JPH0741603U - 定流量器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は定流量器へ流入流出する流体を整
流することを目的としたものである。 【構成】 外筒（１）と、その一側中央部に支持させた
ダンパー軸（２）とよりなるカートリッジ（３）と、前
記ダンパー軸（２）に嵌装する円筒部（４）と、該円筒
部（４）の流入端外側に連結片（５）を介して固定した
リングにより構成したニードル（７）とよりなる定流量
器において、前記円筒部（４）の頂部と、外筒（１）の
流出側内部に設けたオリフィス（８）の内壁との何れか
一方又は両方にキャビテーション防止手段を介装したこ
とを特徴とする定流量器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、流入流出する流体のキャビテーションを防止し、整流させること を目的とした定流量器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来円筒状オリフィスに、流出端が載頭円錐形をなすニードルを臨ませた定流 量器が知られていた（実開平２−９９０６号）。

【０００３】

【考案により解決すべき課題】

前記公知の定流量器は、幅広い圧力差において、比較的低騒音の定流量器であ るとされているが、オリフィスの流入側と流出側でキャビテーションを生じ易く 、これが為に騒音を発生する問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

然るにこの考案においては、オリフィスの流入側と流出側の両方又は一方にキ ャビテーション防止手段を付与することによって、前記従来の問題点を解決した のである。

【０００５】 即ちこの考案は外筒（１）と、その一側中央部に支持させたダンパー軸（２） とよりなるカートリッジ（３）と、前記ダンパー軸（２）に嵌装する円筒部（４ ）と、該円筒部（４）の流入端外側に連結片（５）を介して固定したリングによ り構成したニードル７とよりなる流量器において、前記円筒部（４）の頂部と、 外筒（１）の流出側内部に設けたオリフィス（８）の内壁との間にキャビテーシ ョン防止手段を介装したことを特徴とする定流量器である。

【０００６】 またキャビテーション防止手段は、オリフィス（８）を円筒状とし、円筒部（ ４）の流出側外形を円錐形とし前記オリフィス（８）の出口側を入口側より小径 としたものであり、キャビテーション防止手段は、オリフィス（８）を円筒状と し、円筒部（４）の流出側外側を、環状溝（９）を介して円錐形としたものであ る。

【０００７】 次にオリフィス（８）の流出側内壁へ、中心線と平行な突条又は溝を設けたも のであり、ニードル（７）の流出側外側を円錐形としたものである。

【０００８】 前記のように、ニードルの流出側外側を円錐形にしたり、オリフィスの流出側 内壁に突条又は溝を設けることによって流線を整え、可及的に渦流等の発生を阻 止してキャビテーションを防止し、騒音の発生と振動を防止することができる。

【０００９】

【作用】

この考案によれば、オリフィスの流入側又は流出側にキャビテーション防止手 段を設けたので渦流などによる振動がなくなり、従って騒音も低下させることが できる。

【００１０】

【実施例１】 図１において、外筒１の一側中央部に、放射状のアーム２ａを介しダンパー軸 ２を固定してカートリッジ３を構成する。前記ダンパー軸２に嵌装する円筒部４ の流入端には連結アーム５を介してリング６を連結してニードル７を構成し、前 記円筒部４の流出側外形を円錐形１０とし、前記外筒１の流出側内側に円筒状の オリフィス８を設置し、オリフィス８の流出側出口８ａを流入側より小径とした 定流量器１１である。図中１２はニードル７の位置を弾持させる為のスプリング である。

【００１１】 前記実施例において、流体（例えば水）は、矢示１３の方向から流入し、矢示 １４の方向へ流出するが、ニードル７が円錐形である為に該部へ渦流が発生する ことなく、かつオリフィス８の出口側が絞られている為に、整然と流出すること になる。

【００１２】

【実施例２】 図２はニードルの実施例である。

【００１３】 図２の（ａ）は、ニードル７の円錐形部１５を比較的低くした実施例である。

【００１４】 図２の（ｂ）は、環状溝９を介して円錐形部１６を連設した実施例である。

【００１５】 図２の（ｃ）は、円錐形部１７に環状溝９を介して円錐形部１８を連設した実 施例である。

【００１６】 前記何れの実施例においても、連結アーム１９を介してリング２０を連結して いる。

【００１７】

【実施例３】 図３、４、５の実施例は何れもオリフィス８の流出側構造の相違に関する実施 例である。

【００１８】 図３はオリフィス８の流出側内壁に、中心線と平行な多数の突条２１を設けた 実施例である。

【００１９】 図４はオリフィス８の流出側内壁に溝２２、２２を等間隔に穿設した実施例で ある。

【００２０】 図５はオリフィス８の流出側内壁に、突条２３と、溝２４を多数設けた実施例 である。

【００２１】 前記図３、４、５は何れもオリフィス８の出口側内壁にキャビテーション防止 手段を設けたものである。

【００２２】

【考案の効果】

この考案は、ニードルの流出側外壁又はオリフィスの流出側内壁の一方又は両 方へキャビテーション防止手段を設けたので、定流量器の振動を可及的に低減し 、渦流、空洞、気泡の発生などを防止して騒音を防止する効果がある。

【００２３】 またオリフィス出口の形状を歯形にすることで、噴流を分散、拡散させること により噴流の持つエネルギーを減衰させてキャビテーションを防止し、騒音の低 下を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の断面図。

【図２】（ａ） 同じくニードルの実施例の断面図。 （ｂ） 同じく他のニードルの実施例の断面図。 （ｃ） 同じく他のニードルの実施例の断面図。

【図３】（ａ） 同じくオリフィスの流出側内壁へ突条
を設けた実施例の断面図。 （ｂ） 同じく側面図。

【図４】（ａ） 同じくオリフィスの流出側内壁へ溝を
設けた実施例の断面図。 （ｂ） 同じく側面図。

【図５】（ａ） 同じくオリフィスの流出側内壁へ溝を
設けた実施例の断面図。 （ｂ） 同じく側面図。

【図６】同じく使用状態を示す断面図。

【符号の説明】

１ 外筒 ２ ダンパー軸 ３ カートリッジ ４ 円筒部 ５ 連結アーム ６ リング ７ ニードル ８ オリフィス ９ 環状溝 １０ 円錐形 １１ 定流量器 １２ スプリング

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外筒（１）と、その一側中央部に支持さ
   せたダンパー軸（２）とよりなるカートリッジ（３）
   と、前記ダンパー軸（２）に嵌装する円筒部（４）と、
   該円筒部（４）の流入端外側に連結片（５）を介して固
   定したリングにより構成したニードル（７）とよりなる
   定流量器において、前記円筒部（４）の頂部と、外筒
   （１）の流出側内部に設けたオリフィス（８）の内壁と
   の何れか一方又は両方にキャビテーション防止手段を介
   装したことを特徴とする定流量器。
2. 【請求項２】 キャビテーション防止手段は、オリフィ
   ス（８）を円筒状とし、円筒部（４）の流出側外形を円
   錐形とし、前記オリフィス（８）の出口側を入口側より
   小径としたことを特徴とする請求項１記載の定流量器。
3. 【請求項３】 キャビテーション防止手段は、オリフィ
   ス（８）を円筒状とし、円筒部（４）の流出側外形を、
   環状溝（９）を介して円錐形とした請求項１又は２記載
   の定流量器。
4. 【請求項４】 オリフィス（８）の流出側内壁へ中心線
   と平行な突条又は溝を設けると共に、ニードル（７）の
   流出側外側を円錐形としたことを特徴とする請求項１記
   載の定流量器。