JPH0741121U - 潤滑油自動供給式のスクリューネジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 潤滑油を自動的に供給して長時間にわたって
安定した作動を保証することができる潤滑油自動供給式
のスクリューネジを提供すること。 【構成】 ドライブスリーブ２の回動によって進退動さ
れるスクリューネジ棒１に潤滑油の充填部４を設け、さ
らに、スクリューネジ棒１にはドライブスリーブ２との
螺合部分に充填部４より潤滑油を滲出させる吐出孔５を
設けたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、潤滑油を自動的に供給して長時間にわたって安定した作動を保証す ることができる潤滑油自動供給式のスクリューネジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、例えばゲートバルブ等を作動するためにはスクリューネジが広く利 用されているが、このようなスクリューネジにおいてはその円滑な作動を保証す るようグリース等の潤滑油の供給を行っている。そして、この潤滑油の供給は雄 ネジであるスクリューネジ棒の表面へ人手により塗油して行われているのが普通 である。

【０００３】 しかしながら、上記のようなスクリューネジ棒への潤滑油の塗油によると、ス クリューネジがドライブスリーブを往復移動するとき、スクリューネジ棒の表面 に塗油した潤滑油がドライブスリーブの端部で序々に掻き取られ、塗油した潤滑 油が希薄になって潤滑効果が著しく低下することになり、このため、安定した作 動を確保するためには頻繁にスクリューネジの表面への塗油を繰り返す必要があ り、その作業のための人手と時間を多く必要とするという問題点があり、更には 、潤滑油の使用量も多くなりコスト面からも極めて不利である等の問題点もあっ た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとするところは、前記のような問題点を解決して潤滑油が 自動的に供給されるようにして長時間にわたって安定した作動を保証することが できる潤滑油自動供給式のスクリューネジを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記のような課題を解決するためになされた本考案の潤滑油自動供給式のスク リューネジは、ドライブスリーブの回動によって進退動されるスクリューネジ棒 に潤滑油の充填部を設けるとともに、該スクリューネジ棒とドライブスリーブと の螺合部分に前記充填部より潤滑油を滲出させる吐出孔を設けたことを特徴とす るものである。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案を図示の実施例について詳細に説明する。 図面は集塵機のナイフゲートバルブに用いた場合を示すものであって、図中１ は外表面に雄ネジを有するスクリューネジ棒、２は内表面に前記雄ネジに対応す る雌ネジが形成されてスクリューネジ棒１を螺合させているドライブスリーブで あり、図示しないモータ等の駆動源によりドライブスリーブ２が回動させられる と、該ドライブスリーブ２に螺合したスクリューネジ棒１が進退動させられ、そ の先端部に連結したバルブブラケット３を作動させるという基本的な構造は従来 のスクリューネジと同様である。

【０００７】 ４は前記スクリューネジ棒１内に軸線方向に形成されている中空室状の充填部 ４で、この充填部４にグリース等の潤滑油が充填できるように構成されており、 更に、該スクリューネジ棒１にはドライブスリーブ２との螺合部分に向けて前記 充填部４より潤滑油を滲出させるための吐出孔５が設けられており、この点が本 考案の潤滑油自動供給式のスクリューネジの特徴的構成である。なお、この吐出 孔５は実施例においては軸方向に３個ずつ並んだものが円周方向に４列等分に配 列されたものとなっているが、吐出孔５の個数や配列状態等については任意に設 計変更できるものであることは勿論である。

【０００８】 また、実施例においては前記ドライブスリーブ２の内表面に凹状の潤滑油溜部 ６が設けられていて、スクリューネジ棒１とドライブスリーブ２との螺合部分へ の潤滑油の供給をより確実に行える構造となっている。なお、７は前記充填部４ 内へ潤滑油を供給するための供給口である。

【０００９】

【作用】

このように構成されたものは、従来と同様にドライブスリーブ２の回動により スクリューネジ棒１を進退動させ、その先端部に連結したバルブブラケット３を 作動させるものであるが、本考案ではスクリューネジ棒１内に潤滑油の充填部４ が形成されていて、吐出孔５を通じてドライブスリーブ２とスクリューネジ棒１ との螺合部分に潤滑油が自動的に徐々に滲出されるようにしてあるので、スクリ ューネジ棒１とドライブスリーブ２との円滑な螺合作動が常に保証されることと なり、従来のように人手によって塗油する必要がなくなるものである。 更に、実施例のようにドライブスリーブ２の内表面に潤滑油溜部６を設けた場 合には、スクリューネジ棒１とドライブスリーブ２との螺合部分への潤滑油の供 給をより確実、かつ長期間にわたって安定して行えることとなるのでより好まし いものとなる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上の説明からも明らかなように、ドライブスリーブの回動によって 進退動されるスクリューネジ棒に潤滑油の充填部を設けるとともに、該スクリュ ーネジ棒とドライブスリーブとの螺合部分に前記充填部より潤滑油を滲出させる 吐出孔を設けてあるので、潤滑油の供給が自動的かつ確実にできることとなり、 従って、従来のような潤滑油塗布のための頻繁な作業を皆無にすることができ、 そのための時間および労力の大幅な省力化が行えることとなる。また、潤滑油の 無駄も確実に回避でき、使用量を軽減することができるので、コストを低下する ことができる等の利点もある。 よって本考案は従来の問題点を一掃した潤滑油自動供給式のスクリューネジと して、その実用的価値は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ スクリューネジ棒 ２ ドライブスリーブ ４ 充填部 ５ 吐出孔 ６ 潤滑油溜部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドライブスリーブ(2) の回動によって進
   退動されるスクリューネジ棒(1) に潤滑油の充填部(4)
   を設けるとともに、該スクリューネジ棒(1)とドライブ
   スリーブ(2) との螺合部分に前記充填部(4) より潤滑油
   を滲出させる吐出孔(5) を設けたことを特徴とする潤滑
   油自動供給式のスクリューネジ。
2. 【請求項２】 ドライブスリーブ(2) の内面に凹状の潤
   滑油溜部(6) が設けられている請求項１に記載の潤滑油
   自動供給式のスクリューネジ。