥状に配置されている請求項2の電気めっき
方法。 - 【請求項4】 前記導電性固定具が各電極片の両長辺に
沿って千鳥状に配置され、そして前記陽極全体におい
て、各導電性固定具同士が、少なくとも電極片の陰極ド
ラムの回転軌跡に沿った長さ分だけ離隔されている請求
項3の電気めっき方法。 - 【請求項5】 各導電性固定具間の離間距離がすべてほ
ぼ同一である請求項2ないし4のいずれかの電気めっき
方法。 - 【請求項6】 前記金属箔が銅箔であり、その厚さが7
0μm 以下である請求項1ないし5のいずれかの電気め
っき方法。 - 【請求項7】 前記陰極ドラムと前記陽極との間にめっ
き液を流す請求項1ないし6のいずれかの電気めっき方
法。 - 【請求項8】 隣接配置される前記電極片は、互いの陰
極ドラム側表面が5mm以下の距離で離間ないし接続され
ている請求項1ないし7のいずれかの電気めっき方法。 - 【請求項9】 陰極ドラム上に金属を析出させて剥離し
て電解金属箔を製造する際に、陰極ドラムの外周に対し
て所定間隔を隔てて対向配置して用いる陽極であって、
前記陰極ドラムの駆動方向に対して垂直に分割され、予
め陰極ドラムの外周面の曲率と実質的に等しい曲率を有
するように湾曲された複数の電極片を有し、この電極片
は弁金属基体に、白金族の金属またはその酸化物を被覆
したものであって、この電極片をバックプレート上に導
電性固定具により着脱自在に連結してなる電気めっき用
分割型不溶性電極。 - 【請求項10】 前記導電性固定具が、各電極片の長軸
に沿って所定間隔で設けられているとともに、隣接した
電極片に設けられた導電性固定具が、千鳥状に配置され
ている請求項9の電気めっき方法。 - 【請求項11】 前記導電性固定具が、各電極片の各長
辺に沿って等間隔で設けられているとともに、少なくと
も隣接した2つの電極片の隣接長辺に設けられた導電性
固定具が、千鳥状に配置されている請求項10の電気め
っき方法。 - 【請求項12】 前記導電性固定具が各電極片の両長辺
に沿って千鳥状に配置され、そして前記陽極全体におい
て、各導電性固定具同士が、少なくとも電極片の陰極ド
ラムの駆動方向に沿った長さ分だけ離隔されている請求
項11の電気めっき用分割型不溶性電極。 - 【請求項13】 各導電性固定具間の離間距離がすべて
ほぼ同一である請求項10ないし12のいずれかの電気
めっき用分割型不溶性電極。 - 【請求項14】 前記金属箔が銅箔であり、その厚さが
70μm 以下である請求項9ないし13のいずれかの電
気めっき用分割型不溶性電極。 - 【請求項15】 前記陰極ドラムと前記陽極との間にめ
っき液を流す請求項9ないし14のいずれかの電気めっ
き用分割型不溶性電極。 - 【請求項16】 隣接して配置される前記電極片は、互
いの陰極ドラム側表面が5mm以下の距離で離間ないし接
続されている請求項9ないし15のいずれかの電気めっ
き用分割型不溶性電極。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20455593A JP3207977B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 電気めっき方法および電気めっき用分割型不溶性電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20455593A JP3207977B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 電気めっき方法および電気めっき用分割型不溶性電極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741984A true JPH0741984A (ja) | 1995-02-10 |
JP3207977B2 JP3207977B2 (ja) | 2001-09-10 |
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ID=16492426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20455593A Expired - Lifetime JP3207977B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 電気めっき方法および電気めっき用分割型不溶性電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3207977B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001164395A (ja) * | 2000-02-04 | 2001-06-19 | Mifune Tekkosho:Kk | 電解銅箔の製造装置 |
JP2001355091A (ja) * | 2000-06-14 | 2001-12-25 | Nikko Materials Co Ltd | 電解銅箔製造装置 |
JP2004332102A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-25 | Nippon Stainless Kozai Kk | 金属箔製造用不溶性電極 |
CN117144430A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-01 | 江苏时代新能源科技有限公司 | 电解辊、电解装置及电池生产系统 |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP20455593A patent/JP3207977B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
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JP3207977B2 (ja) | 2001-09-10 |
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