JPH0741569Y2 - スポット型熱源装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は種々の電子機器類に使用されるプリント基板に
例えばフラットパッケージICをハンダ付けする際の熱源
装置であり、更に詳しく言えば当該装置の反射セグメン
トに対するランプの交換が簡単に行えるようにしたスポ
ット型熱源装置に関する。

種々の電子機器類において使用されている、例えば二方
向リード付フラットパッケージICあるいは四方向リード
付フラットパッケージIC（以下、時としてこれらを総称
しフラットパッケージICと呼称す場合もある）をプリン
ト基板等にハンダ付けする際、熱源装置のランプから発
生せしめた高温度のビームによりクリーンな環境下で能
率的にハンダ付けすることが既に行われている。このよ
うなハンダ付けの熱源装置として、本出願人は例えば特
開昭61-140368号、実開昭61-152381号、実開昭61-18556
6号等を提案した。これらの装置はいずれも、熱源装置
の反射セグメントが細長い形状に形成されているため、
熱源ランプたとえばハロゲンランプもそれに相応して細
長く成型されたものが使用される。それ故、プリント基
板とフラットパッケージICとのハンダ付けすべき部分が
直線状の場合に使用されている。

さらにまた、従来、別の用途ではあるが、ライン状の熱
源ランプを使用する装置として、米国特許第3,862,397
号、同第1,802,167号、同第3,320,466号が挙げられる。

上記のごとく、種々の電子機器類には直線状のハンダ付
けばかりでなく、用途あるいはハンダ付けの部位によっ
てはスポット状のハンダ付けが要求される。スポット状
のハンダ付けを行う従来の熱源装置として、反射面を有
する反射セグメントに棒状ランプを一体的に装備した構
造ものが提案され、ランプからのビームを反射セグメン
トの反射面で反射させ、ハンダ付けすべき部位に集光さ
せ、スポット状のハンダ付けを行うものであった。

〔考案が解決すべき課題〕

上記のごとく、ライン状のビームを発生せしめる熱源装
置の場合は、スポット状のハンダ付けができず、またス
ポット状のハンダ付けを行う熱源装置の場合は、ランプ
が反射セグメントに対して一体的にかつ複雑な構造によ
り保持された構造であるため、例えばランプが切れたり
あるいはその他の故障により、ランプ自体が使用できな
くなったとき、熱源装置の全体を交換しなければならな
いという極めて不経済な問題があった。更に、反射セグ
メントとランプとの一体化が複雑な構造であることにに
より、熱源装置の全体がかなり大型化するとともに重く
なり、例えば限られたスペース、軽量化の要求される自
動機への搭載ができなくなるという不都合もあった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案者らはこのような課題を解決するために研究開発
したものであり、当該熱源装置によりスポット状のビー
ムを発生せしめるランプの使用ができなくなった場合、
あるいはまた、熱源ランプを既存の反射セグメントへ装
着する場合など、熱源ランプの交換のみが必要になった
場合に、反射セグメントに対する熱源ランプの交換が簡
単に行えるようにした経済的なスポット型熱源装置を提
供するものである。

また、本考案はユニット型ランプに構成して取り扱いを
容易にするとともにユニット型ランプを交換するのみ
で、反射セグメントに対するランプのセンター出しも自
動的に行えるようにしたスポット型熱源装置を提供する
ものである。

このように、本考案は、一面を開口せしめかつ頂部にラ
ンプを取り付けると共に内面を反射面に形成した反射セ
グメントと、該反射セグメントの開口部に着脱可能に取
り付けられ前記の反射面の延長面上に反射面を有する反
射エレメントとを備えたものにおいて、取付片と凹部と
を一体に有する断面が凸型状に形成されたランプホルダ
とからユニット型ランプを構成し、かつ該凹部にはセン
ター出ししてランプを絶縁材で保持し、該ランプ外径に
対応する内径を有するランプ挿入孔および凹所を反射セ
グメントに形成して、該反射セグメントの凹所にユニッ
ト型ランプの取付片を嵌め込んで着脱可能に取りつけた
ことを特徴とするスポット型熱源装置を提供するもので
ある。

本考案は、ランプホルダの凹部に充填した絶縁材にラン
プを埋設保持し、また絶縁材に埋設保持するランプはセ
ンター出しをした状態で行い、そして、ユニット型ラン
プはその鍔状の取付片が反射セグメントの頂部外面に形
成した凹所に嵌め込んで取りつけられることが好まし
い。

以下図面に示した本考案の実施例について詳細に説明す
るが、これのみに限定されない。

〔実施例〕

第１図は本考案によるスポット型熱源装置１の要部が縦
断面図で示してあり、熱源装置１は反射セグメント２と
ユニット型ランプ３および反射エレメント４とから構成
される。反射セグメント２は一面に開口部５を有する断
面形状が凹型状であって、その内面は反射面６に仕上げ
てある。反射セグメント１の頂部７には互いに他と対向
して冷却用の水路８、８が明けてあり、それぞれ給水系
および排水系に循環パイプで接続され、水路８、８内を
冷却水が循環され、反射セグメント１の異常過熱が防止
される。反射セグメント１の頂部７のセンターには貫通
するランプ挿入孔９が形成され、その孔径は熱源ランプ
の外径とほぼ一致する大きさであり、したがって、該孔
９にランプ10を挿入したときに反射セグメント２に対す
るランプ10のセンター出しが容易に行える。

上記のユニット型ランプ３はランプ10とランプホルダー
30とから構成され、ランプ10はランプホルダ30とともに
反射セグメント２に対して着脱される。ランプ10の外径
と孔９の内径とはほぼ一致する関係に形成してあるた
め、ランプ10を孔９に挿入したとき、それらの間に隙間
が形成されることがなく、ランプ10が定位置に規制され
る。ランプ10はセンター出しをした状態でそのベース側
がステアタイト等の絶縁材11に埋設してある。絶縁材11
は無機接着剤12を介してランプホルダー30の凹部31内に
充填してある。凹部31の開口縁には鍔状の取付片13が一
体に設けられ、全体としてランプホルダ30は断面形状が
凸型状をし、該凸型部を把持してユニット型ランプの交
換作業が行える。

反射セグメント２の頂部７に形成した凹所14に上記の取
付片13が収容され、その取付片130、130がビス15、15に
より頂部７に着脱可能に取りつけられる。ユニット型ラ
ンプ３の交換に際し、凹所14をガイドにしてランプユニ
ットを反射セグメントに取りつけることができるため、
作業が容易に行えることになる。ランプ10はリード線16
により電源側に接続される。

また、反射セグメント１の開口部５には反射エレメント
４が着脱可能に取りつけてある。反射エレメント４は垂
直筒部17、第１反射筒部18、第２反射筒部19を順次一体
に備えている。垂直筒部17は反射セグメント１の裾部20
に嵌め込まれ、ビス21、21で着脱可能に取りつけてあ
る。第１反射筒部18の反射面22は反射セグメント１の反
射面６と同一面上にあり、更に第２反射筒部19は断面形
状がろ斗状に形成してあって、その内面は反射面23に形
成してある。第２反射筒部19のセンターには保持筒24が
設けてあり、これにビーム伝達エレメント25が着脱可能
に装着してある。ビーム伝達エレメント25は例えば石英
その他これに類する材料によりヘッド26と脚部27とを有
するピン状に形成してある。ヘッド26の上面は受光面に
形成され、脚部27の端面は出光面に形成してある。ラン
プ10からのビーム28は反射面22、23に反射され、ビーム
伝達エレメント25の受光面に集光されて、出光面からス
ポット状のビーム28となって出射され、したがって、該
ビーム28によりスポット状のハンダ付けを行えばよい。

本考案は、以上説明したように、反射セグメントの開口
部に反射エレメントを着脱可能に取りつけ、前記反射セ
グメントの頂部にユニット型ランプを着脱可能に取りつ
ける構成であるため、以下に列挙する効果が得られる。

（１） ユニット型ランプを反射セグメントに対して着
脱可能に取りつける構造であため、ランプの使用ができ
なくなった場合、あるいはまた、ランプを既存の反射セ
グメントへ装着する必要が生じた場合、ランプの交換作
業が簡単に行える。

（２） ランプ切れ等の場合、従来では熱源装置の全体
を交換しなければならなかったが、本考案はユニット型
ランプのみを交換するだけで済むため、経済的である。

（３） ユニット型ランプに構成してあるため、ユニッ
トを構成する部品が散乱せず、格納、運搬、交換時にお
ける取り扱いが容易となる。

（４） ランプはそのセンター出しをした状態でランプ
ホルダに保持せしめてあるため、ユニット型ランプを反
射セグメントに取りつけるだけの簡単な作業で、反射セ
グメントに対するランプのセンターが簡単に出せ、効率
的なビームが得られる。

（５） ユニット型ランプは反射セグメントの頂部外面
に形成した凹所に嵌め込んで取りつけるため、取付時に
凹所がガイド機能を果し、ユニット型ランプの取りつけ
が簡単かつ迅速に行える。

（６） ユニット型ランプを断面形状が凸型状に形成さ
れているため、凸型部を利用して作業ができるので、や
りやすい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の好適な実施例を示したものであり、第１
図は熱源装置の要部の縦断面図、第２図はユニット型ラ
ンプの縦断面図、第３図はその底面図である。 符号の説明 ２……反射セグメント ３……ユニット型ランプ ４……反射エレメント ５……開口部 ６……反射面 ７……頂部 ９……ランプ挿入孔 10……ランプ 11……絶縁材 13……取付片 14……凹所 30……ランプホルダ 31……凹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｋ 7/00 Ｚ 9172−5Ｅ Ｈ０５Ｋ 3/34 ５０７ Ｅ 8718−4Ｅ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一面を開口せしめかつ頂部にランプを取り
   付けると共に内面を反射面に形成した反射セグメント
   と、該反射セグメントの開口部に着脱可能に取り付けら
   れ前記の反射面の延長面上に反射面を有する反射エレメ
   ントとを備えたものにおいて、取付片13と凹部31とを一
   体に有する断面が凸型状に形成されたランプホルダ30と
   からユニット型ランプ３を構成し、かつ該凹部31にはセ
   ンター出ししてランプ10を絶縁材11で保持し、該ランプ
   10外径に対応する内径を有するランプ挿入孔９および凹
   所14を反射セグメント２に夫々形成して、該反射セグメ
   ント２の凹所14にユニット型ランプ３の取付片13を嵌め
   込んで着脱可能に取り付けたことを特徴とするスポット
   型熱源装置。