JPH0741454Y2 - トンガットアリからなる爪楊技 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、トンガットアリ（にがき科ながえかさ:Euryc
oma longifolia JACK）の有する特有の有効成分を効率
良く投与することができるようにした爪楊枝に関する。

［従来の技術］ トンガットアリは、にがき科に属する植物で、解熱作用
や体力増強作用などの薬効を有する有効成分が含まれて
いるとされ、主に東南アジアで民間薬として利用されて
いる。

しかし、トンガットアリは強い苦味を有する。トンガッ
トアリの根または茎を粉末化またはカプセル化すること
も試みられているが、苦味だけでなく、木屑のような味
が口中に残り、不快感がある。また、抽出液にすると苦
味が極めて強くなる。従って、トンガットアリを医薬品
として利用することはできても、食品として利用するこ
とは極めて難しい。

［考案が解決すべき課題］ 本考案者は、トンガットアリの苦味を軽減して日常的に
気軽に摂取できる形態にすることにより、トンガットア
リの優れた薬効を利用し易くするための研究をした結
い、爪楊枝の形にすると、トンガットアリの苦味を意識
させずに、その有効成分を無理なく摂取させることがで
き、更に口臭軽減作用があることを見いだした。本考案
はこの知見に基づくものである。

［課題を解決するための手段］ 従って、本考案は、 全体がタンガットアリからなる爪楊枝に関する。

本考案に用いるトンガットアリは、前記のとおり、にが
き科に属する植物である。

次に、図面を参照しながら本考案を説明する。

本考案の爪楊枝は、第１図に示すように、爪楊枝（１）
の全体をトンガットアリの植物体（特に、茎または根）
それ自体から製造することができる。

本考案の爪楊枝は、トンガットアリから製造すること以
外は公知の爪楊枝と変わるところはない。従って、爪楊
枝の全体、先端部分および把持部分の形状および寸法な
どは制限されない。

［実施例］ 以下、実施例によって本考案を更に具体的に説明する
が、これらは本考案の範囲を限定するものではない。

参考製造例 （１）トンガットアリの根をカッターで２ミリ角程度の
チップ状に削り、そのチップ約1Kgと水5Kgとの加熱釜に
いれ、ガスバーナーで約３時間加熱した。次に、５時間
放置して冷却し、布で過して抽出液を得た。この抽
出液を以下の爪楊枝の調整に利用した。

（２）爪楊枝の先端部分を、前項（１）で得た抽出液に
約24時間含浸させた後、60℃で約３時間放置して乾燥さ
せ、爪楊枝を得た。また、前項（１）の抽出液を濃縮ま
たは乾燥し、その後適宜望ましい濃度に調整してから含
浸させても同様の爪楊枝を得ることができる。

製造例１ トンガットアリの根を採集し、これを充分に乾燥させて
から爪楊枝に加工し、全体がトンガットアリ植物体より
なる爪楊枝を得た。

参考試験例 前記参考製造例で調整した爪楊枝と、トンガットアリ抽
出液を含浸させてない通常の爪楊枝（比較品）とについ
て、16名のパネラーにより、使用感（苦味が感じられ
ず、口中がさっぱりする）を比較させた。13名のパネラ
ーは、比較品よりも、参考製造例で調整した爪楊枝の方
を好ましいと評価した。他の２名は、両者には差がな
く、いずれをも好むとし、残りの１名は比較品の方を好
むと評価した。

比較試験例 前記製造例１で調整した爪楊枝についても、前記参考試
験例と同様の評価が得られた。

この結果から明らかなように、大部分の人にとって、本
考案の爪楊枝は好ましいものであり、苦味が感じられ
ず、むしろ口中がさっぱりすると感じられるものである
ことがわかる。

［考案の効果］ 本考案の爪楊枝によれば、トンガットアリの苦味を実質
的に感じさせない形でトンガットアリの有効成分を、常
時、気軽に摂取することができ、体力増強効果を期待す
ることができる。しかも、口臭軽減作用も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、全体をトンガットアリ植物体から製造した爪
楊枝である。 １……爪楊枝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭51−49789（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−148711（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−180507（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−87720（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−166317（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】全体がトンガットアリからなることを特徴
   とする爪楊枝。